1 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:42:46.320 ID:
一時間くらいで書いてみた。
あくまで趣味の領域です、お暇つぶしにどうぞ
no title

7 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:43:40.715 ID:
世にも奇妙な物語

「定期券」 


タモリ「人間は誰しもがどこかに行きたい、何かになりたい。そう願ってやまない生物です。
過程はどうあれ、その最終的な結末が幸せであることを望んでいます。
では、その幸せが定期的に訪れるものだとしたら?」


田舎で暮らしている武雄にとって生まれて初めてみる東京の景色は、感動的で斬新
それでいて期待や好奇心、不安や孤独感、さまざまな感情をおこさせてくれるものであった。
結婚して15年、平凡ながら幸せな生活を気づいてきたつもりだった。
しかし、1か月前に不況のあおりをうけた会社から突然の解雇通知。そんなことを家族のだれにも相談できずに、毎朝スーツを着て電車に乗り近くの公園で噴水を眺め時間になったら帰宅する。そんな生活を何日も続けてきた。
心のどこかでなんとかしなくてはならない、そう思いつつも前に踏み出せない自分がいた。

8 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:44:15.011 ID:
武雄はそんな生活に嫌気がさし、自殺を考えていた。そんな時に思い出すのは大学時代の夢。
ながらく、バンド活動を続けていた武雄にとって東京という町は夢の象徴のような街だった。
結婚して家族ができた。だから夢を殺し自分はこの地で生きていくことを誓ったのだ。
ろうせ死ぬなら自分が思いをはせた東京で、そう最後くらいは夢を見ながら死にたい。
なれない切符や乗り継ぎを繰り返して、田舎の町から約2時間半、この街にたどりついたのだ。


東京という町はすごい、自分の何十倍の高さにそびえる煌めく鉄塔。
町ゆく人々の喧騒。たたずまい、そのすべてが武雄を夢中にさせた。
そうなってくると人間不思議なもので、もっと東京の事を知りたいという欲がでてくる。
結局武雄は死ぬことができなかった。死を後回しにしたのである。

9 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:45:34.919 ID:
一週間ほど東京にかよったところであることに気が付く。それは毎日切符代片道で3500円、あまりに高くついているのだ。さすがにこれほど内容不明の出費がかさめば妻も怪しむ。
そうか、定期券だ。定期券なら最初の出費さえなんとかなれば何度でも東京にくることができるぞ。
思い立ったが吉日、さっそく定期券を買うことに。

12 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:46:56.560 ID:
したのはいいのだが、武雄は駅で定期券を買うなんてことを知るはずもない。会社には徒歩で言っていたし、電車とは無縁の人生を送っていたからだ。

15 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:49:18.751 ID:bHjtZxqf0
いいよ続けて

16 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:49:56.184 ID:
一つ裏路地に入ってみる。するとそこには古びた看板に定期券あり〼と書かれているではないか。しめた。定期券は定期券屋さんで買うのが正解なんだ。武雄は急いで定期券やに向かう。

17 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:50:20.243 ID:
古びた看板から想像ができる通り、この定期券屋さんとやら木造の一階建て
屋根は崩れ落ちドアは手動、かろうじて斜めにかかった看板のみがこの店を定期券や足らしめている。
本当にこんなところに定期券なんて売っているのだろうか。恐る恐る店に入りすいませんと声をかける。
やがて一人の老婆がでてきた。武雄は東京駅までの定期券がほしいのですが、と伝えると老婆は高らかに笑う。ひとしきり笑い終えた後にこう語る。
このお店に置いてある定期券は電車の定期券なんかじゃないよ、人生における出来事の定期券なのさ。
どういうことですか?本当にわけがわからない。老婆は続ける。

18 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:50:46.908 ID:
例えば、それは誕生日。一年に一回、かならず定期的に訪れるうれしいイベントだろ?
例えば、それは葬式。一生に一度、誰にでも訪れる悲しいイベントだ。
だが、例えば町でパンを加えた美少女とぶつかり恋に落ちる、これはいつ何回起きるかわからないイベントだ。
私の扱っている定期券はね、そういった不確定に起きるイベントを定期的におこす代物なのさ。
一通り話を聞いたからと言って到底理解できる話ではなかった。がこれも何かの縁さっそく商品をみせてもらうことにする

19 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:51:21.978 ID:
おいしい食事ができる定期券、美女と一晩過ごせる定期券といったものから誰かに不幸が起きる定期券、借金をしてしまう定期券など種類は様々だ。
世の中は表裏一体なのさ、幸せになりたい、幸せにしたいって願う人がいれば当然
不幸になりたい、不幸にしたいって人もいるってもんさ。
そんな中で武雄はある定期券に目が行く。そう、それは就職できる定期券。
値段は5万円。
疑い半分の武雄ではあったが、ろうせ自分は死のうとしていた身。これでだまされてもいい冥土の土産になる。

20 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:51:48.540 ID:
せっかくだからこれもらうよ。
ありがとうございます。定期券には使い方があってね、そうしたいと願った時に自分の額に定期券をつけるんだ。
そうすれば即時、そのイベントが起きるようになる。あんたの健闘を祈っているよ

武雄は店から出てさっそく定期券を額に当ててみる。
すると…
何も起きない。やはり自分は騙されたのだろうか。
そう思っていると一台の車が武雄の前に止まる。

22 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:52:12.038 ID:
久しぶりだな、武雄。声をかけてきたのは颯太だった。
颯太は大学生の時、バンドを組んでいた仲間だった。
あきらめの悪い武雄とは対照的に、すぐに見切りをつけて就職。
いまや大企業である程度のポストまで登りつめた男だ。
こんなところであったのも何かの縁だ、お茶でも飲みにいこう。
誘われるがまま、武雄は颯太の車に乗る。

武雄は颯太に自分の今の現状を全て打ち明けた。この一か月、誰にも言えることができなかったので抑えても抑えても涙が止まらなかった。

23 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:52:40.950 ID:
颯太は話す。
なあ、うちの会社さ。今開発部門の人材が不足しているんだ。お前も中小とは言え開発部門だったんだろう?俺が口をきいてやるから、面接してみないか?
そこからのスピードは常軌を逸していた。会社の採用担当も君のような人材がまだのこっていたなんてね、と誇らしげだ。
こうしていきる希望をうしなっていた武雄はまた幸せを得ることができたのだ。

これもすべて定期券のおかげだ。そう思いポケットをまさぐると定期券がない。
どうやら一度使うと消えてしまう代物らしい。

24 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:53:13.660 ID:
そこから先は定期券やに通い詰めた。
例えば、美女と一晩過ごせる券、これは言わずもがな最高だった。
あとは好きなだけ寝れる定期券、会社が突然休みになった。
不幸になる、そんな未来はもうみれなかった。

しかし、幸せとは反対の位置にある不幸とはかくも突然訪れるものなのだ。
あれから五年後、順風満帆な生活を送っていた武雄にその試練は突然襲いかかる
武雄の子供である彩実が淵の病にかかったのだ。
長くてあと一年、それ以上は難しいかと。医師はそう告げる。

25 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:53:41.885 ID:
なんで俺の娘がこんな目に。今にも死んでしまいそうな娘を目の前にしてつらい思いがこみ上げる。
娘の病気は治らない。それどころか毎日24時間苦しみ続けているのだ。

老婆の言葉が頭によぎる。幸せを願う人もいれば不幸を願う人だっているんだよ
そうだ、このまま苦しむくらいならいっそ楽に殺してあげよう。
定期券屋へと足を運ぶ、相も変わらずこのお店は古臭いままだ。

27 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:54:08.906 ID:
おやあんた、久しぶりだね。
そんな話はいい。いくらだって払う。娘が死ぬ定期券はないのか。
おやまあ、あんたは不幸を願う定期券は買わないんじゃなかったのかい?
事情が変わったこれ以上苦しむ娘をみたくないんだ。
そうかいじゃあ、もっておいき。お金は…なにあんたとの付き合いさ、つけといてやるよ。

病室にたどり着く武雄。今までの彩実との思い出を、聡明に思い出す。
苦しそうにしている彩実。
ごめんなぁ。今楽にしてやるからなぁ。
涙ながらに、震えながら定期券を額にあてる武雄。

28 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:54:40.440 ID:
…娘が死なない。なぜだ、どうして…
それどころか、さっきよりも顔色がよくなっている。
奇跡です、奇跡ともいうべき回復です。医師はそういって学会へ電話をする。
俺は娘に生きていてほしい。そう感じていたのかもしれない。願いがきっと通じたんだ。

老婆の所に向かう。
ありがとうな、助かったよ。でもあんたがいってた不幸を願うってやつ?あれだけは違ったみたいだぜ。
おかしいねぇ。そんなはずはないんだけども…
なんにせよありがとな。

29 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:55:12.514 ID:
そこから先は覚えていない。俺はどうやら車にひかれて死んでしまったようだ。
でも、表裏一体なんだ…娘が生きたから俺は死んだんだ。俺は、幸せ者だ…

町の喧騒の中で笑う男女。見覚えのある顔だ…
颯太と妻の理恵じゃないか、どうして…
颯太の額を見ると、友達が死ぬ定期券と書かれている。
ごめんなさい、あなた。定期券はこう使うって教えていなかったものね。
理恵の額を見ると娘が生きかえる定期券。

30 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:55:38.808 ID:
そこから先は覚えていない。俺はどうやら車にひかれて死んでしまったようだ。
でも、表裏一体なんだ…娘が生きたから俺は死んだんだ。俺は、幸せ者だ…

町の喧騒の中で笑う男女。見覚えのある顔だ…
颯太と妻の理恵じゃないか、どうして…
颯太の額を見ると、友達が死ぬ定期券と書かれている。

ごめんなさい、あなた。定期券はこう使うって教えていなかったものね。
理恵の額を見ると娘が生きかえる定期券。

31 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:56:11.998 ID:
そう、彩実は颯太と理恵の子供だったのだ。いくら娘が死ぬ定期券を使っていたとしても
武雄の娘じゃない以上、彩実が死ぬはずがない。
だが、娘が死ぬ定期券はたしかに消えてなくなっている。どうして…

俺の葬式だ。
こんな悲惨な形で末路を遂げるなんて思いもしなかった。結局颯太が俺に気を回したのだって、きっと理恵との関係を体よく保つために過ぎなかったんだ
俺の葬式なんて見ていたって仕方がない。うろついてみるか。

32 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:56:28.592 ID:
隣の部屋でも葬式は行われていた。五歳になる女の子が急死したらしい。
かわいそうに、そう思ったのもつかの間喪主の顔を見て凍り付く。
あの時の美女じゃないか…
つまり死んだのは、俺の本当の娘だ…

人間の願いは表裏一体。幸せを願う人がいれば不幸を願う人もいる。
俺は今、どっちを願っているんだ??

世にも奇妙な物語

34 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:57:06.666 ID:
終わりです、完全なる自己満足作品なので途中であげてて恥ずかしくなりました。
失礼いたします

35 : 魔女見習いじゅんぺい ◆JOF3ljZ6Zcdw : 2019/06/20(木) 00:58:12.784 ID:Ubi9X8zu0
なかなかいいとおもいます

36 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:59:01.153 ID:
>>35
そう行ってくださる方がいるのは嬉しいです

33 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:57:01.248 ID:7bFd2VJta
週間ストーリーランドじゃねえか!!!!!!
no title

37 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 00:59:21.386 ID:HhV4Toq2a
たしかにストーリーランドぽい。とくに老婆

38 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 01:01:03.940 ID:ECmIaOVc0
定期券である必要性が薄かったかな

39 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 01:01:38.498 ID:u5Z8cGHl0
娘を殺そうとするところはちょっと無理矢理な気がする

48 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 01:07:31.746 ID:x9AxRy1z0
読んではないけど、他人に「面白かった!」と言わせるような話を書いたのは素直にすごいと思います

50 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 01:10:18.353 ID:
稚拙な文章でしたがお付き合いいただきありがとうございました。こんなのでもおもしろいと言ってくださった方に素直に感謝です。
またお会いしましょう

42 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 01:02:15.288 ID:dohRx0D7r
世にも微妙な物語

41 : 5ちゃんねるからVIPがお送りします : 2019/06/20(木) 01:01:48.349 ID:7K3A7fBHr