451:2014/08/03(日)12:46:28 ID:
映画が終わり、昼飯を食べにフードコーナーへ向かう。

S子は終始キョロキョロしていた。
人が多い所はどうも苦手で怖かったらしい。

ときより、こっちを見て「( ゚д゚ )」な顔や「(・∀・)」としていた人がいたが、
ああいう人たちには、S子か、もしくは従兄の様にモヤが見えていたのかな?

結局、一時だと言うのに人が大勢いて座れる席はなかった。

てか、この時S子とお話しようと思ってテーブル席で探していたのが悪かったんだよね。
そもそも、人が大勢いたからS子と堂々と会話出来る訳ないじゃんorz

※前スレ←「俺のしょうもない思い出を話そうと思う。誰か聞いて



452:2014/08/03(日)12:50:59 ID:
結局、俺は歩きマックで昼を済ませた。
ちなみに歩きマックデビューしたのは中学生の頃。
その頃は気取っていたが、高校になると食べる場所を選ばず食べれるのが楽で、
この歳になるとササッと移動しながら食べれるかなり便利な業だ。

S子「汚いですよー(´・ω・`)」
オレ「……平気だよ」
たしかこんな会話を交わしたと思う。

オレ「これからどうしようか?」
映画を見た後のオレには目的がなくなってしまっていた。

ただ、もう少しS子と一緒に何かしたい!そう言う思いだけが先走っていた。
453:2014/08/03(日)12:52:58 ID:
S子「……あ、あの」
S子はそう言うと、静かに切り出した……。

S子「私のこと、調べることできますか――」
今でも覚えてる。

S子はとても寂しそうに、それで居ながら、強い顔をしていた。
うん、それにはそうとしか思えなかった。
454:2014/08/03(日)13:00:36 ID:
すまん、本当に対して話せる内容ないから、早く進んでしままう(´∀`;)

>>453
最初は何を言っているか分からなかった。
S子は「映画見た後でごめんなさい」と謝る。

――映画の内容で、姿を消した主人公を思う仲間たちが居る。
それを見ていたら、何となく、自分の周りについて知りたくなったそうだ。

オレには、S子の気持ちは分からない。
ただ、多分オレも一人ぼっちで自分が誰だか分からないなら、自分が気になるような気がした。

オレ「うーん……図書館にでもいくかなー」
映画やアニメでありがちな展開。
図書館で古い新聞記事を見つけて「こ、コレは!」となる展開。

図書館に行くと、あの警備員さん(安岡)が「おう、坊主(# ゚Д゚)」と向かい入れてくれた。
相変わらずイカツイく元気なようで……。
455:2014/08/03(日)13:06:42 ID:
あの日の係員のお姉さんにもあった。

係員「新聞ですか?えーっと……」
丁寧に案内してくれる。

ただ、オレはドラマやアニメと、現実は異なることを見せつけられた。

――新聞記事は、長くて一年しか保存していない。

S子は、聞いた限り、一年やそこらの年月をその姿になって過ごした訳じゃないだろう。

それに都合よく事故・事件の切り抜きなんかされているわけが無い。

係員「そんなのドラマや、警察ぐらいですよーw」
オレ「orz」
その後、なんでそんなのを探すのか聞かれたが、
『いや気になることがあって……」と意味深な顔をしてしまった。

ま、間違ってないよね!(´∀`:)
ただ、やけに乾いた「へ?」って言うお姉さんの顔が忘れられない……
456:2014/08/03(日)13:13:22 ID:
S子「残念でしたねー……」
オレ「い、いや、まだ方法はある……!」
オレは妙に力みながら言う。
(正確には、図書館内だったのでスマホでフリック入力)

オレ「俺 ら の ネ ッ ト が あ る (# ゚Д゚)」
S子「……。」

盛大に滑っていた。
正直受けると思ったんだが。

スマホで「ごめん」って小さく入力して、S子に見せた。

S子「ふふっ……ありがとうございます」
なんか、もう、悲しくてどうでもよかった。
457:2014/08/03(日)13:26:45 ID:
家へ帰り、早速調べ始める。

まずはS子の見た目から、学校を特定しようとした。
黒いセーラー服と青いライン(背中の首の所のあれ)、校章を探したが変になかった。
普通ボタンとか校章あるじゃん?
だけど、本当に模様らしい模様がないの。あっても、変にくぼんでるだけ。

そんなんで、学校の特定は不可能だった。

次にS子に頑張って思い出してもらった。

S子「お母さんと、お父さんが居て……弟かな……?」
お、いいぞいいぞ……。

S子「場所はー………ごめんなさい、思い出せない」
オレ「うーん……音とか、声とか分からない?」

S子「うーん……」
S子は深く考え込む。

S子「分からない(´・ω・`)」
オレ「ですよねー(´∀`;)」

あんなに意気込んで探したのに、直に断念した。

マジで書く事ないな……。

その後、S子と今日見た映画の話をしながら、明日出発する準備をしていた。
458:2014/08/03(日)13:43:42 ID:
うーん……普通にS子との会話を書いて終わりにします(・∀・)

S子「面白かったねー」
オレ「うん、あのマンガ好きで……ww」
S子「本棚にあるこれですか?」
S子は漫画を指さす。

友人が俺が王子に似ているとか言って、売りつけて来た古本だ。
だが、オレは見事にはまった。

S子「それにしても……女の子凄かったね……w」
オレ「ああ、たしかに(# ゚Д゚)なんでキャーとか、●●さーんって、言うんだろうね」
S子「それだけ好きなんですよ」
オレ「う、うむ……(-ω-;)」

みんなマナー守ろうぜ!(ステマ)
スマホ使おうとしていたオレが言えたことじゃないけど、割と真面目に大声は酷かった(#・∀・)
459:2014/08/03(日)13:46:35 ID:
ちなみに、映画でスマホを利用していると、最悪係員に補導されるので、やめよう……
S子の後、見に行った映画館で俺は20分ほど注意されました…………orz

盗撮の疑いもあり、最悪警察沙汰にもなるそうです。ワロスorz

もう二度としないよ……。
460:2014/08/03(日)13:52:56 ID:
その日の夜は、すこしだけネトゲをした。
S子に自分のキャラクターを見られ「可愛いね……w」と言われた。

同じチムメンがかなり際どい水着やコスチューム来ていたりして。
気まずい空気が流れたりしていた……(´∀`;)

S子「小さい子が多いんですね(´・ω・`)」
うん、社長の趣味なんです。
カリスマスターのカリスマ性のチカラなんです。

因みにオレも無難にロリキャラだ。
ロリキャラ巨大武器がお気に入りで射撃職をしている。

社長とは長い付き合いだな……ヽ( ´ー)ノ フッ

オレ「そうだね、中身は殆どオッサンだけど( ゚д゚ )」
S子「∑( ゚д゚ ;)え、そうなの?」
オレ「そうだよー、皆男だよ……」
S子「な、なんで……w」

オレ「……それは答えられないな」

うん、本当に……あの現象なんなんだろうね。
ただ、男キャラだとスゲーゲームつまらなく感じるんだろうね。
462:2014/08/03(日)13:55:49 ID:
うー。頭痛いので休憩。

いよいよ、北海道へ向かいます。
そして、S子との最後の思い出話になります。
463:2014/08/03(日)13:57:40 ID:
最後のか・・・切ないな
464:2014/08/03(日)14:00:14 ID:
>>463
最後だよ……、なんか思い出すと夢のような時間だった、幸せだった時間も沢山あるけど。

やっぱ思い出話はなすなら、語らなきゃいけない一番大切な所だよね。

それと映画ポケモンじゃないですよー(´∀`)そうだね、ポケモンもやってたかな?
466:2014/08/03(日)19:53:01 ID:
まだかな
467:2014/08/03(日)20:01:23 ID:
映画は銀魂かな?

>>467-468
銀魂でした!

……うん、ハタ王子に似てるとか言われたんだよね。
だから、高校から比べたら少しやせたよ。 
470:2014/08/03(日)21:42:15 ID:
さて……>>392で『ご安心ください』と言ったのは覚えていますでしょうか。
ちょっと従兄やクソ友人と書くべきかどうか相談したのですが。

従兄・友人「「書かなきゃ男じゃないよ、オレ」くん」とのこと。

>>460続き。

その日の夜中もS子は俺に添い寝してきた。
今度はちゃんと、隣にS子が寝ることを想定してベットを開けておいた。

S子「そう言えばオレさん……」
オレ「なに?」
S子「その明日行く場所って怖い所ですか?」
オレ「怖い所ではないと思う。ただ、虫がデカイと言うのが怖いと言うなら怖いかな……」
S子「虫が大きいの!?」

親父の実家は、特定を避けるけど、とにかくイメージ通りの北海道らしい田舎です。

巨大な畑があって、トロロのメイたちが住んでいたような小さな山が幾つかあって、その山に神社が一つある。

あと、遠くにある牧場から匂ってきて、それを子供の頃「くさいくさい」と何回も言ってた。

民家の間隔が広いし、マジで「100キロ先●●オープン!」とかある。
しかも近日オープンって看板だけど、その看板3年前の物、変えろよ。

お爺さんが原付で60キロぐらい出しても、大抵人とすれ違わないとか、そんなぐらいのどか(?)な村です。

日頃、祖父祖母と、親父の姉妹兄弟の3人が妻や夫と暮らせる程度に広い家で、
神社の依頼で霊媒師まがいのことをする以外は、農家として生計を立てているとか。

S子「……少し楽しみだね」
オレ「――だね」

ただ、それは同時にもう直ぐお別れが違いと言う事だと、オレは悟った。
心なしかS子もそれを感じている様で、寂しそうな顔をしていたよ。

今でも、もしも。
一緒に過ごす選択肢があったのなら、S子にそのつもりがあったのなら。

迷わずオレは、そっちを選択していたと思う。

そんな感じで寂しい夜が始まった。
471:2014/08/03(日)21:47:10 ID:
中々寝つけなかった。
だから、俺は沢山S子と話をした。

てか、オレの方が多くの話を振っていた。
漫画だったり、今日見た映画の話だったり、ネトゲだったり、チムメンの話だったり。
日頃のオレの行いとか、アルバイトでの珍騒動とか。

S子の方も、結構話をしてくれた。
前にも来たけど、この身体になってからの話や、自分に似たような人の話。
寂しかった事や、面白かった事、驚いた事、

面白いとS子が思っている話が多くて、それがちょっとオレには予想外だった。
ポジティブに捉えられる前向きな子だったのかもしれない。

さすがに、今の掴まって移動する方法を覚えた時の話は笑ってしまったが。


そんな事を一晩中繰り返していた。
472:2014/08/03(日)21:52:47 ID:
S子は、前は詳しく話してくれなかったけど、
いつの時期かに、サラリーマン風の男性を見つけたそうだ。
自分のような存在(恐らく幽霊)だったらしい。

そのサラリーマンは、S子に気が付くとニカッと右手をあげたそうだ。
その時、サラリーマンの男性の手が偶々後ろから来た自転車の人の方に触れたらしい。

途端、驚いた顔をしてサラリーマンの人が引っ張られていったそうだ。

オレは思わず「なんだそれw」と笑ったけど、S子は「本当なんですーっ!」と言い返してきた。

それを見て、人や物に捕まって移動できる方法を身に着けたのだと言う。
聞いた話だと車でもできるらしい。電車は流石に試したことは多分ないそうだ(記憶が無いのかもしれない)。

つまり、よくある怖い話の真相。
夜勤ドライバーの運ちゃんが経験するミラーに永遠と纏わり着く女の幽霊や、
トランクやボンネットに乗っかっている幽霊の中には、タクシー代わりに利用している奴もいるって事になる。

そう考えると、また笑えてしまった。
473:2014/08/03(日)21:56:04 ID:
そんな感じで色々話をしている時、昨日の同人誌やエ●本の話に、
なんの拍子か始まってしまった。

S子「初めて読んだのは何時頃ですか?」とか「内容は?」とか。
どうしてこういうの好きなのーっとか言われて、色々答えるのに躊躇い困惑し、公 開 処 刑 された。

――そうしていたら、またS子が変に可愛くなってきたんだ。

オレもなんだか、童貞を拗らせていないのに、なんか変になってきたんだ。
474:2014/08/03(日)21:58:14 ID:
S子「足って、どんなのが好きですか?」
オレ「え!?」
S子「……よく見ているけど、そんなに私の足、好きですか?」
オレ「そそそ、そう言う訳じゃ……」

S子「――私のことは、足以外好きじゃないのですか?」

ど、どどど……どうしたんだよ。

ど う し た S 子 、な ん か 変 だ ぞ 。
な ん で 、 そ ん な 顔 を 近 づ け て く る のぉおおおおおおおおお!!

ただ、童貞をオレは拗らせなかった。
475:2014/08/03(日)22:03:51 ID:
オレ「そんな……ことは……ないです」
S子「本当に?」
オレ「は、はい……」
S子「――そっか、よかった」

ニコッと、S子は俺に笑顔を向ける。
カワイイよS子、その笑顔萌えるよ、やばいよー(*´Д`)ハァハァ

S子「昨日も聞きましたけど、足、見ませんか?」

とか思っていたオレの顔を( ゚д゚ )にする発言。

本当にどうしたんだよぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!

思い返すと童貞を拗らせていないと、これほどまでにオレはウブなのか。
いやいや、ヘタレなのか!?そうだ、ヘタレすぎるだろ!?

……ただ、なんかオレその時、変に頭の中が冷静になったんだよね。
いやいや、なんていうか、ズッと重く覚悟が決まった感じ?

腹を決めて、初めてコンビニでエ●本買ったような、
なんか勿体無くて開けれなかったフィギュアを開封した感じ?

なんだろう、そんな感じ。
とにかく、重いも重い物体を肩へ担ぎ歩き出したような感覚。
476:2014/08/03(日)22:18:30 ID:
オレは部屋の電気を消したまま、ベットに横になったまま見ていた。
都合よく月明かりが差し込み、その先にS子が立っている。

なんかちょっと幻想的だったなー、

オレの目線の先にはS子が居て「どうなってるんだろー」とか言いながら、
ただ、凄く恥ずかしそうしながら、スカートを掴んでいた。

何度も「オレさん見すぎ!w」と笑い太ももの上まで来たスカートを落とすS子。
なんと言う焦らし……!

オレは「ごごご、ごめんw」とか言いながらも、そんな焦らしを受け(´∀`*)になってたりとかして。
だから、とうとうオレは目をつぶったんだ。

そうすればS子もはずかしくないでしょ!的なことを言っていた。
S子も「そ、そうですねーw」と言いながら、スカートを強く握っていた。

――S子が「見えますか?」って言った時、眼を開けた。

うん、キモイと思うが聞いてくれぇええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!

S子「やっぱ足あったんですね……///」
そう照れながらS子は俺の方を見て言っていた。

そこには想像通りの健康的でふっくらとし、確りとくびれへと延びる美しいラインをもつ足があった。
黒ストッキングは上の方になるほど薄くなり、健康的な肌色(かどうかあいまいだけど!)が伺えた。

S子「うん、あれ?」
たしかそんな感じでオレへ疑問の顔を向けていたと思う。

オレは妙に冷静になり、なんだか幸福感に満ちて、別に何もしていないけど賢者になってた。
もちろん、出ても居ないし、あの感じもしてない。なのに冷静だった。

それ以上に、S子が凄く愛しくて、可愛くて、抱きしめたくて……とにかく愛情が暴走して冷静になっていた。

だからだったのだろうか、ちょっとした奇跡が起きた。
いや、理由があったんだけど、本当に奇跡だったんだよ。

気がついたらS子を抱きしめていた。
抱き着いた俺は、なんか表情がボーってなってたと思う。
S子は可愛く「えっ、えっ、へ?」とアタフタしていた。

……。

…………ただ抱きしめただけだと思うなよ?

確 り と S 子 の 感 触 を オ レ は 身 体 で 感 じ て い た 。
477:2014/08/03(日)22:20:07 ID:
俺もS子も始め何が起こったのか、本当に分からなかったよ。

でもオレは感じていた。

S子の髪ざわり。
肩とか、背中の、上半身の柔らかい方さ。

S子の立派で柔らかい胸。

腰に回した腕は確りと背中の凹みを感じていた。

嘘じゃないし、夢じゃない。
本当にS子を抱きしめていた。

正 真 正 銘 、 抱 き し め て い た 。 抱 き し め て い た ッ !
478:2014/08/03(日)22:25:07 ID:
最初は一方的に抱き着いてたよ、オッサンがJKへ抱き着いてたよ。
警察飛んでくるよ、お巡りさんオレだよ、裁判官僕がやりましたよ。

S子「オレさん……」
凄く小さくて、凄く寂しそうで。
だけど、凄く嬉しそうな声だった。S子は俺の名前を呼んだ。

もう、そうしたらよ、とにかくとにかく。

もう幸せすぎて、嬉しすぎて、なんか笑い出しちゃって。
S子も笑いながら泣き出していて。

尚更強くS子を抱きしめてた。
S子もオレに抱き着いてきてくれた。

オレは色々なことを感じた。
てか、男ってやっぱ変態だよ。

なんか、勝手に家庭築く妄想初めて。
子供が二人いて、S子は普通に主婦らしい恰好してて、オレは手をあげて仕事へ向かう。

そんな出来過ぎて反吐がでるほど、ドラマのワンシーンとか、色々バァァァァァァァアアアアアアアアアアって駆け巡ってるのよ。

ああ……こんなに幸せな奴が他に居るのか、って思った。
多分、メンヘラDQN思考になるけど、マジでオレがあの日世界で一番幸せだった、間違いなく。
479:2014/08/03(日)22:27:28 ID:
S子の体は、まるで鉄でも抱いているかのように冷たかった。
すごく凄く冷たかった。鼓動もしなかった。
生きも感じなかった。

ただ、変な存在感と冷たさと、人を抱いていると言う柔らかさだけが、ただただ、俺へ伝わってきた。

S子の腕は思っていた以上に柔らかかった。
オレのデブな身体を抱き着いてくれて、その部分がとても冷たく感じてモヤモヤしていたけど、

ふざけるな、嫌な訳ないだろ。
嫌な訳があるわけがあるか、寧ろもっともっと、もっぉおおおおおおおおおおおおおおおおっと。

抱き着いて居たかった。
480:2014/08/03(日)22:31:49 ID:
そこで気が付いた。
好きになった切っ掛けが、足であれ、なんであれ。

今は純粋に全部S子が好きなんだなーって。

そう思ったら、もう直ぐ別れが近い事が気が付いて、泣き出しちゃった。
抱いていたのもするする落ちて言って、S子の足を抱いていた。

わんわん、泣いていた。

そしたら母親の様にS子がオレの頭を抱いてくれた。

小さく「ごめんなさい」って呟いたのが悲しかった。
ただ、同じぐらいの声で「すごくありがとう」って言ってくれたら、なんか泣き止んでた。

そこからは覚えていないけど、S子に「寝ましょう?」と誘導されながらベットに入った。
そして、何度もS子に手を強く握られ「泣かないでください」って言っていた。

そうすると、段々落ち着いて行って、俺はいつの間にか寝ていた。
481: :2014/08/03(日)22:35:15 ID:
触れている間、体に異変はないの?

>>481
多分あったんじゃないかな。
あんまり詳しくは分からないし、気になりませんでした。

正直、右腕が異常なほど痺れていたかなーっとは思う。少し鳥肌だったかも。
ちなみに、本当にS子は冷たかった。



 
482
:2014/08/03(日)22:39:34 ID:
はぁ……、ちなみに二日酔いになった理由です。
そう、ヤケ酒です、皆さんヤケ酒には注意してください。

昨日従兄と友人が一緒に家に来やがったんです。

ちなみに二人は面識がありません。
なんで同時に現れたのか分かりませんが、二人の目的は『S子の話』でした。

その過程で、此処での話を話そうか相談したんです。
友人も従兄も「男なら~」とか言っていましたけど、なんか泣いてくれました。

この話は、北海道の祖母ともう一人だけに話した内容でした。
もちろん、こんな変態な話し方じゃなかったですけど。そう言う事がありました、と。
てか、どちらも向こうが鋭く(?)て聞いてきたんだけどね。

なんか、ここで主っきり書いてよかったかもしれない。
なんだか少し心が軽くなりました。書くように進めてkる得た従兄、クソ友人に感謝します。
483:2014/08/03(日)22:46:45 ID:
>>480続き

翌日、祖母に起こされ慌てて支度をし、東京駅へ向かいました。
朝から、変にS子を意識して、S子も意識していて、会話は少なかったと思います。

地元の電車に乗り、東京駅へ行き、昨日親父から貰った切符を使い……。
かなり眠くて新幹線に乗るなり直に眠りにつきました。

そんな訳であっと言う間でした。外の景色なんか見ている暇ありませんでした。
ただ、S子は「綺麗だったよー」とか、見えた景色について語ってました。

駅に降りると、東京とは違う空気を全体で感じました。
あれってなんなんでしょうかね?とにかうテンションが急激に上がって来ていました。
それはS子もそうだったかな?やけに張り切っていた。
484:2014/08/03(日)22:53:48 ID:
親父の話だと、この駅に人が待っているはずなので、探しました。
そうすると、何故かオレより先にS子が、その人たちを見つけましたw

叔母「あれぇーーーオレ君、大きくなったねぇ!」
伯父「ハッハッハ!こんな遠くまでご苦労様」

それは青森に住む叔母夫婦でした。
ちなみに伯父さんの方は、銀行員の人と別の人です。
仕事は漁師で、背中の入れ墨が凄く最初は怖い人かと思っていたけど、
どうやら漁師の中ではお守りで居れるから、割かし普通なそうな……?

叔母「……●●(親父)から聞いていたけど、本当に凄いの連れているね」
伯父「うーん……、たしかに海に連れていける感じではないな」

こ の 夫 婦 も か な り 中 二 病 設 定 も っ  て ま  し た ^q^

どうやら二人ともS子の気配を感じているそうで、それが「とても強い」とだけ分かったらしい。
ただ、あまりにも強く大きすぎて『善悪が分からない』と言う、未知を味わったそうです。

伯父さん曰く「海で遭難しかけた時、不思議と港の方角が分かった、そんな時感じた大きな気配」らしいです。

本当にS子は何者なんですか。
485:2014/08/03(日)22:59:22 ID:
本来なら一人(とS子)で北海道に行く予定だったのですが、
偶々、叔母夫婦の帰省と重なり、道案内してくれることになっていました。

正直、一人で迷わず船乗って電車乗って行ける自信はなかったので、助かりました。

S子「すっごい……本当にコッチ見えてるのかな?」
オレ「そうだね……、ちょっと驚いた」
――と言うのも、二人ともオレがS子の話をしていると、チラッチラッS子の方を見るのだ。
S子が俺の背中へ隠れた時も、バッチリ目線でおえていた。

ちなみに二人には『姿が見えてるけどイメージ出来ない』感じで見えているそうです。

なお、船に乗ってからは、俺がメチャクチャ吐き、それをS子が心配するだけでした。
二人は大爆笑していました(´∀`#)
486:2014/08/03(日)23:03:46 ID:
船の話ができないので、補足説明。
姿が見えないけどイメージ出来ない感覚と言うので、一番分かりやすく言うと。

夢を見て「スゲー楽しかったなー(´∀`*)」と思っているけど
「あれ、どんな夢だっけ( ゚д゚ )」言葉も場面も音も、何も思い出せない感じです。

因みに複雑にも話すと。

二人は「人っぽいもの凄いオーラを持った者がオレ君の傍に居る」と分りながらも、
「その姿を見えてるのだけど、意識できず、姿が見えないと変わりない情況になっている」と言う状態らしいです。

……あれ、この説明で思ったけど、なんか……無意識を操る程度の能力(?)なのかな。

なお、S子の名前は「KIS」のSではないと、あらかじめ言っておく。
487:2014/08/03(日)23:08:05 ID:
北海道についてからもかなり地獄だった。
少なくとも電車に座り過ぎてケツが痛くなったし、
慣れない土地で頭クラクラするし、

S子「大丈夫?」って何度言われた事やら。

そんな状態でつきました。

オレ「S子との最後の三日間か……」
そう思うと、心がとてつもなく苦しくなって痛かった。
鼓動が早くなって、悲しくもなった。

それに対して、S子は強かった。

S子「最後、宜しくお願いしますね!オレさん!」
も の 凄 く 笑 顔 で オ レ の 手 を 取 り 言 っ た 。

S子は、覚悟で来てしまっていたのだろう。
――なんて、思って強い子だなーって俺は思っていた。
488:2014/08/03(日)23:13:17 ID:
いったん休憩。

今日は一日の半分を寝ていたし、くたばってたから、遅くまで話す予定。
正直、このスレ内で終るかなーっとか、思っていたけど、これなら終わりそうだ。

今も見ている人が居たら、なんて言うか、こんな童貞の文章読んでくれてありがとう。
頑張ります。
489:2014/08/03(日)23:15:33 ID:
みてるよ!
自分のペースで良いから
がんばってくれ!
490:2014/08/03(日)23:21:29 ID:
休憩終了。

この歳になってから見る北海道の親父の実家は、本当に日本らしい木造住宅だった。
何畳分だよ!と叫びたくなるような大きなリビングがあり、

俺の家のリビング程の個室が各夫婦に用意され、
子供(全員中高生)部屋も共同で利用しているとはいえ、リビング+オレの部屋分ほどの広さがある。

そこに台所や今や客室や、寝室があるし、
離れとしても使えるけど、収穫した物をしまっておく倉(ほぼオレの家規模)もある。

――改めて思う、親父って金持ちだったんだな。
ただ、お年玉は五千円以上貰ったことが無い。
491:2014/08/03(日)23:25:29 ID:
ちなみにリビングって言い方は変かも知れない、居間かな?
昔から家を改修&リフォームしているらしい。

伯A「オレくん、挨拶してきなさい!」
書くの忘れたのですが、実家から一番近い駅まで伯父さん(伯A)が迎えに来てくれました。

この伯父こそ、何を隠そう霊視したりしていた、銀行マンです。
オレの為に有給とってくれたそうだ。

先ほどの叔母夫婦は(叔A・伯B)と言います。

てか、北 海 道 に と ん で も な く 人 が 沢 山 集 結 し て い た ん で す っ!!!!!
それが全ての現況なので、俺も混乱するかもしれない。
492:2014/08/03(日)23:29:18 ID:
駅に迎えに来てくれた伯Aは、叔A夫婦と小さくあいさつした後コッチを向いた。

伯A「……オレくん、そこの子が例の子だね?」
凄く神妙な顔をしていて、変に真顔になる伯A。

S子「は、初めまして!」
S子は姿が見えているか分からないのに、きちんと挨拶する良い子だった。

伯A「……凄いな」
やはり伯父にもS子の声や姿が見えていなかった。
いや、姿に関しては漠然とした色で見えていたらしい。(ヒトガタだったかな?

ただ、叔A夫婦の様に『色の名前を言うと分からなくなる』と言う未知モードだそうだ。

なにより、このS子が”とてつもない何か”だと、伯Aは察したそうだ。
そうだから、分からないけど伯Aは小さくS子に手を合わせ頭を下げていた。
493:2014/08/03(日)23:36:11 ID:
実家に視点戻します。

実家に戻ると、玄関よりも、居間の方の庭から叔A夫婦と伯Aは上がって行った。
その北海道クォリティに驚きながらも、俺は庭から家へ上がる。

オレ「――――てか、脱ぎ捨てられた靴の数大杉はしないか?」

……北海道の祖母(北祖母)は、この日の為に多くの親戚に連絡をしていたそうだ。
しかも、かなり厄介だと伝えた。

そうすると、どうだろうか。
親戚から息子たち、その子供たちまで……全員がこの日に集まってきたのだ。

北祖母を誰かに例えろと言われたら、オレは間違いなく即答でこういう。

『サ マ ー ウ ォ ー ズ の お ば あ ち ゃ ん。』

その齢で80後半奈のにも拘らず、見た目はどう見ても50程度。
てか、その50歳から見た目が停止しているらしい。

しかも、ヘタな俺なんかより体力が凄い。
台所に立つ奥様方よりも率先して色々な物を仕切るし、作る、マジで刀振り回せる
我流で剣術学んだ癖に、親父を二段まで取らせるほど強い。

……オレの中で、中二病設定がどんどん濃くなって言った。
494:2014/08/03(日)23:46:34 ID:
北母「おお、オレちゃん、良くいらっしゃったねぇ~」
北母は、大宴会会場になっている今の主役席に座りながらニコニコしながら言った。

その時の威圧感、纏う畏怖、マジで鳥肌だった。
白髪髪で、着物を着て、それでいて健康的で、滑舌も良い。

これからS子を成仏させるのを任せるのに一目瞭然で安心できるほどオーラあった。

勝手にビビっているだけだったけど。

北祖父は寝たきりだと言いながら、普通に起きていてビールを飲んでいた。
老人アルアル現象だ、寝たきりと言いながら意外にケロッとしている。

最近、夜中に散歩に出ていればを無くしたらしく何を言っているかオレにはさっぱりだった。

その後、二十何人居るだろう伯父叔母、その娘さん息子さんへ挨拶をした。
幼い子供たちは別の部屋で大はしゃぎで遊んでいるらしく、声が下まで響いていた。

もうなんなの、この状態('A`)

そして、とにかく気になって仕方がなかったのが、全員のS子への反応だ。
いや、全員ではなかったけど、ほぼ全ての親戚が見えていた。

一同「凄い……」
この一言だ。

これは驚いただの、こんなの初めてだの、これは何なんだだの、何を連れて来たんだなど。
簡単にまとめると、オレの地縛霊の時の比じゃなく、恐怖も覚えている人も居た。
数人の親戚は具合が悪くなり、退出していた。

ただ何より驚いたのは。

北祖母「はるばる、この土地へよくぞお越しくださいました」
いつの間にか北祖母はゲタを穿き、ゆっくりとS子へ近づいて行き。
そして深々と頭を下げていた。

北 祖 母 と 北 祖 父 は 無 論。
あと数人の親戚はS子の姿を見えていた。
495:2014/08/03(日)23:53:40 ID:
北母「ここまでの長旅疲れましたでしょう……」
とても綺麗な標準語……それで居ながら、聞いていると背筋が伸びる畏怖を纏っていた声だ。

S子「え、そ、そんな……」
北母「あら、可愛いらしいことですね~」
S子「そ、そんな……」
北母「家に上がれないのですか?」
S子「そ、そうなんですよ……オレさん気が付かなくて」

北祖母に言われて、気が付いた。
S子は、祖母曰く『張られた結界』を越えれずに居たそうだ。
祖母はS子の手を取り、グッと引き寄せる。

あれぇ~……なんで普通にS子引っ張れてるの。
ちなみにS子はとても驚いた顔をしながら、北祖母を見ていた。

北母「いらっしゃいませ。ささ、おあがりください」
一瞬呆然としていたS子だが。

S子「は、はい!」
そう言うと、北祖母に手を引かれるまま、祖母の隣の席へと連れて行かれる。

北父「くぁwせdrftgyふじこlp;@:」(可愛い子だのー的なこと?
北祖父が何を言っているかサッパリ分からなかったが、自分のザブトンをS子へ差し出していた。

な、 な ん な ん だ こ の 状 況 、 こ の 家 は (´∀`:)
オレの素直な本音だった。

ちなみにこの間に、S子の気に当てられた人たちが退出して行った。
496:2014/08/04(月)00:02:33 ID:
オレの内心は大パニックだった。

なんで普通に見えてるし、普通に触れているの!?
俺なんかそれで来ただけで超感動していたのに!?
この家ではデフォなの、普通なの、寺生まれのTさんでも居るの!?
S子は一体どうしたの!?

一同「「「「「…………。」」」」」
やけに静まり返る居間。

オレ「…………。」
ホカ「「「「「……………。」」」」」
姿が見えない人や感じない人も、空気に負けて静かになっている。

北祖母は、S子の手を握り「大丈夫よ」と微笑むと、その手を離した。
そして、怖い目状態で睨みつけている親戚たちへと、視線を向ける。

北母「貴方たち、その目はなんですかッ!”大切な可愛いお客様”に―――ッッッ!」
まるで拍手デモしたかのように、鋭い声だった。

祖母の声が頭へガツーンッとぶつかる。

他の人たちも、段々神妙な顔つきになってきながら、祖母へ言った。

特に人の発言にこだわりないので「叔母or祖父+他」で「叔他・伯他」で言いますね。

伯他「直に除霊しましょう!」と。
叔他「お母さん、見えているんでしょ!?」
伯他「そうです!直にあげた方がいい!」
叔他「ここに置いておくには大きすぎる!」
叔他「神社へ直に連れて行きましょう!」
伯他「その方がいい!」

オレ「な、何を言っているんですか!約束は三日後だと!」
オレは立ち上がり叫んだ。
見ればS子は今にも泣きそうな顔で怯えている。

オレは伯父や叔母、あとその子供から「分からないの!?」とか「これだから都会は」とか、とにかく罵声を浴びた。
いや、罵声より、心配して言ってくれている言葉が多かったかもしれない。
497:2014/08/04(月)00:04:54 ID:
その後は凄かった。
オレはムキになって怒鳴り散らしながら、S子の傍へ行った。

それを見て「憑りつかれてる」とか「操られてるんだ!」とか。
それを聞くたびにS子が悲しい顔をしていき、俺がそれを大声で否定して、励まし。

情況が呑み込めてない人や娘息子さんの中には泣いている人が居た。

そりゃそうだろう。
大の大人たちが、訳の分からない事で大声で怒鳴り合っているのだ。

祖母は正座し、その様子を静かに聞いていた。
498:2014/08/04(月)00:13:29 ID:
かなり長い間、揉めていたと思う。
テーブルの上に会った物は、いつの間にか台所へ避難されていた。
恐らく北祖母が指示を出したのだろう。

そうなってからは、かなりの乱闘状態だった。

テーブルを叩く人から、テーブルに足をかけ、俺へ怒鳴る人。
オレと同じで立ち上がり、怒鳴ってくる人。

オレはS子の前に立ち、S子を守るつもりで、庇うつもりで、
かなり怖くて足震えていたけど、ひたすら立ち向かった。

その間、やはり北祖母は動かない。
何を言っているかサッパリ分からないが北祖父はS子を庇っている。

従B「いい加減にしろよガキ!!!!!!!」
見事に日焼けしたムキムキのDQN土方の様な従兄が声をあげた。

この従兄、既に子供と奥さんが居る。
歳は俺より下だ。

従B「お前が連れてきたそれは、どう見たって普通じゃない!」
従B「危険に晒す気かッ! ボケ!!」
そう言いながら鳥肌を見せる。
他の人達も「俺も俺も」と見せてくる。

従B「何もできないから、ここに来た奴が何偉そうにしてるんだ!!」
オレ「アンタらこそ、何も知らないクセに偉そうな口叩くな!!」
その言葉に頭に来たのだろう、従兄Bはオレへドスドスと迫る。

北祖父が立ち上がり、何故か従兄Bへ突撃していく。
かなり切れてた。

それに触発されたかのように、伯父連中は立ち上がりテーブルを退かし、コッチへ攻め寄ってくる。

北母「貴方たち、いい加減にしなさい―――ッッッッ!」

ようやく、この家の主が声をあげた。
499:2014/08/04(月)00:17:09 ID:
北母「……なんなんですか、この状況は。その態度は。」
やけに耳へ突き刺さる声だった。

北母「女の子に寄ってたかって、恥はないのですか?」
正座して微動だにせず、ただその位置から、オレや全員の目を睨んでいた。

正直、かなり怖かった。

S子「……ごめんなさい」
ようやくS子は声を出したが、それは謝罪の言葉だった。
オレは酷く胸が苦しくなった。

S子「ごめんなさい……ごめんなさい……」
オレは今までの経験から察した。

絶 対 不 味 い 事 に な る と 。
それは不幸にも的中した。
500:2014/08/04(月)00:21:00 ID:
オレ「大丈夫だよ、落ち着いて」
S子「ごめんなさい、ごめんなさい。オレさんごめんなさい」
オレは慌てた様子でS子を励ます。
なお姿が見えない人には、かなり奇妙だったらしい。

北母「そうです。ウチの家の者が失礼しました」
S子「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……」
微かに、家が軋んだ音がした。

従B「――! 退けッ!」
北祖父を伯父さんへ投げつけ、そしてオレへ迫った。
――そしてアッと言う間にオレは従兄Bに殴られていた。

S子「オレさんッ!」
S子の心配する声が聞こえた。

『ギシィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!』

とんでもなく、恐ろしいほどの軋む音が家じゅうから響いた。

我が家で聞いていたラップ音や軋みと比べものにならないほど大きな音だった。
501:2014/08/04(月)00:23:33 ID:
そこからは、凄く早かった。
北母がS子の手を握り、何かお経の様な言葉を呟いていた。

かなり長い間、家は軋んでいて、全員が分かるほど揺れていた。

従Bも、何かお経の様な言葉を呟いていたが。

北母「お前は何も言うな!言う資格はない!」と一喝。

従兄Bは舌打ちをすると、子供を連れ庭の方へ飛び出して行った。
502:2014/08/04(月)00:28:02 ID:
何人かの叔母や伯父、北祖父がお経を唱えていた。
お経なのかな、今までテレビでも葬式でも、聞いた事が無い分類の言葉だった。
それがこの家独自のお経だと気が付くまで時間が掛かった。(特定されるかな?

S子は、泣いていた。
ただ、いつもと一つ違っていた。

いつもは泣いていても涙など見えない。
ただ、この時はボロボロと涙をこぼしていた。

北母「オレもコッチへ並びなさい」
言われるがまま、俺はS子の横に正座した。
そしてS子の手を握る。やはり冷たい。

いつもなにか北母は数珠を持ちながらお経を唱えていた。
他にも何人かの伯父や叔母がしていたが、

北祖母は一人ずつ目で合図を送り、一人ずつ家から出して行った。

そして、最期には北祖父と北祖母だけの状況になり、
庭では不安そうに伯父や叔母、その子供たちがコッチを見ていた。
503:2014/08/04(月)00:33:02 ID:
最後、語尾をとても伸ばしたかと思うと、二人ともお経を唱えるのを止めた。

北祖父は、本当に何を言っているか分からないが怒鳴りながら庭の方へ向かって行った。

北母「まったく……困ったことをしましたね」
S子「……ごめんなさい」
北母「いいえ、貴方はオレを守ろうとしたのでしょ?とてもいい事よ」
S子「は、はい……。」

そして北祖母は何度もS子を褒め、頭を撫で、そして微笑んでいた。
S子は下を向いたまま、泣いていた。そしてオレの手を強く握ってきた。

北母「それより、オレ……」
オレ「は、はい……」
北母「貴方、どこで”封印”を取ったのですか?」
オレ「ふ、封印?」

北祖母が言う言葉が俺にはさっぱり分からなかった。

北母「それと貴方様が居ながら、何で止めないでいたのですか?」
さらに北祖母は、俺のS子と別の方向を見ながら尋ねていた。

オレにはカオスの他、なんでもない情況だったが。

とても大切なことと、色々な謎が全て解けて行く事になった。
504:2014/08/04(月)00:37:59 ID:
ちょっと、すまない。ここら辺で一端やめます。

また明日来ます。唐突なのですがごめんなさい><;


…………ラップ音が家の中でヤバイなう(´∀`;)
S子ではないのだけど、すげーヤバい。パンパン、パキパキ、ギギィってやばい。

出来過ぎた展開だけど、多分心当たりあるので、今日は一端ストップします。
505:2014/08/04(月)00:39:17 ID:
やべぇぇぇぇぇ
続き楽しみにしてる!!
507:2014/08/04(月)02:56:13 ID:
俺の予想。

S娘は何処かの神。
オレ氏は自身の未知のパワーが暴走。
従兄弟Bは、北海道一族でも面汚しな存在。このあと死す。


マジレスするけど、
俺はお前の話を聞く限り、話してはならない話をしていると思う。
お前自身が壊れ始めない様に注意しろよ。南無阿弥陀仏

>>507
クソワロタwww

話してはならない話か……そうなのかもしれないけど、俺は話しても良いと思ってる。
恐らく従兄(医学生)から北海道に連絡行っていると思うんだ。
ただ、怒られていないし、親父も分っている。もちろん隠すべきところは隠してる。

隠し切れてないのは、俺の変態部分だけだと思ってる…… 
509:2014/08/04(月)06:58:34 ID:
あんまり気にしないでもいいけど
その制服ってゲームとかアニメとかに出てくる学校の制服
もしくは制服のデザインが変わったからわからないとか
>>1の住んでいない地域の制服なんじゃないの?
510:2014/08/04(月)07:02:05 ID:
人や車をタクシー代わりにできるのなら>>1の住んでいない地域の制服でもあり得る
あとそういうたぐいのものって縁故や因縁とか関係するんじゃないの?

>>509-510
コスプレって線は疑ったけど、本人は覚えてない状況だったしなー

あと書かなかったけど、S子は結構色々な場所を移動していた、と話しから推測できた。

海とか山とか、流される様にトラックに掴まって場所を移動していたとか、
怖い人(除霊とか幽霊に過剰反応する系の奴)が居ると遠くまで逃げる為に移動していたとか。

そう言うのを聞くとなんか、探し出す自信なくなったww 
512:2014/08/04(月)10:03:04 ID:
親族みんな怒男みたいなの連れてそう
513:2014/08/04(月)10:22:05 ID:
親族にぬ~べ~とかいそう
514:2014/08/04(月)10:51:39 ID:
実家は、紫紺の玉を管理してそう
515:2014/08/04(月)12:13:50 ID:
外暑すぎワロタ。
休憩してから……頭クラクラする……

>>512-514
な ん だ ろ う 、 否 定 で き な い 気 が す る 。

怒男クラスの守護霊は本当に特殊みたい。
516:2014/08/04(月)12:50:57 ID:
>>503続き
北祖母が見つめる先は誰も居ない。
ただオレは不思議と頭の中でそこに居る人が誰だか分り、姿が見えた。

……怒男だ。
あの目付きの悪い着物を着た大男が腕を組みながら仁王立ちして、北祖母を睨んでいる。
目付きが悪いから睨んでいる様に見えただけかもしれない。

この時の俺の怒男の見え方は特殊で、
人を思い出す時の様に、頭の中で情景を思い浮かべる様に、そんな感じで見えていた。

北母「貴方様は、どうしてオレを止めないでしたのでしょうか?」
怒男「……」
北母「まさか……止めれなかったのですね?」
祖母は驚きながら言い、俺の頭の中の怒男は申し訳なさそうに頷いていた。
517:2014/08/04(月)13:01:27 ID:
オレ「お婆ちゃん、どういう事なのか分かる様に話してください……」
オレは意を決して北祖母へ頼んだ。
この時、北祖母がやたらと怖く思えていただけに、絞り出したかの様な声だった。

ただ、それを見て北祖母は「ぷっ」と口を押えて笑った。

北母「そう構えなくて良いですよ」
オレ「へ、え?」
北母「オレは分からないままでしたからね」

話しはかなり遡る。
オレが群馬で地縛霊を引っ張ってきた時だ。
この時の地縛霊は怨霊の中でも害悪な女性だったらしい。

ただ、”地縛霊”と言う名前の通り、その怨霊は土地に縛られている筈だった。
その土地で悪さを働き、誰かを呪い、誰かを苦しめる、そう言う存在だったらしい。

北母「そんな存在をも貴方は引き剥がし、強引に引き寄せる、それほどまでに強い力を持っている」
簡単に言うと、俺が幽霊に憑りつけるような感じだろうか。

地縛から解放された怨霊は、引き寄せるオレを利用し、周囲へ悪影響を与える様になっていたらしい。
半場、俺が”霊を自縛する土地”の様な状態だったそうだ。

親父と母親が、除霊事を出来ると知る北祖母らへ、助けを求めたらしい。
それを察した当時の北祖母とその母親、北祖父、親戚たちは、今の様に集まり、

これからS子を天国へ連れて行く神社(元々は寺)へ、怒男が祀られている社で、お祓いをしたそうだ。

同時に、俺の無差別に強すぎるチカラも封じ込める蓋を付けたらしい。
518:2014/08/04(月)13:11:14 ID:
ただ、今はどうだろうか。

オレの蓋は無く、抑え込む事も任されていた怒男も抑えられず。
結果、俺のチカラが暴走していたらしい。

どんな中二病だよ。俺腕から龍でも出てくるのかよ。

また、そのような状態になれば、周囲の霊を無差別に引き寄せていただろう、と北祖母は言った。
だが、そうならない”存在が二人”が居た。

一つは、怒男だ。
怒男が、S子以外の霊を追い払っていたのである。
守護霊としての仕事をちゃんとこなしていたのだ。

もう一人は、何を隠そう『S子』であった。
S子の霊力は、それは怒男と同規模で、時代が時代なら祀られている様な存在らしい。
きっと生前もかなりの霊力の持ち主だったと伺えますね、と北祖母は言っていた。

そのS子の霊力は凄まじく、また存在が一般的な霊と異なる。
故に、引き寄せられてきた霊が一方的にS子に追い飛ばされる状態だったらしい。

言うなら、強引に合コンに呼ばれたのに、途中で帰っていいよと言われてるような状態。
それが周囲の霊たちだ。
なんか可哀相だと失礼ながら思った。
519:2014/08/04(月)13:13:43 ID:
凄い展開になって来たな

続きが気になる
520:2014/08/04(月)13:17:15 ID:
もちろん、俺もS子もそのような自覚は無い。
北祖母は『迷惑な二人』とごもっともすぎる様子で笑っていた。

北母「それにオレが、その子へ、周囲のチカラや自分のチカラを渡しているですよ?」
オレ「は、はい……?」
それは愛のパワー……なのかどうか分からないけど、

S子と俺は霊的部分で深く繋がっているそうだ。
言わばパイプのようなもので、それを絆と言うなら絆だし、互いの生命を共有しているとか、なんかよくわからない状態らしい。
フェイトの様な感じだろうか?

S子は一体なんの英霊だろうか。

ともかく、俺のそのパイプがもの凄く厄介で、とにかく周囲を巻き込むらしい。

今回、S子が起こしたラップ現象がすさまじかった理由。

それは俺が周囲の人達(霊力強い人たち)から、霊力を吸い上げて、全てS子へ供給していたからだそうだ。

S子自身もかなりのチカラを持っているが、それを過剰に上乗せするかのように俺がチカラを渡していたらしい。
521:2014/08/04(月)13:23:39 ID:
結果、かなりの惨事を招く寸前だった。

北祖母がそれに気が付いたのは、S子を慰め清めているのにも拘らず、力があまり衰えなかったからしい。
本来なら、S子が泣き落ち着いてきた時点で、怪奇現象は収まるはずなのだ。

なのに収まらない、……と言った所でオレが原因だと気が付いたらしい。

なので祖母が一人づつ、家の外へ出して行き、オレを北祖父と結界の中へ閉じ込め
ようやく完全に落ち着いた……と言う所だそうだ。

ちなみに>>504はオレが原因である^q^
S子との思いでを強く考えすぎたせいで、なんかやらかしそうだった。
北祖母からは、とにかく落ち着きなさいと言われた。
523:2014/08/04(月)13:26:45 ID:
家の被害は、結界(お守り?)が破損した事と、土地自体に傷を負わせてしまったらしい。

オレとS子は、北母に「もう大丈夫だから」と言われながらも、
S子には頭を撫でながら何かを唱え、オレには北祖母がしていた数珠を渡された。

なんか、本当に申し訳ないことをしたのは分かったのだけど、

今一現実的じゃなさ過ぎて、なんかもう、ヘラヘラしてた。お互い。

ちなみにS子は「神霊的存在」と言われてメッチャ照れてた、可愛かった。
うん、親戚には悪いけど、可愛かった。
524:2014/08/04(月)13:30:28 ID:
外でその様子を疑い深く見ている親戚も居たが、もう何人かは逆に吹っ切れ騒いでいた。

それ所か、北祖父が頑張ったのか、なんか「オレ君凄いの連れて来たなーw」と笑う人の方が多かった。

その一方で叔母さんや娘さん、伯父さんや息子さんの何人かは、神社へ向かい、
北祖母は家の結界を張り直すのと、土地の傷を治すのに務めていた。

S子や俺には、裏庭の小さな石を重ねただけの祠に手を合わせ、謝りをするぐらいしかできなかった。

その時、蝋燭の炎がかなり激しく燃えていたのを北祖母は見た。

北母「今の状態でオレが死んだら、ろくな死に方しないね」
となんか笑顔で言われたんだけど、怖い。
525:2014/08/04(月)13:49:00 ID:
従兄Bは謝りに来た。殴ってすまなかったと。
オレも感情的になってすみませんでした、と謝りながら相手をしないつもりで居た。

ただ、少ししてから、祖母が「さあ、家で今日は盛り上がりましょう」と言い始まった宴会。

その席で、伯父さんらの計らいでオレと従兄Bは隣の席になった。
なお主のすぐ横であるため、かなり背筋をお互い伸ばしていた。

従B「……さっきは本当に悪かったなァ」
ビールを飲みながら深い声で言う従兄B。

オレ「い、いえいえ……」
オレはスクリュードライバーを飲みながら抵抗。

従B「あそこに居るのが俺の娘なんだよ、かわいいだろ?」
そうして、従兄Bが激怒していた理由が判明した。

従兄Bは、見た目通りのかなりの不良で、娘さんを授かったのは12の頃。
まじかよ!?俺なんか未だに童貞だぞ!?まじかよ!?
12とかエロ同人誌みただけで、パソコンウィルス感染したとか思って泣きながら親父に白状していた年齢だぞ!?

従B「いやー、大変だったよ……」

もちろん北祖母はかなり激怒して、従兄Bを半殺しにしたそうだが、従兄Bは只管謝罪し許しを得たそうだ。
Bの彼女さんは、不良とはかけ離れた優秀な女の子だったらしい。

Bが自慢する娘さんは確かに頭が良さそうで、学校でもモテるんだろうなーっていう美女だった。
なお、俺は従兄Bに「美女だろー美女だろー」となんかスゲー言われる度にイライラしたけど、認めるよ(´∀`#)

ともかく、Bはその子を遊んでやろうと詰め寄り、
そう言う子ほど危険な遊びに心揺さぶられ行為に及んだ……

かなりあり過ぎて困る不良武勇伝だ、
ただ、違ったのは、そのまま彼女のことが好きになってしまったことだろう。

従B「向こうの親御さんにも殺されかけたよw」
ただ、妊娠を隠していた時期が長く堕ろすのは無理な状態になっていた。
さらに何より北祖母と向こうの親も「水子」にするのは嫌っていたらしい。

かなりの難産だったそうだが、その年齢にしてはかなり元気な娘さんが生まれたそうだ。

従B「だから一生懸命、アイツを支える為に働いていた。もちろん中卒」
そう言いながらどんどんビールを飲んでいく従兄B。

この先閲覧注意。
526:2014/08/04(月)13:53:13 ID:
従B「……ただ、アイツはオレのことを憎んでいるかもな」
かなり重い話だった。
イカツイ従兄Bはボロボロ泣いていた。

出産したが、周囲の好奇な目と、嫌がらせ、暴言、恥ずかしい言葉。
オレは経験してないから分からないけど、町の人が全員知っているような状況だったらしい。

それでも負けずに二人は頑張って生きて子供を育てていた。

ただ、三年前、従兄が18の頃、悲劇が起きた。
彼女さんは娘さんが幼稚園に行くようになったのをきっかけに稼げるように大学に入ったらしい。
ちなみにその大学の先生と、北祖母が知り合いで、恐らく裏口じゃないけど、何等かの取引したんだろうね。

最初こそうまく言っていたが、なんと彼女さんの元同級生が居たそうだ。
そこから彼女の噂は一瞬にして広まり………。

なんと彼女を襲った馬鹿が居たらしい。
それもギリギリ未遂だったが、幼い娘の目の前でやろうとしたそうだ。

そこに従兄Bが早帰りし、発見し、半殺しにし……の状態に。

オレは何も飲めないし、近くで聞いたS子なんかメッチャ泣いてた。
そりゃ泣くわ。
527:2014/08/04(月)13:58:48 ID:
襲った男は刑務所に。従兄Bも数か月刑務所に。
ただ、それが耐え切れず、大学でのイジメも酷く……。
何より襲われかけた事実に心身疲労。

彼女の家族とは絶縁状態。
何度も足を運んでいた北祖母ともあまり合わなくなり。

従B「……もう娘しかいない」
その言葉で、もう全てを悟れた。

その日、北祖母の家に娘さんが一人で現れたらしい。
聞けば彼女さんと来たが、彼女さんはいない。

――察する通り、自●していた。

その日の夜、「なんで一緒に居てくれないの?」や「貴方に会いたくなかった!」と夢の中で従兄Bは責められたらしい。
そして、数日後にその一報を聞いた時は、あと追おうと考えたとか。
528:2014/08/04(月)14:07:41 ID:
てか、もしかしたら、この話知っている人居るかも。
従兄は、子供の支援団体のボランティアしていて、結構こういう出来事を持っている人だし、学校で話して回っているらしい。
ちなみに、書き込みする前に本人に一応許可得た。

意外と笑ってて、ちゃんと広めろよ!とか言われた。
なにをどう広めればいいのか……(困惑

>>527
ただ、娘さんを一人にする訳に行かず、真面目に刑期を務め短縮し、出所。
と言うか、刑務所内でも内容が内容だっただけに、刑務官や受刑者たちとの関係は良好だったそうだ。

その後は、北祖母に頭を下げ同居させてもらい
真面目に働きながら娘さんを育てているらしい。

さて、激怒した理由について語ると。

従B「さっき、妻の声が聞こえた。”●●(娘)を守って”ってな。
 振り向けば、娘は顔色悪くして座り込んでるし、その原因がその子だって直に分かったよ
 俺も鳥肌凄かったし、その子は本当にマズい存在だって意識しなくても分かる。」

従兄Bはそう言いながらも、頭を下げ、再び謝罪された。

流石に俺もS子も何とも言えなくて、寧ろコッチが頭を何度も下げていた。

そんなこんながあり、従兄Bも「良い奴だな」と言われ、関係はこの親戚一同の中で一番仲良くなった。

533:2014/08/04(月)14:22:21 ID:
創作だとしても本当だとしてもおもしろいから読んでいる

と言うか>>1がネットの友人に心当たりある・・・。

というか私もオカルトとかのお話が学術的に好きなのです
534:2014/08/04(月)14:22:24 ID:
その夜は、本来やる予定だったオレの歓迎会と、明日からの予定について教えて貰った。
明後日、儀式をするそうだけど、その前の日ぐらいは気楽に遊びましょう、ってことだった。

北祖母「……実は、従兄Aと親父からのお願いなんだよ」
そうとだけ言われた。

察するに、従兄Aと親父はオレがS子に好意を抱いているのは分り切っていた事で。
だからこそ、天国に送る前に思い出をつくらせようと言うことなのは見え見えだった。

北祖母は、もう一度俺らに何かを念じたあと「大丈夫」と言い去って行った。

客室には、律儀に布団が二つ並べられていた。
一つはオレので、もう一つはS子の……と言う事らしい。

ただ、寝つくまで大変だった。
S子は只管謝って来るし、オレもなんか謝っていたし。

ただ、長い旅で疲れていたし、色々あって疲れていたし、……で気がついたら寝てしまっていた。
536:2014/08/04(月)14:25:38 ID:
まあ……何を言われようとも話します。
気がすむまで話します。にしても、かなりの長文なのは気になっていた。

ぶっちゃけ読んでいる人少ないし、滅茶苦茶レス独占して投稿しちゃおっかなーってぐらい、
憂さ晴らしに利用していたけど

見ている人が意外に多いのかな……、もうすこし完結に話せるように努めます。
537:2014/08/04(月)14:25:52 ID:
「群馬」
「悪い影響」
「厨二病な設定みたいなオカルティックな話」

がピンときたんよーw
538:2014/08/04(月)14:28:55 ID:
>>537
誰にも話していないのだけど、なんなんだろう……
クソ友人かな?もしも違ったらすまん(´∀`;)一応、スルーするわ、ごめん
539:2014/08/04(月)14:32:03 ID:
>>538
どうぞ、続けて。
540:2014/08/04(月)14:32:45 ID:
ちなみに、今何人かにチャット送ったんだけど、それが来てたら>>537とはフレンドだわ。
あと、多分、話していてなんか辛いのは、説明部分が多すぎたからかな。

ちょっと、話をまとめるついでに、休憩してくるよ。

やっぱり今日は暑すぎる……クーラーきかねェ。
544:2014/08/04(月)14:46:15 ID:
したっけ続きはー?
547:2014/08/04(月)15:31:34 ID:
>>534続き
まだ薄らと暗い早朝にオレは目が覚めた。
慣れない畳の上で寝ていた事もあり、背中が凄く痛かったのをぼ得ている。

ただ、そんなのを考えているのもつかの間。
隣居るはずのS子が居なかった。
それで「また消えた!?(・∀・;)」とか思って、とりあえず大慌てで居間へ向かうオレ。

やはり昨日の一件で……とか思いながら、また大騒動になると思っていた。

居間につくと、親戚さん達が布団を並べて寝ていた。
オレとS子に気を使ったのか、S子が居るからか分からないけど、皆大きな今で寝ていた。
テレビで見る山小屋のような感じ。

もちろんS子の姿はない……と思ったら台所から声がした。

北母「まだ寝ている人もいるから、静かにしなさい」
S子「オレさん、おはようございます!」

台所のテーブルに座る北祖母とS子の姿。

オレ「……は?(´∀`)」
一瞬思考が停止した。

ちなみにその時のS子は元気そうで笑顔で手を振っていた。
548:2014/08/04(月)15:40:12 ID:
北母「とりあえず顔を洗い、歯を磨いてきなさい」
寝起きで顔洗いと歯磨きとか漫画でしかみたことなかったけど、言われるがまま洗面台へ。
どう考えても、この家で北祖母に逆らうのは無理だ。

S子「厳しいですよ……w」
北母「いいえ、ウチで預かる以上は……」
そんな北祖母の厳しい会話が聞こえたり聞こえなかったり。
やはりS子と北祖母は楽しそうに会話している。

オレ「……どういうことなの(´∀`)」
もうここにきて、何が何だか、。
今も話すのもメチャクチャになってるけど、本当に何何だか分からない事が多い。

S子「朝起きたら、北祖母さんが起きていてお話を……w」
(*´・ω・)(・ω・`*)ネーと、北祖母とS子。

北母「聞いたわよ、”S子”って言う名前を付けたらしいじゃない」
それから、北祖母とS子で今までの話をした。

最初に出会った時とか、オレがS子に話しかけていた時とか、警察とか、植物園行ったことやら。
おどろいた事に、オレが話すよりS子の方が積極的に話していた。

祖母はニコニコしながら「あらあら」とか、適当に相槌しながら話を聞いていた。

北母「オレはよくやった。」
北祖母は微笑みながら、俺の方へ親指を立てたグットポーズをした。
ちょっと老婆がやるには想像できず笑った。

S子「本当に……オレさんありがとう」
何度目だろうか、S子は俺にそう言いながら笑っていた(´∀`*)
549:2014/08/04(月)15:53:27 ID:
朝5時半になると、叔母さんや高校生以上の娘さん達が続々と起きて来た。
北祖母は台所へ立ち朝飯の用意を始める。
それを見て「手伝います」と言って手伝って行く叔母さんや娘さん……。

何人か伯父さんたちも起きて、外へ煙草吸いに行ったり、散歩に行ったり。
従兄Bも起きていた。

従B「オレ、散歩行くか!」
ニカカッ!朝からスゲー元気な笑顔と大声!
一瞬面倒だと思ったが、結構すがすがしい関東では味わえない空気を吸いながら散歩もいいなーと感じた。

オレ「は、はい……w」
ただS子も……。

S子「あ、じゃあついて行きます……!」
オレが尋ねる前に、S子の方から名乗り出ていた。

オレ「あ、S子もついて行くのですがいいですか?」
従B「お、おお……いいぞ……ww」
従兄Bは少し困惑しながらも、S子が同伴するを承諾した。

散歩しながら分かったが、S子の姿を従兄Bも見えているらしい。
声に関しては、ブツブツとしていて聞き取れないそうだ。

従兄Bは結構S子に質問をしていた。
何処から来たのや、どうしてそうなったのか分かるのか?とか。
それを通訳し伝える。もちろん殆どS子は覚えていない。

従B「大変だったなぁ……俺も確り送れる様にがんばるよ」
従B「昨日はすまなかった……!」

S子の方を見ながら頭を下げる従兄B。
S子は最初はジッと見ていたが、直に「いいですよっ」と笑顔を向けていた。

言葉は分からないかったそうだが、S子が許してくれたのは分かったようで、
従兄Bは何度も「優しいな!」と言っていた。
550:2014/08/04(月)15:54:06 ID:
今更だけど、気が付いたのて訂正。

従兄Bの話で「三年前」とか言っていたが、もっと前だった。曖昧に書いてしまった。
去年は娘さんは12歳だし、年齢が合わなくなる。すまない。
551:2014/08/04(月)15:59:48 ID:
家に戻ると、かなりの量の朝食と学校でしか見た事が無いような鍋が置かれていた。
ちょっとした旅館状態になっていた。

それと大量のオニギリが用意されていて、炊飯器が5台フル稼働していた。
今日は山の方へ行くので、そこで食べる昼飯を用意しているらしい。

その光景を奇怪に思いながら、朝食を取った。
味噌汁とご飯と漬物、子供が喜びそうな油物と、昨日の残りが並んでいた。

S子は「おいしそー」と。
オレには、なんか今まで以上に人間的に見えていた。
と言うか、俺の横に本当に生きているS子がいる、そんな感覚が当たり前と言うか、当然と言うか

なんかよくわからないけど、とにかく感じてた。

親戚の殆どがS子の存在に吹っ切れていたとは言え、
やっぱり疑り深く距離をいて食べてる人も居た。

ちなみにS子は、祖母のチカラをもってしても食事を取ることはできなかった。
それを祖母が「すみませんね……」と言っていた。
552:2014/08/04(月)16:06:40 ID:
ちなみにあの家だけかと思うけど、皆メッチャ食う。
とにかく食べる。子供も食う。すげーくう。
俺も巻き込まれてお変わりを3杯した。

S子は「す、すごい……」と終始気押しされていた。

朝食から30分ぐらい経ったら、もうあっと言う間に出発した。
北祖父と四人は明日の準備や、体調の問題で来なかったがそれでも……。

何て言うか、ワゴン車や軽自動車が沢山あった……
大家族と言うより、もはや旅行ツワー。

俺らは、北祖母が乗るワゴンに乗り、目的地である山を目指す。
……朝食べ過ぎたのと、運転の粗さで、道中2回も悲劇に見舞われたのは言うまでもない。

S子は子供の様に外の景色を見てはしゃいでいた。
北祖母はそれを聞いて「アレは●●」とか、「あの山の神はー」とか、とにかく色々教えていた。

森の様な山道を進み、駐車スペースのあるキャンプ場の様な場所へ到着した。
いや、キャンプとしても利用できるようで、川の方にはテントが幾つかあったと思う。

北母「では、いきましょーっ!」
アンタ本当に何才だよ……。
553:2014/08/04(月)16:10:15 ID:
天候はバッチリの晴れだったし、本当に自然!って言う感じの山道をずーっと登った。
空気もおいしいし、緑豊かだし、涼しいし……。

S子はと言うと、ゆっくりと歩きながら登っていた。
ただ、時々すぅー……と宙を滑り登っているのも見えた。

心なしか「ズルイ(´∀`)」と思いながら、登るのがメチャクチャ早い北海道一族を追いかけた。

S子「オレさん、がんばれ!」
時折S子がオレへそう声をかけてくれた。

もう、なんかメッチャ可愛かった。
その笑顔が励みになるよ(´∀`*)ただごめん、デブには辛い……
554:2014/08/04(月)16:15:54 ID:
待ってくた人板には居たが、

従兄Bで、親戚の幼い男の子を肩車しながら登っていた。
危ないだろ……と思うが、そんなの知らずダッシュしながら登って言ったりとかしていて……。

S子「オレさん、おいて行かれますよ?」
オレ「もういいもん。」
S子「皆さん早いですね……」
オレ「本当に……運動不足過ぎるのかな……」

結局、おいて行かれました。
と言っても、途中途中で伯父さんや従兄が待っていましたが。

決められた道を歩けば言い分、迷子になるような事はなかった。

S子は自然をかなり満喫していたようで、周囲をよく見ていた。
あの鳥なんだろうとか、何故か鹿を見たと言っていた。シカ居たっけ?

S子「ただ、キツネとかは居ないんですね……」
オレ「ほら、場所によるらしいし」
そう寂しく言うS子。

まあ、その時、S子にキツネミミを装着して妄想する事で萌えていた(´∀`*)
555:2014/08/04(月)16:20:30 ID:
目的地へ到着すると、道中ですれ違った人の数では思っても居なかったほど人が居た。
北祖母らは、一か所に集まり露店で買ってきたアイスやおつまみ、持ってきたオニギリを食べている。

北母「遅いです!」
すみません、としか言えなかった。

S子「その分、山を一杯見れましたーw」
北母「あら、それは良かったぁ……」
対応が違いすぎないか、北祖母よ。
いや、S子は俺を待ってくれていたんだとは思うけど……

そんな風に思いながら、早めの昼飯を取った。
556:2014/08/04(月)16:31:21 ID:
S子「オレさんはやっぱり凄いですね……」
オレ「へ、何が?」
S子「親戚さん方が凄い人ばかりだし、オレさんも凄い人だし」
オレ「う、うん……」
親戚が凄いのは認めるが、オレはたいしてすごくない。

S子「はぁー……うらやましいな」
S子はそう言いながら、親戚たちを見ていた。
何人かの親戚はチラチラとこちらを気にしていた。

S子「なんていうか、大勢に囲まれていると言うか……
 そう言う立場で居る人って、凄くうらやましいです」

オレ「そ、そうなのかな?」

S子「そうですよ、大切にした方がいいですよw
 どうしてこう思うか分からないですけど、本当に羨ましいです!」

やはり元気に笑っている。けど、嘘の笑顔だ。
ただ、オレはそれを指摘しては駄目だと、思った。

S子「はぁー……オレさんと綺麗な景色が見れて良かった」
オレ「こんなオッサンなんかと?」
S子「はい、それに……あんまり自分のことを軽蔑する発言は止めた方がいいですよ!」
ムッと怒った顔でS子は言う。
なんか可愛い(´∀`*)  

S子「少なくとも私はオレさんの事が大好きなんです……から。
 大好きな人が自分を馬鹿にしている言葉を聞くのは凄く寂しい……
 それに、こういう場所なんだし、もっと楽しみましょう、明るく考えましょう!」

S子「ねっ、オレさん!」

そんなような言葉だったかな、って言う自信がなくなるけど。
またしてもオレは夢の世界状態で、S子の言葉を聞いてしまっていた。

なんか言葉の一つ一つが、すごく夢のように聞こえた。
いやある意味幽霊だから、夢でも間違いないのかも知れない。

ただ、そうだとしても、この目の前に居る素敵な笑顔の女の子は、まぎれもない本物だろう。
誰が何と言おうと、姿が見えないであろうと、あの子は本当に居た。

ちなみに北祖母には聞こえていたらしい。
だって、すげー(・∀・)ニヤニヤしてたもん、それに今でも時々言うw
557:2014/08/04(月)16:37:10 ID:
ちなみにオレは泣かなかった。
結構今まで泣いていたけど、泣かなかった。

S子「朝、北祖母さんとお話をしていたんです」
S子は山の上から景色を見ながら言った。

S子「オレさんとの時間も短い」
オレは胸が苦しくなった。

S子「だから二人でいる時間を大切にしなさいって」
オレは”お別れが近い”と心のどこかで思う。

S子「ただ、やっぱり急には無理ですよね!
 本当に残り短いけど一緒の時間を楽しみましょう!」

そしてS子はオレの名前を呼んで、最高の笑顔を向けてくれた。
オレは、テレビやドラマや感動シーンとかで泣き顔の笑顔をみたことあるけど、

そんなのゴミに思えるような最高の笑顔を見ていた。

なお、童貞拗らせていないぞ。
558:2014/08/04(月)16:41:34 ID:
さっきまでの寂しい気持ちは、一気に消し飛んだ。
何て言うか、一気に「おっしゃやるぞ!!」って言う変な活力が湧いてきた。

そしたら、なんかS子がスゲー、すげー、すげーーーーーーーーーーーーーーーーーー。
もうなんか言えないわw本当に書けないww

とにかく可愛く見えて仕方がなかった!

オレ「……」
そしたら、S子は一瞬驚いた顔をしていた。

見えている人がお茶を数人吹き出し、むせている人もいる。
北祖母なんか「あらあら(・∀・*)」となんか目線逸らす。

そんなのが見えているのみも関わらず、俺はS子に キス をしていた。
その後、ギュッと冷たい身体のS子を抱きしめてしまっていた。

気がついたら本当にしちゃってた、やらかしてた、やってしまってた。
言い逃れできない、

衝動的だったけど、そうなるのは当たり前で、なんか必然だと思う!!
それになんか凄く凄く恥ずかしくなかった!

つーか、親戚以外の他の人たちの数人が「なにあれーw」って感じで見てた気がするけど、
美味い具合に親戚さんたちが隠してくれた気もする!!!

とにかく、幸せをかみしめていた。
559:2014/08/04(月)16:53:05 ID:
流石にS子もキスされた時は呆然としていた。
ただ、抱き着いてからはS子もオレの背中を抱き着いてくれた。

こないだみたいな励ます感じの抱き着きと言うより、
本当になんかなんかw幸せって感じで互いに意識し合って抱き着いてた。

うん、あとでちょっと「一言言ってよ~」と言われたけど、デレてたからOKだろう!

従兄Bにはスゲーおちょくられた。
「あれじゃ彼女できねーぞーw(゚∀゚)」ってさ。
分ってるわボケェ!今ではこの有様じゃ!

伯父さんや叔母さんには「若いねー」ってありがちな事言われた。

でも、なんかメッチャ(・∀・)ニヤニヤしてた。
うん、更になにがあったか伝えまくってる伯父が居た。
勘弁しておくれ。さすがにそこまでされると恥ずいわ。

なお見えない親戚からは「なーにやってるんだ、あれ……」と戦慄物だったらしい。
ただ見ているうちに、俺がS子と抱き合っているのが見えて来たーとか、何人かの中学生以下のお子さんたちに言われた。
560:2014/08/04(月)16:56:24 ID:
少し話すには、これから(抱き合ってから)時間経ってしまうので混乱しちゃうかもしれませんが

北祖母には、この後、家に帰ってから呼び出され尋ねられ、>>482で語った通り話しました。
S子同伴で。

公開処刑なんかより、恥ずかしかった。

ちなみにこんな感じ↓
北母「先ほどの行為は……まあ、気持ちは分ります」
オレ「す、すみません……」
S子「は、はい……(照れ気味)」

北母「正直に申しなさい」
ジロッと俺を見る。

北母「やっちゃった?(・∀・)ニヤニヤ」
オレ「え!?」S子「ええ!?」
北母「時々いるからねー、幽霊とやっちゃう人。幽霊が襲っちゃう事も」
オレ「いやいやいやいやいや、前に抱き合った程度で!」
北母「怒男を見ればわかりますよ?」

怒男、まさかの裏切り。
いや言った訳じゃないけど、なんか「┐(´∀`)┌ヤレヤレ」って顔していたそうです。
つーか、お前見てたのかよ。

S子「……ちょ、ちょっとやりかけました、すすs、スカートをめくって足を見せて……」
S子さん何アタフタしながら言ってるんですかーーーー!

S子「(・∀・)ニヤニヤ」
工エエェェ(´д`;)ェェエエ工
裏切り、と言うよりもS子はこの人には全て話してオレさんを任せようとしたそうです。
余計なことを……いや、のちに言わなきゃならない人が出て俺も言いましたけどねぇ……

北母「……ふむ、ただし程々にしておきなさい。あと、今晩が最後ですからね」
ば、ババ様……!何言ってるの、ババ様……!
561:2014/08/04(月)17:04:51 ID:
その後は、かなりイチャイチャしていました。
親戚一同と記念写真を取る間もずっと手を握り、
親戚の一団から少し離れたベンチに座り景色を眺めたり。

S子に、初めて図書館で会った解き冷たくされたーと、何度も言われ弄られたり
オレは、警察官( ´_ゝ`)(´<_`  )←の話でアレは面白かったと言ったり。

とにかく、幸せな一時を、過ごしました……

どうでもいいけど、撮影が大変でした。

叔他「私のこの携帯つかって!」ピロリーン
伯他「カメラカメラ……」パシャパシャ
子供「お母さんも入って―><」はい、チーズ
娘 「スマホで取っておきましょうw」カシャン

その他大勢「「「オレも俺も」」」「「「この携帯でカメラで」」」

圧倒的カオス

……すごいね、大家族じゃないけど、こうなると凄いね。
一人が現像して回すって言う訳にはいかないのね。

ちなみに数人がとった写真にオーブが移り込んでいたり、主にオレの手が欠損していたりしました。
オーブは山の霊で、欠損したオレの手はS子。

他の人の怪奇状態にS子は、北祖母公認で関わりないそうです!変にS子を疑わないで!
S子は笑って許していたけどね……ww
562:2014/08/04(月)17:15:33 ID:
ここまで来れば、S子と親戚との関係もかなり良好でした。
それが個人的には安心できて、何よりでした。

帰りは、北祖母が事前予約していた高級そうなお店へ向かい、北海道の名産品のフルコース。
S子を上座と言うのかな?凄く良い所に座らせ、その目の前にオレが要る感じだったのですが。

ビールもどんどん持ってこられ、オレはビールを普段飲めないのですが、少し頑張って飲みました。

S子の方にも、誰も手を付けないのだけど、どんどん物が運ばれて行って、
ちょっと、千と千尋のカオナシに豪華な料理をたくさん持って行く様を思い出したりしました。

で、気が付くと、オレとS子が隣り合わせに座っていた。
ずーーーーーーーっと、酔いもあってか、ヘラヘラしながら寄りかかっていた。

S子は困った顔をしながらも、何度も「もうぉ……」と言っていて、
それに萌えてました(´∀`*)
563:2014/08/04(月)17:19:13 ID:
S子はニコニコしていた。
オレもニコニコしていた。

ちなみに酔いもあったけど、意識が失うほどじゃないです、気分が高揚する程度の酔いです。
其処まで酷い事にはなりませんでした。

ただ……S子の足を……ゲフンゲフン。

その後、クルマの中で眠りにつき、家に帰り、>>560の様な事態になりました。
566:2014/08/04(月)19:16:31 ID:
その日の晩、オレはとにかく寝れなかった。
いや、筋肉痛の前兆を感じていたし、疲れて布団に沈み込む様に横になっていた。

隣にはS子が居て、S子はボーッと天上の模様を見ていた。

帰って来てから、あんなことを北祖母に言われ妙に意識していたけど、
そう言う気にはならなかった。少し残念だったけど、仕方がない。

寝る前に北祖母から、明日の除霊について説明された。
ここからそう離れていない小さな山の神社を借りて、S子を天国へ送ると。

北母「いいかい、オレ。
 S子ちゃんと一緒に過ごせるのは今日で最後になります。
 決して悔いの残らない様、
 同時に貴方もS子ちゃんも、強い未練が残らない様に務めなさい。」

そう北祖母は、オレだけを呼んで話した。
頭の中では十分に分かっているつもりだった。

ただ、いざ目の前に来ると、何とも言えないほど、何も出来なかった。
いや、何をすればいいか分からないと言う感じだろうか。

先ほどまでの幸福感は嘘の様に、悲しさと寂しさと不安がこみあげていたのを、よく覚えてる。
567:2014/08/04(月)19:27:20 ID:
最後の夜、って下手に意識して、何か気を使おうと思う。
ただ、何を話しかければいいか分からない。
とりあえず喋ればと思ったが、その言葉が出る寸前で止まっちゃうんだ。

いつもなら、S子の方から何か話題を振ってくる……こういう時なら。
毎回S子へリードされていることが多いし、気にはしていたけど、今回は期待していた。

S子「……。」
ただ、S子は上を見たまま、何かを言う気配がない。

オレ「……。」
対抗するつもりは無いけど、俺も無言になる。
569:2014/08/04(月)19:47:05 ID:
時計の針の音と、外で鳴く生き物の声しか聞こえない寝室。
電気が消えてから異常なほど長く感じた夜。

この空気は気まずいと言うより、そう言う空気なんだ。
お通夜と同じだ。
声を出しちゃいけない、笑っても、出来ることなら泣いてもいけない。
泣いちゃうなら仕方がないね、悲しいのも仕方がないね。

ただ、色々な人が、色々なことを想っている時間。

あの時間が流れていた。
いや、お通夜の雰囲気は人それぞれだと思うけど、オレはそうお通夜ではそう感じてる。

だから、ここで声を出さないのは正解だと思うと、不思議と安心してきた。
そもそも、悲しいとか寂しいとか不安だとか、そう言う考えになるのは間違えだ。

オレ(強気で行こう。S子に心配かけない為にも)
そう思うことで、気持ちを誤魔化しながら落ち着かせた。
570:2014/08/04(月)19:49:12 ID:
そんなんで寝たもんだから、翌日はかなり早く起きた。
外はまだ暗かった。

S子の方を見ると、S子は可愛い寝顔でいた。
両手を胸の下で組、落ち着いた表情で眠いっている。

はぁ……制服だから寝苦しそうだけど、はぁ……可愛すぎる……っ!

そんな変態思考で目覚め、とりあえず台所の方へ向かった。
571:2014/08/04(月)19:57:25 ID:
北母「あら、本当に早いのね」
オレ「お、おはようございます……」
北祖母はすでに起きていた。
小さなライトスタンドを使い本を読んでいる。

おいおい、幾らなんでも早すぎるだろ。
外じゃ、まだ虫が鳴いているし、陽太様だって登ってねーぞ。

と内心思いながら、それを見透かされ「年を取ると早起きするのよ」と言われ。

本当に敵わない人。
心の底からそう思った。

洗面台へ向かい、顔を洗い、歯を磨き、台所へ戻ると祖母はお茶を出してくれる。

北母「昨日の夜中はどうでしたか?」
北祖母は本を閉じながら優しく尋ねてくる。

オレ「特になにも……」
北母「あら、そうなの……寂しいわね……」
オレ「本当に……寂しいです……」
北母「ふふっ、そうね、オレには寂しい事かもね」

オレ「……これで良いのですかね」
北母「それは私が判断することではないです」
オレは何も言い返せない。

オレ「……北祖母さんなら、良かったと思いますか?」
北祖母は目を潰し考えて。

北母「今のままじゃ、お別れするのは嫌かな~」
そう笑った。

北母「私だったら、そもそも除霊されたくないもの」
オレ「えっ?」
それは、予想外過ぎる質問だった。
ハトがまめ鉄砲を喰らうような顔とはあの時のオレの顔かもしれない。
572:2014/08/04(月)20:01:42 ID:
北母「私は、S子ちゃんほど貴方を愛していたら離れたくないわ。

 何をおどろいているのですか?
 それは凄く当然で当たり前のことじゃないのかしら。
 
 好きな人と過ごし、好きな人とお話して、好きな人と生きる。
 それほど素晴らしい事が、この世に他にあるかしら?」

一か月前の俺なら即「ネトゲ」とか答えたかもしれない。
ただ、今の俺には「 ”その通りです” 」と言う以外、言葉は無かった。

北母「私はこう見えて我侭ですからね。
 もっと生きていたいし、もっと子供たちの顔が見たい。
 今はヨボヨボだけど北祖父さんとも、ずーっと一緒に暮らしたい。

 不老不死の薬があるなら、私は間違いなく飲みます。

 それぐらい私は生に対して、鬼で、我がままで、狡い人間です」

オレはただ茫然と聞くしかなかった。
573:2014/08/04(月)20:11:13 ID:
北母「でも、それは人には叶わないです。
 死んじゃいます。お別れは絶対に来ます。お別れして天国へ行きます。

 ただ普通の人が、普通に天国にたどり着くには難しい。
 だから、生きている人たちで集まって、天国へ行けるようにお呪いをし、天国へ逝かせる。

 それが普通なんです。

 ……だけど、私は『天国に行くのが正しい』とは少しも思ってません。
 そう持って除霊しなかったことも沢山あるのですよ?

 もしも、今からS子ちゃんの除霊を止めたいと言うなら、私は賛成します。」

予想外の言葉の数々に、俺は言葉が出なかった。
574:2014/08/04(月)20:19:07 ID:
専門も言っていた。
『もっともお祓いが、彼女の幸せな気もしないけど』

それに社長は霊と共同生活している。
けれど、受け入れ、問題もあっても幸せそうだ。

ただ、ニトは成仏が正しいと言っていた。
そうだ、S子は基本的何もできない……それは嫌だろう。

――結局オレは、オレでの答えを見つけようとして居なかった。
そ れ を 北 祖 母 は 見 抜 い た 。

北母「……貴方はどうしたいの?
 流されて、周りに言われて、そんなんでS子を振り回して何がしたいの?」

その言葉にオレの頭の中は一気に真っ白になった。
親父の言葉や、従兄の言葉も、なんも聞こえなくなる。
575:2014/08/04(月)20:23:20 ID:
オレは人生で味わったことが無いほど、考えた。

本当にオレがしたいのはなんだ?
周りの声なんか聴くな、オレは何がしたい。

S子と幸せになりたい。
その幸せってなによ?

じゃあ、その幸せってなんだ?

S子を見て萌えてること?違うだろ。
S子の足を見て萌えてること?違うだろ。

ああ、そうだ。
S子と家庭を設けることだ。運じゃ叶うのか?
バーカ、叶う訳がねーんだよ、あほ。

S子と結婚する、叶うかもしれない。
今でも幽霊と結婚ってニュースになる、日本じゃ聞いた事が無いけど。

でもそれは、違う。そう言う幸せじゃない。
いや幸せだけど、そう言う幸せは、オレは望まない。

バーカみたいに、アホみたいに、童貞拗らせないで。
仕事よりも、ネトゲよりも、今までの受験勉強よりも、とにかくとにかく考えた。

ただ、答えは本当に何の前触れもなく、頭に過った。
576:2014/08/04(月)20:31:49 ID:
S子が幸せだと思うことが幸せなんじゃないか?

最初は疑問だった。

ただ、S子が笑っている時、オレは幸せだった。
S子と楽しい事を話している時は幸せだった。
S子が暴走した後の和解した時は幸せだった。
S子がスカートたくし上げた時、いやその後だ、幸せだった。

昨日もそうだよ。
S子は幸せそうにしていた。その時俺だって幸せだった。

ちがう、俺が幸せかどうかじゃない。嬉しいのは其処じゃない。

”S子が幸せだと思っていただろう事”を思い出すと、嬉しい。
結局オレの独りよがりな視点でしか言えない。けど、そうだ。

もーーーーーーーー何て言うか。
とにかくウザイ、臭い、キモイ、死ね、くたばれってレベルだけど。
このさい恥なんか知るか。

オレ「S子が幸せだと……思う事をオレはしたいです……」

ぷっはwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
あはははははwwwwwww恥ずかしいけどwwwwwwww

はぁ。草刈る。
とにかく、俺はそう言いました。言っていました。

北母「…………良いじゃない?私は良し悪し決めれないけど、素敵よ」
なんかとても優しい顔で言われた。
照れながらオレは笑った。

北母は語った。

きっと、これが本当の『本音を言う』状態で、
こう言う辿り着いた答えが『真理』って言われるんだと思う。

幾つも答えがある。
その中で、一つの答えを掴む。

他に答えはあるけど、それでも。

オレは”これが答え”だと思い掴み、持って歩く。
そう言う状態が真理なんだと。
577:2014/08/04(月)20:34:39 ID:
テンション落とす為に暗い事言うけど、
ぶっちゃけS子への真理には辿り着いたけど、オレへの真理は辿り着いてません。

童貞です、ちょっと痩せたけどデブのままです。仕事も大したことしてません。

ふぅ……。あっかん、顔熱い。
なんでネットで変なこと熱く語ってるんだろう。.

うわあああああああああああああああああ
本当に聞いてくれてる、見てくれてる人が居たら、感謝します。
578:2014/08/04(月)20:39:02 ID:
イイハナシダナー
579:2014/08/04(月)20:40:14 ID:
そんな話をしていたら、外は少し明るなり始めてた。

S子「おはようございます」
オレ「うわっ!」

本当にビビりました。突然オレの後ろに立っているんですよ。

オレ(今の恥ずかしい言葉効かれたかな~……)
とか思いながら、恐る恐るS子を見るけど、S子は「?」な表情で俺を見る。
心の中で小さく「うっし」とガッツポーズ。

北母「あら……、そうだオレ、S子ちゃん。
 少し外をグルッと散歩してらっしゃい」

その時、俺は北祖母の気遣いに気が付けずあらぬことを言いました。

オレ「き、筋肉痛で……」
北母「はぁー……なら自転車でも使いなさい。
 とにかく外は気持ちが良いから。いってらっしゃい。」

何か、妙に北祖母は俺らを追い出したいのかな?って感じた。
今日はお祓いごとがあるし……と、見事的外れな思考をして、自転車の鍵を取る。

そして、ボロボロで空気の甘い黒い自転車を借り、明け方の外へとS子と出て行った。

それが、最後のS子との散歩だった。
580:2014/08/04(月)20:44:36 ID:
ちょっと、ご飯食べてきます。
……うし、食べたらラストになります。
581:2014/08/04(月)21:13:02 ID:
>>580
ゆっくり食ってこいよ

…もうラストか…
582:2014/08/04(月)21:42:36 ID:
ちゃんと見てるぞ
ラストに近づくにつれてさみしくなってくるな
583:2014/08/04(月)21:50:20 ID:
>>579続き。
オレ「さ、寒くね……?」
S子「寒いの?」
夏だと言うのに外は意外と涼しかった、それ所か半袖の俺には寒い気がした。

S子「どこまでいくの?」
オレ「うーん……適当に行こう」
なんと気の利かない言葉だと、今だから思う。

どこまで散歩に行けばいいか分からないけど、
少なくとも迷子にはならないように、と心がけながら自転車をこいだ。

ただ、準備があるんだろうなーって勝手に思って気を使っていたので、
時間も掛けるつもりではいた。だから結構遠い所まで行っていた。

ただ静かにと道を走って行く。
自然豊かな場所だなーと思いながら、それをS子と話しながら、静かな道を走った。

S子はいつもの様にオレの肩に掴まり、オレに憑いてくる。
なんだか、これも最後かと思うと寂しいと思ったが、S子にはそんな顔見せずにいた。

S子「……今日で最後ですね」
オレ「そうですね」

俺もS子も何も言えなかった。
今一実感がわかない、このまま、また明日「オレさん」って呼ばれそうな気もした。
584:2014/08/04(月)21:58:25 ID:
オレ「……変なこと聞くんだけどさ」
S子「はい?」
オレ「S子は成仏するのが幸せ?」
S子「……。」

何を聞いているんだorz

そう聞くとS子は何とも言えぬ表情で、少なくとも笑ってはいない顔になる。
何を考えたんだろう。
何を思ったんだろう。

分からないけど。

S子「……”幸せになれる”って、オレさんだけでも、信じてくれませんか?」

あの日、従兄に促されて、納得した気になっていたけど、
オレは納得できてなかったし、従兄の話を一ミリも呑み込んでいなかったと、思い知らされた。

だけど、今は。

オレ「分かったよ」

とにかく、S子がそれが幸せだと言うなら。
それを信じるべきなんだ、そう言うとてつもなく強い使命感を抱いた。
585:2014/08/04(月)22:06:02 ID:
それを聞いたらS子は安心したように息をついた。
オレはそれを見て同じように安心した表情になった。

S子「オレさん、あの時私を見つけてくれてありがとう」
オレ「……。」
S子「オレさん、夜中怖い思いさせてごめんなさい」
オレ「……。」
S子「あの後、私を探しに来てくれて、お話までしてくれて、ありがとう」
オレ「……。」

S子「植物園に連れてってくれて、ありがとう。
 私を助けてくれて、ありがとう。
 私を許してくれて、ありがとう。」

何度も何度も、色々なことを、ありがとう。
俺も気が付いて居なかったことも、ありがとう。
S子しかそう思わない事も、ありがとう。

S子「最後に、私のことを信じてくれて、ほっとーーに……ありがとうございます」

そう言い切る頃には、S子の口はモニャモニャになって、顔はグチャグチャになってて、
いつの間にか、俺の肩に顔を埋めて泣いていた。

左肩はとにかく重い。……そして冷たい。
涙を流せるようになったS子の涙はヒンヤリとしてる。

自転車を止めて、前にS子がしてくれたように。

今度はオレが、S子の頭を抱え、何度も撫でてあげた。
変態や、やましい心はなく、ただ、撫でて励ましてあげました。

泣いているS子は本当に子どものようだった。
586:2014/08/04(月)22:08:10 ID:
すまん、ちょっと待ってくれ。

ゲシュタルト崩壊したみたいだ。ありがとうが。見えない。

ガンバる。頑張るから、待ってく。
うっせーけど、こうやって書くと落ち着くんだ、まってくれ
587:2014/08/04(月)22:10:06 ID:
がんばれいっち
自分のペースでいいからな
588:2014/08/04(月)22:10:39 ID:
頑張れ。
俺はお前が語りきる事に真理を感じた。
お前を信じてる。
590:2014/08/04(月)22:26:50 ID:
>>585
今でも思い出す。
S子が泣きながらも経ちだした頃、オレはS子の手を握りながら見た。

段々日が昇って行くのよ、それがとても綺麗でね。
もう段々と空に色がついて行くし、周囲は明るくなっていくし、何となく自然や緑が光ってるような情景になってね。
あの美しさは見なきゃわからないけど、それでオレもS子も、凄い明るい顔になった。

もう北祖母様、ババ様、分ってたんだね。
この町の夜明けは、観光名所に出来るぐらい綺麗だって(言い過ぎ?)。

S子も俺も「わぁ」とか、心の底から出している様な声漏らしてて、
グルッと周囲見渡していた。

誰だっけ、清少納言だっけ。
「やうやうしろくなりゆく山ぎ」って言葉を残した意味が凄い分かったよ。
もうアレは、見た者は書き記してしまう。

それぐらい素晴らしい朝だった。人生最高の朝だった。
591:2014/08/04(月)22:37:07 ID:
オレとS子は元気になった所で、家に戻る事にした。
大分、時間も経ってた。

S子「……行こっか。」
オレ「うん……」

オレとS子は手を繋ぎながら来た道を戻った。
その間、言葉は一つも交わさない。
静かに歩いていた。

S子「……そうだ、オレさん!」
大分歩いた所で、S子が俺の顔を見ながら言った。

オレ「なに?」
S子「……自転車で二人乗りしませんか、そう言えば私そう言うの憧れていたんです!」

未だになんで、ああいう提案してきたのか分からない。
聞き直しても思い出したと言うけど、本当にそれがS子の憧れだったか、謎のままです。

でも俺は、S子を自転車の後ろに乗せ、来た道をこぎ戻りはじめました。
592:2014/08/04(月)22:44:41 ID:
オレの青春時代の憧れですよ。
後ろに可愛い女の子を乗せて、川とかで、二人乗りして下校する。
もちろん、そんな青春は、妄想の夢は、訪れませんでした。

オレはドキドキしながら、自転車にまたがりました。
その後ろでS子が、どう乗ろうか必死に考えてるんです。

ちょっとして、オレが、非現実的だけど「横に座ったら?」と言いました。
S子「それ凄くいいね!そうしよっ!」

オレの後ろへ、ポンっと、乗るS子。
心なしか自転車が少し揺れた気がした。

見ると少しS子は自転車にすり抜け埋まりながら、座って居ました。
そして、オレの腰にしっかりと抱き着きました。

S子「いこー!」
オレ「おおー!」
馬鹿みたいにはしゃいだ声出して、自転車をこぎ戻りました。

それこそ、ガキのようにw
お腹に感じる冷たさは気にならず、ただ、なんか、やけにハイテンションに。

S子も「キャッ」とか言いながら、楽しそうに乗ってくれました。
途中、なぜか宙に浮きあがったりしたけど……それはそれで良い思い出です……w

そんなせいで、家まであっと言う間でした。
本当にあっと言う間で、「もう一度……w」とS子と話しして、もう一周しに行っちゃいました。

その様子を見ていた北祖母は多分かなり呆れていたと思います。
593:2014/08/04(月)22:49:34 ID:
筋肉痛で、バカみたいに笑いながら走っていた。
そのせいで家に帰る頃には、変にぜーぜー状態でした。

北母「どうだった?」
オレ「最高でした!」
S子「楽しかった!」

北母「それは良かった、アンタたち、良い顔しているよ!」
北祖母はそう言ってくれて、なんだか、オレもS子も変に笑いました。

S子は「本当のお婆ちゃんに褒められたみたいで嬉しい」と言ってたかな。
それ聞いて北祖母が「もう、うちの子よw」と笑いながら冗談を言ってました。

そして、出来ていた朝食を取りました。
S子の所には、山盛りのご飯とオカズ、さらに多くの親戚が寄ってました。

面白いです。
親戚さんたちが、S子へ色々話しかけて「何て言ってる!?」
ってオレや、聞こえる人達に聞いて、会話しているんですよ。

もちろん、ちょっとした変な家状態でしたが、オレにはS子が、そこに本物の身体を持って居る気がしました。
594:2014/08/04(月)22:51:09 ID:
ただ、そんな楽しい時間も直に去りました。

北祖母「さて……、オレ、S子ちゃん。時間だよ」
その目を紅くして、何度も目じりを拭いて。
ただ、誰よりも怖く強い目をして祖母が言いました。

S子の成仏させる儀式が、もう目の前まで来ていた。
595:2014/08/04(月)22:54:11 ID:
オレは、主に北祖父に遊ばれながら、慣れない着物を着ました。

腹が出ていてはだらしがないと、伯父さんに腹を着つく腹巻され、

北祖父は何度も服のシワや、よれを直し、慣れない足袋を履いて。

伯父さんたちの中には、スーツの様な喪服姿の人も居ましたが、殆どが着物。
しかもビシッと着こなしていて、なんか異様だった。

ちなみに従兄Bは、成人式に暴れそうな不良の様だと、皆で弄られていました。
596:2014/08/04(月)22:56:52 ID:
S子は、特に着替える準備もないので、居間で座りながら暇そうにしていました。

主に従兄Bに煽られ「カッコイイだろ?」と若干某芸能人風に言って来いとか言われて、
そんなんでS子の前へ。

オレ「ど、どうかな……?」
S子「かっこいいよ!すごく似合ってる!」
そう笑顔で言われ、ちょっと照れくさくなり。

女性の方々の用意が終わるまで、S子と一緒に居ました。
597:2014/08/04(月)23:00:09 ID:
オレ「……もう直ぐだね」
S子「そうだね……」
オレ「しっかりと…応援するからね……」
S子「ありがとう。」
オレ「……。」
S子「……。」

そんな感じで沈黙化。
お互い寂しさを隠し合っていたと思います。

ただーーー、なんでだろうな。

忘れてたけどS子ってすごい子なの。

S子「足、見ますか?」
オレ「ぶ――ッ!」
座りながらS子はスカートを握って居ました。

S子ってすごい子だわ……。
598:2014/08/04(月)23:02:36 ID:
オレ「なななな、なんでこのタイミングで!?」
S子「昨日……見せれなかったの……」
ぇぇ。
それはつまり昨日、見せようとしていたと言う事ですか?

ちなみに親戚は北祖父の気の利いた策略により、退散しています。

S子「見たい?」
オレ「い……いや……」
このタイミングで見せて貰ったら、なんか駄目だ。
恐らくオレが天国へ逝けなくなる。

気持ちは嬉しいよ、とありがちな文句を言い、S子の手をスカートから退けました。

オレ「きゅ、急にどうしたのさ」
S子「だって……」
オレ「だって?」

S子「オレさん元気ない顔していたから……」

はう。
599:2014/08/04(月)23:04:53 ID:
オレ「ごめんね!で、でもとにかく駄目だよ!」
S子「うん、もう見せませんよー!」
オレ「えぇ……」
ちょっと悲しい半分、嬉しい半分。

S子「もうオレさんいつもの元気な顔になってますしね!」
そう言えば、寂しさは消えていました。

オレ「S子、ありがとう」
S子「足見て元気になるなんて……オレさんらしいよw」

それはそれで、元気失いそうなセリフだった。
けど、俺はまた大笑いして、S子もクスクス笑い出していた。
600:2014/08/04(月)23:08:51 ID:
北祖母「それじゃ行きますよ――ッ」
なんかピシャンッとした声を、オレとS子、親戚一同にぶつけてくる北祖母。

必然と背筋が伸びて、S子もジッとした強い顔つきになって行く。
オレとS子は手を繋いでいたけど、その手がだんだん強く握ってくるのが分かった。

家の鍵を閉め、家の祠に一人づつ頭を下げ、北祖父母を先頭に道を歩く。
あれ、何も知らない人が見たら奇怪な光景だったらそうなー……。
601:2014/08/04(月)23:16:16 ID:
オレらが向かったのは、家の周囲に幾つかあった小さな山の中にある神社だった。

前にも書いたけど、トトロでメイとサツキが住んでいる家、
あのような感じの入り口から階段が続き、一番奥に社がある神社だ。

そこの神主と祖父母……と言うより、北祖母の一族は長い関わりを持って居てるらしい。

表向きと言うより、本業は農家だが。
北海道の親戚たちは、度々ご縁があって除霊の依頼が来る度にここを利用しているらしい。

今回は、お札や事前に蝋燭の配置、お浄めの水と酒に力をこめるなどを、
先週から準備していたと聞いていた。

あと、この神社、怒男の家のようなもの。
元々怒男が祀られていて、本堂には怒男そっくりの仏様が居る。

神主さんは俺らを見て「ようこそいらっしゃいました」と一礼。
そしてオレには「お久しぶりです。そして、よくぞ参られました」と不思議な挨拶をされた。

オレが「そ、そんな」とキョドっていると、北祖母からは「怒男様に言っているのよ」と笑われました。
隣に居たS子はクスクス笑ってました。

なんか、良い感じで緊張がほぐれたと思っていました。
602:2014/08/04(月)23:20:23 ID:
北祖母「S子さん、オレ君、何か言い残すことはありますか?」
なんかそう真顔で言われたけど、俺もS子も笑わなかった。

オレ「……S子さん、大好きでした!」
ちょっと歓声があがる、何故オレはああ言ったし。

S子「ありがとう、オレさんは私より良い人を見つけてくださいねっ」
ちょっと泣きかけるオレ、でも我慢。
ちなみに未だに見つけていないし、見つけようとしていない。ごめん、S子。

北祖母は、なんかそのやり取りを見て「拍子抜けね」と呆れて笑ってた。

北母「こんな強い御霊様を前にして、こんな空気で供養を始めるのは初めての経験だわ」
北祖母はそう笑い、周囲の緊張をほぐすのに務めてた。
603:2014/08/04(月)23:25:01 ID:
その後、幼い子供たちは、神主さんに預け、本堂と別の場所へ。
オレとS子、北祖父母、北親戚は、本堂へ。

本堂に上がり、怒男そっくりの仏様を見て少し驚いたけど、直に神妙な空気になって行く。

四方八方に大きなお札と、ロウソクが何重もの形を作る様に重ねられ。

オレとS子は、その中心に敷かれたザブトンへ。

親戚一同は、決められたザブトンへ座って行く。

祖祖母はS子の横に座り、
北祖父はオレの横に座り、

――S子の成仏を願った供養が始まった。
604:2014/08/04(月)23:28:10 ID:
最初に執り行ったのは、オレの霊体をS子から引き剥がす事だった。

それがかなり面倒なことになっているようで、俺が憑りついてしまっていたらしい。
S子はそれを笑う事なく真剣な顔で聞いていた。

オレはちょっと笑った。
北祖父に頭をペチンと叩かれる。結構痛い。

オレは清めの酒を飲み、
S子は北祖母に飲むような動作をマネする様に言われていた。

すると、S子の身体が一瞬薄くなった。

おどろいて声をあげると、北祖父にまた頭を叩かれた。
605:2014/08/04(月)23:34:05 ID:
北祖母は何かを唱え出したかと思うと、それに続くように北祖父が良いだし、
伯父さんたちが良いだし、連鎖させながら、お経が唱え始められた。

最初こそ、黙ってじっとしていたが、
だんだん周囲がグルグルと回っている様な感覚になって来て、

北母「今はどんな感じだ?」
オレ「目が周ってるような……」

そう言うと、北母はオレの背中をさすり始める。
そして、背骨に沿って人差し指をあげ来たかと思うと、フッと上へ高く上げた。

その瞬間、S子の方がグラっと揺れ、
ああ、オレは、俺の霊体の糸の様なモノを祖父母が握りしめたのだと分かった。

その時のオレの間隔は、なんか身体を祖母の方に引っ張られてるような、弱い重力を感じていた。
S子はどうだか分からないけど、同じように頑張っていた。

絶対にザブトンから降りてはならないと言われていたので、俺も頑張って耐えた。

そうして、十数分後、体全体が急に軽くなった。

北母「取れた……、S子ちゃんお疲れさま」
北父「オレはやらしいやつじゃ」

なんかちょくちょく北祖父は笑わせてくるんじゃないかって思い出した。
606:2014/08/04(月)23:40:02 ID:
大体分っていたけど、この糸(霊体)を取らなきゃ、S子はまた戻って来てしまう所だったそうだ。
なんと言うか、本当に申し訳ない。

S子「……次は?」
北母「貴方が成仏する番です……」

その声を聞いて、胸が重くなった。
S子も「もう……」と寂しそうな顔をした。

オレ「S子、頑張れ」
無情にも俺には応援しかできない。
ただ、ザブトンから降りはしないが、S子の顔をしっかりと見た。

ちなみに抱き着きや手を握るのは、これが最後だと言われた。

ザブトンから出てはいけない……その状態で抱き着くなんて無理で。

オレ「……握手しよっか」
S子「うん」

――ただ、握手した後、S子はフッと顔を近づけてキスしてきた。
流石の時代に、周りは動揺していたが祖母は「黙りなさい!」と一喝。

S子はザブトンから降りなかったけど、かなり危ない事をしたと、北祖母に怒られる。
曰く、もしも今度はS子の方がオレへ繋がってきたら、オレを連れてってしまうぞ、と。

でも……そんなに怖い事言ってるけど、北祖母の顔は笑ってたよ。
607:2014/08/04(月)23:44:28 ID:
北母「それでは、皆さん。はじめましょう」
ちょっとした盛り上がりは嘘の様に鎮まる。

北母「ここに名前を書かなくてはなりません。その方が昇りやすいので」
S子「はい」
北母「名前は”□□ S子”で良いですか?」

この話は事前に聞いていた。
本来なら、その人の名前で送り出せるほうが良いのだが、S子は自分の名前を持って居ない。
となると、

”その人を送れる名前を付ける”か、
”その人に新しい名前を分からせる”か

その二択だそうだ。

今回は、オレは、散々S子と言っていた。
なので苗字は「S子」で決まった、上の名前は北母が名付けるありがたい名前となる。

――筈 だ っ た 。
608:2014/08/04(月)23:46:50 ID:
S子「……。」
一瞬、ボーッとした表情になるS子。

オレは何事かとS子の顔を探るけど、分かる訳がない。

オレや北祖母も、その時何が起こったか分かららないと、今でも言っている。

オレがなんで「S子」と名前を付けたのかと、北祖母に尋ねられ、何十回説明しても「馬鹿」としか言われない。

そうだ、S子はラノベの女キャラクターの名前だ。

そんなキモオタがつけた、何の変哲もない名前だった。

――そ の 筈 だ っ た 。
609:2014/08/04(月)23:48:06 ID:
S子「●●……S子……」
オレ「へ?」
北母「!?」

S子「●●S子」

S子「そ れ が 私 の 名 前 で す 。」

奇跡だった。
610:2014/08/04(月)23:51:01 ID:
苗字が本当に『 ”S子” 』だった。
オレは訳が分からず「え?え?」と何度も言っていた。

北祖母は「……他に覚えている事は?」と冷静だった。

S子は「分からない」と言い、「嘘ではないですね?」と祖母は口うるさく聞く。

S子「はい、名前は●●です。苗字です。それ以外は分りません」
嘘を言っているような顔じゃなかった。

北母は動揺を隠しきれない様子だったが、

「本当の名前があるなら、それが良い」と良いと笑い

木のお札にS子の本名を書いた。
611:2014/08/04(月)23:52:23 ID:
ごめん、間違えた。
苗字と、下の名前逆だね。

ちょっと暴走してた。
612:2014/08/04(月)23:53:26 ID:
混乱整理。

S子→本名、下の名前。

●●→苗字、S子の生前の名前。

□□→北祖母が付けようとした苗字。

木の札には「●● S子」と書かれた。
613:2014/08/04(月)23:54:34 ID:
つまり>>1が呼んでた名前と本名が一緒だったってこと?

>>613
そう言う事。
マジで名前がS子だった。

苗字(上の名)まではオレは当てられなかったけど、下は当たってたの。

ごめん、本当にごめん、良い所でやらかした。 
615:2014/08/04(月)23:55:52 ID:
かなりの動揺で、親戚一同ざわついていた。
こんなことは今まで一度もなく、ましてや事前に付けていた名前が本名など例がない。

ただ北母は「静かにしなさい――!」と一喝。
北父は、ボロボロ泣きながら「名前思い出せてよかった」と言っていた。
616:2014/08/05(火)00:00:53 ID:
少しだけ会話する時間を貰ってS子と会話する俺。

オレ「ほほほ、本当にS子?」
S子「そうだよ!オレさん!」
オレ「どどど、どうやって思い出したの!」
S子「分からない、けど思い出したの!私は●●S子だーって!」
オレ「ほほほほ、本当に、S子!?」

S子「本当だよ!私の名前は●●S子だよ!」
オレ「●●S子!よかったなー!」

S子「うん!オレさんはやっぱり凄いよ!!」
その笑顔はとても眩しかったし、本当に嬉しくてかわいくて、仕方がない顔してた。

オレは、今すぐ踊り喜びたかったけど、
終始「ザブトンから出るな」と周りで北祖母と祖父は煩かった。
ま、かなり笑ってたけど!wwww

さて……。
色々混乱はあったけど、ようやくS子の供養が始まった。
先ほどと同じように北祖母がお経を読み上げ、だんだんと周りも読み始めた。
617:2014/08/05(火)00:04:02 ID:
とにかく長かった。
先ほどのような感覚に襲われなかったし、S子も不安そうな顔でオレを見ていた。

かなり長いお経だったけど、語尾をとても長く伸ばした下と思うと、もう一度始めから読み返す。
そして再び長い時間が過ぎる。

焦りの表情になって行くオレとS子。
北祖母もちょっと眉をしかめながら、何度もS子を見ていた。

そんな長時間の朗読を4周した頃だろうか、S子に異変が訪れた。
618:2014/08/05(火)00:08:49 ID:
S子が一瞬、手をついたのだ。床に。
それを見て、北祖母がスッとお経を読みながら手を伸ばし、S子の姿勢をたて直させる。

そこからは、怪奇な数々だった。

ロウソクの炎が右からポポポ、と消えていき。
また右から火がついて行ったり。

ギシギシと軋む音が鳴りだしたり。
それで不安そうにするS子に、俺は目で「頑張れ」とエールを送る。

何故か、鐘の音がひとりでに鳴り(あのお経の合間に叩く金具の奴)、

周囲の親戚の人たちが苦しそうになり。
ただ、苦しそうにしている人には、北祖母が直に歩いて向かい、背中を撫でて起き上がらせた。

その間もお経を読んでいて、とにかく感謝できた。
619:2014/08/05(火)00:09:39 ID:
正座しました。
620:2014/08/05(火)00:11:50 ID:
それから、またお経が何週かしてからだ。

S子に異変が起きた。

S子「う、ウハハハハ……フハハハハ……」
そう笑ったのだ。

ただ、その途端、北祖父の声が大きくなった。
それもオレの右耳の傍で言うのだ。

S子「オレさん……オレさん……」
フッと、S子の声がして振り向こうとしたとき。

怒男「オレ、こっちを向け」
怒男のもの凄くリアルある、口の息が聞こえるような声がして、北祖父の方を見た。
621:2014/08/05(火)00:12:54 ID:
怒男の姿はいない、けど、北祖父の目を見て確信した。

S子「オーレさんっ。オレさん?オレさーん?」
可愛らしい声でS子は何度も俺を呼ぶ。

けど、けどけど、けど!!!!!!!

マジで見ちゃいけない、ふり向いちゃいけない、そう言う戦慄する何か別の声に聞こえてきた!
622:2014/08/05(火)00:14:25 ID:
S子「オレさーん?どうしたの、コッチ見てよ」
流石に気が付いた。
そう言うS子はおかしい。

S子「見てください、オレさん。空綺麗ですよ」
馬鹿野郎、此処は室内だ。

S子「オレさん、見てみてー、これなんですかー?」
何を見ろって言うんだ。

その間、北祖父の声と、「おい!」となんかスゲー怒鳴ってる怒男の声ばかり聞こえてた。
623:2014/08/05(火)00:17:19 ID:
S子「アハハハハハハ、オレさん、おもしろーい。こっち向いてよ」
ポンっと、オレの方をS子が叩いた。

鳥肌が凄まじく、久しぶりにS子に初めて掴まれた時のあの腕の痺れを感じた。

S子「オレさん、スカートの中見ます?足みせちゃいますよー?」
S子はオレが顔を背けていた方向へ、ゆっくりと歩いてくる。

怒男「コッチだ」
怒男の声がする方向を素早く見る。

S子「足ですよー、ほらほらー、あははははは」
オレは全て分っていた。

――ザブトンから降りた時点で、ソイツはS子じゃない。
それにS子は、そんな俺の欲望を満たすような行動を取る子じゃない!

俺が、何度も何度も首を振る。
そのたびに、その方向にS子が来る。
624:2014/08/05(火)00:18:43 ID:
スカートをめくっているのが気配で察する。

ただ興奮もしないし、それ所からどんどん痺れと、恐怖と、戦慄が強まって行く。

早く元のS子へ戻れ、戻れと、俺は強く念じた。

S子「ね ? オ レ さ ん 」

その時、顔を向けたザブトンの方から声がした。

そして、見てしまった。
625:2014/08/05(火)00:20:39 ID:
S子「ミタミタミタミタミタミタミタ、ミタミタミタ、オレさんミタミタミタ……・」
酷く醜く笑うS子がそこに居た。
同じ言葉しか繰り返さないし、ニタニタ笑ってる。

コイツは誰だ、なんなんだ!
そう思いながらS子を睨むと「S子だよー」とS子の声で言う。
ただヤケに腹正しく思えた。

S子「オレさん怖いコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイ……」
壊れたS子の顔はオレを見ながら言う。
626:2014/08/05(火)00:24:05 ID:
今でも思い出すと、一番怖い。
あんなS子は二度と見たくない。

怒男「いい加減にしろ!!!!!!!!!!!!!!!!」
オレ「いい加減にしろ!!!!!!!!!!!!!!!!」
まさかのオレと怒男、声言葉被る。

ただ、そんなの気にしなかった。

オレ「お前がS子?お前みたいなオンナしるかボケ。
 お前がS子なら、もっと可愛く見える。愛せる。
 お前誰だよ、ボケ、カス、アホ、シネ。
 なんなん?お前S子を利用して何がしたいんだよ。

 答えろやボケェ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

かなりオレはブチギレた。
それは恐怖と追い詰められたのと、何よりS子を貶されたのが許せなかった。

S子の顔の者は一瞬「( ゚д゚ )」って顔になる。

S子「そう言う事言わないで!言わないで!」
オレ「うっせーバカ女、出てけ!お前S子から出てけ!」

S子の顔の物を掴む。

――生々しく血の匂いがする、ドロッとした、妙な黒いモヤが取れた。
627:2014/08/05(火)00:25:24 ID:
このモヤには覚えがある。
てか、この液体の様な物、覚えがある。

――門の前の水だ、あの黒い液体だ。
そして、このモヤは、あの時。S子が凄く暴走していた時のモヤだ。
628:2014/08/05(火)00:28:08 ID:
なんか、そのモヤを握ったら変な景色が見えた。

なんか、ずーっと交差点に誰か立ってるのよ。
それで道行く人を、やけにクローズアップしながら見て、それで離れてを繰り返しながら。

そこに一人の女の子が来るの。
それもかなり光輝いていると言うか、光に包まれて、見ているだけで温かくなるの。

ちなみに、学生服を着て背中に竹刀を入れるようなバックを持ってる可愛い女の子。
もうオレのドストレートの可愛い女の子。

そしたら、俺の気持ちに反応したかのように、その視線が女の子に伸びていく。

――そこで女の子がスゲー驚いた顔をしたところで場面が変わるの。
630:2014/08/05(火)00:30:32 ID:
先ほどと同じように交差点に立ってるの。
で、同じように人を見ては離れての繰り返し。

其処に一人のオッサンが来るんだわ。
オレだわ。

そのオッサンも同じようになんか、妙な輝きまとってるの。

ただ、なんかに邪魔されて近づこうにも近づけない。
近寄りたくても近寄れない。

――そう思っていたら、そのオッサン急にオレの方に来るの。

スマホを見せてくるの、キメーの。

オレだった。
631:2014/08/05(火)00:34:27 ID:
祖母に背中を叩かれて意識が戻った。
怒男の像がスゲー怒っている様な顔してた。

オレは手に確りとモヤを握り占めてた。

北母「オレ、それをこっちに!」
そう言われ、言われるがままモヤを手渡す。

それを北祖母は札を取り出して。それに押し付けるの。
するとみるみる札が黒く墨汁零した様に染み込んでいくの。

で、モヤが最終的には札を滴るぐらい黒くして、消えてった。
632:2014/08/05(火)00:40:19 ID:
オレは訳が分からなくなりながらも、S子を見る。

S子はザブトンに座りグダッとしていた。
目に生気がない。ボーっとなってた。

オレはS子の名前を恐る恐る呼ぶ……流石にあれを見て直にS子だと思えない。

S子「……オレさん??」
オレの名前を呼ぶ、いつものS子だと感じた。

S子「……?」
オレ「良かったー!S子だ!」
オレは安心したらドッと疲れて、同時に涙がボロボロ出た。

S子「……あ、行かなきゃ」
ただ、S子が凄く……すごく自然に呟くように言った。

ここぞとばかりに北祖母と祖父の読み上げる声が大きくなる。
633:2014/08/05(火)00:42:39 ID:
何だろう、おはよう、みたいな?
頂きますみたいな、とにかく日常的な言葉の様に言うんだ。

S子「オレさん」
オレ「……?」

S子「本当にありがとう」

その瞬間、すごーーーーーーーーく、最高の顔で。

何故かちょっと立ち上がって、スカートをたくし上げるかの様な、

劇団でしか見ない様な古い西洋風の挨拶をして。


S 子 の 姿 が 消 え て い た 。
634:2014/08/05(火)00:45:13 ID:
別れの言葉も言う暇はなかった。

普通、なんか良くない物が取れた―、やったー。
そうやってS子と喜びあって、、オレがS子と喜んで、
さー、S子とお別れだ、S子と悲しい言葉を交わして、涙ながらにサヨナラ。

そんな感じのことになると思うじゃん?

そんな事はなかった。
電車に乗って行くかのように、信号が青になったのでわたるかのように。
本当にスッと、短く感謝の言葉を述べて、行っちゃったの。
635:2014/08/05(火)00:48:08 ID:
期待していた方々に沿えるような結果じゃなかったと思う。
ただ、本当にそう言う結末だったの……。

ここまで糞長い連続投稿して、そう言うオチは納得できない、って人大勢いると思うけど、

本当にそうだったの。

俺だって納得していない……って気持ちはあるよ。
北祖母に「全部終わったよ。S子ちゃんは天国に向かったよ」って笑顔で言われたけど、

オレが最初にした顔は、悲しくて寂しいだけの泣き顔です。

何か言って送り出したかった。
なんとか気の利いた言葉を言って送り出したかった。

もっと違う感じでお別れしたかった。

そうだれよりも、望ん”でた”。
636:2014/08/05(火)00:50:17 ID:
オレは何だか、理解したくなくて馬鹿みたいに暴れてしまった。
馬鹿だよね。
S子を信じるとか、愛しているとか、S幸せがオレとか思いながら。

結局オレの都合通りにならなくて、大暴れよ。

従兄Bは「S子ちゃんはもう居ない!!」って叫ぶのよ、でオレは殴って、殴られて。

北祖母は涙ながらに「オレがそんなんでどうするんだァアアアアア!」とか一喝するの。

その間、俺はS子の名前を呼んで、フルネームで呼んで。

散々S子に感謝の言葉ぶつけたよ。

かなり口悪くて、怒男に八つ当たり気味に言ってやった。
637:2014/08/05(火)00:52:25 ID:
オレ「怒男は神様なんだろ!?だったら伝えてよ!
 もっと言いたい、俺の方が感謝したい言葉たーーーーーくさんあったんだ!
 なのに全然言えてない、伝えてない、話してない!!!!

 怒男!何とか言えよ!!!!!!!」

怒男の像も悲しそうな顔してた。
そうだよね、なんだろうね、なんだろうね、この終り方。

ただ、周りの人達は必死に「S子ちゃんへ思いは通じてる」とか、散々言うのよ。

あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

もう頭おかしくなるかもしれないけど、最期まで聞いて!!!!!!
638:2014/08/05(火)00:54:58 ID:
結局、俺が落ち着くまで2か月かかった。
その間にアルバイトもクビになった(職場復帰できず

その間、北祖父母の家にお世話になって農作業手伝いながら、毎晩従兄Bと酒を飲んでいた。
ただ、気持ちも持ち直しきたかと思っても、絶対S子を思い出して泣いちゃうの。

それを最初は北祖母は怒ってたけど、次第に「大丈夫だから」って励ますようになった。

そんな感じで、S子に顔向けできない、S子に申し訳ない、S子が悲しむだろう

クソッタレで、アホで、バカな二か月を過ごした。
639:2014/08/05(火)00:58:19 ID:
すこし休憩して、落ち着いてきます。
やっぱ書きなぐる様に打ち込んだけど、気持ちが落ち着いてないww

とりあえず、S子とオレの奇妙な生活は、ここで終りです。
恐らく多くの人が「なんだそりゃ!?」ってマジで思ってると思う。

ただ、そう思ってるのはオレも同じです。


ここからは、ほぼオレの後日談になります。
ただ、俺は「なんじゃそりゃ」と思わなくなった話になります。

良かったら聞いてほしい。
オレの妄想ではない、本当にあった、奇妙な結末を。
話す為にも落ち着いてきます。
640:2014/08/05(火)01:02:50 ID:
ちょwwwww友人からメッチャメール来るwwwwww
しなねーよ、バーカwwwwww

うし、後日談を話して行きます。

……の前に、書くの忘れちゃってた『 ”モヤ” 』について説明しなければなりません。
641:2014/08/05(火)01:11:51 ID:
S子に纏わりついていた、S子が奇行になった、俺が握っていて、
北祖母が札に染み込ませた”モノ”が何だったのかお話します。

結論から言えば、『怨念怨霊の集合体』です。
ちなみに、強さ的にはS子やオレよりも弱く、故にオレに握り捕まえられるような悪霊でした。

もちろん、それはあの場での話。
普通やあの場に居た人でさえ、体調不良や良くない事に巻き込むチカラは持つ、最悪な塊でした。

地縛霊の塊。呪いの塊。神が化けたモノ。
この世の厄災を全て引き起こすかと言わんばかりのモノだったそうです。

あの集合体のどれの仕業か分りませんが、”生あること”を恨んでいました。
そして、人に憑りつき祟り殺してきた……そう言う怖い話でありがちなモノでした。

中でもアイツは貪欲で傲慢で、自分の糧になる人間を探していました。

――それがオレやS子だったのです。
オレは、なんども話しましたが中二病設定があるように、かなりのチカラを持ってます。
今も時々その片鱗を感じる事がある()な事があります。
642:2014/08/05(火)01:14:35 ID:
それは生前のS子も同じでした。
この時は、祖母は推測で話してくれました。

S子ちゃんの生前も、そのような強い霊能力を持って居たんだろうと。
だから、それを喰らおうと祟り殺された。

しかし、S子は本当に凄い子なんです。
殺された後、あの塊に抵抗し、なんと勝利しました。
そして、二度と誰かを殺さないように何処かへ連れて行くことを決めた。

もちろん、霊能関係について学んだことが無い子だっただろうし、そう判断できたのは凄い事です。

ただ、怨霊との衝突で”傷ついた魂”は悲惨でした。
記憶の混乱、時間の認知が出来ない、自分のチカラを制御できない。

その傷から常に、S子に乗り移っていた”モヤ”は操って居ました。
俺に会う前にS子の被害になってる人が居るかもしれません。分からないけど。
643:2014/08/05(火)01:16:54 ID:
中でも一番蝕まれて辛いのは何だと思いますか?

オレはS子との記憶を蝕まれたら、辛いです。

あのモヤは、そういう事をしてやがったんです。そして、ドンドン魂を傷ついて行ったと。

お経には、そう言う霊の魂をある程度の形まで戻す行程があるそうです。
ただ、S子は中々戻らなく、あのように何度もお経が繰り返された……と。
644:2014/08/05(火)01:21:10 ID:
でも、どういう奇跡なのか、S子は自分の名前を思い出しました。
それによりモヤは衝撃から飛び出され、あのモヤはS子を捨て、オレへ憑りつこうとした。

ところが、怒男や俺自身が予想以上に強い。
そうこうしているに俺に握られたと言う訳です。

お話しできない範囲もありましたが、オレと北祖母で話し合った結論はこんなのでした。

ちなみにモヤは、物理的にも霊的にも、そもそも世界的に『無』になりました。
死ぬよりも悲しい、無かった存在になりました。

『無』が怖いってのは、よくある怖い話を見れば察する事が出来ると思います。
645:2014/08/05(火)01:22:46 ID:
解説的になってすみません。

うし……ここから、後日談です。

時間は2014/07/24日から始まります。
このスレを建てる5日も前です。

最後まで聞いてくれると嬉しいです。
646:2014/08/05(火)01:25:53 ID:
最後まで聞くぜ
647:2014/08/05(火)01:27:37 ID:
オレはどうにか社会復帰した。とは言っても、未だにアルバイト。
働き出したのも6月です。まだペーペーです。

流石にもうコンビニ店員になる気はなく、

何気なく専門(現在ニート2号)に言われ個人経営の小さな飲食店で働いてます。

上司とは酒を飲み、アキバに行き、オンラインゲームも一緒にやっている仲です。

ちなみに無職の時期が長く最初受けた本屋で聞かれ、何も答えられませんでした。

ただ、この上司さんは違った。
答えたくないのに、グイグイくるのだ。
それに困った末にオレは「失恋して引き籠ってました」と言いました。
……間違ってないよね?

そしたら見事に合格、さらに精神的にも何か期待できるとか。
なんなの(´・ω・`)

ただ、ようやく雇われた身、更にもうこの歳、必死に働いてます。

そんな必死に働いている仲で、従兄Bから電話が来ました。
648:2014/08/05(火)01:33:23 ID:
従B「久しぶりだな、ヤケ酒してないだろうな?」
オレ「久しぶりです。してないですよw」

従兄Bには「少し明るくなったな!」と言われ、嬉しく笑いました。
そんな感じで始まりました。

従B「実は、お前に大切な話があるんだ……」
妙に真剣で思い声を出す従兄B。

従B「S子さんのことは踏ん切りついたか?」
オレ「……まだ」
従B「そうか……」
直に分りました、S子の絡みでの話だと。

だから、内心嫌で電話を切りました。
そしたら、今度は親父から聞いたらしく、お店に電話掛かって来た。

従B「良いから聞け」
オレ「はい……」
何を言われるのか分からず、S子を思い出して泣きそうになりながら黙ります。

従B「S 子 の 家 が 見 つ か っ た 。」

オレ「は…………?」
おどろいてもう一度聞くオレ。

従B「だから、S子の家が分かったんだよ。生前の家が!」

――オレは上司に事情を説明、家へ帰りました。
ちなみに上司はオレが失恋ではなく、彼女を事故か何かで失ったと思ってると思う。

それと今現在長期休暇の理由が「心身回復」名目です、マシ上司さん仏。
649:2014/08/05(火)01:37:10 ID:
従B「最後にS子さん、自分の名前を思い出しただろ?
 だからその名前で、探偵とか、北祖母の縁を利用して調べてたんだ。
 それにお前が見た情景もあるし、かなり調べられた。

 ただ、流石に量が多くて、ウチに届く顔写真もどれもS子さんじゃなくて、時間かかった。

 だけど、一枚あったんだよ。

 S 子 に そ っ く り  の 写  真 が !」

スマホで確認。
スーパーから出てくる女性の写真だった。

ただ、その女性、とてもS子に似ていた。
S子が少し老けた、そんな顔をしていた女性だった。
650:2014/08/05(火)01:41:04 ID:
従B「失礼を承知で連絡を取った所、間違いなさそうだ。
 ●●さん。さらに、無くなった娘さんはS子さん」

オレの鳥肌は止まらなかった。

従B「で、実際にあってみないか?」

……オレは最初は躊躇った。
あった所でS子に会えるわけじゃない。

ただ……会いたいと言うのも会った。
でも俺を動かすには、俺自身の気持ちの問題もあり、動かなかった。

オレはS子が居なくなったのを、さっきの発狂見れば分かると思うけど、
まだどこかで引きずっている。当時はどこかじゃなくて、確実に引き摺っていた。
651:2014/08/05(火)01:45:58 ID:
一日考えさせてくれ、とだけ伝えオレは家で籠った。
一人で考えるのは耐え切れず、真理にたどり着けず、ネトゲの三人に相談した。

社長「さすがに私が決めるには重すぎる」と。
専門「オレが決めていい問題じゃないでしょ」と。
ニト「お前の心中は察するけど、お前できめろ」と。 見事に全滅。

次の日、バイト先を休み(と言うより上司に気遣われた)。
家でズーッとスマホを見ている。
S子にの女性の写真だ。こんなの見られたら逮捕だろう。

そうしていると、昼過ぎ電話が鳴った。

??「オレさんの自宅ですか?」
オレ「――S子?」
思わず呟いた。
びっくりするほどS子の声に似ていた。
S子の声を少し高くしたような、落ち着かせたかのような声だった。

S母「私●●S母と言います。オレさんですね」
そのなんか笑う声とか本当にS子そっくりだった。
652:2014/08/05(火)01:51:33 ID:
S母「北海道の従兄Bさんからお話を聞いたら、
 居ても経っても居られなくなりお電話しました。
 お時間ありますか?」

オレ「は、はい……!」

S母「そう……。
 従兄Bさんから、私の娘”S子”を想っているとよく聞きました。
 そして、未だに心に引き摺っていると。」

オレは何も言えず、S母の言葉を聞いた。

S母「お願い。一度会いませんか?
 場所は――です。どうですか?」

オレは何かに導かれる様に、微かに怒男に「行け」と言われた気がした。

オレ「はい」
そして、7/26日、S子の母親と対面する事になった。
従兄Bから電話が来たのだけど、大したことないから省略。

そこは俺の県からかなり下の県の町だった。
グーグルで調べると、結構田舎なのが分かる。

そして、その町にある唯一の高校の数年前の制服がS子の来ていた服と同じだった。

本当にS子の母親だと、俺は確信を強めた。
653:2014/08/05(火)01:54:49 ID:
バイト先に7/29日まで休むと電話。
上司は何故か「……男になって帰ってこい」と。

そして、今年の7/26日、S子が生まれ育った町へ訪れていた。
654:2014/08/05(火)02:00:38 ID:
オレは慣れない町を迷子にならないように、何度もS母に聞いた目印を頼りに歩いた。

途中、来たこともないのに、見覚えがある場所を通った。

モヤを握った時に見えた、少女……S子が居た、S子をモヤが襲った現場。

――あのモヤが居た交差点だ。

交差点は最近整備されたのか、見た映像よりも大分綺麗だった。
そして、電信柱の下に花が手向けられていた。まだ新しい花束だ。
655:2014/08/05(火)02:02:54 ID:
オレは、その交差点をとても長い時間の様に感じながら渡った。
もの凄くドキドキした。

もちろん、何も起こらなかったし、何か起きたら怒男さん頼みますよと心の中で念じてた。

そうして、少し歩き、古めのマンションに到着した。

そこが何を隠そう『S子の家』があるマンションだった。
656:2014/08/05(火)02:06:26 ID:
ごめん、かなり短い投稿だけど、なんか手が震えるんだ。
だから、ポンポン、書けたら投稿しちゃってる。許して…

>>655
オレはマンションの前に5分ぐらいも立ち尽くしてたと思う。
なおスーツ姿で、ちょっと周りがヒソヒソしてた……

そんなんで、俺が慌ててS子の家へ行こうとした時だ。

S?「お、オレさん……っ!」
かなり驚いた声で聞こえた。
振り返すと、そこにはワンピース姿でサンダルを履く、髪の毛がかなり伸びたS子が居た。

声はS子その物かと思った。
ただ、見た目も髪の毛短くすればS子だ。

ただ、雰囲気が違う。
なんていうか、写真なら間違えるかもしれないけど、人から出ているオーラが違うと言うか……
とにかく違う人だと分かった。
657:2014/08/05(火)02:09:17 ID:
S?「……お、俺さんですよね!?」
オレ「は、はい……」
S子にの女性は結構グイグイとオレへ来る。
そして何度も、まるでオバケでも見たかのように「うわー、オレさんだ」と言った。

S妹「私、S子お姉ちゃんの妹のS妹です」

S子の記憶では、弟と言っていたが……

S妹「私、何度もお姉ちゃんの夢見たから知ってるんです!
 お姉ちゃんを助けたオレさんですよね!」

そう言うと結構強引に、俺の腕を掴みながら、S子の家へ覚悟を決める暇なく上がらせられた。
658:2014/08/05(火)02:11:25 ID:
S母「あら……いらっしゃいませ」
S子の母親がニッコリと俺を見て笑って、頭を深く下げた。

S母「娘が……何度も、オレさんの話をしていましたよ」
S妹「だよだよ!オレさんって本当にいたんだー!すげー!」

S子似の美女が二人、俺の前に立つ。

そして、口々にS子の名前を言う。

オレは心の中で思った。
オレ(ああ……来たよ……S子!お邪魔します!!)

なんか変だけど、そう思うとかなり涙がでて、折角持ってきた東京のお見上げを落とした。
659:2014/08/05(火)02:13:14 ID:
最初に通されたのは仏壇だった。
そこには若い男性とS子の遺影が並んでいた。

本当にS子過ぎるの。
あの笑顔、あの思い出すと耳に蘇るS子の声、仕草。
遺影の中で笑うS子は、まさにS子だった。

また泣き出して、S妹に「本当に泣き虫ですねww」って笑われた。
660:2014/08/05(火)02:20:11 ID:
落ち着きを取り戻した頃、オレはS母とS妹と話を始めた。

S妹「家まで連れて来たんだから、オレさんの方からお姉ちゃんの話をしてー!」
やけにS子と対照的な性格だった。

かなり長い時間をかけて、S子との出会いと、S子との別れまで話したと思う。
今現状、650スレ超えてるぐらいだし、かなり長話でした。

ただ、S母もS妹も「それで!」とか「あら、S子が」とか。
真剣に親身になって聞いてくれていた。

S妹「ふーん……じゃあモヤはもうないんだ」
オレは、S子に憑りついていたモヤについて話し終えた所だった。

ちなみにS子が祟り殺されたとは言いたくなかったけど、
S妹は「知ってるから話して。全部」と怖い顔で言うので話した。

S母「……ほ、本当にウチの娘と居たんですね」
何度目だろうか、S母はそう言う言っていた。

S妹「ところでさ、オレさんは、お姉ちゃんとの後どうしたの?」
そこは……とごまかすが、かなりグイグイ来る妹さん。

とうとう根負けし、自分の堕落した生活を話した。

S母「本当にS子の事が好きだったのですね……」
S妹「だからオレさんは(ry」
これも結構繰り返して言われた。
661:2014/08/05(火)02:29:05 ID:
その後、少しS子はどうだったか聞かれ、それを話し、あの子らしいと言う会話を何度もした。
なお、たくし上げの件は話していない。

S妹「さて……オレさんに話すとしますか……」
そうして、ようやく二人からお話を聞けた。

S子は交通事故で亡くなったそうだ。
ただ、交通事故にしては”何でそこで”と言う所だったらしく、
S子の方から飛び出して……の事だったらしい。

S子の家庭は父親を山の事故で早くから亡くし、
お姉ちゃんだったS子、S子の母親で家庭を支え暮らしていたそうだ。
だから「S子は疲れて自殺した」と噂をする人も居たらしい。

俺も幾ら疲れていても死のうとはしない。
それにS子は「生きている」と思っていた、それをモヤを煽る結果ではあったが、
それを考えればS子はそう言う事をしない強い子だと思えた。

S母「実は、ちょうど貴方が言うS子の成仏した時期に、
 S子が我が家に帰って来たんです。」

S妹「本当にお姉ちゃんだった、変わらないあの日、
 お弁当を作って出てってくれたお姉ちゃんだった」

言うに、S妹がバイトが終わり帰宅した所。

S子「おかえりなさい、S妹」と、名前を呼んできたらしい。
夢かと思い目をこすると、もう姿は無かったそうだ。

次にS母にそれは訪れた。
仕事が終わり、S妹がお風呂に入っている時に起こった。

S子「お母さん、ただいま。ご飯なに?」
S母は驚き振り返すと、そこには笑顔でニコニコとしているS子が居たらしい。

なるほど……S子ならそう言う事をしそうだ。
662:2014/08/05(火)02:31:46 ID:
S母も、S妹も、何でだと思いながら過ごしていたが。
やがてオレとの話を夢の中で語るようになったそうだ。

S母「とにかく、オレさんは凄いとか、オレさんは優しくて、とか言っていましたよ」

S妹「それに命がけでお姉ちゃんを助けたとか、お姉ちゃんを抱きしめてくれたとか」

S母「そうそう、すごく幸せそうに言っていましたよ。」

S妹「ちょっと、お姉ちゃんに来てたよりオジさんでビックリしたけど……w」

いまだ四捨五入すると30、オジサン言われるorz
663:2014/08/05(火)02:35:59 ID:
S母「なので……夢の中であの子が教えてくれてのでオレさんの事は知ってますよ」
そう言った時、S母がちょっと黒い笑顔をしていたのが見えた。
それで悟った、きっと足の件を話したのだと。

S妹「それでね、お姉ちゃんがオレさんに伝えてほしいって、何度も言っていたことあがるの」
S母「そうなのですよ……、毎年思い出したら「伝えてくれた?」て尋ねられて困ってたんです」

そう言いながら、S母は紙を取り出した。
S母と、S妹から聞いた伝言を全て記入したと言う紙だった。

オレは(S子に心配かけちゃったな……)と思いながら髪を受け取った。

S子「心配かけてしまっているなーっと、落ち込まないでください。
 私は全然オレさんの事を心配してないよ、寧ろ安心して信じているよ。』
664:2014/08/05(火)02:40:52 ID:
もう誤字脱字許して、だめだ。うわあああ
勝手に俺だけが泣いている。

>>663
S子「オレさんに沢山感謝しています。

 だってオレさんのおかげで、家にかえれたようなものなんですから。

 オレさんのおかげで幽霊になって、最期、寂しくない時間が過ごせたんですから。

 オレさんは本当に泣き虫ですよね。

 でもそれって誰かを想って泣けることが多いと思います。

 それってすごい事なんですよ?誇りに思ってください。


 オレさん、お願い。元気出して。足を思い出して。」

クスッとS子は笑わせて来た。
それで元気になるとでも思ったのか。
ちょっと笑えたんだ。

なのに。

S子「オ レ さ ん 大 好 き で す。

 私 の 幸 せ は オ レ さ ん が 生 き て く れ る こ と で す 。

 私の分まで生きて、幸せになって、天国で会いましょう。」
665:2014/08/05(火)02:45:33 ID:
オッサン号泣、今も号泣、ズボンが冷たい。

ずるいよS子。
なんで、本当に最後の最後で俺を泣かせるんだよ。

オレはどれだけS子に泣かされればいいんだよ。

俺だって大好きだよ、うあああああああああああああああああああああああああああああああああああ

もうさ、なんかさ。
アレダよね、これ夢かな?
なんなんだろう、もう、

オレはS子と言われて幸せだった。
その幸せはもう手に入らないし、もう遠い過去になりつつある。

今のままじゃ、S子に顔向けできないのは分かる。
でも、S子以外に素敵な女性に出会える気もしないんだよ……。

別に出会わないで幸せになってもいいよね?

とにかく、S子が好きだったんだよおおおおおおおおおおおおおおおおお。
それを一杯伝えたよ。

まだ伝えたい。無理だけど、流石にキモイけど、童貞拗らせたけど!

もうなんなの。
666:2014/08/05(火)02:47:28 ID:
とにかく今は話し切ろう。
ぼやくのは最後だ。

その後、オレはバカみたいに泣いた。
それをS妹が凄く慌てた様子で背中さすってくれた。

馬鹿みたいに大声で叫んじゃって、ご近所さんが来ちゃってた。
迷惑かけれない……そう思って、声を殺して。
667:2014/08/05(火)02:50:12 ID:
S母「娘は、好きな人が出来ないまま死んでしまいました。
 それを母親として凄く悔やんでいたんです。

 ただ、娘は好きな人が出来ていたんですね。
 その相手がオレさんでよかった」

あああああああああああああ、ああああああああ

S妹「お姉ちゃんに伝えて。オレさんの話し過ぎないでって。
 大変なんだよ、話し始めると。今以上に長いかも……」

ああああああ、どんだけS子はオレを想ってくれてるんだよ。

S母「今更ですけど」
S妹「そうだね、今更だけど」
668:2014/08/05(火)02:56:50 ID:
母・妹「「24日が、S子の誕生日だったんです。祝って行ってください!」」

そう言うと登場するケーキ。
S子の名前が書かれたプレート。

本来なら7/24日に俺が訪れる予定だったそうだ。
それを従兄Bはミスしていたのである。
従兄Bを毛嫌いするように書いた理由である。

ともかく。

オレ「ほ、本当に7/24日なんですか?」
オレは驚いてそう言うと声が出せなかった。

オレは今頃になってS子の誕生日を知った。
7/24日。

オレは、二度目の奇跡を感じた。

お前ら植物園での話覚えてるか?

オレがどんなに調べたと思う、あの花を。
栽培しようかと思って失敗しちまったけど。

それぐらい本気で調べて、何を得ていたと思う?

気になる奴はググれ。そして、俺の気持ち分ってくれ。
ちょっと落ち着いてきたら答えかくよ!!!!!!!!!!!!!!!

今は泣かせて、電話掛けてくるクソ友人は黙れええええええええええええええええええええええええ

うああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
669:2014/08/05(火)03:01:32 ID:
マジか。

いち…
670:2014/08/05(火)03:11:59 ID:
見ている人居たのか……お疲れ様……ありがとう、
クソ友人ではないのは確認済みだ……

とりあえず、ここで締めくくろうと思う。

花の名は『スイレン』
花言葉は「清純な心」「甘美」「優しさ」「信頼」「純情」「信仰」「純粋」「潔白」

誕生花は『07/24日』

オレはあの子の笑顔を永遠に忘れない。
あの子が綺麗だと言った純粋な心を持った、一人の幽霊をオレは忘れない。

『俺のしょうもない思い出を話そうと思う。誰か聞いて』
以上で、話したい話は話し切りました。

ココまで聞いてくれた方々に、感謝します。
投稿する事を許可くれた多くの親戚、北祖母様、あと……S子の妹さん、ありがとうございました。
親父にチクったクソ友人。またの名を戦友、俺の家から書き込みするな。

度重なりまして、ほぼ一週間も聞き続けてくれたオープンVIPの皆様、ありがとうございました。
671:2014/08/05(火)03:16:38 ID:
蛇足になりまして。
書かないとまずいよね……。

S子母には、この日は家に泊めてもらいワンワン泣いて、散々励まされました。
そして、尋ねられました。

S母「S子に変なことしていないでしょうね?」
オレ「え……そ、それは……」
S母「……^^知ってますよー」
オレ「(´∀`;)あ、あわわ……」

追い詰められた童貞は、頭を下げてマジ土下座しました。
皆さんも未成年者にそんな事しないでください。

S母は「両想いだから」で許してくれたけど、「両想いでも」と言っていました。

それじゃ、おやすみ!オレは寝る!

まとめている方々には、本当に……ヤバイ長文ですみません。

(´∀`;)こんなに長く話すとは思わなかった。
672:2014/08/05(火)04:10:59 ID:
すごいよかったです!ありがとう。お疲れ様!

>>672 
オレの話を聞いてくれてありがとうございました。  
674:2014/08/05(火)07:51:35 ID:
泣きました。
ありがとうございます。
676:2014/08/05(火)08:21:02 ID:
お疲れ>>1
すごく感動した
S子といいいっちといい色々強すぎるwww
自分霊感ないけどS子みたいな優しい子に会ってみたいわ

>>676 
オレは色々と弱すぎると思ってることの方が多いよ……w 
オレも、もう一度S子みたいな子と……とは思うけど、その時はまた違う感じになるんだろうね。  
678:2014/08/05(火)09:18:00 ID:
お疲れ様でした
北のばーちゃんカッコイイね
素敵な恋羨ましい

>>678 
北のばーちゃんはイケメンだよ! 
本当にオレの童貞人生で初めての恋だったんだなぁ……って今は感傷してる。 
681:2014/08/05(火)11:09:13 ID:
おはようございます。今日はかなり満足に寝れました。
書きなぐってよかったな……って思ったり。

先ほどS妹さんから「お姉ちゃんが夢にでちゃいますよー」って言われた。
それと、S母じゃなくても、S妹も俺の変態性知ってた(´∀`;)
ただ「S子お姉ちゃんが望んで体を許したんだか堂々としてなさいw」と笑われたり。

ほぼ初対面なのに仲良く接してくるのは、本当にS子似だ……。
679:2014/08/05(火)10:21:48 ID:
俺も色々うるさいこと言ってたけど、
鳥肌と涙が止まらないいい話だった。
マジ長すぎるけど、それだけ沢山1さんはS子と思い出作れてたってことだよな。

お前もS子を沢山想えてる
だから突然の別れは気にするような物じゃないと、思うけど

この話がフィクションであれノンフィクションであれ、
俺のこの感動は本物です。お疲れ様でした

質問が良いなら聞いて欲しいのだが。

S子は、生前霊感強かったのかな?
あとオレはS子以外でその後、幽霊とコンタクト取ろうと思ってる?
あと怒男の正しい読み方ってあるの?
682:2014/08/05(火)11:21:27 ID:
>>679
そう考えるとそうかもしれないですねw
オレとS子で沢山思い出は作ってますし、ここに書いてない思い出だってあります。
そうだね、本当に沢山思い出作りで来てた。

>S子は生前
S子はやはり霊感は強い子だったそうです。
死んだ父親が見えていたり、友人の守護霊や、道端の幽霊が見えたり。

モヤが見えていた”光”は間違ってなかったのだと思います。

どこまで自覚しているか分からないけど、
S子は時代が時代なら”巫女”で、そのまま神として祀られたんじゃないか、ってほどらしい。
何だかんだで強さ的には、北祖母クラスだったのかもね。

>コンタクト取ろうと思ってる?
思ってないかな。
いや、北祖母にも言われましたが「やはり住む世界が違うモノ、覚悟を持って接しろ」との事なので。
今回はS子が好きだったからココまで来れたけど、そうでなけば結局肝試しのDQNと変わりないよ。

2か月北海道に居る間に、北祖母に蓋をしてもらったんだけど。
どういう訳だか、俺が蓋を自分でこじ開けちゃうみたい。だから、もうどうしようもできないね、って。
以来、結構見えてるかもしれない。気にはしていないけど

>怒男
「ドオ」ってオレは読んでる。
怒男の本名について聞いているなら、答えられない。
680:2014/08/05(火)10:48:24 ID:
>>1乙でした。

これは事実だとすると、心霊学の貴重なサンプルになる事例だな。
オラ、ワクワクしてきたぞ…
683:2014/08/05(火)11:25:43 ID:
>>680
心霊学が、どのような物かオレは分からないし、
どういうサンプルとしての価値があるのか分からないけど

北祖母が言うには、ああ言うのは初めてだったけど、オレとS子の様な関係の人は他にも居たそうです。
それと、言わないだけで割とあるんじゃないかーっとも言ってましたw

そうだよね、人を好きになるのに壁なんか無いんだよ!
二次元にだって恋して良いんだよ!
684:2014/08/05(火)11:32:45 ID:
乙です!
読んでていちは周りの人たちに恵まれてるなーって思った
俺もそういうやつらに出会いたいわww

ちょっと長かったけど続きが気になって更新ボタン押しまくってた
こういうことって本当にあるんだな
感動をありがとう
685:2014/08/05(火)11:45:17 ID:
おつです!
感動しました!

S子に天国で会えたら良いですね!
689:2014/08/05(火)19:32:10 ID:
こんなに聞いてくれてた人が居たのか(´;ω;`)

>>685
ぜったーーーーーーいに、会ってやります!
会って、抱き着いて、足見て萌えて、そしてそして、どれだけ幸せに過ごせたか、お話したいと思います。
……もう、そりゃ1000レス分ほど。さすがに嫌われるかw
686:2014/08/05(火)12:04:03 ID:
お疲れ様でした。
いちさんがこの先幸せになれるよう願ってます。
690:2014/08/05(火)19:42:35 ID:
うし、このレスで最後にします、ID変わるまでROMります。

最後に。
何度も申しますが、ここまで長い話を聞いて頂きまして、ありがとうございました。
同時に皆様に楽しんでいただけたら幸いです。

心霊関係について「モヤは注意しろ」とか「皆様も幽霊には……」とか、えらそうなことは言いません。
強いているなら、『 事故に注意して 』ぐらいです。

一緒に悲しんでくれ、笑ってくれた、とにかく感情を抱いてくれた。
そんな皆様にも、オレ並み、いえいえ、それ以上の『 幸福 』が訪れることを願っています。

顔も可愛くて、声も可愛くて、元気で明るくて、黒ストッキングの足が魅力的……。
そんな笑顔素敵なS子と俺の『しょうもなく…… ”ないッ!” 』思い出話を終わりにします。

オレは幸せになって見せます!幸せになって生きて、天国でS子に会います!
聞いてくれた皆、ありがとうございました。どうか、お幸せにっ!(´∀`*)ノシ
691:2014/08/06(水)00:03:16 ID:
小説を読むように
1ページづつ捲りながら毎日、読んでいました。

>>1さんにデブでもモテる呪いを掛けて行きます。

最後迄書ききって、読ませて頂きありがとうございました。
お盆にs子さんに逢えると良いですね。
693:2014/08/06(水)03:19:22 ID:
乙か霊わ
697:2014/08/14(木)04:33:04 ID:
お盆だったけどS子と会えたりしてないかな?
698:2014/08/18(月)23:46:16 ID:
コテハン忘れたけど、1です。

>>697
遅れながら、残念ながら会えていません(´д`;)
いや、実はお店が休みなので北海道の家の方に遊びに行きまして……w

なので家の方に現れていたら……

祖母曰く
「お盆だから会えるとは限らない。
 お盆は先祖が様子を見に来る、見に来て安心させる日のようなもの。
 話しかけてくることは少ないよ。」とのこと。

お店のまかない食べ過ぎて太ってしまったので、今の姿見せたくないww
699:2014/08/19(火)15:25:01 ID:
どんな見かけでもS子さんならいっちを愛してくれるはず…ww
700:2014/08/21(木)12:26:24 ID:
切ないけれど、あたたかい話をありがとう。全部読んでよかった。