367:2007/04/02(月) 22:11:39 ID:
数年前、会社の後輩と海に夜釣りに行った。
釣り場に着き、仕掛けを用意している中、後輩(俺の釣りの師匠)は、独りでさっさと良いポイントに行ってしまっていた。いつもの事なのだが。


……1時間くらい経った頃だろうか。
投げっぱなしにしていた竿が急にしなり、当たりを知らせる鈴が、静まり返った港に鳴り響く。
すぐ合わせをして、ヒットを確認、大物との戦いが始まった。こんな引きは初めてだ。


後輩が気付いて声を掛けてきたが、それどころじゃない。
海に引きづり込まれそうな勢いだ!

わっ、わわっ!落ちる!!

368:2007/04/02(月) 22:11:40 ID:
その時後輩が俺の体を掴んでくれて、なんとか助かった。
後輩が、


魚かコレ!?違う!!何かヤベェ!!


と叫び、切ろう、ライン切ろう!!と騒いでいると急に引きが無くなり糸が巻けるようになって、その反動で後ろに転んだ。

何だったんだ。
とにかく巻こうということになり、ラインを巻いていると、また強烈な引きが。


うわー!!


とか叫びながらもリールを巻き、もうすぐで見える、何なんだこの引きの正体は!!とか言いながら最後の力を振り絞って巻き続け、後輩がソレに懐中電灯を当てた瞬間、ベタだけど2人でその場からにげた。


巨大な白い手だった。
指が、せわしなく動いていた。

「白装束の女」【洒落怖】
「永遠に続く死の鎖」【2008年百物語】
「酒盛り」【洒落怖】

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