56 : 本当にあった怖い名無し : 2009/03/16(月) 23:26:01 ID:
小学生の頃の話

学校から帰宅して、テレビ見てたら祖母から電話がかかってきた。内容は、隣家に住んでる祖母の叔母(おんば)がいなくなったから捜すの手伝えとのこと。(親戚一同呼ばれた。)
それから両親が急いで捜しに行った。残念ながら自分は留守番。

おんばは鶏飼ってて、卵売り歩いたり、山菜採りに山に入ったりする人だった。
ただ、ちょっとボケてたからどっかで迷ってんのかなと思ってた。

夜8時頃、心配になって母に電話。
『まだ見つからない。9時になったら警察に連絡入れようと思う。』
秋口だったから凍死の心配はないが、もし事件に巻き込まれてたら…と嫌な考えが浮かんだ。
9:30に母からおんばが見つかったと電話が入った。ホッとして両親の帰宅を待った。
しばらくして両親が帰宅。『おんば大丈夫なの?』『警察呼んだの?』『どこにいたの?』と質問責め。
父は仕事終わってすぐ捜索に駆り出されたため、かなり疲れていたらしくスルーされたが、母が答えてくれた。
・怪我はないが、一応病院に運んだ。
・警察呼ぼうとした時に山の斜面に倒れているのを父が発見。
倒れていたが、呼びかけたら起きたらしい。おんばを一度家に運び、何があったのか聞いた。
『山菜採りしてたら、足が滑ってバランス崩して落ちた。』
一同、事件じゃなくて良かったと胸をなで下ろしそれぞれ帰宅。
母も帰宅しようと支度してると、おんばに手招きされた。具合でも悪くなったのかと思って近づいたら、小声で『本当は死んじゃうはずだった。』ととんでもない事を言われた。

バランス崩して落ちたのは本当だけど、本来なら助からない場所。
『ああ、もうダメだ。死んじゃうと思ったらね、上から長い白い手に腕を掴まれて助けられたんだよ。』

母は幽霊なんか信じてないが気味悪いと言って話し終わった。


57 : 本当にあった怖い名無し : 2009/03/16(月) 23:26:53 ID:
これだけなら、良い話だと思う。助けてくれるなんて優しい幽霊もいたもんだと。

今日、97歳でおんばが亡くなった。死因は老衰。
線香上げて帰ってきて、母に『あの時は助かって良かったね。白い手だっけ?守護霊かなんかだったのかな……。』と何気なく言ってみた。

『は?あんた何言ってんの?おんばは白い手に下まで引きずり込まれそうになったんだよ?それに、白い手が助けたなんて一言も言ってない。』


お互いに食い違い、気まずい雰囲気になったのですぐ話題を変えた。

どっちの話が本当なのか、実際体験した本人が亡くなってしまったので確かめようがない。
因みに、母はボケや精神疾患はない。
もし、助けたんじゃなかったらと思うとゾッとする。

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