1:2011/10/08(土) 16:41:50.01 ID:
長い話になるが、書かせてくれ。

2:2011/10/08(土) 16:42:12.61 ID:
はい
4:2011/10/08(土) 16:42:35.03 ID:
俺がガキの頃、いつも遊ぶ公園の近所に怖いオッチャンが居たんだ。
つるっパゲでシワシワで、ガリガリに細くて、眼光の鋭い人だった。
6:2011/10/08(土) 16:43:05.97 ID:
俺達は田舎の悪ガキで、イタズラや危ない事をしょっちゅうやっていたんだが、それをオッチャンに見つかっては叱られていた。
9:2011/10/08(土) 16:44:10.29 ID:
鉄棒に縄跳びのロープを輪にして結んで、最初は足をかけてぶら下がって
やがてエスカレートして顎を引っ掛けてぶら下がったり

シーソーを普通に乗るのに飽きて、端に立って飛べるのかやってみようとしたり
12:2011/10/08(土) 16:45:30.67 ID:
エアガンで撃つんですね
15:2011/10/08(土) 16:46:41.18 ID:
>>12 
当時エアガンは相当の高級品だったよ
13:2011/10/08(土) 16:45:47.22 ID:
いつも俺達の遊びが盛り上がってきて佳境に入ると、作務衣を着たそのオッチャンが飛び出してきて
「コルァ!!何を危ない事してる!!」って怒鳴られた。その度に俺達は「うるせーーハゲじじい!!」って叫んで逃げた。
18:2011/10/08(土) 16:49:53.67 ID:
いつもノリノリの最高潮の所でオッチャンが出てきたから、俺達はオッチャンがウザくてウザくて仕方なかった。
それで俺達はそれぞれの親に言いつけて、親の力でオッチャンを封じ込めようと考えた。
20:2011/10/08(土) 16:51:17.25 ID:
俺「ねぇ母さん。あの公園にハゲた怖いオジサンが居て、いっつも俺達を怒鳴りながら追いかけて来るんだ。それでね」

母「そんなの、アンタ達が何か悪い事したからに決まってんでしょ!何やったの?!」

俺「えっ、何もしてな…」

母「正直に言いなさい。 何  を  や  っ  た  の !?」

俺「うぇ…」


とんだ薮蛇だった。
「俺の言う事なんか何も信じてくれなくて、母さんはあのハゲの味方なんだ」
って泣いて訴えたけど、母から容赦無く問いただされて、結局自白した。そしてこっぴどく叱られた。
23:2011/10/08(土) 16:51:56.83 ID:
翌日、いつもの友達と公園に集まって告げ口作戦の成果を報告し合ったが、全員結果は同じだった。
ものの見事に返り討ちに合って悔しくて、何とかハゲのオッチャンに仕返ししようと作戦を立てた。

当時、名前を忘れたけど、壁等の固い物に投げ付けるとバン!と破裂する火薬玉みたいなのが売っていて、それをオッチャンの家にぶつけようって事になった。
そして出て来たところに水爆(水を入れて、ぶつけると破裂するという小さな風船が当時流行った)をぶつけて逃げる計画を立てた。

それにはまず金が必要。

そこで俺達は近所中をチャリンコで走り回り、玄関前等に置かれた空き瓶を勝手に回収して回った。
当時、空き瓶を回収して近所のスーパーに持っていくと買い取ってもらえたのだ。
俺達は同じ方法でよくアイスなんかを買い食いしてたので慣れたものである。5~600円をあっという間に稼いだ。
25:2011/10/08(土) 16:52:09.47 ID:
ハゲが正しい
26:2011/10/08(土) 16:52:59.34 ID:
近所に老夫婦が経営する文房具や玩具や駄菓子を売ってる店があって、そこで武器を調達する。
火薬球を一人一袋(5~6個入りだった記憶がある)と水爆10枚を買った。
余った金をどうするかと話してたら、てっちゃんが勝手にロケット花火を買ってた。

俺達は意気揚々と公園に向かい、そこに隣接するオッチャンが住む住宅の前に並んだ。
皆、半分ビビリながら興奮してた。いくぞ!と、緊張し過ぎて声を裏返して俺が号令をかけた。

次々に放たれる火薬球。響く破裂音。

俺達は水でパンパンに膨らんだ水爆を取り出し身構えた。
32:2011/10/08(土) 16:56:10.31 ID:
かんしゃく玉か
27:2011/10/08(土) 16:53:56.23 ID:

・・・しかしオッチャンは出てこない。
「あれ?留守?」「変だな」「火薬球足りなかった?」「てっちゃんがロケット花火買うからだろ」
俺達は、それまでの緊張と興奮が一気に醒めてきて、すっかり意気消沈してしまった。
仕方ないので水爆もオッチャンの家の壁に当てて、なんとなく報復した気分になって、ロケット花火をする事にした。
30:2011/10/08(土) 16:55:59.36 ID:
水爆…
29:2011/10/08(土) 16:54:51.19 ID:
空き瓶に入れて持って、戦争やろうか」と誰かが言った。
うおぉぉぉぉ!!!と俺達は目を輝かせたが、考えてみると付近にあった空き瓶は既に売ってしまって無い。
「導火線に火をつけて、すぐ投げればいいんじゃない?」という事になって、俺達はマッチを分け合い、二組に分かれて身構えた。
よぉぉぉし!!いくぞぉぉぉ!!!と声を掛け合ったその時

「コラァァァァ!!!!危ないから止めろぉぉぉぉ!!!!!!」

俺達は飛び上がるほど驚いて声のする方に目を走らせる。



オッチャンだぁぁぁぁぁ!!!!!!!

俺達は一斉に逃げた。条件反射に近い。
31:2011/10/08(土) 16:56:03.61 ID:
俺達にはオッチャン遭遇後に集まる場所が決めてあって、十数分後に全員がそこに集合した。
「焦った!!」「居たんじゃねぇかよ!」「ロケット花火落としちゃった(泣)」「チャリンコ置きっ放しだよ・・」
しばらくふじこふじこした後、恐る恐る公園に戻ってみるとオッチャンの姿は無かった。
俺達は溜息をつきながら、そのままチャリンコで走り回って、また明日な!とそれぞれの家路につ
34:2011/10/08(土) 16:58:50.86 ID:
この>>1はサイコパス。
将来犯罪者になる可能性あり。ってかもう犯罪まがいの事してるしヤバイ
早急に隔離すべき
36:2011/10/08(土) 16:59:45.59 ID:
毎日の様にそんな事を繰り返す日々。

俺達が遊びで盛り上がる。調子に乗る。過激さを増す。
するとオッチャンが出てくる。逃げる。オッチャンに仕返しを考える。失敗する。
今思うとその一連の流れが凄く楽しかった。

そんな時、一人の転校生がやってきた。

そいつも悪ガキで俺達はすぐに仲良くなったが、日を負うごとにソイツが俺達以上の糞ガキである事が分かってきた。
家が裕福らしくいつも小金を持ってて、爆竹でカエルを爆破したり、銀球鉄砲で通行人を狙撃したり
虫を大量に捕まえて、窓の開いた家に放り込んだり・・・。

最初は俺達も一緒になって遊んでたんだが、度が過ぎると気が付き始め、少しずつ距離をとり始めた。
40:2011/10/08(土) 17:00:59.34 ID:
オッチャン逃げてー
39:2011/10/08(土) 17:00:57.79 ID:

そして事件が起こる。転校生がオッチャンに遭遇し捕まったのだ。

41:2011/10/08(土) 17:01:46.69 ID:
その時、俺達はチャリンコで近くの川に行って笹船を流していたのだが(流した後で石を投げて沈める遊び)
友達の一人が転校生と一緒に居て、ジャングルジムから飛び降りをしようとしてたんだそうだ。
そこにオッチャンが登場して、友達は慣れてるからダッシュで逃げて来た。

「あいつ大泣きしてたよ」「オッチャンに殴られたの?」「いや、コラー!って来た後は何かボソボソ言ってた」「ふーん」

俺達が公園に様子を見に行くと既にオッチャンも転校生も居なかった。
なんとなく気まずい感じになってその日は解散した。
42:2011/10/08(土) 17:01:51.20 ID:
>>1はそのオッサン以上のモノホンのガイキチの恐れがあるから近づかないように
43:2011/10/08(土) 17:02:04.12 ID:
>>1おっちゃん悪くないwww
45:2011/10/08(土) 17:02:55.25 ID:
その夜。
母ちゃんと父ちゃんがボソボソ話してるのが、隣の部屋から聞こえてきた。
どうやら転校生の親がオッチャンの家に怒鳴り込んだらしい。

俺はガッツポーズした。これでオッチャンはもう出て来ないだろう。
翌日友達に報告すると皆大喜びだった。そこにヒーローの転校生が来て盛り上がった。

しかしこの事で転校生は更に増長し、まるでボスの様に振舞い始めた。
一緒に遊んでいても自分が中心じゃないと怒るし、缶蹴りしても自分は鬼になる事を拒否したり
とにかく我が儘三昧で、俺達はやっぱり付き合いきれなくなってきていた。

そして第二の事件が起こる。


47:2011/10/08(土) 17:04:19.29 ID:
ジャングルジム登りの競争をしていて、てっちゃんが一番早く頂上に上ったんだが
転校生が「邪魔をされた」と言いがかりをつけ始めたんだ。
俺達は「てっちゃんはそんな事してないよ」と言っても聞かない。


そして転校生は

頂上に座るてっちゃんを突き落とした。


てっちゃんは地面に落ちて足を抱えて大声で泣き始めた。
大丈夫!?と俺達がジャングルジムから次々に降りて、てっちゃんの元に駆け寄った。

次の瞬間、大きな影がてっちゃんを抱きかかえ、物凄い速さで走っていった。
オッチャンだった。
俺達は呆然とそれを見送るしかなかった。
48:2011/10/08(土) 17:05:03.21 ID:
!?
49:2011/10/08(土) 17:05:03.50 ID:
おっちゃん…
50:2011/10/08(土) 17:05:23.90 ID:
その夜、俺の親は出掛けて行って、俺が起きている間には帰ってこなかった。
翌日聞くと友達の親も夜に出掛けたらしい。
あの夜の事を親達は多くを語らなかったし、俺達も聞いてはいけないような気がしていた。

俺達が知ってるのは、てっちゃんが骨折で入院した事。

そして転校生がまた転校していった事だ。



それから俺達は何となく公園で遊ぶのをやめるようになった。

51:2011/10/08(土) 17:05:29.57 ID:
おっちゃんはとても優しい人って俺は知ってた
52:2011/10/08(土) 17:05:59.80 ID:
そのオッちゃんは将来の>>1なのであった…
54:2011/10/08(土) 17:06:41.68 ID:


あれから10数年。

俺は親元を離れて就職し、毎日仕事に追われているのだが、一昨日父から電話があった。

父「ケンちゃんが亡くなった。お前も世話になったんだから葬式に出なさい」

俺「ケンちゃんて?」

父「覚えてないのか?・・・ああ、名前知らなかったのか。」

オッチャンの事だった。

56:2011/10/08(土) 17:07:32.65 ID:
ケンちゃん…
57:2011/10/08(土) 17:07:43.85 ID:
斎場には驚く程、人が集まっていた。当時の友達も勢ぞろいした。

オッチャンは昔、町の郵便局員だったらしい。人懐っこい性格で可愛がられていたそうだ。
ところが事故で奥さんと子供を亡くし、精神を病んで職を辞し、町から一度去ったらしい。
戻って来たときには変わり果てた姿で。オッチャンは食品工場の機器清掃員となり深夜働いてた。
そして昼間は、いつも公園で遊ぶ俺達の事を心配していたんだ。
自分の子のようにならないように見張ってくれていた。

親達はそれを全て知っていたんだ。
「ケンちゃんのお陰で、私達は子供を何の心配も無く外で遊ばせることが出来た」
そう弔辞を述べたのは、てっちゃんの親だった。
58:2011/10/08(土) 17:07:46.51 ID:
は?
知り合い?
59:2011/10/08(土) 17:08:54.87 ID:
あの事件の後も、オッチャンは子供達を見守っていたらしい。俺が遊んでいた公園は河川事業で今は既に無いが立ち退き後も別の公園の側に住み目を光らせていた。斎場に集まったのは、そんなオッチャンに守られた子供の親達だった。

オッチャンの死因は水死。
川に落ちて溺れた子供を救おうとして、岸に子供を上げたところで力尽き流されたという事だった。


「なぁ、オッチャンの享年・・・」「あぁ・・・オッチャンってあの時まだ28歳だったんだな・・・」
「親父より上かと思ってたよ・・・」「・・・俺ら、オッチャンに悪い事したよな・・・」「せめて今謝ろうぜ・・・」


「いや、多分大丈夫だよ。」目を真っ赤にしたてっちゃんが言った。
「俺、あの後オッチャ・・・いや、ケンさんと仲良くなったんだ。俺、お前らの分も謝っておいたし、それに」


「ケンさん、ああして俺らとやり合うのが一番楽しかったって」

63:2011/10/08(土) 17:11:06.47 ID:
>>「ケンさん、ああして俺らとやり合うのが一番楽しかったって」

おいwwwwおい・・・
62:2011/10/08(土) 17:10:59.16 ID:
散々泣いて、さっき帰ってきました。
そして俺はケンさん・・・いや、オッチャンとの思い出を書きたくて、慰霊の意味も込めてこんなスレ立てました。
長々とすみませんでした。


オッチャン。俺らお陰で無事生きてるよ。本当にありがとう御座いました。
67:2011/10/08(土) 17:12:38.18 ID:
オッチャアアアアアアアアアアアアン!!
66:2011/10/08(土) 17:12:10.68 ID:
おっちゃん良く捕まらなかったな……
77:2011/10/08(土) 17:15:02.75 ID:
>>66 
田舎で近所のコミュニティーはしっかりしてたし、オッチャンは感謝されてたから。
でも今の世の中じゃ逮捕されちゃうんだろうね。
71:2011/10/08(土) 17:13:05.79 ID:
以上です。

質問あれば・・・まぁ聞くほどの事も無いでしょうが・・・。
81:2011/10/08(土) 17:19:08.48 ID:
1>>のカーチャンがまともな親だと言うのだけはわかった。
83:2011/10/08(土) 17:21:31.53 ID:
読んでくれた人ありがとう。

正直、子供の頃の自分の世界を自慢したかったのかもしれない。ウザくてごめん。

俺が結婚して子供が出来たとき、あんな世界を作ってやりたいなっていう気持ちもある。

84:2011/10/08(土) 17:23:49.91 ID:
誰もお前みたいなのと結婚し(ry
86:2011/10/08(土) 17:24:11.26 ID:
オッチャンと酒呑みたかったよ。

クソスレで申し訳なかった。



名無しに戻ります。
87:2011/10/08(土) 17:24:52.87 ID:
>>1
久しぶりにいいスレみたぜ
88:2011/10/08(土) 17:26:54.69 ID:
ちょっくら公園の近くに引っ越してくる
92:2011/10/08(土) 17:29:35.87 ID:


おっちゃんみたいなおっちゃんになれればいいな