685:2013/07/19(金) 21:15:32.09 ID:
友人Sが小学5年の時に体験した話。

夜の9時頃だった。
その時、Sは学習机に向かって学校の宿題を片付けていた。

学習机の灯りの下、めんどいなー、めんどいなーとぶつくさ言いながらカリカリやっていたら、ふいに襖の開く音がした。

音のした方へ目をやると、勉強部屋と寝室を仕切っている襖がほんの少し開いている。
部屋の壁側、一番右にある襖。
壁と襖の間にできた天井近くの隙間から顔が覗いていた。

その当時、Sの寝室には二段ベッドが置いていて、上の段は弟が使っていた。
だからSは、その隙間から覗く顔は弟のものだと思い、「さっさと寝ろよ」と注意して宿題に意識を戻した。

だけど違和感がある。

それがなんなのかわからないまま、もう一度、開いた襖の奥へ視線を送った。
隙間から覗く顔は消えていない。何が楽しいのか、その顔はSを見つめてニコニコしている。
イタズラして喜んでいるのか、と少しイラッとしたところでようやく違和感の正体に気付いた。

Sを覗いている顔は、隙間に対して真っ直ぐに浮いていた。

目一杯、壁に身を寄せたとしても、位置と高さ的に無理があるし、よくよく見てみれば、襖の隙間から覗く顔は皺々の老人のものだった。

弟じゃない。

依然、こちらに向かって笑いかけている顔に、Sはさてどうするべえと内心、頭を抱えたそうだ。

686:2013/07/19(金) 21:17:42.34 ID:
それからどうしたのかという私の質問に、Sは宿題を片付けないといけないから無視したと答えた。

「気味悪いけど悪いもんちゃうかったし、寝る時にはもうおらんようなってた」

悪いものじゃないから、で無視していいものなのだろうかと考える私に、Sが顔の正体を教えてくれた。

「ひいじいちゃん。母さんの方の」

なんでも、Sの曾祖父も変わった人だったらしく、葬式の時も当人が顔だけで写真に写ったりしていたらしい。

ひ孫の顔を見に来るのはいいとして、もう少しまともな訪問方法はなかったのだろうか。

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