1:2013/03/26(火) 02:17:15.40 ID:
怖い話スレに投下しようと思ったんだけど書いてるうちに落ちちゃったから
勿体ないからきいてけよ

2:2013/03/26(火) 02:18:00.52 ID:
聞いてやってもいいよ
6:2013/03/26(火) 02:20:45.62 ID:
>>2
正直面白くはないぞ
4:2013/03/26(火) 02:20:11.35 ID:
一人暮らししていた大学3年の頃の話

朝まで続いた宅飲みが終わり友達もみんな帰っていった。
昼まで寝よう。体をベッドに投げ出し、起きるともう夕方になっていた。
日が落ちるのも随分早くなっていて部屋は薄暗かった。
時間を確かめようと携帯に手を伸ばすとなぜか圏外になっていた。

部屋の中でだ。

いつもは3本ちゃんと入るし、3年間住んできてこんなことは一度もなかった。
携帯が壊れたのだろうか?
面倒なことになったなと思いつつ携帯ショップに行くために部屋を出た。
電波はすぐに立った。3本。部屋を出た瞬間に立った。
不思議に思い部屋に戻る。・・・圏外。
どうやら悪いのは携帯ではなく周辺の電波状況の方のようだ。
携帯ショップに行く必要はなさそうだが、圏外で連絡がとれないのも不便なのでそのまま近所の友達の家へ向かう。
9:2013/03/26(火) 02:23:18.82 ID:
ほうほう
10:2013/03/26(火) 02:23:37.54 ID:
友達の家に向かいながら同じアパートの隣の部屋に住む同級生にメールをしてみようと思った。
「今日うちのアパート電波悪くない?」
返信は早かった。
「いや?家にいるけどいつも通りだよ?」

おかしい。同じ建物のしかも隣の部屋だぞ?こんなことあるか?
そもそも携帯だって部屋を出ただけで圏外から一気に3本立つようになるか?

気付いた。
おかしいのは携帯でも電波でもない。
俺の部屋だ。

原因はなんだ?考えても分からない。思い当たる節もない。
そうこうしているうちに友達の家についた。
経緯を話すとこいつは複雑な表情で「ああー、そうかー」とだけ呟いた。

嫌な予感がした。

こいつは自称霊感持ちだった。
普段そういうことはあまり話したがる奴ではなかったが、
何人かで怖い話大会をしたときに実は・・・と色々な話を聞かされた。
昔から色々なものが“見える”らしいのだ。
11:2013/03/26(火) 02:26:06.49 ID:
自称霊感持ち()
15:2013/03/26(火) 02:28:09.08 ID:
>>11
こいつのいろいろな話聞いてすごい信じられるような感じだったんだけど
自称霊感持ちとしか書けないのがとても悲しい
13:2013/03/26(火) 02:26:19.99 ID:
「どういうことだよ」と詰め寄ると話し始めた。

「お前の部屋、霊道が通ってるんだよ。
ちょうど押入れのところからベランダの方に部屋を斜めに行く感じで。
最近模様替えしたろ?窓を塞ぐ感じでベッド置いてるの。あれ良くないんだよ。
霊道を塞いでて、部屋の中を通ろうとした霊が部屋ん中にどんどん溜まってっちゃうんだよ。
そこまで影響なさそうだったし変に話しても気持ち悪いだろうから言わなかったけどさ。」

血の気が引いた。
この話にはリアリティがあった。
まず一つ、うちのアパートの近くには城山があって、その下は昔処刑場だったらしく、あたりでは有名な心霊スポットだったこと。
家の近所での幽霊の目撃談はよく聞いていた。俺は見たことなかったけど。
もちろん霊道の入り口(?)になる押入れはそちら側だ。
次に、俺と友達は他に2人の友人を含めた4人でよく遊んでいたのだが
(遊ぶといっても誰かの家にふらっと集まり何をするでもなく酒を飲むだけだったのだが。)
こいつはなぜかうちにはほとんど遊びに来なかった。家が一番近いのに。
実は嫌われているのかと思っていたが
「何があるってわけじゃないけど気持ちわるいじゃん?」そういうことだったらしい。

「・・・どうしたらいいのかな?」

「今まで何もなかったんだから、
家具を元の配置に戻せば霊道が通って溜まってた霊も自然に出てくと思うよ」

あまりに単純な答えに正直拍子抜けした。
とりあえず、もうすっかり日も暮れていたし、
そんな話を聞いた後であの家に戻るのは怖すぎるということでその日は泊めてもらった。
14:2013/03/26(火) 02:27:58.14 ID:
自称霊感持ちのウザさは異常
16:2013/03/26(火) 02:29:58.93 ID:
翌日、友達と帰宅した俺は恐るおそる携帯の電波を確認した。
圏外ではなくなっていた。いつものバリ3だ。ひとまずほっと胸をなでおろす。
その横で友達は「ああー」と意味深な言葉を発した。
見ているのは宅飲みの残飯だ。片付けないまま出てきてしまった。
回転寿司屋でバイトしている友人が魚をさばいて握りたての寿司を食わせてやるということで
丸々1尾買ってきたハマチだかブリの落とした頭が飲み残した日本酒と一緒に放置されていた。

「すまん片すの忘れてた。」

「いや、これはダメだろ。なにかの儀式の祭壇みたいじゃん。
そういうのはあんまり詳しくないけど霊道でこれはダメ臭いだろw
ベッド云々より案外こっちのが原因だったのかもね。
とりあえず片付けようぜ。」

そういって魚の頭を持ち上げた瞬間
17:2013/03/26(火) 02:30:52.44 ID:
ブリッ

18:2013/03/26(火) 02:31:36.67 ID:
>>17
ダレウマw
19:2013/03/26(火) 02:31:43.48 ID:
>>17以上のオチを用意できなかったので>>17がオチでいいです
22:2013/03/26(火) 03:05:58.66 ID:
なんでやねん!
23:2013/03/26(火) 03:09:07.24 ID:
コラッ!どないコトやねん!
27:2013/03/26(火) 04:04:39.31 ID:
続きはよ
29:2013/03/26(火) 04:14:31.84 ID:
話をすると、このあと色々指導されながら模様替えした。

ベッドの位置はもちろんのこと、TVや鏡の位置、写真立てやポスターも言われたな。
そしたらもう何もなくなって、もともと霊現象とか何もなかったしちょっと気持ち悪かったけど普通に卒業まで住んだ。


余談になるけどその部屋に住み始めてからこの出来事まで異常に金縛りに遭ってた。
大体月に1回くらい?
あんまり多そうに聞こえないかもだけど、
友達の家に泊まったりとかもそこそこしてたから家で寝る頻度を考えたら結構多いよね?

でも言うとおりに模様替えしてから卒業まで一回も無くなった。
というかそれ以来何年もたつけど一度も遭ってない。
「金縛りなんて科学で解明できる現象だろ」とか思ってたけど
ここまで露骨だとさすがにちょっと心霊由来の現象ってのも信じそうになったよ。
30:2013/03/26(火) 04:16:58.43 ID:
もともとあまり面白くない話だったし
書き溜め分が途中で消えちゃってもういいやってなっちゃった。
すまんかった。

おわり。
25:2013/03/26(火) 03:56:14.86 ID:
霊って絶対都合のいい言い訳考えて居座ろうとしてるよな
ベッドぐらい乗り越えようぜ
32:2013/03/26(火) 04:18:55.71 ID:
>>25
ベッドというより生きてる人間が寝て塞いでたからダメとかなんじゃね?
あとは残飯放置も重なったのもありそう。
31:2013/03/26(火) 04:18:29.12 ID:
霊が居るときは電気系統がおかしくなる調べても原因不明のテレビの故障とか
勝手にヒーターのスイッチが付いたり消えたりするとか
俺は霊が居るときはすぐそうなるからいるのが分かる
33:2013/03/26(火) 04:22:10.01 ID:
>>31
実際そうなんかな?
実体験なのに俺自身がこの話半信半疑というか
未だに科学的な原因があったんじゃって思っちゃう
34:2013/03/26(火) 04:25:43.56 ID:
ケータイの電波はまじで不思議だった。
部屋の中だけ圏外てな。

同じような体験したことある奴いないのかな
特定の狭い範囲が一時的に圏外になること
35:2013/03/26(火) 04:29:30.93 ID:
魚持ち上げての後は?
36:2013/03/26(火) 04:33:20.07 ID:
>>35
あの一行から実体験の書き溜めに創作混ぜて面白くしようかなってしたんだけど
書き溜めコピーしてるの忘れて別の文コピーしちゃってあああああああってなって
もう>>17でいいやってなった。

つまり普通に片付けただけ。
39:2013/03/26(火) 04:41:22.12 ID:
ねえ知ってる?霊なんていないんだよ!
42:2013/03/26(火) 04:47:11.27 ID:
>>39
俺も基本的にそのスタンスなんだけどなあ
やっぱ自分の身に起こると気持ち悪いよ実際
40:2013/03/26(火) 04:43:52.20 ID:
いや結構怖かった乙
41:2013/03/26(火) 04:45:52.59 ID:
だだの電波が悪いだけだろw
霊(笑)とか頭大丈夫かよ
43:2013/03/26(火) 04:51:04.13 ID:
>>41
1日だけバリ3から圏外だよ?
部屋の中だけだよ?
俺もいまだにもやもやして気持ち悪いからなんか都合のいい解釈あったら教えてくれよ
45:2013/03/26(火) 05:06:55.32 ID:
完全に関係ない話になるけど
そのあと自分でいろいろ調べたら扉や窓は霊の出入り口になりがちなんだって。
それに似たTVやPCの画面・写真立てなんかの額も似た役割があって、
そういうもの同士やそれらと鏡を向き合わせるのは良くないらしい。

あと人形や写真・ポスターみたいな「目」があるもの同士の視線を合わせるのも良くないって
理由は忘れた

オカルトチックですっごい胡散臭いんだけど
実際にやってみると想像以上に気持ち悪いんだなこれが
なんかすごく「良くないことをしている」感情になるんだよ
47:2013/03/26(火) 05:08:46.77 ID:
>>45 こういうのってこういう話聞く前から気持ち悪いっていう感情を抱くものなんだろうか
48:2013/03/26(火) 05:14:53.27 ID:
>>47
俺も自分で言っといてなんだけど正直分からん
もうこれは俺らじゃ試しようがないしね
友達の家とかでさり気なくやってみてよ
44:2013/03/26(火) 04:58:35.04 ID:
何度か意味不明な現象にあってきたけど、合点のいく解釈しようとすると霊じゃないかって思っちゃうな
俺も霊なんてあまり信じてないが考え込むと実際にいる気がしてくる
46:2013/03/26(火) 05:08:17.47 ID:
>>44
なんか面白い話あったら聞かせてよ
55:2013/03/26(火) 05:36:39.19 ID:
震災直後の話

俺は生まれた時からずっと宮城県に住んでいる
3月11日のあの日も自宅にいて、震度6強クラスの地震を味わったんだが、沿岸部じゃないから津波も大丈夫だったし家も目立った被害はなかった
なんかよく分かんないけど高そうな牛の置物が壊れただけ

とにかく大した被害はなかったんだが、こういう震災があったからにはどうしても霊的な噂が流れるんだよ
自称霊感のある人が「海の方は気持ち悪いから行きたくない」って言い出すような感じで
実際、緊急で設置された遺体安置所もそこらじゅうにあったわけでな

当時は地震への恐怖でそういう発想すら思い浮かばなかったが、地震から1週間とちょっと経った日、ちょっとだけ霊っていう概念を思い出すことになる
その日はちょうど夜更かししてる日だった
61:2013/03/26(火) 05:43:53.24 ID:
沿岸部に住んでる親父の無事が確認できてからというもの、すっかり生活リズムが崩れだした
地震あってから特にやることもなくて暇だったが、俺を駆り立てるものが一つあった
当時ハマってる携帯ゲームがあって、それを進めたいがために夜更かししてたわけだ
その日も普通にゲームしてて、夜中の3時過ぎたなって時だった

外から?突然足音らしき音が聞こえた
どうやら走ってる様子で、当然外の方に気が惹かれて窓の方向を見る
カーテン越しだったから外の様子は見えなかったんだが……

子どもらしき影がスーっとそこを通り過ぎていった


俺は気にかけずそのまま携帯ゲームを進めた
しかし、ゲームをやっているうちに先ほどの出来事に対して少しずつ疑問が生じる
63:2013/03/26(火) 05:52:04.83 ID:
そういえば東北に住んでる俺のいとこも、地震のあとに霊が出るって噂をよく聞くと言ってたな
64:2013/03/26(火) 06:03:01.25 ID:
まず、今の時間帯は夜中の3時
誰かが家の前を通るようなことはないし、ましてや子どもが通ることはありえない
深夜に子どもを外に出して遊ばせる親とかそもそもアレだし
近所でそういう子どもがいるなんてことは聞いたことがない

あと「影が通り過ぎていった」ってとこだが、当時の外の様子は暗かった
周りの家の部屋も消灯してたと思う
家の中も暗いとはいえ、逆光なんてないはず
だから影が映し出されること自体が変
もしかしたらそういうこともあるのかもしれんが、それにしてはハッキリ映ったし
突然現れて、カーテンの端の部分まで行かずに途中で消えてくのはおかしい


そこまで考えたとき、俺は怖くなって布団を被ってゲームを中断し、
そのまま寝ることにした
65:2013/03/26(火) 06:04:15.55 ID:
ゾクっときた
68:2013/03/26(火) 06:13:31.10 ID:
別な日、まだ幼稚園も入ってない元気な親戚の子どもが我が家に来て、嵐のように暴れまわってから帰っていくところ
そのお迎えをしていたんだ
子どもも元気よく「ばいばーい!!」ってしてくれるんだけどこれがまた可愛い
可愛いことこの上ないが、その子どもは車に乗る前に、別な方向に手を振ったりもしていた

その方向には誰もいないはずなんだが……
そこは、俺が目撃した「影」がその姿を現す前にいたであろう辺りの方向だった

無邪気なもんで、元気よく「ばいばい」する子ども
「誰かいるの?」と聞いてみたら「うん!!」と元気よく返してくれた

親戚の子どもは元気よく手振ってたし、遊んでもらったかなんかしたんだろう
影の身長的にも親戚の子どもと大差はないから、恐らく同年代の子どもだと思う


特に何か悪影響があったわけじゃないからいいけど……
今思えば、目撃した時期的に、その影は震災で命を落とした約20000人のうちの1人だったのかもしれない
70:2013/03/26(火) 06:18:18.16 ID:
おわり
ホラー調に書いてみたけど結構時間かかるもんだな
69:2013/03/26(火) 06:15:12.77 ID:
鳥肌たった
72:2013/03/26(火) 06:21:04.07 ID:

子供とか動物はそういうの見えるってよく言われるよな
俺は全く見えなかったし、そういう体験したことないが
77:2013/03/26(火) 06:40:27.47 ID:
>>72
俺自身も小さい頃はこういう体験したことないはずなんだけどな
子どもは心が純粋だから見えるってよく聞くけど理屈がぶっとびすぎて不思議でならんよ
もしかしたら俺も童心に帰ってゲームを子どものように楽しんでたから見えたのかもしれんけど
73:2013/03/26(火) 06:23:50.81 ID:

結構怖かった
71:2013/03/26(火) 06:21:02.78 ID:
暇だしもう一個書いとくかい。

大学1年生のとき友達4人でキャンプに行った。
男女入り混じってアウトドアー!レジャー!な奴じゃなくて、男4人という大変むさくるしいやつだ。

初めてのキャンプで道具を揃えるのに結構金がかかったということもあって、とりあえず近場でやろういうことになったんだが、
メンバーの一人に大の心霊好きがいて・・・ここまで書いたらわかると思うけど、キャンプ地は有名な心霊スポットに決まってしまった。
と言っても当時の俺はビビリではあっても心霊はどちらかというと否定派だったし別に何ないだろうと高をくくっていた。
むしろ初めての心霊スポットでの肝試しにワクワクしていた。

簡単にそのキャンプ場を紹介する。
キャンプ場はとある池のほとりにあって、その池が心霊スポット。
所謂自殺の名所で、当時流行っていた心霊番組の某女性霊能力者が「ここは強すぎて無理です」と言ってロケを断ったので有名だった。
幽霊の目撃談といえば池のほとりに人影が、とか、キャンプ場の展望台に人影がとかありがちな奴だったと思うけど県内屈指のスポットに間違いはなかった。

他の客で混むだろう8月は避けて9月の土日に行くことにした。
これなら客も少ないだろうし間違いなく伸び伸びキャンプできるぞと胸を躍らせていったが、これが間違いだった。

誰も免許を持っていなかったので実家住みの友達の親に車を出してもらっていた。
俺たちを送りながらおばさんがしきりに「本当にあんなところ行くの?」と聞いてきたが、いや余裕っすよー!と息巻いていた。
俺たちは最強だった、最強にバカだった。大学1年の夏ほどバカな時期はない。
キャンプ場についた俺たちは愕然とした。
人が少ないどころではない。俺たちしかいない。
少し離れたところにある管理棟が見えるがそこにはしょぼくれた爺さんが一人いるだけだった。

挨拶しに行くと、この爺さんも夕方6時には山を下りて家に帰るらしかった。
山深いキャンプ場は当然圏外。車もない。
この爺さんがまた出勤して来る翌日の朝まで俺たちは完全に孤立することになったのだ。
76:2013/03/26(火) 06:33:21.23 ID:
とはいえキャンプは順調に行われた。
テントを設営する。
他の客もいないなら楽だし炊事場の近くに建ててしまおうということで四苦八苦でテントを立てる。
明るいうちに飯炊きのために薪や木くずを拾い集めて、持ってきた酒を飲みながらアウトドアを満喫していた。

ひと心地ついたところであたりを散策することにした。
来る途中で見えた今回のメインである例の池を目指してみることにした。
池はキャンプ場から雑木林を抜けた少し離れたところにあった。
沿岸はコンクリートで舗装され、外周に桜の木が植えてあり、思いの外広かった。
特別怖いとか嫌な感じはなくて、どこにでもある普通の池に思えた。
78:2013/03/26(火) 06:43:19.15 ID:
濁った池で深度は分からないが自殺の名所なのだからそれなりに深いのだろう。
足を滑らせでもしたら洒落にならないという結論に至り、夜の肝試しはキャンプ場の展望台を目指すことにした。
そうこうしているうちに日が傾いてきて飯をつくりに炊事場へ戻った。

不慣れな火起こしや飯ごうに手間取ったこと、インドアな俺たちが昼間から体を動かしすぎたこともあって
飯を食い終わる頃にはみんなくたくただった。
自分たちの火と炊事場の申し訳程度の蛍光灯以外一切の灯りがない。
管理棟も真っ暗だ。ジジイはとっくに帰ったのだろう。
ここには俺たち以外に誰もいない。静かだ。
ちびちびと酒を飲みながらこんなことを思っていた。
「もう寝たい」
80:2013/03/26(火) 06:56:32.33 ID:
この4人の中で一番体力があり、こういうイベント時に一番羽目を外す俺がヘトヘトなのだ。
他の3人も同じだった。

「寝るか」

まさかの肝試し放棄である。
昼間のうちに調べた池の場所も展望台の入り口もすべて無駄。
肝試しの言い出しっぺが一番グロッキーになっていたのでこの提案を止める者は誰もいなかった。
4人の男たちは洗い物を済ませ順々テントに入っていった。

というかこの頃には肝試しなんてどうでもよくなっていたし、心霊スポットのことも忘れ、
純粋に貸し切りキャンプ場を楽しんでいた。

しかしテントの中は最悪だった。狭い。臭い。熱い。
昼間無駄に動き回ったせいで汗臭い。足も臭い。
2m四方のテントの定員はどう考えても成人男性2人がマックスだ。俺たちは待っていた。
この4人のうち誰か2人がねを上げテントを出ていくのを。

「もういい、お前ら足臭すぎるんだよ。」
「こんなところで寝ていられるか俺たちは炊事場で寝るぞ。」

と俺ともう一人が出ていくことにした。
このもう一人の友達が、前エピソードの自称霊感持ちの友達だ。
今思えば完全にフラグが立っていた。
81:2013/03/26(火) 06:56:37.37 ID:
はよ
82:2013/03/26(火) 07:10:25.62 ID:
山の夜は冷える。テントの外は肌寒かった。
仕方がないので少し残っていた火に薪をくべ再び火を起こし暖をとることにした。
時計を見ると11時かそこらだったと思う。

地面に直接寝るのも辛いので炊事場に2つ置かれた長テーブルにそれぞれ横になることにした。
たまに薪を放りながらポツリポツリと話しながらようやく眠りにつけた。

夜中寒さに目が覚め薄目で少し離れたところに友達が立っているのがぼんやり見えた。
立ちションか、と思いそのまま目を閉じた。

翌朝先に起きた他の3人が何やら盛り上がって話していた。
84:2013/03/26(火) 07:19:07.60 ID:
テント組の友達が
「おい!?昨夜すげー風強くなったよな!?」
と聞いて来た。
いや、そんなはずはない。肌寒かったがほとんど無風だったはずだ。
だがテントの二人が言うには夜中あまりのうるささに目を覚ましたらしい。
テントを叩きつけるような風の音がしばらく鳴りやまなかったとのことだ。

「あとテントの周りを歩いたか!?」

いや、外で寝た二人とも焚火の前から動かなかったはずだ。
友達が立ちションで立っていたのもテントとは反対方向だ。

「なんか強い風の後テントの周りをグルグル回る足音が聞こえたんだよ!!」
「うわーやべえー!幽霊じゃねーか!こえー!」
と嬉しそうにはしゃいでいた。
85:2013/03/26(火) 07:33:58.18 ID:
正直何かの勘違いだろうと思ったが
「まじかよ・・・損したなあ。俺も幽霊見たかったよ。」
と調子を合わせておくことにした。
しかし風は間違いなくなかったし。

テント組の二人はその時は起こしても悪いと思いそのまま眠り、朝になって話してみたらそれが噛み合ってびっくりしたという。

そして外で寝ていた友達も「俺もなんか見たかもしれん・・・」と続けてきた。
話を聞くと俺たちが寝た後しばらくして急に夜目が覚めたらしい。
「俺たちが寝てるテーブルのすぐ横を誰かが通って行くのが見えたんだ。なんかぼんやりしててよく見えなかったけど。」

「まじかよ!こええー!」とここでさすがに俺もゾクゾクした。
「お前それでよく立ちションなんかできたなwww」

というと友達の顔が変わった。

「え?俺?してないよ?」
「え?え?」

確かに俺はしっかり見たはずだ。ぼんやりと立つ誰かの姿を。
あたりは真っ暗だけどそいつがいるのはよく見えた。
でもおかしい。なんで真っ暗なのに見えたんだ?
「この辺に立ってただろ!!昨夜!!」と言って気付いた。一緒だった。
友達が何かが通って行ったという方向と、俺が何かが立っているのをみた方向が。
86:2013/03/26(火) 07:39:04.99 ID:
ヒエ~www
87:2013/03/26(火) 07:42:22.13 ID:
暗闇にぼんやり白く浮かび上がった誰かの正体は結局分からなかったし、
友達が見た通って行った誰かも、
テントの友達が聞いた足音も叩きつけるような風の音も、
結局なんにも分からないままだった。

その後はもう十分すぎるくらい明るかったし恐怖とかは何もなく、
ただただ不思議な体験をしたなあと片付けて帰っていきました。

二人組ずつつじつまの合う寝惚けをしていたのか本当に何かがあったのかは分からないけど、
結構貴重な体験ができたなあと思いました。

次の年から4人でのキャンプは恒例になるんだけど、
テントをもう一つ買い足したこと・心霊スポットでのキャンプはやめたことを付け加えておきます。

おそまつさまでした。おわり。
88:2013/03/26(火) 07:48:52.33 ID:
>なんで真っ暗なのに
なぜかこういう類のものって多いよな
俺が見た影もそんな感じだし

しかしどうしても架空の話としての目線で見てしまう
俺の体験談はホラーっぽく書いたから余計にだけど、他の人から見たらこんな感じなんだろうな
90:2013/03/26(火) 07:51:57.01 ID:
>>88
いや先に書かれてああやっぱそうなのか!って思ったよ
なんでか真っ暗の中にはっきりいるのが見えるんだよな
ディテールは見えないのに、いるのは見えるみたいな感じだった
91:2013/03/26(火) 07:56:51.59 ID:
>>90
マジか
やっぱそういうもんなのか
あとから理屈で考えてみると明らかにおかしくてドキッとするよな
89:2013/03/26(火) 07:51:18.84 ID:

友達と話してて矛盾が生じてくるのが怖いな
92:2013/03/26(火) 08:05:40.90 ID:
害がなくてよかったね