947 : 本当にあった怖い名無し : 2009/08/08(土) 04:49:23 ID:
じゃあ俺が去年、友人の親戚の家で聞いた話を。

友人の叔父の家が県内の山間にあって、格闘家である俺とその友人は学生時代最後の「修行」と称してミットや拳サポーターを持って一週間ほどやっかいになった。
その集落には同じ名字の家ばっかりで、叔父さんの家は分家らしいけど昔は大所帯だったらしく部屋が沢山あり、迷惑にならないかなという当初の心配は無用のものとなって快適な一週間だった。
俺らの食事は基本タマゴの白身とプロテインだったので、そっち方面でもお手を煩わせることはなかった。

滞在予定も半ばを過ぎると叔父さんや従弟さんともかなり打ち解けてきて、色々な話ができるようになった。

5日目だったかな、夕飯の後に「ちょっと離れると(地元鉄道会社)の車内にポスターが貼られるようなお祭りもあるし、登山とかも盛んだけどさ、ここはそういうのないの?」
となんのけなしに聞いた。
従弟さんは「ああ、この辺の山は昭和の登山ブームとかにも乗り遅れたし、なにより出るから、観光客向けじゃないんだ」とニヤニヤする。
「幽霊?」
「幽霊も出ると思うんだけど、どっちかっていうと妖怪かな」
山怖住人の俺は興味津々だったが、オカオタ根性を出すのも失礼と思い「そうなんだあ」と冷静を装った。
「明日、教えてあげるよ」
明日?明日になれば妖怪のところまで案内してくれるのか!とワクワクしてその日は寝た。
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「この山が観光地になっていない理由」【山にまつわる怖い話】 →続きを読む