619:04/11/25 20:27:01 ID:
友人の話。
そいつはこの話を、「絶対に人に言うなよ」の前提で教えてくれたが、
俺に話すと言う事は、言っても良いって事なんだなと解釈したので、書き込みます。

その友人をAとする。Aの友人にBという奴がいた。
と言っても、2人が会ったのはつい数年前で、俺も2、3回会った事があるだけで、直接喋った事は無かった。
Bはなんつーか、陰気な雰囲気を持っていた。
そもそもこの話を聞いたのも、『カイジ』という漫画に今出ている、カジノの社長?の顔がそいつにそっくりで、
その事を友人に電話したのがきっかけだった。

ある時期Aは、Bと桃鉄が原因でちょっとした喧嘩をしてしまった。
それからしばらくはなんとなく気まずくて、会う事は無かったそうだ。
そんなある日、Bから電話がかかって来た。『今から家に来ないか?』と。
Aは胸のつかえが取れたと喜んで、そいつの家に行った。

ドアをノックして中に入ると真っ暗。
「こっちだ、こっち」のBの声に誘われて部屋に入る。
その部屋も、何本かのローソクの明かりのみ。
Aは「どゆ事?」と聞くと、「今停電してるんだよ。まあそこに座りなって」。
「ああそうか」とAが座った瞬間、「ポンッ」と回りの何本かのロウソクが、音を立てて消えたそうだ。
「うわっ」と驚くAの目の前で、BがAめがけてロウソクを吹き消した。
次の瞬間、見えない何かが背中にズンと乗っかって来た後、
グニュウといった感じで、自分の中に入り込んで来た感触があった。
そんな感覚に驚きながらも、「危なねーな、テメーはよー」ムッとしてAが言うと、
Bは部屋の電気を付けて、ニヤニヤ笑いながら「馬鹿じゃねーの?お前」と態度が急変。
Aは「はぁ?」と聞くと、
Bは「今の儀式でお前に貧乏神がついたよ。
 いやあ、苦労したよ。こいつをこの部屋に連れて来てさあ、この部屋に閉じ込めるのは」
Aは急激に腹が立ってBをぶん殴った。
そして「俺にいったい何をしたんだ!」と怒鳴ると、Bは鼻血をだしながら、
「言ったろうがよ!オメーに霊をとりつかせたんだよ!
 オメーが土下座したら許してやんよ!オラ、さっさとしろクズが!」
と狂ったように叫ぶ。
「っの野郎・・!」と、またAはBを殴った。何度も、何度も。

しかし、Bの態度は変わらない。
Aは最後に、近くにあったPS2を思いきりBに投げ付けて、家に帰った。

620:04/11/25 20:28:51 ID:
その日から夜中の3時近くになると、頭痛と耳鳴り、そして気持ちが悪くなり何度も吐く、
といった日々が続いた。
医者に行っても原因不明。薬を飲んでもまったく効かないそうだ。
Bの家に行っても誰もいない。
毎晩の吐き気で眠れないAは、軽いノイローゼーになったらしい。

「その時書いた日記もさ、訳わかんねえんだよ」と俺に言ったので、是非にとAの家で見せてもらった。
2ちゃんに書き込むネタ発見!と、「この日記帳少し貸してくれ」とお願いしたのだが、
「お前に貸したら何されるかわからん」と固く断られた。
ならばと、Aが買い物に行っている隙に、何ページかをスキャンして自分宛にメールで送信してやった。

日記帳には、次のような事が書かれていた。
『○月○日 あたり(←天気を記載する場所に書かれていた)
 今日からめんそ、げら、眠ることはやしけどそんあの ばかり だな。
 恒久の平和崇高ゆうこさんからせんべいさんえび。。。。
 *****(読めない)あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あああがあああがっがああがああ?あ?
 むいりむりやっぱり「なあそうだったか」だらーうぜーくう*****』
『あかい月あかい日 やり
 ないふそらからびばああばば、痛いいたいい、
 天井からひこうきりちゃくりく、いたい頭痛い、しにてえ恐いけどしにてえ、
 はらがあついまなみふぃなまふしとととととととと』
『きつ月山日 板色
 たすけてみてるみてるみてるみてるみえい、あっ8たこそおかしくりはらえんが骨が出現みてない、
 むけてもむけてもだらだら流れりしてらんあい』

本当に訳わからん。
621:04/11/25 20:30:17 ID:
そして「このままじゃマズイ」と思ったAは、友人Cに相談した。
Cは結構有名な神社の息子で霊感がある。
因にその神社には、名のあるミュージシャンなどが祈願にやって来るそうだ。
『電話じゃ何だから』と、Cは直接Aに会った。

Aを見るなり、「ああ・・、嫌な感じがするな、お前」とCは言った。
「どうすればいいのかな?」とAが聞くと、
Cは「取りあえず、そのBの家に案内してくれ」。
そして2人はBの家に。

相変わらず人の気配は無い。郵便受けには、広告や手紙がつまっている。
「んー・・」とCは唸った後に、「今から行くか」と、CはAを自分の車に乗せた。
「どこに行くの」聞くAに、Cはタオルを渡して、「それで目隠ししてくれ」と言う。
「え?何で?」
「いいから俺を信じろって。助けてやるからさ。着いたら起こしてやるし、しばらく寝てろ」
とCが言ったので、「じゃあ、そうするか」と、Aはタオルで目隠しをして、後ろの座席で横になった。
横になり目を閉じて車に乗っていると、なぜか子供の頃を思い出して、懐かしい気分になった。

車は左右に曲ったり砂利の上を走ったり・・・
しばらくすると、Cは携帯で何所かに電話をしている。
「今から行くから、ああ・・」
その内Aは、妙な安心感からか眠ってしまった。

「おーい、着いたぞー」
その声でAは目覚めた。
反射的に目隠しを取ろうとするAを、Cは「まだ取るなって!」と止めた。
そのまま出たAは、何人かの人に腕を取られながら、何所かへと連れて行かれた。
砂利の上を歩いているのが、足の感触でわかった。
途中から靴を脱がされて、建物の中に入って行く。
「久しぶり」と言うCの声と、「ああ、この子か」と低い誰かの声。

しばらく行くと、「着いたから座って」とCに言われ、その場に座った。床が冷たかった。
何かお香のような匂いがする。が、妙に落ち着き、そしてなぜか、泣きそうになる匂いだった。
622:04/11/25 20:35:52 ID:
「目隠し取るぞ」とCが言って、タオルが外された。
暗い、何本かのロウソク。まるであの時の、Bの部屋のようだった。
上を見ると、かなり高い天井から、何本かのロープがぶら下がっている。
部屋の四隅にもロープやお札。

目が馴れず上手く見えないので、目を細めてジッと見つめようとすると、「こんばんは」と低い声。
見ると、誰かが自分の前方に座っている。
見た目はヤクザ。
その人は立ち上がりAに近付いて、「そのまま」と、
Aの目を親指でアカンベーするように、目の下の皮を引っ張った。
そしてAの目をジッと見た後、「可哀想になぁ、今迄つらかったろ、よく頑張ったな」と優しく言った。
心身とも疲れていたAは、その言葉を聞いてボロボロと泣いてしまった。
「うん、それでいい。
 とりあえず、無理に泣き止もうとせんで、力を抜いて感情に身をまかせりゃええでな」
と、Aが泣き止む迄ジッと待っていた。

Aが泣き止むと、
「息子から大体の事は聞いたが、君の言葉でもう一度、その時の状況を事細かに教えてくれんかね?」
というので、Aはそれに答えた。
するとその人は、
「やはりな。お前さんに憑いとる霊は、ここにいてはいけない霊だでな、
 それはなあ、いわゆる自縛霊というもので、本来は人で無く場所に憑く霊なんだよ。
 だが君の友人があるやり方したもんで、
 自縛霊を憑いていた場所から引き剥がして、君の体を霊の憑く場所にしてしまったんだ。
 今から引き剥がすで、力抜いてそのままでな」
と、Aの後ろに回って、砂のようなものを首に擦り付けた。
その後、お経のようなものを唱えながら、シャンシャンと鈴の様なものを鳴らしはじめた。
Aの体は一定の間隔で、ブルルッ、ブルルッ、と震えたそうだ。
その内頭がクラクラし、意識がもうろうとする。
最後に体が立ち上がる程ブルルルッと震え、何かが自分の体から抜けて行った。

その後、そのまま車に乗せられて帰る事に。
頭はボーッとしたままだ。だが今度は目隠しは無し。
「悪かったな、目隠ししちまって。
 あーゆーのはさ、場所とかの先入観無い方が成功しやすいからさ」
と、遠くで聞こえるCの声を聞きながら、Aは眠ってしまった。
623:04/11/25 20:40:56 ID:
気が付くと家の前。Cに起こされ目が覚めた。外はすっかり夜になっている。
Cは「今日は俺が一緒に泊まるよ」と、デカイ荷物と共にAの家に上がり込んだ。
そして家の中をウロウロした後、Aの家の見取り図を紙に書いて、
「FAXある?」と聞いたので「無い」と答えると、「それじゃあ」とCはコンビニへ行き、FAXをした。

AはCに、「何が始るの?俺はもう大丈夫なんだよね?」と聞くとCは、
「まだ終わって無いよ。きっとその内引き剥がされた霊が、お前の所に戻って来る可能性がある。
 これからその対策をするのだ」と答える。
するとCの携帯に電話が。どうやらCの父かららしい。
CはAの家の見取り図を見ながら、
「うん・・・そう、そっちが北ね。ああ、やっぱりこのルートね」と、ひとしきり喋った後電話を切り、
「今から、帰って来る霊を追い返す処置をするから手伝ってくれ。
 あ・・・鏡が無いや。Aの家って、全身が映る鏡ある?」
「いや、無いよ」
「じゃ、買いに行くぞ」

そして、近くのロヂャースで全身が映る姿見を買い、家に帰る。
Aの家の見取り図を見せて、
「お前の家のここ。ここが霊道になってるのよ。
 霊道ってのはさ、もしお前の家に霊がやって来るとすんだろ?
 その場合、霊が通る場所ってのがあるんだよ。それが霊道ね。
 いまからその道に障害物とかを置いて、通行止めにするんだよ」
どうやらA宅の霊道は、玄関から入り真直ぐ廊下を突き抜けて、外に出るルートらしい。
「最良のルートだ」とCは言った。

そして、持って来た荷物の中から色々取り出した。
廊下の端に、祭壇の様なものと日本酒の入ったコップ。廊下を塞ぐような形で姿見を置いた。
何でもこうする事により、玄関から入って来た霊に、鏡に映った自分を見て死んでいる事を気付かせる。
また、鏡には色んなものを反射する力があるので、
鏡にぶつかった霊は、鏡に跳ね返されて戻って行ってしまうらしい。
「これを何日か続ければ、霊は消えるか他の場所に行ってしまう」とCは言う。
624:04/11/25 20:42:50 ID:
その夜、Cは色んな事を教えてくれた。
Aを連れて行った場所がCの実家で、Aの除霊をしてくれたのがCの父であった事。
Bの家は安易な行動の為に、関係ない霊までが集まってしまっているのだが、
恐らく間違った結界を貼ってしまった為に、霊達があの場所から出るに出れない状況。
それに耐えられず、Bはあの家にいられなくなった。または、死んでいるだろうと。

結局、その夜は何も起らなかった。Aは久しぶりにまともに眠れた。

次に日、Aにお礼を言われたCはそのまま仕事に行き、Aはバイトに行った。
その際Cは、いくつかAに注意をしていった。
「日本酒は毎日取り替える事」
「鏡は出来れば動かさない事。特に夜は、絶対にあの場所に置いておく事」
「出来れば塩も盛っておく事」等。

その事をAはキチンと守った。

そして何日後の夜、Aはある物音で目が覚めた。
耳をすまして聞くと、ミシッ、ミシッ、と何者かが廊下を歩いている。
帰って来やがった!
そう思いジッとしていると、「ガン、ガシャーン!」と、何かが落ちる音が。
「うわー」と震えていると、何時の間にか物音は消えてしまった。
朝廊下に出てみると、廊下の脇に置いてある洗濯機の上の物が、廊下に散らばっていた。

その日、AとCはファミレスで会う。
Aが昨晩の事を話すと、「ああ、そりゃあ、霊の奴がムシャクシャしてやったんだよ」
Cは笑いながら言った。
「やな霊だな、オイ」
「ま、そんだけ効果があるって事だからね。出来るだけ廊下付近には、余計な物置かないこった」
とCは言って帰っていった。
さっそく廊下付近の物を無くした。
625:04/11/25 20:45:31 ID:
やがて廊下を歩く音にも馴れ、朝起きて夜ぐっすり眠るという普通の生活を取り戻し、
ついに霊は現れなくなった。
CもAの家に来て、「これならもう大丈夫。御苦労様でした」と、事件の終わりを告げた。

しかし、こうなると気掛かりなのはBの行方。
Cに聞いても、「別に知ったこっちゃ無ぇんじゃね?まあ、死んだ所で自業自得だしな」
と、全然気にしていない。
まあ、CとBは直接会った事も無いので、そんなもんなんだろう。

数日後、AとBの共通の友人Dから、Bの事を聞いた。
Cの言う通り、Bはあの後すぐ実家に帰って、そこで暮らしていたそうだ。
その数日後の夜、2階の部屋で寝ていたBを、Bの父が包丁でメッタ突きにして殺してしまったそうだ。
その後、父は2階から飛び下りて骨を骨折。しかも、その時の事は覚えて無いらしい。

ただ、奥さんの話だと、その夜は何か父の様子がおかしかったそうだ。
「この世ではない物に腕を舐められた」と、訳のわからん事を言っていたそうだ。

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