959: :2006/01/21(土) 11:34:06 ID:
大学時代よく散歩をした公園にはハトがたくさんいた。
舗装された道に一体なにがそんなに落ちているのか、やたら歩き回っては地面をくちばしでつついて行く。
なかでもよく俺が腰掛けてぼーっとしていたベンチの近くに、いつもハトが群れをなしている一角があった。
何羽ものハトがしきりに地面をつついては何かをついばんでいる。
このベンチに座って弁当の残りカスでも投げている人でもいるんだろうと思っていた。
2回生の春。
サークルの新入生歓迎コンパを兼ね、その公園の芝生に陣取って花見をした。綺麗な桜が咲いていた。
別に変なサークルではなかったが、ひとりオカルトの神のような先輩がいて、俺は師匠と呼んで慕ったり見下したりしていた。
その師匠がめずらしく酔っ払ってダウンしていた。
誰かがビール片手に、
「最初に桜の下には死体が埋まってるって言ったのは、誰なんだろうなあ」と言った。
すると師匠がムクっと起き上がって、
「桜の下に埋まってる幸せなヤツばかりとは限るまい」と、ろれつの回らない舌でまくしたてた。
舗装された道に一体なにがそんなに落ちているのか、やたら歩き回っては地面をくちばしでつついて行く。
なかでもよく俺が腰掛けてぼーっとしていたベンチの近くに、いつもハトが群れをなしている一角があった。
何羽ものハトがしきりに地面をつついては何かをついばんでいる。
このベンチに座って弁当の残りカスでも投げている人でもいるんだろうと思っていた。
2回生の春。
サークルの新入生歓迎コンパを兼ね、その公園の芝生に陣取って花見をした。綺麗な桜が咲いていた。
別に変なサークルではなかったが、ひとりオカルトの神のような先輩がいて、俺は師匠と呼んで慕ったり見下したりしていた。
その師匠がめずらしく酔っ払ってダウンしていた。
誰かがビール片手に、
「最初に桜の下には死体が埋まってるって言ったのは、誰なんだろうなあ」と言った。
すると師匠がムクっと起き上がって、
「桜の下に埋まってる幸せなヤツばかりとは限るまい」と、ろれつの回らない舌でまくしたてた。