963:2013/02/21(木) 13:17:08.00 ID:
そういえば、俺もきさらぎ系の体験したことがある。
※参考→「きさらぎ駅(鬼駅)」【謎の駅】

2年くらい前の秋の夜だけど、電車に乗って実家に帰っている途中、うつらうつらしてて、
汽笛の音がしてはっと目が覚めた。

「ありゃー。降りる駅すぎたかな」と思って窓を見るけど、真っ暗でどこかわからない。
電車の中にも誰もいない(普段からこの時間帯は数人しかいないのがデフォ)。
しばらく待っていると、アナウンスもなく、列車が止まり、扉が開いた。
ドアから身を乗り出してもどこの駅かわからない。
たぶん、降りるべき駅の先だろうと思うい、仕方ない、タクシーで帰るか、と降りた。

ホームに降りた途端に、真っ暗。
一瞬何が起こったかわからなかった。
背後にあるはずの電車が消えてしまったのだ。
しかも、その駅、ホームがあるだけで、駅舎もなし、改札口もなし。
廃線のようにボロボロのホームの跡地。
周囲は林で、民家の明かりもない。運よく満月が明るかったから、あたりはうっすらと見えたけど、電燈すらない。 当時、iPhoneも持っていたけど、バッテリーの持ちが悪かったから懐中電灯代わりにするには物足りなかった。

ポカーンとしていると、ブツブツとつぶやく声と、線路の奥からポツポツと明かりが見えてきた。
ほっ、助かったぁと安心したが、その光は明らかに電車じゃなかった。
数十人の人間が提灯を持って、ブツブツと念仏を唱えて並んで歩いていたのだ。

964:2013/02/21(木) 13:28:01.30 ID:
(キモーッ!!何?なにこれ!おまつり?)
薄暗くてわからないが、その人たちは明らかに生きた人間の顔をしていなかった。
行列は俺の目の前を通り過ぎ…
と、そこへピィィーーっと警笛を鳴らしながら電車が入ってきた。
ドカドカカッとその行列に突っ込み、連中を撥ね飛ばした。

「おいおい……そりゃまずいだろ……」

と突っ込みを入れたが、だれも聞いちゃいなかった。
連中も「痛いじゃないのー!」「何してくれんのさー」とプンスカ怒っていたが、やがてスーッと消えた。
俺は、「なんだ…死人だからあれくらいじゃ死なないのか…」
とホッとし、その列車に乗り込んだのだ。

そして、列車に乗った瞬間だった。
俺はホームに降りていた。さっきの廃墟みたいなホームでなく、自分の降りるべき駅のホームだった。

「あれ…?今のは…一体…」

背後で扉の閉まる音がする。今度は電車は消えず、そのまま、駅を発車していった。
普通の人は、夢だったと思うだろう。だが、解せないことがあった。
普通に電車を乗っていたのなら、降りる時間は9時くらいのはずだった。
だが、このとき、降りた時間は約10時。一本遅い電車だった。
つまり、どこかで電車を降りて、また乗ったということになる。
そして夢にしてはあまりにもはっきりした行列の連中の顔。

実家に帰って家族に話すと、両親は信じなかったが爺さんは
「あー。やっぱり出たか。この時期に出ると出るんじゃ」という。

「本来存在しない駅に降りてしまった連中があの列に加わるんじゃ。ホッホ。ワシも何度か聞いたこともない駅に降りてしまってな。ホッホ」

俺ももしかたしたら、あの列に加わって未来永劫、線路の上を歩き続けることになってしまったかもしれないのだ。

「つきのみや駅」【伝説の駅】
不思議な駅を通過した
「ノック」【ホラーテラー】 
元スレ: