2: :2007/07/28(土) 23:07:46.87 ID:
えー、前回「来週で最後の投下」と言いましたが・・・
ごめんなさい、今回でラストまで投下するのは無理です。本当にごめんなさい
今日はとりあえず、切りのいい所まで投下したいと思います
※( ^ω^)と夏の日のようです
※( ^ω^)と夏の日のようです 2
※( ^ω^)と夏の日のようです 3
ごめんなさい、今回でラストまで投下するのは無理です。本当にごめんなさい
今日はとりあえず、切りのいい所まで投下したいと思います
※( ^ω^)と夏の日のようです
※( ^ω^)と夏の日のようです 2
※( ^ω^)と夏の日のようです 3

3: :2007/07/28(土) 23:11:18.55 ID:
『( ^ω^)と夏の日のようです』 第十六話
僕がツンに想いを告げてから二日。
その間、二人が口を聞くことは一度もなかった。
廊下ですれ違う度に気まずい空気が流れる。
なるべく目を合わさないように、伏し目がちにして横を通り過ぎる。
……だけどツンがそうなのではなく、避けているのは僕の方。
食事の時はいつも隣同士だったのに、臆病な僕は違う位置に座るようになった。
本当は、答えをちゃんと言うようにツンに要求すべきなのかも知れない。
だけど僕には、そんな事をする勇気はもう残されていなかった。
悲しくて、悔しくて、死んでしまいそうなほどの憂鬱は不思議と感じなかったけれど、
僕はただ、自己嫌悪に陥っていた。
あんなに逃げないと誓ったのに、僕はまた辛い現実から逃げてしまっていた。
僕がツンに想いを告げてから二日。
その間、二人が口を聞くことは一度もなかった。
廊下ですれ違う度に気まずい空気が流れる。
なるべく目を合わさないように、伏し目がちにして横を通り過ぎる。
……だけどツンがそうなのではなく、避けているのは僕の方。
食事の時はいつも隣同士だったのに、臆病な僕は違う位置に座るようになった。
本当は、答えをちゃんと言うようにツンに要求すべきなのかも知れない。
だけど僕には、そんな事をする勇気はもう残されていなかった。
悲しくて、悔しくて、死んでしまいそうなほどの憂鬱は不思議と感じなかったけれど、
僕はただ、自己嫌悪に陥っていた。
あんなに逃げないと誓ったのに、僕はまた辛い現実から逃げてしまっていた。
4: :2007/07/28(土) 23:12:51.14 ID:
待ってた
5: :2007/07/28(土) 23:13:50.79 ID:
ひとつ、奇妙な点がある。
僕はあの日以来、肌身離さず付けていたペンダントを外した。
それが重くて、苦しくて、自分の首を絞めているように感じたからだ。
だけどもツンは、今もペンダントを首からぶらさげ続けている。
僕は訳が分からなかった。
そういうものなのだろうか?
あの時の事は思い出なんかじゃなくて、ただの一瞬の出来事だったのだろうか?
……僕は、嫌われたんじゃなかったのか?
でも今となっては、聞くこともできない。
あの日から三日目の昼下がり。
僕は時間帯を少しずらして、今日も日課の散歩に出掛けた。
いつも見ていた景色も。
いつも歩いていた道も。
今の僕の目には、寂々として見えた。
僕はあの日以来、肌身離さず付けていたペンダントを外した。
それが重くて、苦しくて、自分の首を絞めているように感じたからだ。
だけどもツンは、今もペンダントを首からぶらさげ続けている。
僕は訳が分からなかった。
そういうものなのだろうか?
あの時の事は思い出なんかじゃなくて、ただの一瞬の出来事だったのだろうか?
……僕は、嫌われたんじゃなかったのか?
でも今となっては、聞くこともできない。
あの日から三日目の昼下がり。
僕は時間帯を少しずらして、今日も日課の散歩に出掛けた。
いつも見ていた景色も。
いつも歩いていた道も。
今の僕の目には、寂々として見えた。
8: :2007/07/28(土) 23:16:28.41 ID:
(*゚ー゚)「お兄ちゃん、おかえりー」
散歩から帰ると、玄関でしぃが出迎えてくれた。
( ^ω^)「ただいまだお」
僕は精一杯、いつも通りに振る舞おうと努める。
(*゚ー゚)「……お兄ちゃん、ふられたからって気にしちゃダメだよ?」
( ;ω;)「うぅ……しぃは優しいお……」
……とはいえ、もうしぃにはバレていた。
態度がどこか普段と違うことを見抜かれて、その理由を尋ねられた。
僕はお茶を濁そうとしたが、そうはしぃが許すはずもなく。
結局、洗いざらい、一切合切を話す羽目になった。
僕の話を聞いている間、しぃはいつになく真剣な表情をしていた。
でも、口にしてしまうことでほんの少しだけでも心が晴れたのは事実で、
僕は話を聞いてくれたしぃに、感謝していた。
散歩から帰ると、玄関でしぃが出迎えてくれた。
( ^ω^)「ただいまだお」
僕は精一杯、いつも通りに振る舞おうと努める。
(*゚ー゚)「……お兄ちゃん、ふられたからって気にしちゃダメだよ?」
( ;ω;)「うぅ……しぃは優しいお……」
……とはいえ、もうしぃにはバレていた。
態度がどこか普段と違うことを見抜かれて、その理由を尋ねられた。
僕はお茶を濁そうとしたが、そうはしぃが許すはずもなく。
結局、洗いざらい、一切合切を話す羽目になった。
僕の話を聞いている間、しぃはいつになく真剣な表情をしていた。
でも、口にしてしまうことでほんの少しだけでも心が晴れたのは事実で、
僕は話を聞いてくれたしぃに、感謝していた。
9: :2007/07/28(土) 23:18:56.11 ID:
(*゚ー゚)「……あのね、ちょっと提案があるんだけど」
( うω;)「おっ? 何だお?」
(*゚ー゚)「今日はね、私がお兄ちゃんとデートしてあげる!」
(;^ω^)「……はひぃぃぃぃ!?」
(*゚ー゚)「……だって、お兄ちゃんずっと寂しそうだったから……」
(*゚ー゚)「お姉ちゃんの代わりに、私が一日彼女になってあげるね」
(;^ω^)「mjsk?」
あまりにも突拍子な申し出。
ふられた相手の、妹@12歳とデート。
( ^ω^)「(……これなんてエロゲ?)」
という率直な感想が頭の中に浮かぶ。
それに、今の僕の心境を考えればこんなことはとても言える筈はないだろうに。
……でも、しぃはしぃなりに僕を慰めようとしてくれているのだろう。
塞ぎ込んで、またここに来る前の自分に戻りかけていた僕に、もう一度チャンスをくれている。
僕はその気持ちが嬉しくて、しいの提案に喜んで賛同した。
( うω;)「おっ? 何だお?」
(*゚ー゚)「今日はね、私がお兄ちゃんとデートしてあげる!」
(;^ω^)「……はひぃぃぃぃ!?」
(*゚ー゚)「……だって、お兄ちゃんずっと寂しそうだったから……」
(*゚ー゚)「お姉ちゃんの代わりに、私が一日彼女になってあげるね」
(;^ω^)「mjsk?」
あまりにも突拍子な申し出。
ふられた相手の、妹@12歳とデート。
( ^ω^)「(……これなんてエロゲ?)」
という率直な感想が頭の中に浮かぶ。
それに、今の僕の心境を考えればこんなことはとても言える筈はないだろうに。
……でも、しぃはしぃなりに僕を慰めようとしてくれているのだろう。
塞ぎ込んで、またここに来る前の自分に戻りかけていた僕に、もう一度チャンスをくれている。
僕はその気持ちが嬉しくて、しいの提案に喜んで賛同した。
10: :2007/07/28(土) 23:21:06.95 ID:
デートと言っても何のことはない。
特に開けた町に出掛けるでもなく、僕たちは海を目指して山道を下りていった。
目に映る、青い海、青い空、青い風、青い緑。
――――僕には悲しみの色としか捉えられなかった。
そんな沈んだ気分を和らげてくれたのは、隣にいてくれる少女。
僕はしぃの歩幅に合わせて、ゆっくり、ゆっくりと下りていった。
(*゚ー゚)「もう、夏も終わっちゃうね」
( ^ω^)「おー、あと少し九月になって、秋が訪れるお」
(*゚ー゚)「夏が終わっちゃったら、お兄ちゃんも帰っちゃうんだよね……」
( ^ω^)「……そうだお。僕がこっちにいるのも、あと少しだけだお」
(*゚ー゚)「うん、だから……」
(*゚ー゚)「今日はいっぱい、思い出作ろうね!」
特に開けた町に出掛けるでもなく、僕たちは海を目指して山道を下りていった。
目に映る、青い海、青い空、青い風、青い緑。
――――僕には悲しみの色としか捉えられなかった。
そんな沈んだ気分を和らげてくれたのは、隣にいてくれる少女。
僕はしぃの歩幅に合わせて、ゆっくり、ゆっくりと下りていった。
(*゚ー゚)「もう、夏も終わっちゃうね」
( ^ω^)「おー、あと少し九月になって、秋が訪れるお」
(*゚ー゚)「夏が終わっちゃったら、お兄ちゃんも帰っちゃうんだよね……」
( ^ω^)「……そうだお。僕がこっちにいるのも、あと少しだけだお」
(*゚ー゚)「うん、だから……」
(*゚ー゚)「今日はいっぱい、思い出作ろうね!」
12: :2007/07/28(土) 23:23:37.09 ID:
山を下り、海沿いを進み、海岸を目指す。
長くて、暑い道のり。
そんな道程を、僕たちはゆるやかなペースで歩いていった。
( ^ω^)「やっと海に到着したお!」
目の前に広がる大海。
太陽で熱された白い砂浜。
静かに響く波の音。
鼻をくすぐる潮風の香り。
頭で捉えきれないほどの堂々たる光景。
僕は全身で海を感じていた。
(*゚ー゚)「私、今年海に来るのは初めてなんだ」
( ^ω^)「僕も、こうして海浜に来たのは初めてだお。やっぱり海はいいものだお」
(*゚ー゚)「うん、夏が終わる前に、来られて良かった……」
しぃがきらきら光る海面を見つめる。
押しては返すさざ波の音色が、心の奥底にまで沁み渡った。
長くて、暑い道のり。
そんな道程を、僕たちはゆるやかなペースで歩いていった。
( ^ω^)「やっと海に到着したお!」
目の前に広がる大海。
太陽で熱された白い砂浜。
静かに響く波の音。
鼻をくすぐる潮風の香り。
頭で捉えきれないほどの堂々たる光景。
僕は全身で海を感じていた。
(*゚ー゚)「私、今年海に来るのは初めてなんだ」
( ^ω^)「僕も、こうして海浜に来たのは初めてだお。やっぱり海はいいものだお」
(*゚ー゚)「うん、夏が終わる前に、来られて良かった……」
しぃがきらきら光る海面を見つめる。
押しては返すさざ波の音色が、心の奥底にまで沁み渡った。
13: :2007/07/28(土) 23:26:25.31 ID:
僕たちは砂浜に腰を下ろして海を眺めていた。
ここに着いた時には既に4時過ぎ。
まったりとした空気が漂う中で、僕としぃは談笑した。
(*゚ー゚)「落ち着くねー」
( ^ω^)「まったくだお……こうして眺めているだけで、穏やかな気分になれるお」
(*゚ー゚)「本当だね……」
海はすべてを優しく包んでくれる。
母なる海とは、昔の人は上手い事を言ったものだ。
僕はそんな雰囲気に乗せられて、身も心も遠くに預けてしまいそうになった。
太陽はだんだん落ちてきて、暑さも薄らいでいく。
昼間あれほど目立っていた日差しも、もうどこかへ消えていってしまった。
ここに着いた時には既に4時過ぎ。
まったりとした空気が漂う中で、僕としぃは談笑した。
(*゚ー゚)「落ち着くねー」
( ^ω^)「まったくだお……こうして眺めているだけで、穏やかな気分になれるお」
(*゚ー゚)「本当だね……」
海はすべてを優しく包んでくれる。
母なる海とは、昔の人は上手い事を言ったものだ。
僕はそんな雰囲気に乗せられて、身も心も遠くに預けてしまいそうになった。
太陽はだんだん落ちてきて、暑さも薄らいでいく。
昼間あれほど目立っていた日差しも、もうどこかへ消えていってしまった。
15: :2007/07/28(土) 23:28:49.80 ID:
腕時計にちらりと目をやると、とうに5時を過ぎているのが分かった。
もうすぐ、海へと沈む夕日が見られるだろう。
僕たち二人はその時を待った。
真っ赤に燃える太陽が水平線へと消えていく。
その景色が訪れる瞬間を、安らいだ表情で、のんびりと待ち続けた。
やがて辺りが茜色で染まる頃。
ゆっくりと沈んでいく夕日が、僕たちの目の前に現れた。
( ^ω^)「……」
(*゚ー゚)「……」
赤い光が、深い青をたたえていた海を覆う。
吸い込まれそうな程真紅に輝く夕日が、大海原の彼方に沈んでいく。
夕焼け空は、茜雲を携えて悠然と広がっていた。
僕たちはただそれを眺めるだけで。
言葉に出来ないほど美しい光景の中に溶け込んでいた。
もうすぐ、海へと沈む夕日が見られるだろう。
僕たち二人はその時を待った。
真っ赤に燃える太陽が水平線へと消えていく。
その景色が訪れる瞬間を、安らいだ表情で、のんびりと待ち続けた。
やがて辺りが茜色で染まる頃。
ゆっくりと沈んでいく夕日が、僕たちの目の前に現れた。
( ^ω^)「……」
(*゚ー゚)「……」
赤い光が、深い青をたたえていた海を覆う。
吸い込まれそうな程真紅に輝く夕日が、大海原の彼方に沈んでいく。
夕焼け空は、茜雲を携えて悠然と広がっていた。
僕たちはただそれを眺めるだけで。
言葉に出来ないほど美しい光景の中に溶け込んでいた。
16: :2007/07/28(土) 23:31:03.27 ID:
(*゚ー゚)「……ねぇ」
絶景に見とれる僕に、しぃがそっと話しかけてきた。
(*゚ー゚)「この夕日が沈むと、今日が終わっちゃうんだね」
( ^ω^)「……そう、だお」
(*゚ー゚)「……最近、どんどん一日が早くなってる気がするの」
しぃが呟く。
(*゚ー゚)「どんどん、夏の終わりが迫ってきて……」
その声はどこか寂しげで――――。
(* ー )「……お兄ちゃんも、思い出になっちゃうんだよね……」
何かを隠しているように思えた。
絶景に見とれる僕に、しぃがそっと話しかけてきた。
(*゚ー゚)「この夕日が沈むと、今日が終わっちゃうんだね」
( ^ω^)「……そう、だお」
(*゚ー゚)「……最近、どんどん一日が早くなってる気がするの」
しぃが呟く。
(*゚ー゚)「どんどん、夏の終わりが迫ってきて……」
その声はどこか寂しげで――――。
(* ー )「……お兄ちゃんも、思い出になっちゃうんだよね……」
何かを隠しているように思えた。
17: :2007/07/28(土) 23:33:25.64 ID:
目を伏せるしぃ。
何気ない会話の中に潜む想いが、言葉の節々から滲み出ている。
(* ー )「……お兄ちゃんは……」
……しぃはそこで顔を上げ、僕の目をじっと見た。
(*゚ー゚)「……お兄ちゃんは、まだお姉ちゃんのことが好きなの?」
(;^ω^)「っ!?」
僕ははっと息を飲む。
心臓が飛び出しそうなほど大きく揺れた。
(*゚ー゚)「……きっと……まだ、好きなんだよね……」
再び寂しげに呟くしぃ。
何度も何度も、その言葉が僕の中を駆け巡る。
夕日は、今にも沈み切ってしまいそうな程に、その姿を海に隠していた。
何気ない会話の中に潜む想いが、言葉の節々から滲み出ている。
(* ー )「……お兄ちゃんは……」
……しぃはそこで顔を上げ、僕の目をじっと見た。
(*゚ー゚)「……お兄ちゃんは、まだお姉ちゃんのことが好きなの?」
(;^ω^)「っ!?」
僕ははっと息を飲む。
心臓が飛び出しそうなほど大きく揺れた。
(*゚ー゚)「……きっと……まだ、好きなんだよね……」
再び寂しげに呟くしぃ。
何度も何度も、その言葉が僕の中を駆け巡る。
夕日は、今にも沈み切ってしまいそうな程に、その姿を海に隠していた。
18: :2007/07/28(土) 23:33:48.52 ID:
支援
19: :2007/07/28(土) 23:35:43.45 ID:
……僕は考える。
僕はよく分らないままにツンにふられた。
返事は無かったけれど、恐らくそうなんだろう。
だけど、ちゃんとした答えを貰えるまでは諦めきれない自分がそこにいて、
正直な自分の気持ちを、胸の奥にしまい込んでいた。
僕はジーンズのポケットに触れる。
毎日身に付けていた、星を模ったペンダント。
あの日から、僕はペンダントを外した。
だけども僕は。
今もそれを、ポケットの中にしまい込んでいる。
――――僕は。
――――僕はまだ。
( ^ω^)「……ツンのことが、好きなんだお」
僕はよく分らないままにツンにふられた。
返事は無かったけれど、恐らくそうなんだろう。
だけど、ちゃんとした答えを貰えるまでは諦めきれない自分がそこにいて、
正直な自分の気持ちを、胸の奥にしまい込んでいた。
僕はジーンズのポケットに触れる。
毎日身に付けていた、星を模ったペンダント。
あの日から、僕はペンダントを外した。
だけども僕は。
今もそれを、ポケットの中にしまい込んでいる。
――――僕は。
――――僕はまだ。
( ^ω^)「……ツンのことが、好きなんだお」
21: :2007/07/28(土) 23:38:29.40 ID:
(*゚ー゚)「……」
しぃは黙ったまま、夕日を見ている。
その遠くを見つめる横顔が、とても印象的だった。
(* ー )「……ずるいよ……」
しぃの漏らした声が、かすかに聞こえた。
(*;ー;)「……ずるいよ……お兄ちゃん……」
(;^ω^)「ちょっ、い、いきなりどうしたんだお!?」
一瞬の沈黙の後、しぃが急に泣き出した。
あまりに突然だったので、僕は狼狽して何を言うべきなのか分からなかった。
しぃの涙は夕焼けの明かりを受けて、ぽろぽろと流れ続ける。
僕はただ、しぃの言葉を辿るだけだった。
しぃは黙ったまま、夕日を見ている。
その遠くを見つめる横顔が、とても印象的だった。
(* ー )「……ずるいよ……」
しぃの漏らした声が、かすかに聞こえた。
(*;ー;)「……ずるいよ……お兄ちゃん……」
(;^ω^)「ちょっ、い、いきなりどうしたんだお!?」
一瞬の沈黙の後、しぃが急に泣き出した。
あまりに突然だったので、僕は狼狽して何を言うべきなのか分からなかった。
しぃの涙は夕焼けの明かりを受けて、ぽろぽろと流れ続ける。
僕はただ、しぃの言葉を辿るだけだった。
22: :2007/07/28(土) 23:41:18.73 ID:
しぃが秘め事のすべてを、一気に吐き出す。
(*;ー;)「……私ね、お兄ちゃんが来るって聞いた時、凄く嬉しかったんだ」
(*;ー:)「お兄ちゃんが出来るんだと思って、凄く、どきどきしてたの」
(*;ー;)「……それでね、久しぶりに見たお兄ちゃんは……」
(*うー;)「遠い昔の思い出よりも、ずっと、ずっと格好良かった」
流れる涙はそこで止まった。
僕は黙って、顔をそむけずに聞いていた。
(* ー )「……それに、何年も会ってなかった私に、お兄ちゃんは優しくしてくれて……」
(* ー )「私も、そんなお兄ちゃんに甘えちゃって……」
(*゚ー゚)「……私は……私は、お兄ちゃんのことが、好きになっちゃたんだ」
そう言ってしぃは僕を見つめ返した。
僕は動揺して、目を逸らしてしまいそうになる。
瞳の奥に灯る想いが、こうして目を合わせているだけでも伝わってきた。
(*;ー;)「……私ね、お兄ちゃんが来るって聞いた時、凄く嬉しかったんだ」
(*;ー:)「お兄ちゃんが出来るんだと思って、凄く、どきどきしてたの」
(*;ー;)「……それでね、久しぶりに見たお兄ちゃんは……」
(*うー;)「遠い昔の思い出よりも、ずっと、ずっと格好良かった」
流れる涙はそこで止まった。
僕は黙って、顔をそむけずに聞いていた。
(* ー )「……それに、何年も会ってなかった私に、お兄ちゃんは優しくしてくれて……」
(* ー )「私も、そんなお兄ちゃんに甘えちゃって……」
(*゚ー゚)「……私は……私は、お兄ちゃんのことが、好きになっちゃたんだ」
そう言ってしぃは僕を見つめ返した。
僕は動揺して、目を逸らしてしまいそうになる。
瞳の奥に灯る想いが、こうして目を合わせているだけでも伝わってきた。
23: :2007/07/28(土) 23:43:24.18 ID:
(* ー )「……だけど……」
再びしぃが目を伏せる。
(* ー )「……きっと、お兄ちゃんは私みたいな子どもの話なんか聞いてくれないだろうから……」
(* ー )「……私は……その気持ちを、ずっと我慢してたの」
しぃが、ぎゅっと拳を握る。
手の甲には、零れ落ちた涙の跡がありありと残っていた。
(* ー )「それに……お兄ちゃんが、お姉ちゃんを好きなことも、分かってたから……」
(* ー )「……私なんか、相手にしてくれないと思ったんだ」
隠していた想いが、潮風に紛れて僕の耳に届く。
それは叶うことのない夢のように儚くて、一言ごとに僕の胸を締め付けた。
再びしぃが目を伏せる。
(* ー )「……きっと、お兄ちゃんは私みたいな子どもの話なんか聞いてくれないだろうから……」
(* ー )「……私は……その気持ちを、ずっと我慢してたの」
しぃが、ぎゅっと拳を握る。
手の甲には、零れ落ちた涙の跡がありありと残っていた。
(* ー )「それに……お兄ちゃんが、お姉ちゃんを好きなことも、分かってたから……」
(* ー )「……私なんか、相手にしてくれないと思ったんだ」
隠していた想いが、潮風に紛れて僕の耳に届く。
それは叶うことのない夢のように儚くて、一言ごとに僕の胸を締め付けた。
24: :2007/07/28(土) 23:46:15.62 ID:
(* ー )「……でも、お兄ちゃんがお姉ちゃんに返事を貰えなかったって聞いて……」
(* ー )「……その時……私は……」
しぃの声が震える。
まるで、言葉にすることを恐れているかのように。
(* ー )「……私は、チャンスだ、って思ったの」
うつむいたまま、自分を責めるようにそう言った。
赤く染まったしぃの髪が、風でさらりと揺れて、僕の胸の奥をくすぐる。
僕はしぃの独白を、真っ白な頭の中で噛み締めながら追っていった。
(* ー )「今なら……今ならお兄ちゃんの気を惹けるって……」
(* ー )「お兄ちゃんの気も考えないで……そんな風に思ってデートに誘って……」
(*;ー;)「……本当に、私って最低な女の子だよね……」
(* ー )「……その時……私は……」
しぃの声が震える。
まるで、言葉にすることを恐れているかのように。
(* ー )「……私は、チャンスだ、って思ったの」
うつむいたまま、自分を責めるようにそう言った。
赤く染まったしぃの髪が、風でさらりと揺れて、僕の胸の奥をくすぐる。
僕はしぃの独白を、真っ白な頭の中で噛み締めながら追っていった。
(* ー )「今なら……今ならお兄ちゃんの気を惹けるって……」
(* ー )「お兄ちゃんの気も考えないで……そんな風に思ってデートに誘って……」
(*;ー;)「……本当に、私って最低な女の子だよね……」
26: :2007/07/28(土) 23:48:22.78 ID:
まだあどけなさの残る少女。
その裏に潜む想いは、あまりにも利己的で、あまりにも残酷で、
あまりにも、純粋過ぎていた。
(*;ー;)「……でもっ! ……お兄ちゃんは……っ!」
(*;ー;)「……やっぱり、まだお姉ちゃんのことが好きなのっ!」
(*;ー;)「……私なんかじゃ……勝てないの……っ!」
その裏に潜む想いは、あまりにも利己的で、あまりにも残酷で、
あまりにも、純粋過ぎていた。
(*;ー;)「……でもっ! ……お兄ちゃんは……っ!」
(*;ー;)「……やっぱり、まだお姉ちゃんのことが好きなのっ!」
(*;ー;)「……私なんかじゃ……勝てないの……っ!」
28: :2007/07/28(土) 23:50:45.48 ID:
僕は言葉を失った。
何の慰めの言葉も掛けられず、ただしぃの顔を見つめて謝るだけだった。
(;^ω^)「……ごめんだお……全然気付いてあげられなかったお……」
(*;ー;)「謝らないでよ……ずるいよ……」
(*;ー;)「……そんな風に優しくするから……嫌いになんてなれないの……っ!」
しぃが僕に抱き寄る。
熱い涙がシャツをじゅんと濡らして、熱い想いが心にまで響く。
まだ沈み切らない夕日。
最後の最後まで、この世界を熱く、熱く照らしていた。
何の慰めの言葉も掛けられず、ただしぃの顔を見つめて謝るだけだった。
(;^ω^)「……ごめんだお……全然気付いてあげられなかったお……」
(*;ー;)「謝らないでよ……ずるいよ……」
(*;ー;)「……そんな風に優しくするから……嫌いになんてなれないの……っ!」
しぃが僕に抱き寄る。
熱い涙がシャツをじゅんと濡らして、熱い想いが心にまで響く。
まだ沈み切らない夕日。
最後の最後まで、この世界を熱く、熱く照らしていた。
29: :2007/07/28(土) 23:53:11.78 ID:
しぃが泣き止むまで、僕は胸を貸し続けた。
想いを叶えてあげられなかった僕には、これが精一杯のことだったから。
(*うー;)「……うっ……でも……もう分かってるの……」
(*;ー;)「……私が……本当にお兄ちゃんのことを想っているなら……」
(*;ー;)「……お兄ちゃんの恋を、優先するべきだって……」
しぃが顔を上げる。
真っ赤に腫れた瞼は、夕焼けよりも悲しく、愛しい赤をしていた。
(*;ー;)「……どんなに好きでも……お兄ちゃんは、私なんか……」
( ^ω^)「しぃ、それは違うおっ!」
(*;ー;)「っ!?」
僕は思わず大声を上げ、しぃがびくっと反応する。
受け止めた想い。
……僕は、その想いに答えなくちゃいけないんだ。
想いを叶えてあげられなかった僕には、これが精一杯のことだったから。
(*うー;)「……うっ……でも……もう分かってるの……」
(*;ー;)「……私が……本当にお兄ちゃんのことを想っているなら……」
(*;ー;)「……お兄ちゃんの恋を、優先するべきだって……」
しぃが顔を上げる。
真っ赤に腫れた瞼は、夕焼けよりも悲しく、愛しい赤をしていた。
(*;ー;)「……どんなに好きでも……お兄ちゃんは、私なんか……」
( ^ω^)「しぃ、それは違うおっ!」
(*;ー;)「っ!?」
僕は思わず大声を上げ、しぃがびくっと反応する。
受け止めた想い。
……僕は、その想いに答えなくちゃいけないんだ。
32: :2007/07/28(土) 23:57:09.03 ID:
( ^ω^)「……確かに、僕はまだツンのことが好きだお」
( ^ω^)「だけど、しぃのことも大好きだお!」
( ^ω^)「それはツンに対する『好き』とは違うけれども……」
( ^ω^)「しぃの気持ちは、ちゃんと受け取ったお」
( ^ω^)「……僕は、伝えてくれた想いが嬉しかったお」
そう言って、しぃをぎゅっと抱き寄せる。
(*うー゚)「……っ!?」
( ^ω^)「やっぱり、ツンのことを忘れられないから……こんなことしかできないけど……」
( ^ω^)「……僕は出来る限り、しぃの気持ちに答えてあげたいお」
……こっちに来る前なら、こんな事はできなかっただろうな。
だけど今ここにいるのは、変わり始めた自分。
真っすぐで、正直で、前向きなかつての自分の姿。
僕は今再び、それを取り戻せたような気がした。
( ^ω^)「だけど、しぃのことも大好きだお!」
( ^ω^)「それはツンに対する『好き』とは違うけれども……」
( ^ω^)「しぃの気持ちは、ちゃんと受け取ったお」
( ^ω^)「……僕は、伝えてくれた想いが嬉しかったお」
そう言って、しぃをぎゅっと抱き寄せる。
(*うー゚)「……っ!?」
( ^ω^)「やっぱり、ツンのことを忘れられないから……こんなことしかできないけど……」
( ^ω^)「……僕は出来る限り、しぃの気持ちに答えてあげたいお」
……こっちに来る前なら、こんな事はできなかっただろうな。
だけど今ここにいるのは、変わり始めた自分。
真っすぐで、正直で、前向きなかつての自分の姿。
僕は今再び、それを取り戻せたような気がした。
33: :2007/07/28(土) 23:59:39.26 ID:
しぃのすすり泣く声が耳に突き刺さる。
こうしているだけで、僕は心を引き裂かれそうになる。
(* ー )「……やっぱり、お兄ちゃんはずるいよ」
(* ー )「こんなにも優しくて、あったかいのに……」
(*゚ー゚)「……諦めるしか、ないんだもん」
その体勢のまま、何分が過ぎただろう。
しぃがようやく泣くのを止めて、笑顔を見せた。
こうしているだけで、僕は心を引き裂かれそうになる。
(* ー )「……やっぱり、お兄ちゃんはずるいよ」
(* ー )「こんなにも優しくて、あったかいのに……」
(*゚ー゚)「……諦めるしか、ないんだもん」
その体勢のまま、何分が過ぎただろう。
しぃがようやく泣くのを止めて、笑顔を見せた。
36: :2007/07/29(日) 00:03:16.29 ID:
(*゚ー゚)「……初恋って、叶わないって本当だね……」
( ^ω^)「……しぃ、ごめんだお」
(*゚ー゚)「……だけど、お兄ちゃんはきっと上手くいくよ」
(*゚ー゚)「お姉ちゃんのこと、諦めないでね」
しぃは顔を近づけて――――
(;^ω^)「おぉっ!?」
――――僕の頬にそっとキスをした。
僕の顔が燃える夕日よりも紅くなる。
(*゚ー゚)「私、応援してるからっ!」
( ^ω^)「……しぃ、ごめんだお」
(*゚ー゚)「……だけど、お兄ちゃんはきっと上手くいくよ」
(*゚ー゚)「お姉ちゃんのこと、諦めないでね」
しぃは顔を近づけて――――
(;^ω^)「おぉっ!?」
――――僕の頬にそっとキスをした。
僕の顔が燃える夕日よりも紅くなる。
(*゚ー゚)「私、応援してるからっ!」
38: :2007/07/29(日) 00:05:28.61 ID:
しぃは勢いよく立ち上がり、茜空を背景に微笑む。
これまでとはうってかわって、いつものような明るい声で語りかけてくる。
だけど、僕にはどこか無理をしているように感じられて、
その無垢な笑顔を見て、胸が張り裂けそうになった。
その言葉の裏には、どんな心情が隠されているのだろう。
僕にはそれを聞くことは、とてもじゃないけど出来なかった。
二人を見守っていた夕日は、もう居なくなっていた。
夜の帳が下りる前に、僕たちは家路につく。
波の音は静けさを増し、少しずつ白い砂を運んでいった。
帰り道、僕たちは手を繋いで歩いた。
握りしめたしぃの手は、暖かくて、切なかった。
これまでとはうってかわって、いつものような明るい声で語りかけてくる。
だけど、僕にはどこか無理をしているように感じられて、
その無垢な笑顔を見て、胸が張り裂けそうになった。
その言葉の裏には、どんな心情が隠されているのだろう。
僕にはそれを聞くことは、とてもじゃないけど出来なかった。
二人を見守っていた夕日は、もう居なくなっていた。
夜の帳が下りる前に、僕たちは家路につく。
波の音は静けさを増し、少しずつ白い砂を運んでいった。
帰り道、僕たちは手を繋いで歩いた。
握りしめたしぃの手は、暖かくて、切なかった。
41: :2007/07/29(日) 00:07:03.96 ID:
ここで16話は終わりです
少々の休憩を挟んで17話を投下します
ここまで読んでくれた方、ありがとうございました
少々の休憩を挟んで17話を投下します
ここまで読んでくれた方、ありがとうございました
44: :2007/07/29(日) 00:11:37.10 ID:
、、、、
ミ・д・ミ<ほっしゅ
""""
ミ・д・ミ<ほっしゅ
""""
45: :2007/07/29(日) 00:17:45.23 ID:
『( ^ω^)と夏の日のようです』 第十七話
八月ももう残り一週間を切り、残暑も終わりを迎える時期。
あれほど長いと思っていた一か月が、駆け抜けるように過ぎていった。
蝉の声は徐々に治まり、静けさと侘しさが辺りに漂う。
一日の長さが短く感じられて、実際にもそうだった。
僕はいつもより早めに目覚める。
朝日の昇る時間は、だんだんとずれてきていた。
僕がこっちに居られるのも、今日を含めてあと三日。
残された時間はあと僅か。
その間に、僕はもう一度だけ、ツンに聞かなくちゃいけない。
この夏が、終わってしまう前に。
八月ももう残り一週間を切り、残暑も終わりを迎える時期。
あれほど長いと思っていた一か月が、駆け抜けるように過ぎていった。
蝉の声は徐々に治まり、静けさと侘しさが辺りに漂う。
一日の長さが短く感じられて、実際にもそうだった。
僕はいつもより早めに目覚める。
朝日の昇る時間は、だんだんとずれてきていた。
僕がこっちに居られるのも、今日を含めてあと三日。
残された時間はあと僅か。
その間に、僕はもう一度だけ、ツンに聞かなくちゃいけない。
この夏が、終わってしまう前に。
47: :2007/07/29(日) 00:21:25.44 ID:
とはいえ、なかなか上手く言い出せないのが実情だ。
強引に詰め寄るのもいくらなんでも失礼だと思うし、
おどおどしながら聞くのも、以前の自分のようで嫌だった。
どんな切り口で入るべきなのか、それが僕にはよく分らなくて――――。
('A`)「……で、俺のところに来たわけか」
(;^ω^)「あうあう」
……僕はまた、ドクオさんに助言を貰いに来ていた。
本当は、自分で決めるべきことなのに。
少しだけ、自分を叱責した。
('A`)「……しかしまぁ、答えが無かったとはな……」
ドクオさんが煙草の煙をふっと吐く。
('A`)「……問題外だったんじゃね?」
(;^ω^)「ちょwwwwwwwwwwww」
強引に詰め寄るのもいくらなんでも失礼だと思うし、
おどおどしながら聞くのも、以前の自分のようで嫌だった。
どんな切り口で入るべきなのか、それが僕にはよく分らなくて――――。
('A`)「……で、俺のところに来たわけか」
(;^ω^)「あうあう」
……僕はまた、ドクオさんに助言を貰いに来ていた。
本当は、自分で決めるべきことなのに。
少しだけ、自分を叱責した。
('A`)「……しかしまぁ、答えが無かったとはな……」
ドクオさんが煙草の煙をふっと吐く。
('A`)「……問題外だったんじゃね?」
(;^ω^)「ちょwwwwwwwwwwww」
49: :2007/07/29(日) 00:23:26.28 ID:
('A`)「まぁまぁ落ち着け、ただの冗談だ」
(;^ω^)「タチの悪い冗談ですお……」
燃ゆる灰をとんと落とし、表情を崩さずに話を続ける。
('A`)「まぁあれだ、照れてるんじゃないのか」
( ^ω^)「でも、そういう感じには見えませんでしたお」
('A`)「……んじゃ、答えるのも嫌だった、っつーことか?」
( ^ω^)「……やっぱりそうなのかも知れませんお」
('A`)「それはねぇと思うがな……ツンちゃんの性格からいって、うやむやにするのは嫌いだろうしな」
ドクオさんが腕を組んで考え込む。
僕の私事なのに、親身になって考えてくれる。
僕は心の底から感謝した。
(;^ω^)「タチの悪い冗談ですお……」
燃ゆる灰をとんと落とし、表情を崩さずに話を続ける。
('A`)「まぁあれだ、照れてるんじゃないのか」
( ^ω^)「でも、そういう感じには見えませんでしたお」
('A`)「……んじゃ、答えるのも嫌だった、っつーことか?」
( ^ω^)「……やっぱりそうなのかも知れませんお」
('A`)「それはねぇと思うがな……ツンちゃんの性格からいって、うやむやにするのは嫌いだろうしな」
ドクオさんが腕を組んで考え込む。
僕の私事なのに、親身になって考えてくれる。
僕は心の底から感謝した。
50: :2007/07/29(日) 00:25:54.03 ID:
('A`)「……いかんな、どうも俺は女心には疎くてな……」
( ^ω^)「でも、結婚する時はどうだったんですかお?」
('A`)「あー、そいつはクーにでも聞いてくれ。俺が言うもんでもねぇし」
ドクオさんは、文字通り事の顛末を煙を巻く。
吸っていた煙草は、もうほとんどが灰に変わっていた。
('A`)「そいじゃ、俺は出掛けますよっと」
( ^ω^)「おっ? どこに行くんですかお?」
('A`)「煙草が切れちまったからな……ちょっと買ってくる」
('A`)「一応、俺もいろいろと考えてやるけど、あんま期待すんなよ?」
腰を上げたドクオさんはそう言って、煙の匂いを残して家を後にした。
後姿が、やけに大きく見えた。
ドクオさんが出ていった後すぐに、部屋の戸がすっと開かれる。
入れ替わりでクーさんが居間に入ってきて、机を挟んで僕の対面に座った。
( ^ω^)「でも、結婚する時はどうだったんですかお?」
('A`)「あー、そいつはクーにでも聞いてくれ。俺が言うもんでもねぇし」
ドクオさんは、文字通り事の顛末を煙を巻く。
吸っていた煙草は、もうほとんどが灰に変わっていた。
('A`)「そいじゃ、俺は出掛けますよっと」
( ^ω^)「おっ? どこに行くんですかお?」
('A`)「煙草が切れちまったからな……ちょっと買ってくる」
('A`)「一応、俺もいろいろと考えてやるけど、あんま期待すんなよ?」
腰を上げたドクオさんはそう言って、煙の匂いを残して家を後にした。
後姿が、やけに大きく見えた。
ドクオさんが出ていった後すぐに、部屋の戸がすっと開かれる。
入れ替わりでクーさんが居間に入ってきて、机を挟んで僕の対面に座った。
53: :2007/07/29(日) 00:28:18.82 ID:
川 ゚ -゚) 「話は済んだか?」
澄んだ瞳で見つめられる。
僕は何もかも見透かされているような気がした。
( ^ω^)「……いえ、まだですお」
川 ゚ -゚)「そうか……」
(;^ω^)「……あの」
僕は、思い切ってクーさんにも打ち明けることにした。
こうして人の意見を伺ってばかりで、自分が考えつくことは信用しないで。
それはきっと褒められたことではないだろう。
だけど今の僕は、少しでもきっかけが欲しかった。
情けないと思われても構わない。
最後の最後まで足掻きたい、そのことだけを切に思っていた。
澄んだ瞳で見つめられる。
僕は何もかも見透かされているような気がした。
( ^ω^)「……いえ、まだですお」
川 ゚ -゚)「そうか……」
(;^ω^)「……あの」
僕は、思い切ってクーさんにも打ち明けることにした。
こうして人の意見を伺ってばかりで、自分が考えつくことは信用しないで。
それはきっと褒められたことではないだろう。
だけど今の僕は、少しでもきっかけが欲しかった。
情けないと思われても構わない。
最後の最後まで足掻きたい、そのことだけを切に思っていた。
54: :2007/07/29(日) 00:30:27.28 ID:
これまでのこと、起こったこと、これからのこと。
僕はこの町に来てからの一切をクーさんに話した。
クーさんは時々頷きながら、僕の話を黙って聞いていた。
川 ゚ -゚)「ふむ……そういうことか」
(;^ω^)「……」
川 ゚ -゚)「そうか……むぅ……」
神妙な顔つきで、思考を広げるクーさん。
長い沈黙の後、机上に置かれたお茶を少し含み、ゆっくりと口を開く。
僕はこの町に来てからの一切をクーさんに話した。
クーさんは時々頷きながら、僕の話を黙って聞いていた。
川 ゚ -゚)「ふむ……そういうことか」
(;^ω^)「……」
川 ゚ -゚)「そうか……むぅ……」
神妙な顔つきで、思考を広げるクーさん。
長い沈黙の後、机上に置かれたお茶を少し含み、ゆっくりと口を開く。
55: :2007/07/29(日) 00:32:41.30 ID:
川 ゚ -゚)「……そうだな、一つ昔話をしてやろう」
( ^ω^)「おっ?」
川 ゚ -゚)「……私とドクオが、まだ子供だった頃の話だ」
クーさんがもう一口お茶をすする。
遠くを見ているかのような目をしながら、懐かしむように言葉を紡いでいく。
僕はそれを追っていった。
( ^ω^)「おっ?」
川 ゚ -゚)「……私とドクオが、まだ子供だった頃の話だ」
クーさんがもう一口お茶をすする。
遠くを見ているかのような目をしながら、懐かしむように言葉を紡いでいく。
僕はそれを追っていった。
57: :2007/07/29(日) 00:35:04.50 ID:
川 ゚ -゚)「あれは6歳の頃……小学校の入学式の日だ」
( ^ω^)「おっ、その日にドクオさんと出会ったんですかお?」
川 ゚ -゚)「そうだ。私の隣に座っていた真っ黒に日焼けした少年、そいつがドクオだった」
川 ゚ -゚)「子供のくせにひねくれていて……今思うと可愛げがなかったな」
なぜか嬉しそうに過去を語るクーさん。
川 ゚ -゚)「だが話してみると、これが結構面白い奴でな」
川 ゚ -゚)「……その日以来、私たちは行動を共にするようになった」
( ^ω^)「いつも一緒だったんですかお?」
川 ゚ -゚)「一学年に一つしかクラスが無かったからな……切っても切れぬ縁だったよ」
ドクオさんとクーさんが幼馴染ということは前に聞いていた。
だけど、詳しい事はほとんど聞いていない。
この話が僕とどう繋がるのか、その事にも興味を惹かれつつ耳を傾けた。
( ^ω^)「おっ、その日にドクオさんと出会ったんですかお?」
川 ゚ -゚)「そうだ。私の隣に座っていた真っ黒に日焼けした少年、そいつがドクオだった」
川 ゚ -゚)「子供のくせにひねくれていて……今思うと可愛げがなかったな」
なぜか嬉しそうに過去を語るクーさん。
川 ゚ -゚)「だが話してみると、これが結構面白い奴でな」
川 ゚ -゚)「……その日以来、私たちは行動を共にするようになった」
( ^ω^)「いつも一緒だったんですかお?」
川 ゚ -゚)「一学年に一つしかクラスが無かったからな……切っても切れぬ縁だったよ」
ドクオさんとクーさんが幼馴染ということは前に聞いていた。
だけど、詳しい事はほとんど聞いていない。
この話が僕とどう繋がるのか、その事にも興味を惹かれつつ耳を傾けた。
58: :2007/07/29(日) 00:38:16.48 ID:
川 ゚ -゚)「あの頃は楽しかった……毎日、二人でいろんな事に夢中になった」
川 ゚ー゚)「幼き日々の記憶は、いつになっても忘れる事が出来ないな」
ふっ、と軽い笑みを浮かべる。
川 ゚ -゚)「小学校だけじゃなく、中学校も同じだった。この辺りには一校しかないからな」
川 ゚ -゚)「もう何年も、一緒にいて……それが当たり前になっていったよ」
僕は聞き手に回ることに専念して、クーさんの次の言葉を待つ。
川 ゚ -゚)「ところが、だ。私たちが15歳の時の事だ」
川 ゚ -゚)「当然、あいつも地元の高校に行くものだと思っていたが、そうじゃなかったんだ」
川 ゚ -゚)「あれほど漁師を継がないと言っていたのにな」
そこで、嬉しそうな語り口調が少しだけ陰った。
川 ゚ -゚)「……その時分かったよ、いつもそばに居た人が、居なくなることの辛さを」
川 ゚ー゚)「幼き日々の記憶は、いつになっても忘れる事が出来ないな」
ふっ、と軽い笑みを浮かべる。
川 ゚ -゚)「小学校だけじゃなく、中学校も同じだった。この辺りには一校しかないからな」
川 ゚ -゚)「もう何年も、一緒にいて……それが当たり前になっていったよ」
僕は聞き手に回ることに専念して、クーさんの次の言葉を待つ。
川 ゚ -゚)「ところが、だ。私たちが15歳の時の事だ」
川 ゚ -゚)「当然、あいつも地元の高校に行くものだと思っていたが、そうじゃなかったんだ」
川 ゚ -゚)「あれほど漁師を継がないと言っていたのにな」
そこで、嬉しそうな語り口調が少しだけ陰った。
川 ゚ -゚)「……その時分かったよ、いつもそばに居た人が、居なくなることの辛さを」
60: :2007/07/29(日) 00:40:31.93 ID:
川 ゚ -゚)「……私は知らず知らずのうちにドクオに依存していたんだ」
川 ゚ -゚)「漁師になることはあいつ自身の決断なのに、私はそれを責めたりもした」
川 ゚ -゚)「……完全なお門違いだというのにな」
ふっ、と今度は自嘲気味に笑う。
川 ゚ -゚)「私は学校に、あいつは海に……会う時間もどんどん減っていった」
川 ゚ -゚)「次第に、今までになかった感情が私の中に湧いてきてな……」
川 ゚ -゚)「……いや、元々あったものなのだろうな」
(*^ω^)「それは……もしかして……」
僕は興味津々な顔をする。
川 ゚ -゚)「……まあ、言わずとも分かるだろう」
クーさんが湯呑みの中のお茶を飲み干した。
川 ゚ -゚)「漁師になることはあいつ自身の決断なのに、私はそれを責めたりもした」
川 ゚ -゚)「……完全なお門違いだというのにな」
ふっ、と今度は自嘲気味に笑う。
川 ゚ -゚)「私は学校に、あいつは海に……会う時間もどんどん減っていった」
川 ゚ -゚)「次第に、今までになかった感情が私の中に湧いてきてな……」
川 ゚ -゚)「……いや、元々あったものなのだろうな」
(*^ω^)「それは……もしかして……」
僕は興味津々な顔をする。
川 ゚ -゚)「……まあ、言わずとも分かるだろう」
クーさんが湯呑みの中のお茶を飲み干した。
61: :2007/07/29(日) 00:44:11.30 ID:
クーさんは一息入れて、今度は僕を諭すような口調で続けた。
川 ゚ -゚)「いつもいた人間が、そこにいない――――」
川 ゚ -゚)「それは本当に悲しい事だ」
川 ゚ -゚)「……今の君も、それを感じているんだろう?」
( ^ω^)「……」
確かに、クーさんの言うとおりだ。
いつも隣にいたツンが、いない。
僕は以前にもこんな経験をしたことがある。
いつもそばにいてくれた友達がいなくて、孤独だった高校生活。
それは寂しくて、辛くて、悲しかった。
今も、同じような心境で毎日を過ごしている。
川 ゚ -゚)「いつもいた人間が、そこにいない――――」
川 ゚ -゚)「それは本当に悲しい事だ」
川 ゚ -゚)「……今の君も、それを感じているんだろう?」
( ^ω^)「……」
確かに、クーさんの言うとおりだ。
いつも隣にいたツンが、いない。
僕は以前にもこんな経験をしたことがある。
いつもそばにいてくれた友達がいなくて、孤独だった高校生活。
それは寂しくて、辛くて、悲しかった。
今も、同じような心境で毎日を過ごしている。
63: :2007/07/29(日) 00:46:45.40 ID:
川 ゚ -゚)「……そして、それを感じているのは恐らく君だけではないな」
( ^ω^)「おっ?」
川 ゚ -゚)「……いや、正しくは『感じていた』か」
独り言のように呟くクーさん。
誰に聞かせるでもないような小さな声だったが、僕にはその言葉がよく聞こえた。
窓の向こうに見える海は、今日は普段にも増して穏やかだった。
( ^ω^)「おっ?」
川 ゚ -゚)「……いや、正しくは『感じていた』か」
独り言のように呟くクーさん。
誰に聞かせるでもないような小さな声だったが、僕にはその言葉がよく聞こえた。
窓の向こうに見える海は、今日は普段にも増して穏やかだった。
64: :2007/07/29(日) 00:48:53.45 ID:
川 ゚ -゚)「聞いた話だと、君とツンは小さい頃仲が良かったらしいな」
( ^ω^)「そうですお。毎日のように遊んでいたのを覚えていますお」
川 ゚ -゚)「そう、毎日のように遊んでいた」
川 ゚ -゚)「まるで、昔の私たちのようにな」
(;^ω^)「……あっ」
クーさんの語尾が強くなる。
僕ははっとして、ぐらついた頭の中を整理する。
川 ゚ -゚)「会えなくなってから、私は自分の気持ちに気が付いた」
川 ゚ -゚)「……君はツンと会えなくなって、どう感じたんだ?」
( ^ω^)「……それは……」
( ^ω^)「そうですお。毎日のように遊んでいたのを覚えていますお」
川 ゚ -゚)「そう、毎日のように遊んでいた」
川 ゚ -゚)「まるで、昔の私たちのようにな」
(;^ω^)「……あっ」
クーさんの語尾が強くなる。
僕ははっとして、ぐらついた頭の中を整理する。
川 ゚ -゚)「会えなくなってから、私は自分の気持ちに気が付いた」
川 ゚ -゚)「……君はツンと会えなくなって、どう感じたんだ?」
( ^ω^)「……それは……」
66: :2007/07/29(日) 00:51:14.83 ID:
――――どうしてだろう?
大事な記憶だったはずなのに、思い出す事が出来ない。
ツンと離れ離れになった時の自分を、見失ってしまっている。
( ^ω^)「……思い出せませんお」
川 ゚ -゚)「そうか……」
川 ゚ -゚)「……それじゃあ逆に、君がいなくなった時ツンはどう感じただろうな」
(;^ω^)「……!」
川 ゚ -゚)「予測だが……幼心なりに、寂しさを覚えただろうな」
川 ゚ -゚)「それが今、君に再会できた。喜ばないはずがなかろう」
こちらに来た日の事を思い出す。
……あの時、ツンはそっけない態度を取っていた。
僕は混乱する。
クーさんの予想通りだとしたら、あれは照れ隠しだったのだろうか?
大事な記憶だったはずなのに、思い出す事が出来ない。
ツンと離れ離れになった時の自分を、見失ってしまっている。
( ^ω^)「……思い出せませんお」
川 ゚ -゚)「そうか……」
川 ゚ -゚)「……それじゃあ逆に、君がいなくなった時ツンはどう感じただろうな」
(;^ω^)「……!」
川 ゚ -゚)「予測だが……幼心なりに、寂しさを覚えただろうな」
川 ゚ -゚)「それが今、君に再会できた。喜ばないはずがなかろう」
こちらに来た日の事を思い出す。
……あの時、ツンはそっけない態度を取っていた。
僕は混乱する。
クーさんの予想通りだとしたら、あれは照れ隠しだったのだろうか?
67: :2007/07/29(日) 00:53:16.43 ID:
そんな僕のことはお構いなしに、クーさんは話を進める。
川 ゚ -゚)「ところが、当の君が覚えていたことはツンの名前と簡単な記憶だけ、だったのだろう?」
(;^ω^)「……そうですお」
僕はあの時の事をまた思い出し、自分の行動をなぞる。
確かに自分は名前と、よく遊んだという事しか思い出せなかった。
それも、かろうじて。
川 ゚ -゚)「……ツンからしたら、自分のことは忘れられたのかと思っただろうな」
( ^ω^)「そうかもしれませんお……」
川 ゚ -゚)「そんな中で、突然君に告白された。動揺しないはずがないだろう」
川 ゚ -゚)「もっと言えば、自分の上辺しか見られていないと思ったかもしれないな」
川 ゚ -゚)「自分を忘れかけていた人間に、好きだなんて言われてみろ。どんな風に感じるか……」
(;^ω^)「……」
川 ゚ -゚)「ところが、当の君が覚えていたことはツンの名前と簡単な記憶だけ、だったのだろう?」
(;^ω^)「……そうですお」
僕はあの時の事をまた思い出し、自分の行動をなぞる。
確かに自分は名前と、よく遊んだという事しか思い出せなかった。
それも、かろうじて。
川 ゚ -゚)「……ツンからしたら、自分のことは忘れられたのかと思っただろうな」
( ^ω^)「そうかもしれませんお……」
川 ゚ -゚)「そんな中で、突然君に告白された。動揺しないはずがないだろう」
川 ゚ -゚)「もっと言えば、自分の上辺しか見られていないと思ったかもしれないな」
川 ゚ -゚)「自分を忘れかけていた人間に、好きだなんて言われてみろ。どんな風に感じるか……」
(;^ω^)「……」
69: :2007/07/29(日) 00:57:03.56 ID:
川 ゚ー゚)「……君は、女心がよく分かっていないようだな」
クーさんが優しく微笑む。
何もかもクーさんの言うとおりだ。
僕は気持ちを伝えたんじゃなくて、押し付けていただけ。
ツンの心境も考えないで、答えを無理に求めていた。
――――そして。
( ^ω^)「……僕は、ツンに謝らなくちゃいけませんお」
川 ゚ -゚)「そうだな。まずはそこから始めなくてはならない」
僕は机の下で、ぎゅっと汗ばんだ掌を握る。
握られた拳で、何かを掴んでいるように感じた。
クーさんが優しく微笑む。
何もかもクーさんの言うとおりだ。
僕は気持ちを伝えたんじゃなくて、押し付けていただけ。
ツンの心境も考えないで、答えを無理に求めていた。
――――そして。
( ^ω^)「……僕は、ツンに謝らなくちゃいけませんお」
川 ゚ -゚)「そうだな。まずはそこから始めなくてはならない」
僕は机の下で、ぎゅっと汗ばんだ掌を握る。
握られた拳で、何かを掴んでいるように感じた。
71: :2007/07/29(日) 00:59:36.63 ID:
('A`)「ありゃ? クーと話してたのか?」
戸が開かれ、いつの間にか帰ってきたドクオさんの姿が見えた。
時計に見ると、僕たちは一時間近く話をしていたことに気付く。
ドクオさんの手には1カートン分の煙草と、ビニール袋が握られていた。
川 ゚ -゚)「遅かったじゃないか」
クーさんがすぐに反応して、席をすっと空ける。
ドクオさんがそこに座り、買ってきた物を乱雑に机の上に置く。
('A`)「いやな、こいつを選んでいたら時間がかかっちまって……」
そう言ってドクオさんが袋の中の物を取り出す。
冷気を放つ、何種類かの色とりどりのアイスが広げられた。
戸が開かれ、いつの間にか帰ってきたドクオさんの姿が見えた。
時計に見ると、僕たちは一時間近く話をしていたことに気付く。
ドクオさんの手には1カートン分の煙草と、ビニール袋が握られていた。
川 ゚ -゚)「遅かったじゃないか」
クーさんがすぐに反応して、席をすっと空ける。
ドクオさんがそこに座り、買ってきた物を乱雑に机の上に置く。
('A`)「いやな、こいつを選んでいたら時間がかかっちまって……」
そう言ってドクオさんが袋の中の物を取り出す。
冷気を放つ、何種類かの色とりどりのアイスが広げられた。
74: :2007/07/29(日) 01:01:59.91 ID:
('A`)「ほれ、適当に食え」
(*^ω^)「いただきますお!」
('A`)「……んでな、俺も考えたんだが……」
ドクオさんが、これまでに見たことがないような表情で僕を見る。
('A`)「あれだ、もう襲っちまえ! それが手っ取り早ぇ!」
クーさんの右の拳が、ドクオさんの顎を威勢良く打ち上げた。
呆れた様子でクーさんはアイスの包みを剥がす。
咥えたアイスの甘さが疲れを癒し、冷たさが熱を下げてくれる。
暑い日の長い午後。
僕たちはこうして、ゆったりとした空気の中で過ごした。
(*^ω^)「いただきますお!」
('A`)「……んでな、俺も考えたんだが……」
ドクオさんが、これまでに見たことがないような表情で僕を見る。
('A`)「あれだ、もう襲っちまえ! それが手っ取り早ぇ!」
クーさんの右の拳が、ドクオさんの顎を威勢良く打ち上げた。
呆れた様子でクーさんはアイスの包みを剥がす。
咥えたアイスの甘さが疲れを癒し、冷たさが熱を下げてくれる。
暑い日の長い午後。
僕たちはこうして、ゆったりとした空気の中で過ごした。
75: :2007/07/29(日) 01:04:21.70 ID:
ドクオさんたちに別れを告げて、帰路につく。
帰る道は、来た時よりも長く感じられた。
僕はポケットからペンダントを取り出し、星をぎゅっと握る。
それだけで希望が湧いてくるような気がした。
もう夏が終わる。
だけど、このまま終わらせたくない。
この夏の思い出の中で、たった一つだけピースが埋まっていない出来事。
足りないピースは、どんな色で、どんな形かは分からない。
それでも僕は結末を知りたかった。
もう明日しかチャンスは残されていない。
僕の全部を、ツンにぶつけよう。
僕はそう思いながら、ペンダントを再び首に掛ける。
それは太陽の光を浴びて、きらりと輝いた。
帰る道は、来た時よりも長く感じられた。
僕はポケットからペンダントを取り出し、星をぎゅっと握る。
それだけで希望が湧いてくるような気がした。
もう夏が終わる。
だけど、このまま終わらせたくない。
この夏の思い出の中で、たった一つだけピースが埋まっていない出来事。
足りないピースは、どんな色で、どんな形かは分からない。
それでも僕は結末を知りたかった。
もう明日しかチャンスは残されていない。
僕の全部を、ツンにぶつけよう。
僕はそう思いながら、ペンダントを再び首に掛ける。
それは太陽の光を浴びて、きらりと輝いた。
76: :2007/07/29(日) 01:06:42.25 ID:
wktk
77: :2007/07/29(日) 01:07:14.71 ID:
以上で17話、及び今日の分の投下は終わりです
遅くまで㌧
最終話を含む最後の投下ですが、来週中にはできるようにしたいと思います
前回の公約を破り、本当に申し訳ありませんでした
出来る限り早く、そして満足のいくラストを書きたいと思います
それでは、読んでくださりありがとうございました
遅くまで㌧
最終話を含む最後の投下ですが、来週中にはできるようにしたいと思います
前回の公約を破り、本当に申し訳ありませんでした
出来る限り早く、そして満足のいくラストを書きたいと思います
それでは、読んでくださりありがとうございました
78: :2007/07/29(日) 01:08:44.88 ID:
乙!
79: :2007/07/29(日) 01:09:20.18 ID:
乙だぜー!
80: :2007/07/29(日) 01:09:37.16 ID:

コメント
コメントする