883:2011/07/14(木) 20:57:54.85 ID:
学生時代の夏休みに某ショッピングモールでバイトしてたとき
先輩に変な物が出るという話を聞いた。
それは職場の人たちにはルビーさんと呼ばれてて。
年に何日か決まって夜、閉店後に現れるそうだ
「フィリピーナっすか」と聞いた
「バーカ、人間かどうかも怪しいやつだ
見た目はあれの赤いやつ」と言って
アステカかマヤの遺跡の出土品の展示イベントのチラシ
に載ってた緑色のヒスイの仮面を指差した

885:2011/07/14(木) 21:16:35.97 ID:
先輩の話だと、一人で閉店後の作業をしていると
生ぬるい空気をふと感じるらしい。
するといきなり近くに目と口を剥いた全身赤い宝石のような
光沢に覆われた奴が立っているそうだ
特に襲ってきたりとかは無く、じきに
どこかに行ってしまう。後を追いかけた警備員もいたらしいが
ちょっと視界から消えるともうどこにもいなかったそうだ。
ルビーさんが厄介なのは数日間目撃されたあとに絶対にボヤ騒ぎがおきるらしい。
887:2011/07/14(木) 21:30:36.88 ID:
全く火の気が無いところから出火するわけじゃなく
目撃されたポイント近くの例えばマッチやライター、ロウソクや線香
カセットボンベとかがボヤを起こすらしい。
もちろん誰か従業員の仕業ではない
だけどルビーさんが目撃されてもそういった火の元を無くしてしまうといった
対応策はとらなかった、というか取ってはいけないとずっと言われてきたらしい
ただボヤが大きくならないよう起こったらすぐに消せるようにだけはしろと。
ただ、何代か前の店長はそんなことではいつか全焼してしまうと、ルビーさんが
目撃されたときに火の元になりそうなものを全て店から数キロ離れた倉庫に移し、
自ら毎日閉店後の警備に当たったそうだ
889:2011/07/14(木) 22:07:48.98 ID:
それからもポツポツと目撃例はあがっていたんだが
遂に店長が自分で目撃したらしく。少し興奮気味にボヤをおこせるもんならおこしてみろ!!
と先輩に話をしたそうだ
ただ店長がみたルビーさんは全身が黒くゴツゴツしていて
ルビーさんと言うよりも石炭さんか溶岩さんだな。と言っていたそうだ。
次の日に事件は起こった。
890:2011/07/14(木) 22:15:00.10 ID:
いつも通りの1日が終わり閉店を迎えて作業もだいぶ終わり
になったころ、従業員たちが店長の姿が見えないと騒ぎだしたそうだ。先輩も
従業員や警備員と一緒に探し回っていたらいきなり
非常ベルが鳴り響いた。そりゃあ心臓が止まりそうなくらい驚いたそうだ。
その時店にいた全員が例のボヤだなとピンときて警報機を調べ。
火元のあたりに消火器を持って行ったら。黒こげのマネキンが転がっていた。
少なくともはじめ見たときは皆がそう思ったそうだ
891:2011/07/14(木) 22:27:29.29 ID:
「そのマネキンってまさか、、」と
先輩に聞いたらやはり黒こげになった人間だったそうだ
腕時計と歯型から店長だと判明したらしい。
火元もわからず。全身が焼けたその状態から
結局は焼身自殺として片付けられたそうだ。
数日たって先輩が古株の警備員と
店で事後処理をしていたら警備員がボソッとルビーさんについて教えてくれたらしい
あいつはいつも熱さに苦しんでいる、何故かはわからんが
体の熱を逃がして楽になるためにボヤを起こすそうだ。だから
供物という意味でも火元になるものを残しておかなければならないと
892:2011/07/14(木) 22:32:41.22 ID:
店長がみた黒くなったルビーさんは全身を焦がし、苦しんで
その原因になった店長に恨み半分で訴えたんじゃないかと
遂に苦しみに耐えかねて店長を燃やすことで楽になろうとしたんじゃないかと
警備員はゆっくり話てくれたらしい
ただその警備員も先輩から代々教えてもらって来たものなのでルビーさんが何かは知らなかったそうだ
893:2011/07/14(木) 23:24:40.79 ID: