1:2013/12/24(火) 21:22:50.41 ID:
適当に書いてく

中学の頃、スーパーに現れる白髪、髭伸びまくった人(見た目50歳ぐらい)を俺達は仙人って呼んでた

no title

2:2013/12/24(火) 21:23:38.33 ID:
ある日、俺と友達で2人してスーパー行ったら目の前に、その仙人がいた
冗談半分で友達として飛び蹴りしたら仙人転倒激怒!ww
逃げる俺達を追いかけてくる仙人www
でも結構、仙人早くて強くて、俺の腕をつかまれ押し倒され動けなくなった

仙人「警察よべ!警察!!kさつッ!」

って叫び続けてたのを覚えてる
どのくらいたったかわからないけど、警察が来て引き剥がされ連行されるのは俺じゃなくて仙人の方www
4:2013/12/24(火) 21:24:28.47 ID:
それからは親呼ばれて、こっちが飛び蹴りしたことがばれて
仙人が訴えるとかなんとか中学のときにはわけわからなかった。
んで仙人に謝罪するとかで弁護士?みたいなのと親立会いのもとで話し合いが始まった。

仙人「傷の程度は・・・」

親「申し訳ありません、その費用は・・・」

ここら辺は親達がなに話してたかは忘れた
8:2013/12/24(火) 21:26:38.26 ID:
仙人「金銭の問題ではありません!まずは謝罪が先ではないでしょうか?」

親「ほら早く、謝りなさい」

強制的に頭を下げさせられ
正直、謝罪とか、後悔とか、それらをひっくるめた気持ちはいっさいなかった、ただの形式

仙人「頭を下げられても、誠心誠意が感じられない。むしろ行動に起こして頂きたい」

親「それは?どういった?」

仙人「これからの季節、雪かきがある。それをこの子達に来年2月末までしてもらいたい!」

うろ覚え、なぜかここから早朝(6時頃)から雪かきをするはめになる・・・
10:2013/12/24(火) 21:28:00.12 ID:
そんなこんなで反省の意味をこめ、早朝に仙人の家に雪かきを友達と2人でしにいくという条件はのまれた
でも12月、クリスマス前には特に雪も降らず、俺達に特に重労働はなかった
濡れた雪が一日降ったぐらい
しかも土日はこなくていいという条件、さらに正月の三ヶ日もこなくていいと

そして新年4日、訪れた仙人の家の前、かなり雪が積もっているかと思っていたけど、ほとんど無かった
たいしてない雪を片付けた後、仙人が声をかけてきた
13:2013/12/24(火) 21:29:14.01 ID:
仙人「飯食ってくか?」

仙人の家で出される食事に多少、抵抗があった、なんか腐ってそうだったから。
でもここで自分達の状況を考えて、断ることはどうだろう?子供ながらに思ったわけだ
家に入って出されたのは500mlのペットボトルのコーラと茶、未開封で賞味期限も問題なく安堵
寿司もつい先日買ったばかりのようで賞味期限もきれていない

仙人「あけましておめでとう」

いきなり仙人はそう言って俺達にポチ袋に入ったお年玉を渡してきた、中には1万円が入っていた

俺「なんですかこれ?」

仙人「バイト代とお年玉だ」

俺「え?あ、ありがとうございます、でも」

仙人「気にするな、さ、寿司食え!www」
14:2013/12/24(火) 21:30:14.46 ID:
俺達の目の前には寿司と肉や野菜のオードブル
仙人は隣に一升瓶を置いて、牡蠣とおそらくホヤのようなものをつまみに酒をあおっていた
特に会話もなく沈黙に耐え切れなくなり友達が質問する

友「仙人、いや○○さんのお仕事は何してるんですか?1人暮らしですか」

仙人「無職!別に仕事しなくても食っていける、生活保護とかじゃないぞ
2年前に祖父、祖母、1年前には父母が亡くなった、結婚もしてないから子供もいない!
もちろん彼女もいないぞ、はははははwwww」

俺「この広い家に1人って寂しくないっすか?」

仙人「んー、ああ!そうだな、寂しいと思うときもある
だけど、自由と思うときもある、どちらをとるかはその人しだいだ」

仙人は笑い一升瓶の酒を豪快にコップに注ぎ、半分ほど飲み干した
酔って饒舌になったのか

仙人「そうだ!仙人ってなんだ?俺は別に俗世を捨てたわけじゃないぞ!」

友「いや、中学の間で○○さんのこと皆して仙人って」

仙人「なんだそりゃ!この白い髪のせいか?ww黒くでも染めるかwwww」

俺(完全に酔っ払いだ…)

とりあえず寿司だけ食って帰った
16:2013/12/24(火) 21:31:38.18 ID:
その後、仙人は俺達の除雪作業を煙草を吸いながらじっと眺めているだけだった
それは終わりの2月末まで続く。

そして最終日

仙人「お疲れ様、おお、今日までか、じゃあこれ」

茶封筒が渡され開いてみると4万円が入っていた

仙人「バイト代みたいなもんだなwwww」

俺「いや、でも、これ受け取れないです」

仙人「貰えるものは貰っとけ、いらないならだ、捨ててもいい。それはただそれだけのもんだ」

友「でも、元々は」

仙人「ははは、蹴った償いだったからか?つまんないな、それ。・・・そろそろ春か」
18:2013/12/24(火) 21:32:55.57 ID:
仙人いい人じゃねえか
お前ら最低だな
19:2013/12/24(火) 21:32:56.48 ID:
そして仙人はいなくなった

後に聞いた話だと、仙人はガンかなんかで余命1年だったとか
何ヶ月してから家に訪れても誰もいない
でもきっと生きてる気がする


仙人の最後の台詞が残ってる

仙人「また蹴りにこい!wwww」
20:2013/12/24(火) 21:34:40.32 ID:
(´;ω;`)
21:2013/12/24(火) 21:35:23.38 ID:
そう普通ならここで物語は終わるんだろうけど・・・
仙人の死んだ噂を聞いて、まあそうだろうな程度にしか思わなかった
こいつは本当に仙人じゃねぇか!と思った
22:2013/12/24(火) 21:36:19.28 ID:
5年後、実家に帰ったら仙人がいたwwww!
あいかわらずの髭だったが、頭は完全に白髪でハゲかけてた
煙草を豪快に吸いながら、このくそ寒いのにスーパー外のベンチでワンカップを飲んでる

俺「お久しぶりです」

仙人「ん?あ?誰だ??」

俺「飛び蹴りした」

仙人「ああ!ああ、お前か!なんだwwwでかくなったなー。まあ座れ!飲もう!飲める歳になったか?
ビールか?日本酒か?」

俺「いや、ちょっと酒は…」

仙人「そうか」

仙人は残念そうな顔をして、でもワンカップの酒を飲み干し次を取り出した
23:2013/12/24(火) 21:37:35.83 ID:
俺「あの後、一度家に行ってみたんですよ、いないみたいでしたけど」

仙人「あのあとー?どの後だ??結構、適当に旅行してるから、それかもな」

俺「なんかガンとか噂もあったんで少し心配で」

仙人「はぁ!?勝手に俺を病人にするなピンピンしてるwwww
というかまだ仙人って呼ばれてるのか?wwwww」

俺「たしかに元気そうですね」

仙人は惣菜のから揚げ取り出して素手で食い始める
俺は一礼してその場を去った

数日後には、また仙人は1人ベンチで酒を飲み惣菜を食う
俺に気づいても別に話しかけられることなく仙人は相変わらず
地元に残った友と居酒屋に行った時にも仙人は1人寂しく酒を飲んでいた姿をみた
24:2013/12/24(火) 21:38:35.40 ID:
そして俺が戻る前日、仙人はスーツ姿でいつも通りスーパーのベンチにいた
相変わらず酒飲んでる

俺「今日は決まってますね何かあるんですか?」

仙人「ん?ああ、別になんもない、寒いから南行く」

俺「旅行ですか?」

仙人「そんなもんだな、温泉とかどっかてきとー行くわ、その前に墓参りだ」

俺「ご両親の?」

仙人「違う、昔仲良かった友達だ、今からいって墓に煙草ぶっさしてくる」
25:2013/12/24(火) 21:39:34.38 ID:
俺「は?」

仙人「そいつが死んだら墓に好きだった酒ぶっかけて、煙草さしてやるって約束したんだwww
だから今からラッキーと焼酎ぶっかけてやるんだよwww
そろそろバスの時間になるな、じゃあなwwww」

俺、もう豪快すぎてこの人良く分からねぇ・・・
正直な感想だ
26:2013/12/24(火) 21:40:43.01 ID:
そしてまた仙人はいなくなった

後に聞いた話だと、亡くなったとかいう噂を聞いた

でも地元にいる友達いわく

「たまにスーパーで見かける」

・・・
・・・

なんなのこのおっさん・・・!wwww


27:2013/12/24(火) 21:42:00.67 ID:
それで終わりなのかよ
29:2013/12/24(火) 21:52:41.35 ID:
>>27
5日後に実家戻るので見つけたら話しかけてみたいと思います
30:2013/12/24(火) 21:53:55.83 ID:
イイハナシダナー