1:2011/05/07(土) 07:10:27.59 ID:
語れるほど歩んだわけではないが、少し振り返ってみたくなった。
大したもんじゃないし、チラ裏だが書かせてほしい。
まあ暇つぶし程度に見てってくれ。

2:2011/05/07(土) 07:11:12.74 ID:
しっかりまとめてから話せよ?
6:2011/05/07(土) 07:12:09.63 ID:
まずは俺の幼少期について話そう。
俺は農家の次男として生まれ、両親、3つ上の兄、母方の祖父母に囲まれて育った。
いわゆる大家族というやつだ。
両親と兄はとあるアパートで暮らしていたのだが、俺が生まれて引っ越しを決めたらしい。
その頃の俺はかなりの大食だったそうで、目についたものは輪ゴムだろうが玩具だろうが構わず口に入れたそうだ。
17:2011/05/07(土) 07:19:56.32 ID:
最近じゃ2人兄弟+両親祖父母程度で大家族なんて言うの?

>>17 
間違ってたらすまんな  
9:2011/05/07(土) 07:15:19.61 ID:
そんなある日、俺は父に連れられて車に乗った。
「どこいくの?」
問いかけるも返事は返ってこず、父は微笑むだけだった。
しばらくすると、家とも倉庫ともとれる四角い建物が見えた。

「着いたぞ。ほら、行こう」

頭の上に?マークが浮かぶ。
俺はその言葉に従い、父の手を握ってその建物へ向かって歩いた。
14:2011/05/07(土) 07:18:33.54 ID:
建物の前に立つと、壁だと思っていたものが音とともに開く。
初めて見る自動ドアを不思議に思っていると、奥の方から老婆が現れた。

(なんだこいつは………)

深く刻まれたしわ、垂れ下がった目、灰色の髪。
俺が固まっていると、老婆は目線を俺に合わせるべく腰をかがめてにっこりと笑った。

「いらっしゃい。よく来たね」

これが、俺が初めてキヨばあちゃんに会った日だった。
21:2011/05/07(土) 07:21:29.03 ID:
自動ドアは大抵透明だから壁とは思わないだろ

>>21 
まあそうだな 
だが幼い俺にはポスターがはってあるそれは壁のように思えたんだ。  
19:2011/05/07(土) 07:20:57.39 ID:
今思えば会ったのは初めてではないのだろうが、覚えている最初の出会いがそれだった。
その家には5人の親戚が暮らしていた。
父の兄、その奥さん、従姉妹2人、そしてキヨばあちゃん。
キヨばあちゃんは俺に対してとても気を使ってくれた。

「お腹すいてないかい?」
「お菓子あるよ」
「トイレ一人でいける?」

食べ物に関することがいささか多い気がするが、優しいキヨばあちゃんに俺はすぐに懐いた。
23:2011/05/07(土) 07:22:25.36 ID:
聞いてやるから早く書け
27:2011/05/07(土) 07:24:35.54 ID:
>>23
ありがとう


それから数ヶ月が経ち、母のお腹のふくらみが目立ち始めた。

「お前ももうすぐお兄ちゃんだな。」

兄というものに憧れていた俺は、その言葉に胸を躍らせた。
俺は兄弟喧嘩をよくしていたこともあり、下の子ができるのが嬉しかったんだ。

妹でも弟でもいい!立派な兄になろう!

そう決意した。
30:2011/05/07(土) 07:26:08.74 ID:
それから数ヶ月してからだろうか。
朝起きると隣で寝ていたはずの両親の姿がなく、代わりに祖父がパンツ一丁で鼾をたてていた。

「ねぇ」
「んん~」
「ねぇ起きてってば」
「お?おお、◯◯!寝ろ!」

何を言ってるんだこの人は。
32:2011/05/07(土) 07:28:01.26 ID:
詳しくは覚えていないのだが、夜中に両親が病院に行ったこと。
子供が生まれたらしいということを祖父から聞かされた。
そして、俺は兄になった。
33:2011/05/07(土) 07:28:26.86 ID:
よっ!お兄ちゃん!
34:2011/05/07(土) 07:28:49.91 ID:
いいなぁ。俺末っ子だからなぁ
35:2011/05/07(土) 07:29:16.69 ID:
昼過ぎに父が帰って来た。だらしない顔しやがって。
生まれたのは女の子らしい。
我が家初の女の子ということもあってか、父のはしゃぐ様は凄かった。
メタルスライムを仲間にしてもあそこまでははしゃげないだろう。
父は俺たち2人を何度も病院に連れて行ってくれた。
その度に俺は、妹の姿を目に焼き付けた。
まあ生まれたての赤ちゃんなんてみんな似た様な顔だったんだけどね。
39:2011/05/07(土) 07:32:06.91 ID:
そして、ついに待ちに待った日。
母が退院して、妹が家にやってきた。
俺は一日中はしゃぎまくってた。
話しかけたり、いないいないばあを飽きることなく続けていた。
妹は笑い上戸なのか、喉がおかしくなるんじゃないかというほど笑ってくれた。
キヨばあちゃん達も来てくれて、俺は幸せな気持ちでいっぱいになった。


そしてその数日後、キヨばあちゃんが入院した。
40:2011/05/07(土) 07:35:29.19 ID:
かと言っても幼い俺は入院というもの自体よく分からない。
漠然と、よくないことなんだなくらいに考えていた。
その頃の俺は幼稚園に入園し、毎日喧嘩したり遊具で遊んだりしていた。
体は順調に丸くなり、缶切りのスキルを身につけた俺は家の缶詰を手当たり次第貪るようになった。
41:2011/05/07(土) 07:37:22.55 ID:
幼稚園での2年間は特に何事もなく過ぎる。
運動会などもあったが細かいことまで書くと切りがないので大まかな出来事を書いていく。
俺たち家族は、月に3回くらいのペースでキヨばあちゃんのお見舞いに行った。
おそらく父はもっと行っていたと思う。
俺はあの病院特有の匂いが好きになれなかった。
何度通っても慣れることはなかったな。

「お母さん、具合、いかがですか?」
「あらいらっしゃい。随分いいよぅ。ほら、梨あるから皆で食べましょう。」

キヨばあちゃんは梨が大好きだった。
いつも笑っていて、俺の目にはどこが悪いのかさっぱりだった。

(あの鼻に繋がってる管は何だ?痛くないのかな?)

疑問に思っていると、声をかけられた。

「食べないのかい?」
「あっ、食べる食べる」

梨を食べ、両親達の会話を眺め、そして帰る。
これが2年間ほど続いた。
43:2011/05/07(土) 07:40:28.09 ID:
小学生になった俺は、既に40キロに達していた。
それでも友達はいたし、学校は楽しかった。
給食が楽しみだったのは言うまでもないが、休み時間のサッカーも好きだった。
キーパー以外はさせてもらえなかったが、それでも楽しかった。
顔面にシュートを受けた時はさすがに泣いた。
44:2011/05/07(土) 07:41:39.52 ID:
まあそんな感じで、いじめもなく無事に生活していたわけだ。
登下校は兄と一緒で、兄の友達とも遊んだりした。
俺は勉強もそこそこできたし、多少運動オンチではあったが俺の小学校生活最初の一年はいい思い出ばかりだったと言えよう。




あの土曜日を除けば。
45:2011/05/07(土) 07:45:00.53 ID:
その日俺が起きるとリビングには兄しかいなかった。
まあ仕事と考えるのが妥当だ。
両親は共働きで農業に勤しんでいたから、俺たちを残して仕事にいくことは多々あった。
だがその考えはすぐに打ち消された。
テーブルの上に書き置きがあったからだ。

「パパとママは少し出かけてきます。
 お昼には帰るので、それまでお兄ちゃんと妹と家にいてね。
 なにかあったらじいちゃん達に言うこと。」

なんだ?嫌な予感がする……。
どこにもおかしな所は見当たらないが、俺は胸騒ぎがした。

しかし両親の携帯電話の番号は知らないし、兄はテレビを見ている。
俺はおとなしく、朝食を食べた。
47:2011/05/07(土) 07:47:23.31 ID:
最初に結論書いてないと駄スレの匂いがしちゃう

>>46 
楽しんできてくれ 
見ない方がいいかもしれんが俺には何とも  
48:2011/05/07(土) 07:47:36.58 ID:
時計が11時を指した頃だったろうか。
玄関のドアが開く音がした。

「おかえり!どこ行ってたの?」
「ああ、ちょっとな。なあ、ご飯食べたらキヨばあちゃんの家に行くぞ。」
「?うん!」

昼食を食べる。
いつもうるさいくらいな父が、一言も喋らない。
母も、兄も。何も言わない。 
(変なの……)
食事を終えた。
49:2011/05/07(土) 07:49:14.88 ID:
着替えて、全員乗ったのを確認して父がエンジンをかけた。
父が口を開いた。

「キヨばあちゃんな、家に帰って来たんだ。」
「退院したの?!やったぁ!」
「そうだ。退院したんだ。」

俺は嬉しかった。
あんな狭い部屋ではかわいそうだ。
沢山話したい。
キヨばあちゃんの料理が食べたい。
いろいろな考えが頭に浮かんだ。
そして、あの四角い建物が見えた。
50:2011/05/07(土) 07:51:19.48 ID:
ここまで引っ張ってただ 死んでました じゃあねえだろうな
51:2011/05/07(土) 07:52:07.17 ID:
自動ドアが開き、伯母が出てきた。
俺は早くあがりたかったが、気持ちを抑えて靴を脱ぐ。
どこだ?キヨばあちゃんはどこ?
リビングに行き、俺は顔ごと目線を動かして探した。

「こっち。おいで」

リビングの角の方の開け、父が言った。
冗談だろ?嫌だ、行きたくない。
だって、



その先は仏壇じゃないか。
52:2011/05/07(土) 07:53:09.43 ID:
待てよ?決めつけるのは早いぞ。
親戚の家に来たんだから、ご先祖様にお線香をあげるのかもしれない。
キヨばあちゃんもそこで笑って俺を待ってるに違いない!きっとそうだ!
俺は父の元へ歩く。
仏壇のある部屋に入る。
そこにはキヨばあちゃんがいた。
もう笑わない、キヨばあちゃんがいた。
53:2011/05/07(土) 07:54:28.17 ID:
「よく、見ておきなさい。今日が、キヨばあちゃんの顔を見れる最後の日だ。」

俺は何も感じなかった。
何を言ってるんだ?
最後って?なんでみんな泣いてるの?退院したんだろ?
棺桶の中に白い花が敷き詰められていた。
その上にキヨばあちゃんが仰向けに寝かされていた。
鼻と口に、綿が詰められている。
何してんだよ、息が出来ないじゃないか。
だが、俺はその場に座り込んで動けなかった。
ひたすら、キヨばあちゃんが起きるのを待った。

(あ、死んでるんだ)

気付いた。そして、泣いた。
54:2011/05/07(土) 07:55:50.44 ID:
それから何があったのだろう。
本当に思い出せない。
いや、たしか一日だけ記憶が残っている。
キヨばあちゃんの火葬の日だ。
55:2011/05/07(土) 07:57:03.79 ID:
ここまでは普通だな
56:2011/05/07(土) 07:57:14.42 ID:
あの土曜日から何日経ったのだろう。
子供というのは残酷だ。
その頃には俺はいつもの元気を取り戻していた。
火葬場?には人が集まっていた。
大きな扉が開き、その中に棺桶が入れられる。
記憶が曖昧だから、描写が中途半端なのは勘弁してほしい。
57:2011/05/07(土) 07:58:10.76 ID:
俺は部屋を移動させられ、宴会場の様な場所に連れて行かれた。
テーブルの上にお寿司が並べられている。
俺はジュースを飲み、寿司を食べ、兄貴とふざけ合った。
食事を終えてしばらくすると、俺達はまた部屋を移動した。
部屋の中央に人が集まっている。
大きな浴槽の様な物が置いてあった。
中を覗くと、白い物体が散乱していた。

(……え?なんで?)

思い出した。キヨばあちゃんは死んだんだ。
俺はまた泣いた。
笑い声が聞こえた。大人達が笑っていた。

「殺してやる」

さっきまでの自分を棚に上げ、俺は呟いた。
分かってる。あいつらはキヨばあちゃんを笑ってるわけじゃない。
分かってるんだ。
それでも俺はあいつらを殺したかった。
俺は、子供だった。
58:2011/05/07(土) 07:59:28.70 ID:
長々と書いたが、1年の時の出来事はこれで全部。
この後俺は柔道を始める。
これといった理由はないが、格好つけていえば強くなって家族を守りたかったからだ。
2年生に進級し、俺はまた大きくなった。
特筆する様な出来事は起きず、3年生となる。
59:2011/05/07(土) 07:59:57.36 ID:
おばあちゃんの死にそこまで感情的にならない

>>59 
それは俺の文章力のせいだ。 
描写も少ないし、こんなことがあったくらいで見てってくれ。  
61:2011/05/07(土) 08:01:27.11 ID:
このころ俺たちのクラスではとあるサイトが話題となっていた。
それが、2ch系のフラッシュサイトである。
今では何が面白いのか全く分からないが、その時の俺にはそれがこの世で一番面白い物に見えた。

(こんなものがあったなんて!俺は今まで何をしていたんだ!)

それからの俺は、毎日そのサイトにアクセスするようになった。
そして事件が起きた。
62:2011/05/07(土) 08:02:40.76 ID:
あれは俺がいつものように自宅のPCでサイトを見ていた時のこと。
リンクをクリックしようとして、誤って別のリンク先に飛んでしまった。

(何だ……これは)

そこに映し出されたのは、女性が裸でいる画像だった。
64:2011/05/07(土) 08:03:31.89 ID:
俺はそれに魅入った。
初めて見る女性の裸体に、子供の俺は興奮していた。
俺の日課は、エロサイトに姿を変えて襲いかかってきた。
65:2011/05/07(土) 08:03:59.53 ID:
まあこんなことをしてバレないはずがない。
ある日俺と兄は父に呼ばれて、架空請求についての話をされた。
だがそれが俺に関係ある話だとは気付けなかった。
俺はエロサイトを見続けた。
そしてあれはT◯チャンピオンを見ていた時か。

「お前、一ヶ月PC禁止」

その言葉を残し、父は外出した。
66:2011/05/07(土) 08:04:39.94 ID:
次の日、父に連れられてドライブに行った。
沈黙が続き、父が切り出した。

「女の人の体はな、ああいう事をするためにあるんじゃないんだ。」
「男だから、そういうのに興味があるのも分かる。俺だって男だ。」
「でも、もう見ないと約束してくれ。」

俺は力強く頷いた。
67:2011/05/07(土) 08:05:38.35 ID:
時は流れて5年生。
俺は70キロになっていた。
だが体の大きさが必ずしもグループ内での強さに影響するわけではない。
俺は、いじめにあっていた。
68:2011/05/07(土) 08:06:33.37 ID:
理由なんて俺が聞きたいくらいだ。
まあ運動神経がよければモテる小学生。
運動神経が悪ければ、嫌われる理由には十分なのだろう。太ってたしな。
追い打ちをかけたのが、俺が低学年の妹と登校していたことだ。

「◯◯のやつ、妹と登校してんぞーww」
「うわwwきもww」

何がキモイっていうんだよ。
こいつはまだ小さいんだ。
妹の面倒を見ることの何がいけないんだ。

俺はやりようのない怒りを抱いていた。
71:2011/05/07(土) 08:07:34.80 ID:
馬鹿にするやつらがどうでもいいやつなら、俺は我慢出来た。
補足すると、俺はバス通学だった。
そして、いじめの主犯は俺が幼稚園の頃から親友だと思っていた同じバス通学の村田だった。
その取り巻きが2人。
いずれも、俺が友達だと信じて疑わなかったやつらだ。
それでも、俺は耐えた。
73:2011/05/07(土) 08:08:32.83 ID:
いじめの内容は様々だ。
無視は当たり前。
暴言、聞こえる陰口、シューズの中に画鋲。
中でも辛かったのが、雪合戦の時だな。
74:2011/05/07(土) 08:09:12.69 ID:
その日は雪が降っていて、放課後皆が雪合戦をしていたんだ。
俺に仲間に入れてもらおう!
そう思って雪を集めていると、何かが空を切る音がした。
右足に衝撃を受ける。俺はうずくまった。

(痛い!なんだ?!)

右を見ると、村田達が笑っていた。
俺の足下には固く握られた雪玉が転がっていた。
それを崩すと、中には石が入っていた。
足は青く腫れ上がっていた。

俺は、耐えた。
怒らなかったのか、怒れなかったのか。
今でも分からない。
75:2011/05/07(土) 08:09:58.14 ID:
>>74
×俺に
◯俺も
77:2011/05/07(土) 08:11:05.69 ID:
その訂正はどうでもいいです
76:2011/05/07(土) 08:10:46.82 ID:
いじめは収まる気配を見せなかったが、小6の途中でぱったりと止んだ。
まあそれで昔のようになれるというわけではない。
俺はクラスでほぼ完全に孤立していた。
休み時間に皆がサッカーしているのを、図書室から眺めていた。
嫌われているわけではなかったのだが、自分からはあまり関わりを持たなくなったのだ。
78:2011/05/07(土) 08:11:40.08 ID:
そして俺は中学生になった。
部活は柔道部と決めていた。
というかそれ以外に入れる部活がない。

見学に行くと、先輩達が練習していた。

「ウオッス!!」
「ヤーッ!!」
ビダーーン!!

何だここは……。俺の知っている柔道じゃない……。

「オラ声出せ!!」
「「はい!!」」
ビダーーン!!

俺は死を覚悟した。
79:2011/05/07(土) 08:13:13.18 ID:
仮入部期間を終え、いよいよ正式に部員となった。
毎日が筋肉痛との闘いだ。疲れはしたが、充実していた。
その頃俺の周りでは携帯電話を持つ人が増え始め、それを使う姿に俺は憧れた。何より、

「エロ動画見れるぞ!」

馬鹿な友人の一言が俺を駆り立てた。
80:2011/05/07(土) 08:14:29.66 ID:
そうはいっても動画を一度も見たことがない俺は、兄の携帯をこっそりいじくった。
それ見たことか。フォルダを漁ると出るわ出るわ。
俺は画面の動きに感動した。

俺は決意した。
そうだ、携帯買おう。
しかし決意だけでどうこうなる問題じゃないのは俺でも分かる。
とりあえず親に相談だ。
81:2011/05/07(土) 08:15:28.14 ID:
結果はというと、条件をクリアすればいいとのこと。
その条件とは、次のテストで3位以内に入れとのことだった。
俺は燃えた。
全てはエロのために。
それが俺の生きる道。


テストが返された。
500点満点中、499点だった。
82:2011/05/07(土) 08:16:42.13 ID:
結局アクセス制限のせいで1つも見れなかったのはいい思い出。

そんな俺にも好きな人が出来た。
愛子という幼なじみである。
彼女とは家も近く、小学生時代もよく話していた。
加えてクラスも同じ!いける!
俺は根拠のない自信を掲げ、告白を決意した。

「あのさ」
「なに?◯◯ちゃん」
「好き、なんだけど」

言ってやった。場所?決まってるだろ。
授 業 中 の 教 室 だ よ
83:2011/05/07(土) 08:17:58.78 ID:
この頃の俺は完全に自分に酔っていた。だから、

「グスッ……グスッ……」

愛子が泣いたのは、自分に告白されて嬉しいからだと本気で思った。
死ねばいいのに。
84:2011/05/07(土) 08:19:19.12 ID:
それから彼女は口もきいてくれなくなった。
そして俺の初恋は惨めに終わったのである。
1年の頃の出来事はこれくらいしか覚えてない。
その頃の俺のクラスでの扱いはというと、なかなかどうしてお笑いキャラとして確立していた。
勉強ができるのに馬鹿をやるという自分が好きだったのだろう。
そして俺は2年になった。
85:2011/05/07(土) 08:20:36.10 ID:
中学2年の中だるみの時期、いわゆる厨二病というのは例外なく俺にもやってきた。
斜に構えるのが格好いいと勘違いし、部活も手を抜き始めた。
そこからの成績は目も当てられないほどに落ちていった。
馬鹿につける薬はないとはよく言ったものだ。
何を言われても自分が正しいと信じて疑わない。
俺は大人を見下すようになった。
そして、俺の人生を壊しかねないことが起きた。
86:2011/05/07(土) 08:21:12.81 ID:
早くしろ 
87:2011/05/07(土) 08:21:26.46 ID:
その日、部活を終えた俺は家族と寿司屋に行った。
調子に乗って40皿も食べた。
さすがに苦しい……。気持ちが悪い……。
家に着いた俺は、一目散にトイレに行き、嘔吐した。

これが、俺の過食嘔吐の始まりだった。
89:2011/05/07(土) 08:22:31.55 ID:
俺は気付いた。

(食べても吐けば、太らないんじゃないか?)

その日から、俺は食事を全て吐いた。
朝起きる。食べる。吐く。
給食を食べる。学校のトイレで吐く。
夕食を食べる。美味しいと言う。母が喜ぶ。吐く。
それを続けるうち、俺は吐くのが楽しみになった。
自分でも狂ってると思うよ。
でもやめられないんだよ。
90:2011/05/07(土) 08:24:11.27 ID:
学校帰りに買い食いもした。
一度に三千円ほど買い込んだ。
それを全て食べて、吐いた。
家の食べ物を片っ端から漁った。食べ物なら何でもよかった。
全部吐きたかった。胃をからにしたい。
それには水を飲まなければ。
俺は風呂場でも吐くようになった。
体重は、50キロになっていた。
91:2011/05/07(土) 08:25:00.10 ID:
そんな生活がどれほど続いただろうか。
トイレが臭くなり、俺はビニール袋に吐いてコンビニに捨てるようになった。
この場を借りて言わせてください。
あの時のコンビニ店員の方々、本当に申し訳ありませんでした。
そして3年になったある日。
ついに親にバレた。
92:2011/05/07(土) 08:25:37.44 ID:
理由は俺が庭で吐いていたのを父が見ていたからだ。
俺は全身の血の気が引くのを感じた。

「来なさい」
「あの……これh」
「いいから来い!!」
93:2011/05/07(土) 08:26:19.56 ID:
母は泣いていた。
父はため息をついていた。
何を言われたのか、俺は思い出せない。

「前にも、注意したよな?」

そう。俺は前にも注意を受けていた。
お前、吐いてるか?最近トイレが臭うんだよ。
ううん、絶対俺じゃない。信じてほしい。
こんな問答があった。

「信じてたんだけどな……。」

俺は、涙すら出なかった。
94:2011/05/07(土) 08:27:24.73 ID:
それから俺は過食嘔吐を必死で治そうとした。
最初は3日、次は1週間、次は1ヶ月。
本当に辛かった。吐いてしまう時もあったが、それでも努力した。

部活にも真面目に取り組み、俺はキャプテンとなった。
そして、総体の日。結果は県のベスト16。
俺の8年間に及ぶ柔道生活は、こうして終わりを告げた。
96:2011/05/07(土) 08:28:16.09 ID:
3年の俺は、クラスで軽いぼっちになっていた。
お笑いキャラを捨てた俺に、構ってくれる人はいなくなった。
休み時間は机に突っ伏して寝た振りをしていた。
女子が俺の名前を呼んで馬鹿にしていたが、無視を決め込んだ。
97:2011/05/07(土) 08:29:05.13 ID:
だが、やはり友達は欲しい。
俺はクラスの同級生に積極的に話しかけた。
話題を合わせるためにやりたくないゲームを買ったり、興味のないスポーツを見た。
それが功を成し、俺はぼっちではなくなった。
友達かどうかは分からないが、話し相手には困らなかった。
98:2011/05/07(土) 08:30:13.37 ID:
ある夜、俺を馬鹿にしていた女子からメールが来た。

「今日起きてる?」

俺はメールを返し、やり取りをしていた。
お互いアドレスは知っていた。
何が目的なんだ……。
俺は困惑していた。
日付をまたいだ頃、彼女から送られてきたメールを見た俺は目を疑った。

「私◯◯が好き。付き合って」
99:2011/05/07(土) 08:31:28.58 ID:
意味が分からなかった。
真っ先に浮かんだのは、無効が複数人で俺をからかっているということだ。
だってありえないだろ。俺を馬鹿にしていた女が急に態度を変える。絶対に何かある。
でも、俺はこいつが気になっていた。
100:2011/05/07(土) 08:32:07.47 ID:
だがやはり怖かった。
他人、ましてや女子なんて信用出来るものじゃなかった。
少なくともその頃の俺には。
俺は無理だという旨のメールを送り、メールを終わりにした。
その後、彼女がからかっていたわけではないことを聞く機会があった。
それでも、俺は後悔しなかった。
101:2011/05/07(土) 08:33:04.90 ID:
過食症の人生かと思ったら治ってるしぼっちかと思ったら話し相手に困らないとか
人生が筋通ってないごった煮状態じゃねえか

>>101 
我ながら読みにくいがすまん。 
気に入らなかったら閉じてくれ。 
102:2011/05/07(土) 08:34:32.33 ID:
そして、俺は高校生になるべく一度放棄した勉強を始める。
なにから始めよう?
やはりサボった罰というものは大きい。
俺は基本中有の基本すら教科書を見ないと出来なくなっていた。
焦った俺に拍車をかけたのが、親のプレッシャーである。
俺は昔から勉強ができたため、口には出さずとも両親は期待していた。
定期テストも思うように点が取れず、俺は自分に問いかけた。

「どうして真面目にやらなかった?」
「なんで点が取れないんだ?」
103:2011/05/07(土) 08:35:37.41 ID:
しっかり見てるから最後まで書いてくれよ

>>103 
ありがとう  
104:2011/05/07(土) 08:37:15.30 ID:
いよいよ受験の日。
始めてくださいと試験官らしき人に言われ、問題用紙をめくる。

(……え?)

最初から分からなかった。
分かる問題もちらほらあるが、殆どを勘に頼った。
105:2011/05/07(土) 08:37:40.01 ID:
その日、俺は家で泣いた。
自分の不甲斐なさに、今までの努力が無駄になったことに。

「大丈夫。絶対に大丈夫。」

母はそんな俺を励ましてくれた。
この人をまた悲しませることになる。
俺は、何も言えなかった。
そして合格発表の日になった。
106:2011/05/07(土) 08:37:42.51 ID:
一方俺は受験も面接も無い高校に行き中退した
107:2011/05/07(土) 08:38:20.03 ID:
番号を探す。
周りで同級生が喜びの声をあげている。
俺は必死に目を動かした。

「あ………。」
108:2011/05/07(土) 08:39:04.48 ID:
そこには俺の受験番号と同じ、657の数字が書かれていた。
両親ははしゃいだ。

「よかったなぁ。よかったなぁ」

父が俺を抱きしめて言う。

「あ……。うん。」

俺は呆然としていた。
その日の夕食は、出前の寿司だった。
俺は腹一杯食べて、寝た。
115:2011/05/07(土) 08:42:51.74 ID:
親に褒められるとかリア充すぎだろ…
110:2011/05/07(土) 08:40:38.29 ID:
高校生になり、俺は1ーBになった。
そこにはやつがいた。
そう、俺をいじめていた村田である。
だがこの頃の俺たちは昔のことは忘れ、割と仲良くなっていた。
村田は野球部であり、そのノリの良さからクラスの中心になった。
俺の立ち位置は、お笑いキャラの様な保護者の様な何ともおかしな所にいた。
メリハリをつけて馬鹿をやる。皆が笑うのが嬉しかった。
一方で真面目ぶって、休み時間は本を読み、誰に対しても同じように接した。
俺はもう大丈夫。そう思っていた。
でも、自分で自分の体の異常に気付けなかった。
俺はいつの間にか食べ物を受けつけなくなっていた。
111:2011/05/07(土) 08:41:01.40 ID:
気になるな
113:2011/05/07(土) 08:41:40.64 ID:
拒食症なのだろう。
朝ご飯は食べてもいないのに食べたと言い、昼は弁当を買うと言った。
もちろんそれは嘘だった。
帰りはわざと遅く帰り、友達と食べて帰ると言った。
それも、嘘だった。
116:2011/05/07(土) 08:43:19.40 ID:
体重の低下は凄まじかった。
せっかく戻した体重は、また減っていた。
だがその時の俺には、それは燃料にしかならなかった。
嬉しくなった俺は余計食べなくなる。
一方で、俺はこれはマズイと思い始めていた。
だから、少しずつ食べようと思った。
そしてあれは肉じゃがが夕食に出された時か。
口に運ぶと、あまりの美味さに涙が出そうになった。
俺は、食べることの幸せを再認識した。
117:2011/05/07(土) 08:44:27.89 ID:
俺はテストで300人中40位をキープし、運動も苦手と言えどそこそこ出来るようになった。
相変わらずモテなかったが、それはまあいいだろう。
俺は無難に1年を終えるはずだった。
119:2011/05/07(土) 08:45:05.18 ID:
吐いてる期間そんなに長くて20キロ以上痩せてるのに
よく入院したり倒れたりしなかったな。
121:2011/05/07(土) 08:46:17.25 ID:
その日俺は風呂に入っていた。
本を持って、30分ほど湯船に浸かっていた。
すると、音が聞こえてきた。

「………?」

救急車のサイレン。
またどこかで事故があったな。
しかし音が大きい。近所の人だろうか?
俺はその30分後に風呂を出た。
122:2011/05/07(土) 08:47:11.38 ID:
ここまで救いようのないのは亡くなったおばあちゃんのみだが
まるで結末がない前半のエピソードは必要なのか?

うちの上司の説教みたいに話の本筋が見えん
124:2011/05/07(土) 08:47:29.58 ID:
家の中が静かだ。異常なほどに。

(……なんだ?)

誰もいない。
俺は着替えて母屋に向かった。
またあの感じ。
あの日、書き置きを見た時と同じ感覚。
寒気がする。
125:2011/05/07(土) 08:48:59.86 ID:
母屋に入ると、家族が揃っていた。
母、兄、妹、祖母。
4人が居間にいた。
4人?

「親父達は?」
「病院だよ」

母が力なく答える。

「どうして?さっきの救急車ってもしかして……。」
「うん」
「じいちゃんが倒れたの」
128:2011/05/07(土) 08:50:46.85 ID:
病名は何だったかな。
動脈がどうのこうの言っていた。
だがそんなことはどうでもよかった。
治るのか、治らないのか。
それだけが知りたかった。
130:2011/05/07(土) 08:52:20.20 ID:
祖父との描写は少ないが、生まれた時から面倒を見てくれた。
色んな所に連れて行ってくれた。
誰より可愛がってくれた。
それまでうるさいくらいだった祖母が、あまり話さなくなった。
134:2011/05/07(土) 08:55:11.74 ID:
孫が高校生になるまで生きれたんだから普通に長生きなじいちゃんだな
133:2011/05/07(土) 08:54:44.24 ID:
そして俺は2年になり、今に至る。
俺は毎日健康に過ごしている。少なくとも自分ではそう思う。
これが、俺の今までの人生。
芸能人の様な波瀾万丈はないし平凡な上にごちゃごちゃだがそれはまあ勘弁してほしい。
俺はまた人生を始める。
兄は寝てるし、妹は部活に行ってるし、両親は仕事をしている。
祖母は最近ぷよぷよを始めたそうだ。
やり方を教えろと言われ、結局最後まで付き合わされる。
祖父の容態はあまりよくないらしい。
少し痩せたようだが、これを機に大食を控えてくれるといいな。
こんな毎日がいつまで続くんだろう。
普通なことが幸せなんていうけど、俺は今でも気付けない。
135:2011/05/07(土) 08:55:52.27 ID:
さて、長々とこんな駄文に付き合ってくれてありがとう。
単なる自己満足だから、多少痛い所は流してほしいww
若造が人生なんて大層なことほざくなという意見は、全くもってその通りだ。
気に入らなければ思う存分叩いてくれ。
今思えばスレタイあまり関係なかったかもな。
136:2011/05/07(土) 08:56:00.35 ID:
えっ、終わり?
141:2011/05/07(土) 08:57:17.37 ID:
は?
139:2011/05/07(土) 08:56:41.05 ID:
138:2011/05/07(土) 08:56:12.51 ID:
( ;∀;)イイハナシダッタナー
142:2011/05/07(土) 08:58:06.37 ID:
>救いようのない



140:2011/05/07(土) 08:57:05.98 ID:
オッサンじゃねえのか
144:2011/05/07(土) 08:58:29.89 ID:
おっさんじゃない。
ゆとり全開の高校生。
148:2011/05/07(土) 09:00:04.21 ID:
本筋どころか
最後までオチがなかった
146:2011/05/07(土) 08:59:25.87 ID:
なにこれwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
本当はまだ続きがあるんでしょ?
153:2011/05/07(土) 09:01:36.18 ID:
ちょっと振り返ってみたくなってな。
続きはないよ。
ではではノシ
166:2011/05/07(土) 09:43:51.86 ID:
ずっと嘔吐してたなら胃酸で歯ボロボロなんじゃないの?
167:2011/05/07(土) 09:48:56.52 ID:
>>166
消えようと思ったが質問があったので答える。
歯はいたって普通。
歯医者に行く様なことにもならなかった。
この後どうなるのかはシラネ。
152:2011/05/07(土) 09:01:03.94 ID:
えーっと……救いようのないってスレタイに書いてあるんだけど
156:2011/05/07(土) 09:03:46.91 ID:
人生なめんな
157:2011/05/07(土) 09:03:57.54 ID:
これはまとめにも華麗にスルーされるレベル