1:2008/10/30(木) 21:58:29.35 ID:


 二人は、いつまでも虹を見ていました。
 その虹はずっと、遠くまで伸びてました。
 その虹はずっと、綺麗なままでした――。


 ぱたん、と絵本を閉じた。


( ∵) 虹さん、見てみたいね

( ∴) そうだね

( ∵) なら、探しに行こうよ

( ∴) どうやって?

( ∵) それは……

6:2008/10/30(木) 22:01:07.62 ID:

 ( ∵)∴)旅するようです/ ゚、。 /


8:2008/10/30(木) 22:05:14.92 ID:

/ ゚、。 / どうしたの?

( ∵) あ、ダイオードだ!

( ∴) 一反木綿だ!

( ∵) そうだ、ダイオードなら虹さんの所に連れて行ってくれるよね?

/ ゚、。 / 虹さん? ぼくも分からないなあ……

( ∴) うーん、残念だなー

( ∵) なら、ダイオードも一緒に虹さん探そうよ!

/ ゚、。 / ぼくも?

( ∴) そうだね、三人で探した方が、きっと楽しいよ!

9:2008/10/30(木) 22:08:56.23 ID:

 という訳で。



( ∵) これ、乗っかってるように見えるかなー 

( ∴) 見えないと思うよー 

/ ゚、。 / ですよねー 


 ふんわりぷかぷか空の下。 
 僕たちは空にあるものを求めてやってきた。 
 虹さん、どこにあるのかな? 
10:2008/10/30(木) 22:08:58.85 ID:
良作の予感
12:2008/10/30(木) 22:11:59.02 ID:

 ぷかぷか、ぷかぷか。
 風の行くまま僕らは草原の上を浮遊。
 ダイオードの上は乗り心地が良かった。


( ∵) あ!

( ∴) ?

( ∵) あそこに誰かいるよー

/ ゚、。 / いってみる?

( ∴) うん


(-@∀@) やあ、ビコーズにゼアフォー

ハハ ロ -ロ)ハ ダイオードも一緒とは、珍しい

14:2008/10/30(木) 22:14:51.45 ID:

 ぐるぐる眼鏡に、真四角眼鏡。
 アサピーと、ハローさんだ。
 岩の上にちょこんと座って、空を見ている。


( ∵) あのね、僕たち虹さんを探してるんだ

( ∴) 見た事ある?

(-@∀@) 虹かー、見た事は無いなあ……ハローさんは?

ハハ ロ -ロ)ハ 私もレインボーは見た事無いんだ

/ ゚、。 / じゃあ、何か知ってる事は?

(-@∀@) あ、一つだけあるかな

( ∵) なになにー?

16:2008/10/30(木) 22:17:42.30 ID:
「にじ」の漢字
「にじ」と云ふ漢字は不斷の生活では「虹」とのみ書き他の漢字を使ふことは殆ど無い。しかし、「にじ」と云ふ讀みで新字源を引いてみると【虹】【霓】【?】さらに漢和大辭典では【?】【?】の漢字が擧がつてゐる。

これらの漢字の意味を見てみよう。
17:2008/10/30(木) 22:18:01.63 ID:

(-@∀@) えっとねー……そうだそうだ、確かね、虹には鮮やかな赤色があるんだって

( ∵) 虹さん、赤いんだ……

ハハ ロ -ロ)ハ それなら私は、ビューティフルなブルーがあると聞いたな

( ∴) それに、青いんだ……虹さん

/ ゚、。 / よく分かんない……


 鮮やかな赤に、綺麗な青?
 ダイオードの言う通り、僕もよく分からない。
 絵本には虹さんの絵は無かった。

 だけど空にあるのは知ってる、青と赤、アサピーとハローさんが言うには虹さんはかなり奇抜な色をしてる。
 虹さんって不思議だなあ。

18:2008/10/30(木) 22:22:51.46 ID:

(-@∀@) あんまり参考にならなくてごめんよ

( ∵) ううん、そんな事無いよ!

( ∴) まだよく分かんないけど、教えてくれてありがとう!

ハハ ロ -ロ)ハ それなら良かったよ、頑張ってくれ

/ ゚、。 / うん、じゃあ二人共、そろそろ行こうよ

( ∵)∴)ノシ ばいばい二人共!

(-@∀@)ノシ またねー

ハハ ロ -ロ)ハノシ see you.

(-@∀@)(ハノシ……)

19:2008/10/30(木) 22:26:13.77 ID:

 僕たちは二人にお礼を言うと、ダイオードに乗ってまた空に戻った。
 僕の頭の中の虹さんは今、赤と青だけがぐるぐるしてる。
 ゼアフォーとダイオードは、どんな虹さんをイメージしてるんだろ。


( ∵) あ、入道雲だ!

( ∴) 真っ白だ! 触ったらふわふわしてそう

/ ゚、。 / 虹さんには白ってあるのかなー?

( ∵) 分かんないねー

( ∴) ねー


 もっちりわたあめ入道雲、その白も虹さんに入ってたら面白そう。

20:2008/10/30(木) 22:29:04.43 ID:

( ∴) 森だー!

( ∵) 緑いっぱい!

/ ゚、。 / 切り株のところに誰かいるよー

( ∵) れっつごー!

( ∴) ごー!


 木が一本一本集まって、更に葉っぱが一枚一枚集まって、そうして出来た森の色は深い緑色。
 その中心の切り株の所で誰かが本を読んでいた。
 誰だろう?


( ・ω・) はいはいワロスワロス


 佐々木カラマロス大佐だ!

21:2008/10/30(木) 22:33:59.01 ID:

(*∵) 佐々木ー!

(*∴) カラマロスー!

/*゚、。 / 大佐だーっ!

( ・ω・) はいはい静かに静かに


 佐々木カラマロス大佐は、僕たちと遊んでくれる人。
 面倒臭がりながらも、おままごとにヒーローごっこ、何でもやってくれる。
 だから僕たちは大佐が大好き!


( ∵) ねぇねぇ大佐、大佐は虹さん見た事ある?

( ・ω・) 無いけど噂なら知ってるよ

/ ゚、。 / どんな噂?

22:2008/10/30(木) 22:37:46.93 ID:
しえ
23:2008/10/30(木) 22:39:13.09 ID:

( ・ω・) 眩しいくらいの黄色があるんだとさ

( ∵) 黄色?

( ∴) 赤青、黄色……

/ ゚、。 / 信号機みたい


 うん、確かに信号機みたいだ。
 赤に青に更に黄色。
 さっきよりよく分からなくなってる。


/ ゚、。 / 大佐ー、よく分からないよー

( ・ω・) はいはい頑張れ頑張れ

( ∵) うーん……そうするしかないね

( ∴) とりあえず他にも色々聞いてみなきゃ!

/ ゚、。 / だねー

24:2008/10/30(木) 22:42:29.10 ID:

( ∵)∴)ノシ 大佐ありがとう! ヾ/ ゚、。 /

( ・ω・) はいはいどう致しまして


 そう言うと大佐はすぐに本を読みに戻ってしまった。
 相変わらずだなあ。
 でも、とりあえずまた虹さんに近付いたんだ。


( ∵) あーかー

( ∴) あーおー

/ ゚、。 / きーいーろー

( ∴) 次はどんな色だろうね

( ∵) ピンクかなーなんだろー

25:2008/10/30(木) 22:46:00.48 ID:

 すると。


( ^^ω) ホマー!

( ∵) あ、は瀬川くんだ!

( ∴)ノシ おーい!


 下の方から声が聞こえてきたので、下を見れば。
 は瀬川くんがこっちへ向けて手を振っていた。
 勿論僕たちはそこに降りていく。


( ^^ω) 何してたホマ?

( ∵) 探し物してるのー

27:2008/10/30(木) 22:47:35.61 ID:
支援
30:2008/10/30(木) 22:50:04.56 ID:

( ∵) うん、虹さん探してるんだー

( ∴) 見た事ある?

( ^^ω) 見た事は無いホマ……

/ ゚、。 / じゃあ、何色があるかとか、知らない?

( ^^ω) うーん……あ、あるホマ

( ^^ω) 虹には、明るい橙色があるホマよ

( ∵) 橙色があるんだー

( ∴) は瀬川くんありがとう!

( ∵) じゃあそろそろ行かな


( ∵) グゥゥ

31:2008/10/30(木) 22:53:10.14 ID:

( ^^ω)

( ∴)

/ ゚、。 /

(;∵) ……

( ^^ω) お腹空いてるホマ?

(;∵) う、うん


 よく考えてみればそうだった。
 朝ご飯食べてから、お昼になった今まで、何も食べて無かったんだ。
 そりゃあお腹も空くよね……。


( ^^ω) 良かったらホマのおにぎりあげるホマ

( ∴) お弁当も持って来たよ

32:2008/10/30(木) 22:57:33.42 ID:

 ちょっと遅めのお昼ご飯。
 ゼアフォーが持って来てくれたお弁当と、は瀬川くんの分けてくれたおにぎりを食べる。
 僕もゼアフォーもは瀬川くんも、シートに座ってむしゃむしゃ。


( )∵) モグモグ

( )∴) ムグムグ

( )^^ω) ハフッハフハム

/ ゚、。 /


 そう、シートに座ってむしゃむしゃと黙々と……。
 ……シートなんて、あったっけ?


/ ゚、。 / ぼくのお弁当は……

(;∵) シートじゃなかった!

33:2008/10/30(木) 23:01:41.49 ID:

/ ゚、。 / ……


/ ;、。 / ブワッ


(;∵) ごごごごごごめんね! ごめんねダイオード!

(;^^ω) ホマのおにぎり、まだあるからあげるホマ!

(;∴) ぼ、僕のお弁当もまだあるから……!


/ ;、。 / コクリ

/ ;、。 / ムシャムシャ

/ ゚、。 / シャキーン

34:2008/10/30(木) 23:06:24.41 ID:

(;∵) も、もう要らない?

/ ゚、。 / うん、ごちそーさま!

(*∵) ホッ


 そこからまたむしゃむしゃと食べて、僕はお腹いっぱいに。


( ∵) は瀬川くんありがとう!

( ∴)ノシ またねー!

( ^^ω)ノ ばいばいホマー!


 は瀬川くんは、あっという間に小さくなっていった。
 雲がどんよりし始める。

36:2008/10/30(木) 23:07:32.72 ID:
かわいい
37:2008/10/30(木) 23:09:31.58 ID:

( ∵) ……雲行き怪しいねー

/ ゚、。 / 雨降っちゃうかなー

( ∴) 降ったらどうしよう……

( ∵) その時はその時で何とかするしか無いねー


 空は真っ白になっていた。
 さっきの入道雲みたいな白さじゃなくて、少しだけ灰色っぽい。
 風も冷たいし、やっぱり雨……降るのかな?

 ぽつん。


(;∵) ひゃう!

(;∴) どうしたの?

38:2008/10/30(木) 23:12:47.67 ID:

 ぽつん、ぽつん。


(;∴) つめたっ!

/;゚、。 / 雨かな?

(;∵) あわわわわ


 ぽつん、と一粒雨水が落ちれば。
 また二粒三粒とどんどん空から落ちてくる。
 ぽつぽつ、からさーっという音に変わるんだ。


(;∵) どーしよー!

(;∴) 雨宿り出来そうな所無いかなー!?

39:2008/10/30(木) 23:15:56.33 ID:

 雨はどんどん酷くなる。
 辺りは先程の明るさが嘘みたいに暗くなった。
 ごろごろ、ぴしゃん!


(;∵) か、かみなりだ!

/ ゚、。 / かみなり怖いよう……

(;∴) ダイオード大丈夫……?


 すると僕は、一件の家の様なものを見つけた。
 幸いにも、明かりがついている。
 誰かがいる証拠だ。

41:2008/10/30(木) 23:20:51.47 ID:

 こんこん、なんて優しい音じゃなかった。
 辺りから吹く風のせいで窓はがたがた揺れていたし、雷の音が大き過ぎてそんなノックじゃ届かないのだ。
 ばんばん、とドアを叩く。


(;∵) ごめんくださーい!


 がちゃ。


ミセ;゚ー゚)リ ど、どちら様ですか……?

(゚、゚;トソン ってビコーズにゼアフォーにダイオードじゃないですか……こんな雨の日に何を

(;∴) い、今はとにかく雨宿りさせてほしいんだ……

ミセ;゚ー゚)リ う、うん、待ってて……

42:2008/10/30(木) 23:24:49.80 ID:

ミセ*゚ー゚)リ もう大丈夫?

/ ゚、。 / うん、大丈夫

( ∵) 二人共ありがとう……

( ∴) 暖かい……

(゚、゚トソン にしても、何してたんですか、本当……


 がたがた窓が揺れる音に風の音、雷の音たちが外から聞こえる。
 ここはミセリさんとトソンさんの家。
 今ここには、暖炉に毛布に暖かいお茶がある。

 僕たちは急に来たというのに嫌な顔せずこんな用意までしてくれた。
 感謝してもしきれない。

43:2008/10/30(木) 23:28:41.53 ID:

( ∵) 虹さんを探してたんだ

( ∴) それでダイオードに乗って皆から話を聞いてたの

/ ゚、。 / そしたら急に雨が降り出して……

(゚、゚トソン なるほど……虹ってあの虹ですか?

( ∵) うん、皆見た事無いって……

ミセ*゚ー゚)リ そりゃそうだろうなあ


 毛布にひとまとまりになった僕たちは、ミセリさんの言う事がよく分からなかった。
 皆が見た事無い理由があるのかな?
 だとしても僕には想像が付かない。

 分かっているのは様々な色がある事くらいだ。

44:2008/10/30(木) 23:34:38.43 ID:

( ∵) どういう事?

ミセ*゚ー゚)リ 知らないかな? 虹ってね、雨上がりでしか見れないんだよ

( ∴) そうだったのかー……

/ ゚、。 / 皆雨上がりまで一々待たないもんね……

(゚、゚トソン それでも見るなら相当な根性が必要だと思いますよ

ミセ*゚ー゚)リ 三人はそれでも見に行く?

( ∴) うん、僕は虹さん見たいなあ

/ ゚、。 / ぼくもー

( ∵) うん、二人の言う通り辛くても虹さんが見たいんだ

45:2008/10/30(木) 23:35:25.00 ID:
しえーん
46:2008/10/30(木) 23:38:40.62 ID:

ミセ*゚ー゚)リ そっかー、じゃあしばらくここで待っててねー

( ∵) ? うん……

(゚、゚トソン じゃあその間に、私が知ってる事でも教えましょうか


 ミセリさんは立ち上がると他の部屋へ、トソンさんは何やら教えてくれるみたいで。


(゚、゚トソン 今まで虹について何を聞きましたか?

( ∵) えっと……赤と青があってー……

( ∴) あと黄色もある

/ ゚、。 / で、橙色もあるって聞いたよ

(゚、゚トソン ほう

47:2008/10/30(木) 23:42:41.17 ID:

(゚、゚トソン 大体その四色で半分くらいですね、虹の色は

( ∵) まだ色があるの?

( ∴) 僕そろそろ混乱しちゃうよ……

/ ゚、。 / うーん……

(゚、゚トソン まだ色は三色程ありますよ、私が知ってる分には、不思議な紫色に、自然の緑色があります


 ぐにゃぐにゃ。
 僕の中の虹はまた色が増えた。
 ダイオードは既に訳の分からないという顔をしている。


(゚、゚トソン 虹って沢山色があると思うでしょう?

( ∵) うん……

48:2008/10/30(木) 23:46:18.10 ID:

(゚、゚トソン 私も実物は見た事ありませんが、とても素敵なものだそうですよ、虹は

( ∵) 想像し辛いなあ

(゚、゚トソン まあそれはビコーズ、貴方の頭の中でイメージがまとまって無いからですね

( ∴) だってこんなに色があったら想像し辛いもん

/ ゚、。 / うん

(゚、゚トソン それで良いと思いますよ?

( ∵) え?

(゚、゚トソン 貴方達は虹を探してるんですから、始めから実物を知っていたら楽しくなんてありません

( ∵) ……

49:2008/10/30(木) 23:50:18.73 ID:

 がちゃ。


ミセ*゚ー゚)リ よーし持って来たよー

( ∵) 持って来た?

( ∴) ……傘?


 ミセリさんが部屋に戻ってきたと思えば、その腕には傘が抱えられていた。
 ちょうど三本、もしかして、僕たちの為に、なのかな。


ミセ*゚ー゚)リ まだ雨脚は弱まって無いけど、今から外に行くと良いわ

(゚、゚トソン それに確か……ここから歩いてしばらくすると池があるはずです、そこでなら虹が綺麗に見れると思います

50:2008/10/30(木) 23:52:08.05 ID:
しえん
51:2008/10/30(木) 23:53:17.61 ID:

(*∵) あ、ありがとう二人共!

(*∴) 行って来るね!

/*゚、。 / ありがとう!

ミセ*゚ー゚)リ 行ってらっしゃい (゚、゚トソン


 外はまだ強い雨が降っていた。
 風が強いのでダイオードには乗らず、僕たちはただひたすらトソンさんから聞いた池に向かって歩いていた。
 傘があって本当に良かったと思う。


/ ゚、。 / もうすぐかなー

( ∴) かなー……ってあれ?

53:2008/10/30(木) 23:56:14.60 ID:

(´・_ゝ・`) ……おや


 そこには暗い中で目立つ黄色の傘をさしたデミタスさんが。


( ∴) こんにちはー

/ ゚、。 / 何してるのー?

(´・_ゝ・`) ま、ちょっと散歩をね

( ∵) こんな雨の中で?

(´・_ゝ・`) ああ、たまには良いと思ってな

( ∴) 虹さんを見る為じゃないの?

55:2008/10/31(金) 00:00:09.93 ID:

(´・_ゝ・`) 虹は見た事あるからな、俺はあれ一度きりで満足さ

( ∵) え! 虹さん見た事あるの?

(´・_ゝ・`) ああ、その日もこんな感じでな

( ∴) そうなんだ……

(´・_ゝ・`) 三人こそどうしたんだ?

/ ゚、。 / ぼくたちはその虹さんを探してるんだ

( ∵) うん、だから良かったら何か教えてくれないかなあ?

(´・_ゝ・`) ああ構わないさ、今は何色まで知ってるんだ?

( ∵) えっと……六色かな?


 赤に青、黄色、橙、紫と緑……六色だ。

56:2008/10/31(金) 00:04:34.63 ID:

(´・_ゝ・`) そうか……なら藍色かな

( ∴) あいいろ?

/ ゚、。 / あいってなーに?

(´・_ゝ・`) んー……濃い青、深い青ってところかな

( ∵) へえー……

(´・_ゝ・`) まああれだ、それだけ分かってりゃ藍色で七色、虹はこれで全部だよ


 赤に橙、黄色で緑、青があって藍色が、それで紫。
 どこかで、色が繋がった気がする。
 これが虹さん?

59:2008/10/31(金) 00:08:16.20 ID:

(´・_ゝ・`) じゃあ俺はそろそろ行くよ、虹、見れると良いな

( ∵) うん、ありがとう!

( ∴) デミタスさんありがとう、またね!

/ ゚、。 / デミタスさんまたねー


 デミタスさんは傘をさしながら僕たちが来た方向へと歩いていった。
 気付いたら雨はそこまで強くは無くなっている。
 もうすぐ雨が止むのかもしれない。


( ∴) あ、池ってあれかな?

/ ゚、。 / みたいだね

( ∵) 行ってみよう!

60:2008/10/31(金) 00:12:20.76 ID:

 そこは確かに池だった。
 丸い波紋が池のそこらじゅうで見れる。
 僕たちの姿もそこには写っていた。


( ∴) 雨、止まないかな

( ∵) 止むよ、きっと

/ ゚、。 / お祈りしよう

( ∵)人 ( ∴)人 /人゚、。 /


 僕たちは手を合わせた。
 するとそれに反応するかのように雨は少しずつ弱まっていった。
 ぽつぽつ、ぽつぽつ、ぽつん。

62:2008/10/31(金) 00:15:16.41 ID:

( ∵) 雨がちょっとずつ止んでくねー

( ∴) 僕たちのお願い、届いたねー

/ ゚、。 / ねー


 やがて雲の切れ間から、光が差し込んでくる。
 雲は引いていき、太陽の光がさんさんと降り注いだ。
 綺麗だなあ、と思っていると。


/ ゚、。 / な、なんだろう! あれ!

( ∴) ビコーズ! あれ見なよ!

( ∵) え、なにあれ!

63:2008/10/31(金) 00:19:06.59 ID:

 鮮やかな赤
 明るい橙
 眩しい程の黄色
 自然の緑
 綺麗な青色
 深い青、藍色
 不思議な紫色


 すべてが繋がって、橋のようになっているものが、池の先に大きく掛かっていた。
 これはなんだろう?
 いや、きっとこれが虹さんなんだ、僕たちが探した虹さんなんだ。


( ∵) 虹さんだねー

( ∴) そっか、虹さんかー

/ ゚、。 / 虹さんって、こんなに綺麗だったんだー

64:2008/10/31(金) 00:22:30.48 ID:



 三人は、いつまでも虹を見ていました。
 その虹はずっと、遠くまで伸びてました。
 その虹はずっと、綺麗なままでした――。




( ∵)∴)旅するようです/ ゚、。 /

おわり。

65:2008/10/31(金) 00:25:03.62 ID:
なんという可愛さ……
乙!
66:2008/10/31(金) 00:25:04.56 ID:
あとがき

日付が変わるまでに投下出来なくてちょっと後悔。
支援ありがとうございました。
67:2008/10/31(金) 00:26:26.63 ID:
可愛いかった。乙
68:2008/10/31(金) 00:29:37.77 ID:
最高の乙を
70:2008/10/31(金) 00:59:09.45 ID:
ほのぼのしたワーξ*゚ワ゚)ξ
乙!
73:2008/10/31(金) 06:43:49.78 ID:
良かった
乙!
元スレ: