383:2009/10/27(火) 09:29:23.43 ID:
おはよう!
いやあ、昨日の立ち会いは暇だったーww
車の中でずっと寝てたよww

じゃあ投下しますねww
384:2009/10/27(火) 09:31:26.80 ID:
おはよー
今日は早いな。

>>384
てか、寝てないから今、帰宅中ww 
385:2009/10/27(火) 09:32:32.87 ID:
少しスピンオフがしたくなった
森君編


~匂い付き消しゴムを食べたく成りませんか?~


387:2009/10/27(火) 09:35:26.92 ID:
森君は少食だ。
いや、偏食だった。

肉が好きじゃ無い。
野菜や魚が好きだった。
かと言って貝や海老も好きじゃ無かった。
気持ち悪いからだ。

その為、小さい頃からガリガリでイジメられていた。
イジメられるのが嫌で一応自分なりに体を鍛えて見たがダメだった。
どうしても筋肉が付かない。

だから彼はイジメられない為に空気の様に気配を消す事を覚えたのだった。
388:2009/10/27(火) 09:37:01.16 ID:
小学校時代の彼は正に空気だった。
学校では誰とも喋らず、誰とも接触しない毎日を送っていた。

そんな人生淋しいじゃん。
そう思う。

だから彼はスイミングスクールに通っていた。
きっかけは親に奨められたのだが、いつしかそこは彼のオアシスになった。
毎回黙々とプールを泳ぐ。
コーチの言う事を素直に聞いて彼はメキメキと上達して行った。
389:2009/10/27(火) 09:39:55.53 ID:
そして、家で一人で漫画やアニメを見る。

凄く心地好い時間だった。
彼は物語を見る事で現実逃避をしていた。
それで十分満足だった。

が、彼はふと思う時があった。

物語の中の主人公は輝いている。
友達もいて、学生生活を謳歌している。
自分には無い。
友達も特殊能力も・・・

いつか・・・いつか自分にも欲しかった・・・
主人公じゃ無くても良い・・・
脇役でも良い・・・

だけど・・・仲間が欲しい・・・

そう思い続ける毎日でもあった。
390:2009/10/27(火) 09:41:42.32 ID:
夏休み前のある日、彼の学校でクラス対抗の水泳大会が有った。

空気の様な存在の彼だが、水泳には自信がある。

だが、元来の目立たない性格から彼は水中ポートボールの一員にしか選ばれなかった。

それでも彼は文句は言わない。
良いんだ。
自分は目立てる奴じゃ無い。
リレーなんかは目立つ奴が出るべきなんだ・・・

そう思っていたのであった・・・
391:2009/10/27(火) 09:43:30.43 ID:
水泳大会当日、リレーの一員が急遽風邪をひいて休んでしまった。
そして、誰かが代わりに出ないといけない。
クラスのリーダーが言う。

リーダー「誰でも良いから一人決めようぜ、俺がアンカーやるから絶対に勝つよ」

そう言われジャンケンで森君に白羽の矢が立った。

リーダー「森かよ・・・お前大丈夫かよ・・・」

そう言われたが、リーダーは仕方ないと思ったのか続けて言った。

リーダー「良いか?とにかく遅くても良いから25m泳ぎ切れ!分かったな?」
森君「・・・うん」
392:2009/10/27(火) 09:45:35.13 ID:
水泳大会は始まり、最後の大詰めで有るクラス対抗のリレーが始まった。
大声の歓声が聞こえる。
彼のクラスはビリだった。

リーダー「何してんだよ!!!!」

リーダーが叫んでいた。

ビリのまま四番手の森君に回って来た。

リーダー「森ー!!!足着くなよ良い・・・」
ドボーン!!

その言葉の途中で森君は見事な飛び込みで、水中に潜った。

そして浮かび上がると凄いスピードで周りを抜いて行く・・・!


一気に二位まで上がった・・・!!!
393:2009/10/27(火) 09:48:00.49 ID:
全員が呆気に取られる中、五番手代わった・・・!

森君は後ろに下がりリレーの続きを見つめる。
五番手は・・・早速三位に下がってしまった・・・
そして、最後のリーダーがアンカーになり、追い上げる・・・!

歓声がマックスに成った・・・
リーダーが二位に上がった・・・!

が、今一歩の所で二位に終わってしまった・・・!

全員が「あ~~・・・」

と言う歓声が上がるが、プールから出たリーダーを褒めたたえた。
394:2009/10/27(火) 09:51:04.97 ID:
いや、違うじゃん。
森君は思った。

俺じゃねーの・・・?

森君はそう思うが、誰も森君の側に来ない。
まるで自分一人、別世界に居る気がした・・・

その事で益々森君は誰とも接触しなくなった。

所詮・・・自分は脇役にすら、成れないんだ・・・
森君はそう思い、好きだった水泳も辞めた。

そして、家で漫画を読み、漫画を書く生活を始めたのだった・・・

395:2009/10/27(火) 09:54:12.79 ID:
中学生に成っても、その生活は変わらなかった。
学校では一人ぼっち。
家に早く帰りたい・・・そう思う毎日であった。

中二に成っても彼の生活は変わらない。

一生・・・・このままなんだろうな・・・
彼はそう思っていた・・・・


中二の一学期だった。
彼が休み時間に漫画を書いていると、いきなり声を掛けられた。

「それ、何?」

顔を上げるとクラスの委員長の福田君と、その友達の板倉君だった。
396:2009/10/27(火) 09:58:25.11 ID:
板倉「すっげえwwwwwwちょーウメーwwwwww」
福田「本当だww森君スゲーなwwww」

二人は興味津々で言って来る。
初めて声を掛けられた。
いつもは皆、気持ち悪がって声を掛けない。

二人はそれからずっと森君に質問しっぱなしであった。
彼は生まれて初めて興奮して自分の事を話し続けていた・・・

それから毎日、彼は二人に接触する機会を探っていた。
だが、二人は気が付かない。
無視している訳では無い事は理解出来た。
397:2009/10/27(火) 10:00:48.44 ID:
単純に二人は気にしていないのだ。
多分話し掛ければ話してくれる。
ただ、話し掛けられなければそれまでなんだ。

森君は話し掛けよう・・・そう思った。

だが、出来なかった。
今までの人生の中で自分から話し掛ける事が無かったからだ。

話し掛けよう・・・

そう思う毎日の中で・・・
いつしか、時間だけが過ぎて行った・・・


そして、彼に諦めと言う言葉が生まれたのであった。
398:2009/10/27(火) 10:04:06.84 ID:
夏休み前のある日。
彼はいつもの様に朝起きて学校に行く。

ジリジリと太陽が照り付け、学生達はもうじき来る夏休みにワクワクしているのが分かった。

だが・・・

自分はワクワクしていない。
全くしていない。
ただ唯一救いなのは学校に行かなくても良い事だ。

学校で空気の様に堪えなくて良い事だけだ。


なんてマイナス方向の学生生活なんだろう・・・
森君は思った。
399:2009/10/27(火) 10:05:50.13 ID:
周りの学生がワクワク感で一杯の中、自分はホッとしているのだ。
人に会わなくてホッとしている夏休みを送るんだ。

今までは、いつか・・・
いつか自分も青春が謳歌出来ると心の片隅に思っていた・・・

だけど、
だけど来ない。

そんなチャンスは来ない・・・

一生・・・来ないんだ・・・!



400:2009/10/27(火) 10:07:49.78 ID:
森君はそう思うと涙が出て来た。
鼻の奥がツーンと成り、涙と鼻水が出て来た。

ヤバい・・・
こんな姿を人に見られたらヤバい・・・

そう思い涙を拭うが、止まらない。

分かってる・・・
自分が動かないといつまで経ってもこのまま、と言う事も分かっている。

だけど・・・
だけど・・・

森君は空を仰いだ。
夏の朝日は既に頭上の方にある。

大勢の通学する学生の中で、彼は一人空を仰いでいた・・・
401:2009/10/27(火) 10:10:05.63 ID:
チャンスが欲しい・・・
あの水泳大会はチャンスだった・・・
だけど無駄にした。

分かっている。
そんな事は分かっている。

だけど・・・もっと確かな・・・
もっと自分の手に掴める・・・チャンスが欲しいんだ・・・!


お願いだよ!!!
別に恋人とか凄い能力とか要らない!!!


ただ・・・
ただ、仲間が欲しいんだ・・・
一緒に笑って・・・
一緒に喧嘩して・・・
一緒に泣く・・・

そして・・・

一緒に喜びを分かち合える・・・


そんな仲間が欲しいだけなんだ・・・!!!!



402:2009/10/27(火) 10:11:28.54 ID:
・・・・
・・・・

彼の心の叫びが神様に届いたかどうかは知らない。

だが、この日彼に転機が訪れたのは確かだった・・・


「はーい、私達実行委員に立候補しまーすww」
「よし!!!!決まった!!!後はお前らが指名しろ!!!」



「じゃあ・・・板倉と・・・後一人は・・・」




403:2009/10/27(火) 10:12:39.65 ID:
以上、森君編第一部完

第二部はまた書きます

そして俺は寝ます

またねー
404:2009/10/27(火) 10:14:18.58 ID:
おやす~
森君wwktk 
406:2009/10/27(火) 10:50:06.27 ID:
匂い付き消しゴムは子供が口に入れても呑み込まないように
「苦味剤」ってのが入っている場合があるから、すごく苦いので
食べないように!!

じゃ、ROMるわ
409:2009/10/27(火) 12:59:16.46 ID:
原付が盗まれてた・・・orz
誰だよ早く返せよチクショー・・・お陰で寝ずに被害届出しに行ったわ・・・
410:2009/10/27(火) 13:00:54.51 ID:
俺も警察に行ったら妙に緊張してヘラヘラしちゃったよ・・・

誰でも良いから返して下さい
ガソリン満タンにするんじゃ無かった・・・
411:2009/10/27(火) 13:19:42.11 ID:
福ちゃんwwwwwwwwwwwプギャーwwwwwwwwwww
サトミに慰めてもらえwwwwwwwwwwwwwwwww
413:2009/10/27(火) 23:40:10.72 ID:
福ちゃんドンマイwww
サトミと出会えた事でだいぶ幸運使ってるから、ある程度の苦難は覚悟しとけwwwwwwww
416:2009/10/29(木) 18:15:38.86 ID:
のっそり投下します
第二部開始~
417:2009/10/29(木) 18:17:55.79 ID:
森は田舎道を自転車で走っていた。
熱い日差しが自分に降り注ぐのが分かった。

「森くん・・・ハアハア、ハエーよ・・・ハアハア」

後ろから板倉君が息を切らしながら自転車でついて来る。
森自身も少し限界が来ていた。
目の前に小さな駅舎が見える。
そこには軽くうなだれている福田君と石原さんの姿が見えた。

終わったのか・・・?

森が少し離れた場所に自転車を停めて駅舎を見つめる。
418:2009/10/29(木) 18:19:47.50 ID:
板倉君もゼーゼー言いながら森の隣に自転車を停めた。
二人はしばらく黙って駅舎を見つめていた。

遠くから単線電車がやって来た。
それが駅にゆっくりと入って行く。
福田君と石原さんは立ち上がり、そして石原さんが電車に乗った。

電車は入って来た時と同じ様に駅からゆっくり離れて行った・・・

福田君はしばらく佇んでいたが、駅のベンチに腰掛けた。
419:2009/10/29(木) 18:22:33.85 ID:
森は慌てて自転車を走らせ様としたが、板倉君の手が森の自転車を掴んだ。
板倉君は森の方を見る事無く、ただ黙って福田君を見つめていた。

森の胸が少し締め付けられた。
目の前で仲間が失恋をした。
中学時代にも同じ様な気持ちを味わった覚えがある。
あの時は間に合わなかった悔しい気持ちだけだったが・・・
今の気持ちはもっと締め付けられる思いだ。

空を見上げた・・・


そんな思いとは別に夏の太陽は照り付け、セミはミンミンと五月蝿く鳴り響いていた・・・

420:2009/10/29(木) 18:24:57.38 ID:
夏が終わり秋が来る。

相変わらず福田君は教室で一人物思いに耽っていた。

板倉君「ある意味、あそこまで出来る奴は凄いな」
森「もう、自分が堪らなく好きなんだろうね」

二人はそんな福田君を見ながら呟いていた。

板倉君「なんかでも、スゲエムカつく」
森「だねえ、イライラするよね」
板倉「うわ、遠い目をしだした・・・殴って良い?アイツ殴って良い?」
森「良いんじゃない?もう11月だしね」
板倉「何ヶ月引きずるんだっつーの」
421:2009/10/29(木) 18:27:16.35 ID:
板倉君は立ち上がると、福田君の側に行き肩パンチをする。

福田君「イタッ!!!なにすんだよ!!!!」

二人は小競り合いを始めた。
森はそれを見て笑った。

あれは板倉君の優しさだ。
ああする事によって福田君の鬱憤を吐き出させている・・・

だよな?

まあ、どっちでも良いかww
楽しけりゃww

森は二人を見つめていた・・・
422:2009/10/29(木) 18:30:09.87 ID:
森に取って福田君と板倉君との出会いは最高の出来事だった。

三人でつるむ様に成ってから森のオドオドは消えた。
そして、物怖じもしなくなっていた。

二人に出会えたからだな・・・

森は自分をわきまえていた。
自分が主役に成れない事を知っていたのだ。

でも良い。
あの日、あの夏休みの前の朝に願った。
脇役でも仲間が欲しいと・・・
叶っている。
願いは十分に叶っていた。

そして幸せだった・・・
424:2009/10/29(木) 18:31:31.77 ID:
秋が終わり冬に成った。

季節が変わっても三人は相変わらず馬鹿な毎日を送っていた。

クリスマスに板倉君が女の子三人と約束をして、六人でクリスマスパーティーをする事に成り、男三人はドキドキしながら森の部屋にクリスマスパーティーの飾り付けをした。

板倉君「そこ、もっと明るい色多めに使え!!!」
福田君「一応、サンタのコスプレとトナカイのコスプレを買って来たぞ!!!」
森「クラッカーは20個で足るかな???」
425:2009/10/29(木) 18:33:54.05 ID:
そして迎えたクリスマス当日。
女三人は「お腹が痛くなった」と言う理由でパーティーには不参加を示した。

男三人でコスプレをして、ケーキを食べクラッカーを鳴らした。
が、気分が収まらず板倉君の
「パイ投げしたくね?」
の発言をきっかけに女三人の所に余ったクリスマスケーキを投げに自転車を走らせた。

サンタ二名とトナカイ一名による夜の自転車走行は、まるで本物のサンタがプレゼントを運んでいる様であった・・・
426:2009/10/29(木) 19:00:19.56 ID:
結局、パイ投げが行われる事は無かった。
女の子の家の前で親が居る事に気が付いた三人はモジモジして一気にテンションが下がり、
トボトボ帰宅している最中に駅前のカラオケから女三人が学年のイケメン男三人で出て来た所を目撃したからだ。

森達三人はその後、全力で自転車を走らせ
真冬の海まで二時間かけてサイクリングに出掛ける事に成った・・・
427:2009/10/29(木) 19:01:41.33 ID:
正月は正月で初詣に出掛けた。
福田君のおみくじが「凶」が出て爆笑していた板倉君に「大凶」が出た。
福田君がそれを爆笑していたら、いつの間にか喧嘩に成り、
もみ合ったまま二人は神社の池に落ちた。

と、まあ・・・
いつもの様な毎日を送っていたのだった。
428:2009/10/29(木) 19:04:26.67 ID:
三人は三学期に入ると塾に通う事に成った。
きっかけは森が塾に行く、と言う事に成り、二人は暇なのか毎日、塾に付いて来ていた。

大手の塾と言う事も有り一緒に授業をモグリで受けていると、
どうやら二人も勉強に興味を示し、正式に塾に入り勉強をし始めた。
やはり受験を控えた身なので焦りが有ったのかも知れない。

今まで三人の中では森が一番勉強が出来たのだが、
三人で塾に通うに連れて、その順位は毎回変動する事に成った。
二人は本気で勉強に目覚めた様子であったのだ。
森も負けじと勉強を頑張る。
上手い相乗効果で三人はメキメキと実力を上げて行った。
429:2009/10/29(木) 19:06:09.56 ID:
塾に通い始めて三週間が過ぎた頃の事だった。

いつもの様に塾で授業の合間の休み時間、福田君と板倉君は塾の外に出て煙的な何かをムニャムニャしに行く。

森は一人で休憩所で缶コーヒーを飲みながらジャンプを読んでいた。
ワンピースおもしれ
そう思っていると突然、目の前に人の気配が有る。
チラリとソチラに目をやると女の子が一人立っていた。
430:2009/10/29(木) 19:07:42.90 ID:
胸が大きい・・・!僅か0.03秒での判断で、そう判断した。

そして次にスカートから見える太ももに目をやる。
ふむ。
良いラインだ。
そして彼は後悔した。

しまった・・・デジカメはカバンの中だ・・・!

痛恨のミスだった。

彼がそのミスを反省している最中でも、その女の子は森の側に立っていた。

ん?

森が怪訝に思っていると女の子が突然喋り掛けて来た。
431:2009/10/29(木) 19:10:03.08 ID:
女の子「あの・・・」
森「はい・・・?」

森が恐る恐る答えると、女の子は少しモジモジしながら手を差し出し

「食べて」

と小さな声で呟いた。

森「え?」

森が見ると、その右手にはチョコレートがあった。

森「あ、どうも・・・」

森はなんでチョコ?
と思いながら受け取る。

女の子「あの・・・名前教えて下さい・・・」

女の子はそう恥ずかしそうに呟いていた・・・
432:2009/10/29(木) 19:11:50.10 ID:
チョコを受け取り女の子が立ち去った後に森は思い出した。
今日がバレンタインデーだと言う事を。

そうか・・・バレンタインデーか・・・

森がそう思っていると福田君達が戻って来た。

板倉「てか、ロングピースなんて持ってくんなよ!!まだ頭がクラクラするわ!!!」
福田「しゃーねーだろ!親父の部屋にそれしか置いてねーんだから!自分で買う金ねーから仕方ねーよ!!」

いつもの小競り合いが聞こえる
433:2009/10/29(木) 19:13:39.63 ID:
ボーッとしている森に気が付いた板倉君が聞いて来た。

板倉「どうした、森く・・・」

話し掛ける途中で言葉を止めて、森の手に有る物を見た。

板倉「ふわあああああああ!!!!ふ、ふくだああああああ!!!!!」

板倉君が叫ぶ。
それに気が付いた福田君も板倉君が指差す方を見る。
そして目を開け叫んだ。

福田「うわああああああああ!!!!!!!」
森「そうなんだよ、バレンタインチョコ貰ったんだ」

福田、板倉「なんで冷静なんだよ!!!!!」
434:2009/10/29(木) 19:14:56.39 ID:
森「いや、貰えば分かるけど以外に大した事無いよ」
板倉「今の発言、スゲエムカつくよ」
福田「え???誰???塾の子????」
森「うん」
福田「え???どんな子????」

福田君が興味津々で聞いて来る。
森は少し考え答えた。
435:2009/10/29(木) 19:17:17.69 ID:
森「胸が大きい」
板倉「ほー」
福田「え?いや、他には?」

森は顎に指を置き考える。

森「太もも・・・綺麗・・・」
板倉「太もも綺麗入ります」
福田「いや、他には・・・」

森「・・・胸が大きいー・・・」
福田「いや、さっき聞いたし、それ・・・」
板倉「それで充分じゃん」
福田「お前らの価値観で話すんの辞めろよ・・・顔とかの情報ねーのかよ・・・」


こうして、森の恋が始まった・・・
436:2009/10/29(木) 19:18:35.75 ID:
とりあえず以上です

また続き書きます
437:2009/10/29(木) 19:39:53.39 ID:
塾か…イイなぁー(´・.・`)

あぁ、イイ話しなんだけどなんか自分が情けなくなってきたorz

それにしても森のスカウターすげぇなww

0.03秒とかwww
440:2009/10/29(木) 19:54:04.15 ID:
福ちゃんおつー!
森君の話なのに板倉に引かれるwwwwwwww
もしかして恋?/// 
444:2009/10/30(金) 11:12:23.51 ID:
塾の授業が始まり、福田君と板倉君は森にどの娘か聞いて来る。
森のレーダーはすぐに反応して、前方に座る女の子を指差した。
それを見た福田君と板倉君は死んだ魚の目をし始めた。

あれ?あんまりだったのかな・・・?

いきなり板倉君が鼻糞をホジリ森の服に付け始める。
福田君はシャーペンの芯を小さく折って投げて来る。

福田「てか、マジでカワイイんだけど・・・」
板倉「しかも胸が大きい・・・」

二人はぶつくさ言い出した。
445:2009/10/30(金) 11:14:41.84 ID:
板倉「てか、アレだ、ドッキリだぞそれ」
福田「ああwwあるあるwwww」
森「多分違うよ」

冷静な言葉に二人は黙った。

板倉「ああ・・・てか、なんでこんな盗撮野郎がモテるんだよー・・・俺なんかさー俺なんかさー・・・」
福田「俺はモテた事がある」
板倉「いつだよ!!!妄想だろうが!!!」
福田「ほら、言ったじゃんww海行った時のミユキちゃんww」
板倉「証拠がねーだろ!お前の場合、妄想かどうか分かんねーだろ!!」
福田「ああん???!!!言っただろーが!!!石原が俺に・・・」

福田君はそこまで言いかけて言葉を止める。

福田「いしはらー・・・」

そう言って机に伏した。
446:2009/10/30(金) 11:16:26.38 ID:
板倉「どうすんだよ森君、付き合うの?」
森「いや、よく分かんない」
福田「いしはらー・・・」

板倉「なんで分かん無いんだよ??!!」
森「いや、俺付き合った事無いし」
福田「いしはらー・・・」

板倉「嫌々ww関係無いっしょ!誰もが最初は付き合った事ねーしww」
森「うーん・・・」
福田「いしはらー・・・」
板倉「うるせー!!黙って落ち込んでろ!!!」



講師「てか、お前らマジでウルセー!!!やる気ねーなら出てけ!!!」
447:2009/10/30(金) 11:18:03.53 ID:
森は家に帰るとチョコを開けた。
小さなチョコで手作り感タップリのチョコであった。
食べてみると以外に美味しい。

森はチョコをくれた女の子を思い出した。

確か名前はミカと言ったはず。
同い年で近くの女子校に通ってるとの事。
思い出す内に森の心がドキドキして来た。

俺が・・・恋愛・・・?

まあ、いつかはするかも知れないと思っていたが、こんなに早くチャンスが来るとは思わなかった。
448:2009/10/30(金) 11:20:38.30 ID:
自分に仲間がいて共に過ごすだけでも満足していた。
なのに、恋人まで・・・
少し怖くなって来た。

ラッキー過ぎやしませんか・・・?


それからの毎日、森はミカの事を考える日々だった。
学校ではボーッとする時間が増え、塾ではミカを探して目で追う。
たまにミカと目が合うとすぐに逸らしてしまった。
そして心臓がバクバクとする。
恋だ・・・
森は思った。

完全に恋ですぞこれは・・・


449:2009/10/30(金) 11:22:05.04 ID:
板倉「で・・・?」
森「いや・・・これってどうしたら良いんだろ?」
福田「付き合えば良いじゃん!!気に入ってんだろ???」
森「いや、そうなんだけどさ・・・どうすんの?」

板倉「付き合って、って言えば良いじゃん!」
森「向こうから来てるけど、そう言う場合もそれで良いの?なんかおかしく無い?」

そう言われ二人は困った。
そう。
彼らは童貞軍団であったのだ。
そんな難題を吹っかけられても分からない。
450:2009/10/30(金) 11:25:55.68 ID:
福田「じゃ、じゃあ向こうが言うのを・・・待つ?」

福田君がそう言って板倉君を見ると板倉君はスッと目を逸らした。

福田「なんで目を逸らす?」
板倉「逸らして無いよ、お前の目を見ると石に成るんだよ」

板倉君にそう言われ、福田君は板倉君の目を見ようと追い掛ける。

福田「ほーれほーれ」
板倉「辞めて、石に成るから」
福田「ほーら、目を開けてごらん」
板倉「ダメ、ホントにダメ」

二人が遊んでいるのを尻目に森は本気で悩んでいた・・・

451:2009/10/30(金) 11:27:43.37 ID:
それから何もせず、何のアクションも起こらず、日々は過ぎて行った。

たまに塾で目が合ったらお互い会釈する。
それ位の接触であった。

てかさ・・・

なんかアクションしよーよ!!!
どうして良いか分かんねーよ!!!

森は困っていた。
452:2009/10/30(金) 11:28:38.09 ID:
ある日いつもの様に休み時間に福田、板倉コンビはまた塾から出て煙的な何かを吸う。

森は一人自販機で飲み物を買おうとした時にバッタリとミカに会った。

森「あ・・・こんちわ・・・」
ミカ「・・・こんちわ・・・」

二人はそう言って、そのまま沈黙に成る。
453:2009/10/30(金) 11:30:15.36 ID:
ヤバい・・・なんか話さないと・・・

森は思った。

森「あ、なんか・・・買うの?」
ミカ「あ、うん・・・」

そう言って二人は再び沈黙・・・
するとミカが笑い出した。
森も笑う。

ミカ「なんか、笑ってしまうww」
森「妙な緊張感が有ったねww」

二人は笑う事でグッと緊張感が取れた。

森「え?ミカちゃんはどこの大学狙ってんの?」
ミカ「私はねー・・・」

そのまま二人は会話に華を咲かせた。
454:2009/10/30(金) 11:31:37.69 ID:
休み時間の終わりのベルが鳴り二人は教室に戻る。
すると教室には福田君と板倉君が待っていたのであった。
二人は黙ったまま前を見ている。

いつも三人並んで座っていた。
この日は真ん中が森であった。

見られたのか・・・?

森がドキドキしながら席に着くと二人が言った。

「どこに居たんだよ?探したぞ」

その言葉に森はホッとした。

良かった・・・見られて無かった。
455:2009/10/30(金) 11:33:07.10 ID:
森「うん、トイレだよ」
板倉「へー・・・ミカちゃんと見つめ合いながら?」

ギクッ。

福田「そうかー・・・ミカちゃんはA大学を目指してんのかー・・・」
森「・・・見てたのか・・・」
福田、板倉「何がぁ?」
森「市ね!!!!」

福田「まあまあ、怒んなってww森君、俺良い事を聞いたんだよww教えてやろうww」
森「何?」

森は憮然として言った。
456:2009/10/30(金) 11:34:11.53 ID:
福田「あのな、知ってた?この世にはホワイトデーと言うのが有ってだなあ・・・」

その言葉に憮然としていた森が福田君を見る。

福田「それ・・・使えね?俺、凄くね?」

確かに・・・森は思った。
てか、何故に俺らはそれにもっと早く気がつかん。

森「良い!!!やるな!!!」
板倉「いや、それほどでも・・・ww」
福田「なんで勝手に手柄にすんの?」

457:2009/10/30(金) 11:37:12.11 ID:
次の日に森の家に集まり、何を買うか相談をした。
ああでも無い、こうでも無いと意見が出たがまとまらない。
そりゃそうだ。
三人共女の子にプレゼントをした事が無い。

結局、翌日に三人でイロイロ見に行く事にした。

翌日繁華街に三人は降り立った。

板倉「さて・・・どこに行く・・・?」
福田「小物屋とか・・・」
森「下着」
福田「いや、森君アグレッシブ過ぎ」

板倉「良いかも」
福田「ええ???」
森「だろ?」
福田「いや、お前らゼッテー間違ってるって」

福田君の止めるのも効果が無く三人で下着屋に行った。
458:2009/10/30(金) 11:39:31.49 ID:
板倉「見ろ!!!デケエ!!!デケエブラジャー!!!」
森「板倉君それちょっと胸に当ててみて」
福田「辞めろってマジで・・」

福田君はキョロキョロしている。

板倉「あ、なんかヤバい・・・癖になるかも」
福田「なるなよ」

森「板倉君、似合ってるよ・・・」
福田「どう見ても似合って無いじゃん・・・」

板倉「あ、この色なんか俺に合うかも」
福田「趣旨違うしさあ」

森「うん、その色良いね」
福田「いや、お前、もう眼鏡の度を変えろよ」

結局、三人は女店員にやんわりと、つまみ出された。
459:2009/10/30(金) 11:41:02.34 ID:
板倉「福田が挙動不審なんだよ」
福田「俺のせいかよ!!!」

二人が小競り合いを始めた時に森は小洒落た小物屋に目をやった。
福田君はそれに気が付き言った。

福田「あ、ここなんか良いかもね」
森「うーん・・・でも・・・」
板倉「あー、そうだな」
福田「え?何?」

森、板倉「入るのが・・・恥ずかしいな・・・」
福田「いや、もうお前らの言ってる事が分かんね」

結局、福田君に強引に連れて入られて、イヤリングを買う事に成った。
460:2009/10/30(金) 11:43:25.55 ID:
森はそれをホワイトデーの日にミカに渡した。

ミカ「え?何・・・」
森「あ、いや・・・バレンタインのお返し・・・」
ミカ「あww可愛いイヤリングww・・・良いの・・・?」
森「うん、趣味合って無いかもだけど・・・」
ミカ「ううん!大丈夫、凄く嬉しい!ありがとう・・・!」

ミカは本気で喜んでいた。


その風景を隠れて見ていた福田君と板倉君がコッソリ握手をしていたのを森は知らなかった・・・
461:2009/10/30(金) 11:44:33.75 ID:
以上です。すみませんが、まだ続きます

なんか昔を思い出して書いてたら懐かしく成って、これも、あれもって成ってきた

ダラダラ長くてすみません
462:2009/10/30(金) 11:47:53.35 ID:
福ちゃん乙ー
いいよいいよ~
読んでて楽しいよっ!
次もwwktkして待ってるよ!!
465:2009/10/30(金) 12:59:51.88 ID:
相変わらず読んでしまうわー。
「いしはらー」ウケたwwww

473:2009/10/31(土) 20:16:21.96 ID:
冬が終わり、暖かな日差しが現れる。

春休みに成って森はミカと二人で出掛ける様に成った。
結局、ハッキリとした告白は無いまま付き合う形の恋が始まったのであった。

二人で勉強したり、遊園地に行ったり、映画に行ったりもした。
毎日がドキドキとワクワクの連続であった。

三年生に成っても、そんな日々が続く。
474:2009/10/31(土) 20:18:09.14 ID:
板倉「高三に成っても恋愛してると受験失敗するよ」

板倉君は毎日の様にそう言って来る。

福田「俺は石原以外眼中にねーし」

聞かれてもないのに福田君はいつもそう言っていた。

森は少し二人が自分から離れてしまうのじゃ無いかと心配したが、そんな事は無かった。
二人は概ね森の恋を応援していた。
デートのプランや服装等も一緒に考えてくれるし、電話の内容とかを、よく聞きたがっていた。

まあね、実際は森君を通じて擬似恋愛を楽しんでたんだけどね。
475:2009/10/31(土) 20:20:41.61 ID:
森はコンタクトに変えた。
ミカから
「眼鏡が無い方がカッコイイよ」
と言われたからだ。

それを福田君と板倉君に話した時に板倉君が
「へー」
と言いながら眼鏡を踏み付けた事もコンタクトに変えたきっかけだった。

森はそれでも仲間と彼女に囲まれて幸せな日々を送っていた・・・


ある日、森はミカに
「私の家で勉強しない?」
と言われた。
そう言われた瞬間、森は鼻血が出そうに成ったが落ち着いた声で、
「それも言いかもね」
と呟いた。
476:2009/10/31(土) 20:22:36.40 ID:
その事を二人に話す。

福田君は何故か頭を抱えてブツブツ独り言を言った後に、ぎこちない笑顔で

「お、落ち着いてな・・・!」

そう言っていたが、拳を握り締めていた。

板倉君は

「お兄ちゃん、落ち着いて!!!私は構わないから!!!今のままで構わないから!!!」

と訳の分からない事を口走っていた。

だが、最終的には二人共

「感想を・・・感想を教えて下さい・・・」

そう言っていた。
477:2009/10/31(土) 20:24:14.77 ID:
森はミカの家に向かう。

この頃には二人は手を繋ぐ様に成っていた。
ミカは常に森の左側に立つ。
女の子がそんな事をこだわるのを初めて知った。

ミカの部屋に到着すると、ミカが「入って・・・」そう言う。
森は「お邪魔しまーす」そう言うが反応が無い。

ミカ「あ、今日は誰もいないから」

ミカの言葉に森は既にオーバーヒート寸前だった。
生まれて初めての女の子の部屋に入った時、良い匂い過ぎて死にそうであった。
478:2009/10/31(土) 20:25:41.25 ID:
そして、その日森は生まれて初めてのキスをした。
結局、その日はキスだけだったが、何回も何回もキスをした。

「キスだけで充分なネタになる」

これが彼が後に残した名言であった・・・

それから会えば毎回、二人はキスをする。
塾でもキスした事が有った。

そして二人が肌を重ね合う時間まで、そう掛からなかったのだった・・・
479:2009/10/31(土) 20:27:51.75 ID:
森はミカを連れて福田君と板倉君と遊んだりした。
ミカの高校の女の子を紹介したりもした。
だが、いつも二人は失敗に終わった。

福田君はすぐに女の子の前で遠い目をするし、板倉君はエロい事ばかり言う。

森はどうにかして二人に彼女を・・・
と思ったがことごとく失敗に終わった。
ハードルたけえ・・・
森は痛烈に感じたのだった。

まあ、友人二人は置いといて森は凄く幸せだった・・・

480:2009/10/31(土) 20:29:57.45 ID:
・・・・

夏の日差しが出始めた頃の事だった。

森とミカは図書館での勉強を終えて家路に着こうとしていた。

森「やっぱ私学一本で行こうかなー」
ミカ「森君の学力なら一応公立も受けた方が良いんじゃない?」

そんな話をしながら駅に立っていると突然、後ろから声が聞こえた。

「ミカ・・・?」

二人が振り返ると中々のイケメンが立っている。
481:2009/10/31(土) 20:31:42.45 ID:
なんだコイツ・・・馴れ馴れしい・・・

森がそう思っているとミカが呟いた。

ミカ「トモ・・・君・・・」

トモ君?
ミカの顔はビックリした表情を浮かべている。
森の頭に危険信号が鳴りはじめた。

トモ「久しぶり・・・」
ミカ「うん・・・」

二人はまるで森が存在しないかの様な雰囲気を醸し出していた。
482:2009/10/31(土) 20:33:05.62 ID:
ミカ「戻って来たんだ・・・」
トモ「うん・・・大学がこっちなんだ」
森「へー」

思い切って参加してみたが、勿論無視された。
トモはやっと森に気が付いて、森に軽く頭を下げた。
森も返礼する。

トモ「じゃ・・・また、携帯変えて無いよな?」
ミカ「・・・うん」

トモはその答えに頷くと、もう一度森に頭を下げて去って行った。
483:2009/10/31(土) 20:34:53.55 ID:
トモが去った後に森は何でも無い様な感じでミカに聞いた。

森「誰?」

森の問いにミカは少し目を逸らしたが、森の目を真っすぐに見つめて笑った。

ミカ「妬かない・・・?」
森「餅は生で食う方が美味い」

森の答えにミカは笑う。

ミカ「前の・・・彼氏・・・」

まあね。
想像はつきましたよ。

ミカ「ビックリしたーww一個上の先輩だったんだけどねwwまさか出会うとはww」

ミカは本当にビックリした表情を浮かべていた。

森は少し安心していた。
ミカが正直に言ってくれたからだ。
484:2009/10/31(土) 20:39:07.05 ID:
ミカ「ゴメンね・・・嫌な気分にさせたね・・・」
森「大丈夫だよww」

森はそう言って笑った。そうだ大丈夫だ。
今のミカの彼氏は俺だ。
自信を持て・・・

だが、少しだけ引っ掛かりを覚えたのはトモが最後に残した一言であった・・・

「携帯変えて無いよな・・・?」

それからも、特に二人の間に波風は立たなかった。
森も敢えて何も聞かない。
486:2009/10/31(土) 20:40:22.24 ID:
ただ、不安に成り福田君と板倉君にはその事を言った。

福田「大丈夫だって、ミカちゃんはお前の事を好きだからww」
森「だよな・・・」
板倉「・・・やってたんかな・・・」

その発言に福田君は板倉君を蹴る。

板倉君は「痛い、辞めて・・・」
そう言って亀の様に丸く成っていた。

森は笑っていた。
気にしないと言ったら嘘だが、過去の事を今更とやかく言っても仕方が無い。

過去の事を・・・


487:2009/10/31(土) 20:41:36.63 ID:
すみません、書き溜め以上です
また続きを書きます

今日は今からサトミと竜也と三人で飯に行きます

じゃあね!  
494:2009/11/02(月) 03:59:21.23 ID:
森くんがなんでカズミの時
あんなに怒ってたのかと思ったら
やっぱりこういう過去があったからなんだね…。 
497:2009/11/04(水) 08:05:03.42 ID:
梅雨の季節はジメジメして鬱陶しい。

板倉「あー・・・雨ウザいわー・・・」
福田「だなー気分が萎えるよなー」
板倉「甲子園目指してたら切れてるよな」
福田「意味は分からんが、まあニュアンスは分かる」

二人がいつもの様に学校の別棟で昼休みにグダグダしていた。

板倉「期末テスト有るなー」
福田「どうせ受験勉強してるから無しにして欲しいよな」
板倉「今日どうする?森君はデートかな?」
福田「さあ?」

そんな話をしている時に森がやって来た。
498:2009/11/04(水) 08:06:34.25 ID:
森「コロッケが売り切れだったよ」
福田「ああ、ラグビー部の奴らだろ?アイツら一年使って買い占め過ぎなんだよ」
板倉「俺らでコロッケ作って来てラグビー部に売るか?」
森「それ儲かりそうだな」

三人で下らない話をする。

福田「今日森君デート?」
森「うん」
板倉「森君浪人したら俺らに敬語使わせるから」
森「大丈夫。図書館行って勉強する事に成ってるからww」
499:2009/11/04(水) 08:09:21.20 ID:
福田「良いなー・・・ちきしょー俺も青春してーよ・・・なんも無いまま高校生活終わっちまうよ・・・」
板倉「大丈夫だ。終わったのは高校生活だけじゃ無いよ」
福田「人生か!!!人生終わってんのか!!!ちきしょー!!!!」

森「あ、俺、次の授業体育だ。行くよ」
福田、板倉「バイバーイ」
森「うん、お疲れ」

森が別棟から出て行く。

福田「はー・・・良いな・・・」
板倉「だなー・・・なあ、今日街に行かない?靴買いたいんだよ」
福田「野郎二人でショッピングかよ・・・泣けて来るな」
板倉「しかし森君はモテるな、一年の女からも告白されたしな」
福田「俺もモテた事有るよ海で」
板倉「だからそれ本当に有った事なのかよ!!!」

500:2009/11/04(水) 08:11:22.39 ID:
森は授業が終わると直接、図書館に出掛けた。
森が到着すると、そこにはミカの姿が無かった。

まだ早いか・・・
そう思い森は一人で勉強を始める。
すると森の携帯にメールが入った。

「ゴメン!今日は行けないです。ゴメンなさい」

そうメールが入る。
森はガッカリした。

けど仕方ないな・・・
そう思い一人で勉強を続けた・・・

501:2009/11/04(水) 08:13:26.17 ID:
福田君と板倉君は街にショッピングに来ていた。

福田「雨降ってる日になんで買い物行くんだよ」
板倉「こう言うのは気分が乗った時に行くもんだ」
福田「余計ブルーだよ」

板倉「どうする・・・手・・・繋ぐ・・・?」
福田「え・・・?い、良いのかよ・・・///」
板倉「う・・・うん・・・///」

二人は・・・
手を・・・

繋ぐ代わりにほっぺをツネり合う。

福田「痛いな、このヤロー・・・」
板倉「やりやがるな、このヤロー・・・」
502:2009/11/04(水) 08:14:45.52 ID:
板倉君とじゃれている時に福田君の目に見覚えが有る人間が映った。

福田「あれ・・・ミカちゃん・・・?」

その言葉に板倉君も振り返る。
そこにはミカが立っていた。

福田「アイツら勉強せずに、青春しやがって・・・俺は板倉の馬鹿と二人切りなのに・・・」
板倉「待て・・・誰だあれ・・・」

板倉君の言葉にミカの隣に立つ人物を見た。
背が高いイケメンがミカの隣で笑ってる。
503:2009/11/04(水) 08:16:22.88 ID:
福田「・・・え?」
板倉「ふむ・・・」

板倉君が福田君の肩を叩く合図で二人は走って木陰に隠れた。
なんで隠れるかは分からない。

だが、見つかったらヤバい、その気持ちが湧いていた。
高校生二人が木陰に傘を差しながら隠れている。
通行人がジロジロ見ていくが二人は気に成らなかった。

それより目の前に居るミカとイケメンが気に成った。
ミカ達笑って何かを話していた。
何を話しているかは分からない。

そして二人はそのまま歩いて繁華街に消えて行った・・・
504:2009/11/04(水) 08:18:02.95 ID:
板倉「・・・お兄ちゃん・・・イケメンだな」

帰りの電車で板倉が呟く。
ミカ達を見失った後に、福田君達は靴も買わずに慌てて電車に乗ったのだ。

福田「・・・うん?あれ・・・お兄ちゃん・・・?」
板倉「・・・お兄ちゃんだろ・・・」
福田「・・・うん、だよな・・・」

二人はそのまま黙り込んだ。

「おえっ・・」

福田君が青い顔をして吐きそうに成っていた。
板倉君も特に何も言わなかった。
いや、言えなかった。
505:2009/11/04(水) 08:19:16.98 ID:
その夜、福田君は家のベッドで一人悩んでいた。

彼は初めてああ言う現場を見た。
確かにドラマとかでは、よく有るシーンだ。

だが、現実でしかも親友の彼女って・・・

福田君は再び吐きそうになる。

なんだよ・・・
自分の事じゃ無いのに・・・
いかん・・・
眠れん・・・


506:2009/11/04(水) 08:21:09.35 ID:
翌日、いつもの様に休み時間を別棟で過ごす。
森がアニメの話を始める。
福田君達は何も答えずにマットの上に寝転がり黙っていた。
森が喋り終えたと同時に福田君が呟いた。

福田「あのさ・・・」

福田君の呟きに板倉君はビクッとした。
そして福田君を見る。
福田君は下を向いて何かを考えていたがそのまま続けた。

福田「昨日さ・・・」

福田君が話し始めたので板倉君は立ち上がり、
「お、俺・・・トイレ・・・」
そう言って逃げようとするが福田君にズボンを捕まれる。
507:2009/11/04(水) 08:22:34.90 ID:
板倉君は諦めた様に再び腰を降ろした。

森「どうしたの・・・?」

森が恐る恐る尋ねて来る。
福田君は昨日見たあらましを森に告げた。
福田君は吐きそうに成っていた。

話を聞き終えた森はニコッと笑い告げた。

森「なんだwwそんな事かww」

その言葉に福田君と板倉君が顔を見合わせた。

森「それ知ってるよ~ww従兄弟の兄ちゃんだよww昨日こっちに来たから二人で買い物に行ってたんだよww」

その言葉を聞いた瞬間に二人は溜め息をついた・・・
508:2009/11/04(水) 08:24:05.21 ID:
板倉「なんだwwwwwwそうなんかよーwwwwww辞めろよー!!!」
福田「俺、昨日寝れなかったよwwwwwwしかも夜中に晩飯のハヤシライス吐いちゃったしwwwwww」

二人は心底ホッとしていた。
森も笑っている。
二人の重荷は一気に無くなった。


だが・・・
重荷は逆にもっと重くなり・・・
森の肩へとのしかかった・・・

昨日、ミカの所へ従兄弟なんか来てない・・・

福田君と板倉君がホッとして喜んでいる。
二人に重荷は背負わす訳にはいかない・・・

509:2009/11/04(水) 08:25:39.06 ID:
放課後、森はミカに会った。
いつもの様に図書館で勉強をする為だ。

ミカはいつも通り・・・いや、いつも以上に明るかった。
が、森に取って、それはやましさを消す為の物に見えて仕方が無かった。

勉強をしていても頭に何も入らない。
聞きたい・・・
昨日何をしていたかを森は聞きたかった。
勉強の合間に森は言った。

森「昨日さ・・・」
ミカ「・・・うん?」

ミカはノートに目をやりながら声だけで答える。
510:2009/11/04(水) 08:27:56.14 ID:
森「いや・・・一人で勉強・・・なんか集中出来なかったよ・・・」
ミカ「あwwゴメンね~A子が急に遊ぼうって言ったからww」
森「・・・そうか・・・え?どこで遊んだの?ミカの家?」
ミカ「ううん、A子の家」
森「へー・・・」

森はそれ以上聞けなかった。
帰り際に森がミカの手を繋ごうとする。
が、自然にスッ避けられた。
別れる時にいつも駅の陰でキスをするのだが、
ミカはそうする事も無く改札に消えて行った・・・
511:2009/11/04(水) 08:32:13.02 ID:
家に帰ってからも森の胸には裂けんばかりの痛みがあった。
モヤモヤ感が染み渡る・・・

最高に良い方向で考えれば・・・
ミカはA子の家に行く途中に、バッタリ友達に出会ってたまたま話し込んだ・・・
そして、別にそんな些細な事を自分に言う必要が無い・・

うん。
筋は通っている。

が・・・
何故手を繋ぐ事やキスを拒む?
分からない・・・

森は胸の奥から何かが込み上げて来る。
動悸が激しい。
考えれない・・・
辛い・・・
嫌だ・・・
なんでだよ・・・
なんで・・・
なんで一人の人を真っすぐに好きじゃダメなんだよ・・・

それで良いじゃないか・・・
なんでよそ見すんだよ・・・

森は側に有った本を掴むと壁に投げ付けた。
バサッと言う音と共に床に本が落ちる。
壁を殴る。

だが、そんな事では何も解決しなかったのだった・・・

512:2009/11/04(水) 08:33:33.86 ID:
それから森は毎日、胸に痛みがあった。
何か別の事をしている時は忘れる・・・
だが、ふとした瞬間に思い出す。
そして辛くて叫びをあげたくなる。

ミカは段々よそよそしい態度を示す様に成っていた。
何がどうとは言えないが態度に現れている。

終わりなのかな・・・
森はそう思う。

終わりたく無い・・・
ミカと別れたく無い・・・
ミカが好きだ・・・

だが、そう思うと胸が張り裂けそうに成るのであった・・・

513:2009/11/04(水) 08:36:36.34 ID:
福田君と板倉君が毎日の様に言って来る。
「大丈夫か?」。
森はその度にとぼける。
「何が?」
二人は何も言わずに森を見つめるが、
「そっか・・・」
と言ってそれ以上は何も言わない。

二人に心配をかけたくない。
その気持ちと助けて欲しいと言う気持ちが両方有った。

毎日胸が苦しかった。
ミカに会わない時よりも会って素っ気ない態度をされる方が胸が苦しかった。
514:2009/11/04(水) 08:38:34.82 ID:
自分の考えすぎで有って欲しい・・・
実は自分の勘違いで有って欲しい・・・

何度もそう思う・・・
が、森には分かっていた・・・

現実なんだと言う事が・・・


天気予報でもうすぐ梅雨が明けると言っていたある日。
期末テストが終わり全員がホッとしている時に、森だけは心が晴れなかった。
一人憂鬱な気分であった。
515:2009/11/04(水) 08:40:38.41 ID:
森は家で一人でいた。
ミカはテスト明けに友達と遊びに行くと言ってたからだ。
それも多分嘘なんだろう。
疑い出したらキリが無い。
だが、そう勘繰ってしまう。
森は一人で家で泣き出した。

俺は何をしているんだろう・・・?

そんな気分が持ち上がり、どうしようもなくなって泣いてしまったのだ。


その時だった。


母親が福田君と板倉君が家に来た旨を告げた。
そして二人が部屋に入って来た。
516:2009/11/04(水) 08:42:07.69 ID:
板倉「ツイスターゲームやろうぜ!!!!!」
森「え・・・?」
福田「福引きで当てたんだよ!!!!俺、スゲエ!!!!」
森「・・・・」

板倉「あれ???知らない?ツイスターゲーム???」
森「いや・・・知ってるけど・・・男同士ですんの・・・それ・・・?」
福田「ああああああ!!!!!!それ禁句だろうが!!!!」
板倉「代わりばんこに女役すれば良いじゃん」
森「それで良いの?」
517:2009/11/04(水) 08:45:01.15 ID:
二人は準備を始める。

福田「じゃあ・・・女役のくじ引きします・・・!!!」
板倉「頼む!!!俺は男役か良い!!!」
森「いや・・・どっちも一緒じゃん」

女役は森であった。

福田「よっしゃー!!!!森君と当たります様に!!!」
板倉「バカヤロー!!!森君は俺とすんだよ!!!」
森君「なんかキモいから辞めて・・・」

森はそう言ったが笑ってしまった。
三人で馬鹿みたいにツイスターゲームをやった。

そして三人で馬鹿笑いをしていたのだった・・・
518:2009/11/04(水) 08:47:58.29 ID:
夜に成り二人は帰った。

帰り際に玄関で板倉君が呟いた。

板倉「あんまりさ・・・一人で悩むなよ」

森はビクッとした。

福田「仲間は・・・使えるだけ使えよ・・・」

二人はそれだけ言うと

「じゃあな!」

そう言って帰って行ったのだった・・・



森はその晩ベッドで考える。
519:2009/11/04(水) 08:50:51.10 ID:
俺は昔一人ぼっちだった・・・
学校で一人ぼっちに成るのが嫌で休みが嬉しかった。
毎日が空気みたいな存在だった。
彼女はおろか、友達や、クラスで喋る奴すら居なかった・・・
本当に自分の一生に嫌気が差した事もあった・・・

所が今はどうだ・・・

自分の事を本気で心配してくれる親友が居る。
そして彼女も出来て、トキメキやワクワク、愛おしい気持ちを知り・・・

そして今、張り裂けそうな気持ちまで知った・・・

充分じゃ無いか・・・

俺は充分に青春を味わってるじゃ無いか・・・
最初は失う物なんて無かった・・・
だけど、今から失おうとしている物を考えても・・・
何も問題無い・・・


俺には・・・”仲間”が残る・・・!



520:2009/11/04(水) 08:53:20.05 ID:
翌日。

福田君は森からの電話で母親に起こされた。

福田「・・・もしもし」
森「ゴメン・・・寝てた?」
福田「タモさんが出るまでは起こすなよ・・・」
森「もうテレホンショッキング終わったよ」
福田「マジ???ヤベッ・・・」

森「昨日何時に寝たんだよww」
福田「1時」
森「寝すぎだろww」
福田「で・・・?どうした?タモさんから次のお友達として電話でも有ったか?」
521:2009/11/04(水) 08:54:55.05 ID:
森「うん・・・あのさ・・・」

森は一呼吸置いた。そして・・・

森「今からさ・・・別れて来るよ・・・」

その言葉に福田君は黙った。
そして眠気が覚めた声で言った。

福田「正直さ・・・」
森「うん・・・?」
福田「経験が無い俺からしたら・・・羨ましいよ・・・」

福田君の一言に森は笑った。

森「いつか、福田君にも分かるよww」

そう言って電話を切った。
そして森は出掛ける準備を始めた・・・


522:2009/11/04(水) 08:56:30.15 ID:
ミカが待ち合わせ場所に現れたのは、夕方に差し掛かる時刻であった。
ミカを呼び出した時、ミカは来る事に躊躇いを見せていたが強引に呼び出した。
森は何時間か図書館の前で待っていた。
待ちながらミカと逢瀬を重ねたこの場所で思い出に浸っていた。
そしてミカが現れた。

森「ゴメンな、強引に呼び出して」
ミカ「うん・・・」
森「こう言うのはさ・・・電話じゃダメかと思ってさww」
ミカ「え・・・?」

ミカは森を見つめた。
森はミカの顔を見つめると泣きそうに成った。
523:2009/11/04(水) 08:58:09.07 ID:
別れたく無い・・・

その思いが強く成る。
だけど・・・

森は空を見上げた。
紅く染まった入道雲が現れている。

夏だな・・・


森「悪い!実は好きな人が出来てさwwww悪いけど別れてくんないwwww」


そう言って手を合わした。

ミカ「・・・え・・・?」

ミカはビックリした表情をする。

森「いやあwwゴメンwwマジでww」

森は無理に笑う。
笑わないと泣いてしまいそうに成るからだ。
524:2009/11/04(水) 08:59:45.85 ID:
ミカ「・・・どう言うこと・・・?」
森「いや、どうもこうもさwwこう言う事だからww」

森は淡い期待を抱いていた。

「嫌だ」

と言って欲しかった。

「別れたく無い」

そう言って欲しかった。

だが・・・
そんな淡い期待は・・・
打ち砕かれた・・・


ミカ「そっか・・・じゃあ仕方が無いか・・・」


525:2009/11/04(水) 09:01:26.79 ID:
森はミカが図書館の前から立ち去った後、ゆっくり図書館から歩き出した。

そして、自嘲気味に笑う。

失恋か・・・
森は思う。

結構、ダメージ喰らうね。これは・・・

そして・・・泣いた。


ゆっくり歩きながら家路に着く。
森の家に向かう橋の前に到着した時に・・・


そこには福田君と板倉君がいた。


526:2009/11/04(水) 09:03:09.14 ID:
二人は自転車に乗り、そして板倉君の手にはケーキの箱が在った。

森「・・・・別れたよww」

森はそう言って笑う。

福田「うん・・・」

福田君はそれだけ呟いた。
板倉君は手に持っているケーキの箱を出した。

板倉「・・・パイ投げ・・・したくね?」
森「誰にww」
板倉「ミカ」

板倉君が笑いながら言う。
森も笑った。

福田「それか・・・今から二時間かけて海まで行ってケーキ食う?」

福田君がそう言って笑う。

森「・・・それが良いww」

527:2009/11/04(水) 09:06:38.67 ID:
三人は夏の夕日を浴びながら自転車を走らせる。

福田「なんだかんだ言いながら森君てもう童貞じゃ無いんだなー!!!!」

福田君は自転車に乗りながら叫んだ。

森「お蔭様でー!!」
板倉「良いよなー!!!モテる奴はー!!!」
福田「因みに俺も海に行った時にモテたー!!!」
板倉「しつけーよ!!!いつまで引っ張ってんだ馬鹿!!!」

福田「いや本当だってば!!!」
森「でも石原さんにはフラれたんだよねー!!!」
福田「いしはらー・・・」

板倉「凹むな馬鹿wwwwwwもう石原は忘れろwwwwww」
福田「はあああああ???なんでだよー!!!」
森「いやww無理っしょwwwwww」

福田「そんな事言って俺が石原と将来結婚するかも知れんぞ!!!!」
板倉、森「無い無いwwwwww」
福田「したらどーすんだよ!!!」
板倉「そん時は裸でパラパラ踊ってやるわwwwwww」
福田「結婚式でか???」
板倉「神父さんと一緒にな!!!」

福田「絶対だな!!!絶対だかんな!!!」
・・・・

・・・・
・・・・


暑い夏は・・・もう目の前であった・・・



528:2009/11/04(水) 09:08:52.33 ID:
以上です
さて、板倉にパラパラを踊って貰う事にします

じゃあね!

因みに竜也の恋愛話は余り知らないんで・・・

他に聞きたい話が有れば、可能な限り書いてみます
529:2009/11/04(水) 09:14:03.90 ID:
福田乙wwwwww
個人的には板倉の結婚式
530:2009/11/04(水) 09:16:36.79 ID:
石原弟のその後など 
539:2009/11/05(木) 23:24:24.75 ID:
竜也がどういう経由って言うか理由で福ちゃんの会社入ったか知りたいな

一度目と二度目とは違って三度目は竜也がいたからあえたみたいだしね
540:2009/11/06(金) 08:41:59.32 ID:
竜也の話と板倉の結婚式を書きます

545:2009/11/06(金) 16:07:28.22 ID:
少しスピンオフをしたくなった


~腹減ったからイチゴの匂いの消しゴム食べたんですが、さっきからトイレに篭り切りです~

546:2009/11/06(金) 16:08:22.11 ID:
暖かな陽気と成り、桜の蕾が膨らみ始めた。

三連休前の晩に仕事を終えた俺は事務所を出ようとした。
すると突然、大慌てで誰かが事務所に入って来た。

松平「あ、すみません!!!あ、福田さん・・・」

松平は俺の顔を見て呟いた。

俺「どうしたの?そんな慌てて」
松平「現場から剥離剤が足りないから急遽持って来てと言われまして・・・」

松平はそう言いながら、倉庫の鍵をキャビネットから取り出した
547:2009/11/06(金) 16:09:30.81 ID:
なんで前もって持って行かないんだよ!!!
と思っても作業員なんてそんなもんだ。

俺「・・・一人でいけるか・・・?」

俺が恐る恐る聞いた。

松平「あ、大丈夫ですwwすみませんお疲れ様ですww」

そう言われ俺はホッとした。
良かった。
俺は今日は早く帰りたかった。

548:2009/11/06(金) 16:10:28.54 ID:
明日に実家に帰る事に成っている。
明後日に親友の結婚式が有るからだ。

俺「そっか・・・じゃあお疲れ!」

俺はそう言って事務所を出た。

外に出ると暖かな春風がそよいでいた。
携帯を取り出しメールをした。
すぐに返事が来る。

「ご飯作って待ってるよ」

それだけ確認すると俺は電車に乗り帰路についた。
549:2009/11/06(金) 16:11:25.06 ID:
家に到着してインターフォンを押す。
するとカチャカチャと音を立ててチェーンを外してドアが開いた。

「お帰りなさい!」

出て来たのは笑顔のサトミだった。

俺「ただいま・・・ww」
サトミ「今日は早かったねー」
俺「うん、明日から板倉の所に行かないとダメだしね」
サトミ「私なんかドキドキして来たよー」

そう言ってサトミは笑う。
550:2009/11/06(金) 16:12:20.66 ID:
サトミと付き合って半年が過ぎていた。
俺は超幸せであった。

だってサトミはカワイイんだもんwwwwww。

いや・・・失礼。

家に帰ると迎えてくれる人が居るのは嬉しい事だ。
ずっと一人暮らしをしていた俺に取って一番幸せな事なのかも知れなかった。
551:2009/11/06(金) 16:13:13.10 ID:
明後日の結婚式はサトミも出席する事に成っていた。
板倉がサトミの分まで新幹線のチケットを送ってくれたからだ。

サトミが「なんか申し訳無いなー」と言っていた。
板倉も大人な対応に成ったもんです。
552:2009/11/06(金) 16:14:04.16 ID:
二人で新幹線に乗るってちょっとした旅行みたいでウキウキしていたんだよww
しかも実家に帰らずにホテルも取ったからww
いやあ板倉様々だねーwwwwww

そう思っていた矢先だった・・・

俺の仕事用の携帯が鳴る。

え・・・?
相手は目の前にいる俺の恋人の弟君だった・・・

俺は嫌な予感がしたので無視してみた。
553:2009/11/06(金) 16:15:13.19 ID:
すると次にサトミの携帯が鳴る。

サトミ「あ・・・竜也だ」

このヤロー!!!!
サトミは電話に出る。

サトミ「うん・・・いるよ・・・ちょっと待ってね」

そう言ってサトミの携帯を俺に渡す。

俺「・・・無理」
竜也「何も言って無いっすよ!」
俺「とにかく無理」
竜也「いや、お願いしますよ!」
554:2009/11/06(金) 16:17:12.29 ID:
俺は溜め息をつく。

俺「・・・なんだよ・・・」

目の前のサトミが不安気に俺を見る。

竜也「今日、初日の現場に居るんですけどね・・・」
俺「知ってるよ」
竜也「二階に上がる階段がフロアの真ん中に有るんですよ」
俺「ほう」
555:2009/11/06(金) 16:18:13.13 ID:
竜也「Bさんが、その階段の上からからワックスをぶちまけました」
俺「はあああああああ???????」
竜也「下のフロアに有る商品全てにワックスが掛かっちゃいまして・・・」
俺「・・・怪我人は?」
竜也「無いです・・・」

プチッ。
俺はそれだけ聞くと一旦電話を切った。
そして深呼吸をした。
556:2009/11/06(金) 16:19:07.71 ID:
サトミ「・・・大丈夫・・・?」
俺「大丈夫。別に命のやり取りが無い仕事だから・・・」

そう。
俺の信条として「どんだけの事が有っても死ぬ事は無い」が有る。

深呼吸をしている間に竜也から矢の様に電話が入る。
分かってる待てよ。
557:2009/11/06(金) 16:20:00.94 ID:
俺はタバコに火をつけた。
ワックスてね、中々落ちないんだよ。

俺はやっと仕事モードが復活して竜也に電話をした。

竜也「もしもし!!」

竜也が焦ってる。

俺「剥離剤は有るのか?」
竜也「無いんです!!!」

どいつもこいつも車に剥離剤を積んでおけよ!
558:2009/11/06(金) 16:21:36.44 ID:
俺「商品はどんな奴だ?」
竜也「雑誌です、それと壁や什器にワックスが付着して・・・」
俺「壁触るなよ!!!どんな塗装か分からんからな!!!すぐに剥げるぞ!!!」
竜也「あ、はい・・・」

俺「今から俺が剥離剤を取りに行く。その間にクリーナーで良いからポリッシャーを掛けておけ。床はそれでやり直せ」
竜也「はい」
559:2009/11/06(金) 16:23:26.33 ID:
俺は電話を切るとサトミを見た。

俺「と、言う事なんで・・・」
サトミ「大丈夫?」
俺「俺はね・・・」
サトミ「明日・・・お昼の電車だよ・・・」
俺「なんとかする・・・」
サトミ「・・・頑張ってね・・・」

サトミはそう言って悲しく笑う。
申し訳無い気持ちが胸に沸いていた・・・

560:2009/11/06(金) 16:24:29.12 ID:
現場に到着すると、凄惨な有様であった。

竜也「お疲れ様です・・・すみません・・・」
俺「Bさんは?」
竜也「テンパってます」

見るとBさんは動き回っているが、実質何もしていなかった。
Bさんは50代の人だが少し精神的に障害が有るのだ。

まあ、俺もある意味、心の病だけどね。
561:2009/11/06(金) 16:25:23.54 ID:
俺「どんな感じで落ちたの?」
竜也「上のフロアを清掃しようとして、ワックスを上に持って行こうとしたら、最上階でBさんが躓きました」
俺「ほう」

竜也「そのまま綺麗に四方にワックスをぶちまけながらワックス缶が階段を落ちて来たんです・・・エアリスが死ぬシーンみたいでした・・・」

エアリスのメロディが流れてワックスが落ちるシーンを想像して俺は吹いた。
562:2009/11/06(金) 16:26:22.37 ID:
俺はとにかくBさんにフォローを入れた。

俺「Bさん大丈夫だった?怪我無かった?」

そう優しく言うだけでも作業員は全然違う。
誰もわざとミスする奴はいないんだ。

そして全員に作業をさせた。
壁に着いたワックスは中々落ちない。

剥離剤と言ってワックスを剥がす薬品を用いるのだが、余り強くしたら壁が剥がれる。
563:2009/11/06(金) 16:27:17.56 ID:
俺らは雑巾に剥離剤を付けて、全員でゴシゴシ擦る。
これはキツイ作業なんだよ。
まあ、時間さえ掛ければ取れるんだけどね。

完全に終わったのは朝の6時を回っていた。
作業員は帰らせて俺と竜也だけ残る。
客への謝罪が有るからだ。
564:2009/11/06(金) 16:28:26.31 ID:
竜也「福田さん、今日実家帰るんでしょ??良いですよ俺だけで・・・」

じゃあ昨日の時点で俺を呼ぶなよ、と思ったが、まあ仕方ない。

俺「お前一人で弁償の交渉出来る?」

弁償するに当たり何でもかんでもやってたら割に合わない。
いかに上手く弁償額を減らすかが営業マンの能力にかかる。

俺の記憶では雑誌は返本が出来るので弁償が無い筈。
だが、ケチな客なら絶対にそれを弁償させる。
上手く客を怒らせ無い様に対応しなければならない。
565:2009/11/06(金) 16:29:20.36 ID:
店の開店が10時なので、9時か9時半には店長が来るだろうと思い俺らは車で待った。

新幹線は13時だった。
30分で交渉を終えて家に帰って東京駅に向かう・・・
充分間に合う。

サトミにその旨をメールした。
竜也の髭剃りを借りて髭を剃り、作業服からスーツに着替えた。

9時半に成り店に行く。
566:2009/11/06(金) 16:30:33.87 ID:
が、店長は来ていない。店員に聞くと店員は11時半に出勤だそうだ。
それはマズイ。
いくらなんでも11時半は遅すぎる。

俺はすぐに課長に電話した・・・が、出ない。
部長は出張中だった。
係長に電話しようとしたが、頼りない。
絶対に失敗するのが目に見えている。

課長から折り返しの電話があった。
俺は理由を説明すると、

課長「スマン、既に東北自動車道に乗って実家に帰ってるんだよ・・・」

ガックシだよ。
俺は渋滞に巻き込まれて課長が小便漏らすのを祈りながら電話を切った。
567:2009/11/06(金) 16:31:24.49 ID:
竜也「いや、マジで良いですよ福田さん・・・」
福田「うるさい」

俺はサトミにメールをした。

「スマン。先に行っててくれない?最悪先に新幹線に乗ってくれ。後の新幹線で追い掛ける」

それだけメールすると助手席の椅子を倒した。
とにかく待つしかない。

眠気と戦いながら俺は待った・・・

568:2009/11/06(金) 16:32:33.90 ID:
時間が来て店長に謝罪に向かう。
店長は気の良い人で雑誌は返本が出来るので弁償は要らないと言われた。
俺らはホッと胸を撫で下ろした。

俺達は急いで店を出た。

俺「スマン、竜也!悪いが家まで送ってくれ!」

俺がそう言うと竜也は首を振る。

竜也「直接、新横浜に行きます」
俺「え?」

俺はサトミに今から向かうと言う連絡をする為にサトミに電話していた。
569:2009/11/06(金) 16:33:58.68 ID:
サトミ「もしもーし♪お疲れ様ーww終わった?」
俺「スマン、サトミ!今から家に帰るよ・・・」

サトミ「新横浜に来てwwそっちの方が近いでしょ?竜也から場所聞いたからwwユウ君のスーツと着替えは持って出てるからww」

俺は竜也を見る。
竜也はニンマリと笑った。

竜也「結構、仕事出来るっしょww」
俺「意外になww」

俺も笑った。
570:2009/11/06(金) 16:34:54.15 ID:
急いで新横浜に向かい13時前には到着した。

竜也「カバンとか作業服は俺が預かっておきますんで!」
俺「サンキュー!竜也!助かったよ!」
竜也「いや、こちらこそ助かりました!じゃあ気をつけて下さい!」

そう言って竜也は去った。
俺はホームに上がりサトミが乗る新幹線を待つ。

そこで気が付いた様に仕事用の携帯の電源を切ったのだった・・・


571:2009/11/06(金) 16:36:09.02 ID:
以上です。取り合えず第一部です
ダラダラ前置き長いのはいつもの事で勘弁して下さいww

俺の仕事はこんなんばっかりですww
給料が良くなかったら絶対に辞めてるww

取り合えずまた続き書けたら投下しますww

じゃね
572:2009/11/06(金) 16:43:39.82 ID:
乙。
今更だが、森君には、
福田とサトミ、板倉とユミみたいにもう相手いるのか?
それともまだいないのか?ww
576: :2009/11/06(金) 18:54:25.76 ID:
>>572
森君は今はモテモテなんだよ 
ベイスターズの監督ばりに彼女を変えてる 


 
573
:2009/11/06(金) 16:48:15.60 ID:
出発からドタバタだなwwwwww
福田は一回お祓いしてもらうべきwwwwww 
582:2009/11/07(土) 09:42:40.67 ID:
爆睡中の俺を誰かが起こす。
うるさい。
俺は眠いんだ・・・

「起きてって!」

その声で目が覚めた。
俺の目の前にサトミの顔があった。
一瞬、今自分がどこで何をしているか分からなかった。

サトミ「もう着くよ」

そうか俺は新幹線でサトミと合流して走り出した瞬間に寝たんだ。
583:2009/11/07(土) 09:43:35.28 ID:
俺は伸びをしながら降りる準備をした。
駅に到着して俺達は降りて改札に行く。
そこで俺は携帯を取り出して電話をした。
数コールもしない内に相手は出た。

「今、目の前だよ」

相手はそう言う。
584:2009/11/07(土) 09:44:30.08 ID:
サトミ「あ、森くーんww」

隣のサトミがそう言って目の前にいる昔はただのオタクで今はイケメンオタクに手を振った。

森君「久しぶりww」

なんか爽やかに言う森君にムカついた。
585:2009/11/07(土) 09:45:23.25 ID:
森君「あれ?なんでスーツ?」

森君がそう言って俺を見る。

俺「昨日から寝て無いんすよ」
森君「相変わらず激務だねww」

森君は俺らを迎えに来てくれていた。

森君「あ、石原さんカバン持つよ」

こう言う気遣いがモテるコツなんだろうか。
俺のカバンも差し出してみた。
森君は無視した。
こんちきしょー。

森君の車でホテルまで送って貰う。
586:2009/11/07(土) 09:46:17.18 ID:
ホテルに到着すると森君が言った。

森君「晩にさ、板倉君が飲もうって言ってるからさ」
俺「大丈夫なんかよアイツ」
森君「大丈夫じゃない?じゃあ晩にねww」

そう言って森君は去った。

サトミ「晩まで寝たら?」

サトミの一言で俺は爆睡した。
587:2009/11/07(土) 09:48:01.30 ID:
夜起きて俺らは出掛ける準備をする。
その時にサトミが普通の靴を持って来る筈が何故か革靴を持って来ていた。

俺「いや、俺革靴履いてるじゃん」
サトミ「そっか・・・普段靴が居るんだね・・」

俺は再びスーツで出掛ける羽目になったよ。
サトミちゃんたら・・・

588:2009/11/07(土) 09:48:54.44 ID:
板倉「よお!!!久しぶり!!!」

待ち合わせ場所まで行った俺に板倉が笑顔で迎える。

板倉「てか、なんでお前スーツなんだよwwwwww」
俺「イロイロあってね」
サトミ「この度はおめでとうございますww」

サトミが丁寧な挨拶をした。

板倉「かたじけない」

もののふ?
589:2009/11/07(土) 09:49:48.38 ID:
四人で飲みに行く。

酔っ払った板倉がキャバクラに行こうと言い出した時は思わず殴ってしまった。

板倉「なんで????昔はよく行ったじゃないの!!!」
俺「行って無い!行って無い!」
サトミ「へー・・・」
森君「まあ、普通だよ石原さんww」
サトミ「へー・・・」
俺「違う!!違うんだ!!!」
590:2009/11/07(土) 09:51:01.63 ID:
その日結局朝方まで飲んだ。

カラオケで4時位に板倉がヨロヨロしながら家に帰って行くのを確認した。

森君はマイクを握りながら床で倒れていた。
サトミは俺の肩に持たれて寝ていた・・・

俺はサトミの良い匂いの髪をクンクンしながら起きていたww

591:2009/11/07(土) 09:52:00.68 ID:
翌日。
お昼前に式場に到着した。

サトミ「綺麗な式場だねー」
俺「あー・・・」

俺は待合室のソファーで宙を見つめていた。

森君「眠い・・・」

森君もボーッとしながら呟いた。

サトミ「ダレ過ぎじゃない?二人共!」
俺「俺、スゲエ寝て無いもんだって!」
592:2009/11/07(土) 09:52:55.78 ID:
そんな事を言ってると板倉の会社の人達の間から「ワッ」と言う歓声が沸いた。

見ると、タキシード姿の板倉とウェディングドレス姿のユミが立っていた。

サトミ「きれーwwwwww」

サトミがカメラを持って写真を撮りだした。
ユミはマジで綺麗だった。
板倉少し緊張した面持ちで会社の人達や親族に挨拶していた。

サトミ「なんか・・・良いな・・・」

そうサトミが呟いたのを覚えている・・・

593:2009/11/07(土) 09:53:52.41 ID:
式が始まりチャペルに板倉がぽつんと一人立っていた。

うわwwなんかマヌケだww
俺がそう思っていると、オルガンが荘厳な音楽を奏でて入り口が開いた。

そこに父親に連れられたユミが現れた。
なんかね・・・俺も少し震えたよ。
594:2009/11/07(土) 09:55:04.38 ID:
式は進行して指輪交換の後に誓いのキスと成った。

板倉はユミのベールを上げるとニヤッと笑い叫んだ。

板倉「ユミ!!!愛してる!!!!」

そう言ってブチュとしやがったww

俺は結婚式に余り出た事が無かったので、
ええ???これがスタンダードなの???
と思ったわマジで。

式に出てた人、みんなが拍手してたぞ
595:2009/11/07(土) 09:56:20.93 ID:
式が終わりフラワーシャワーを浴びせる。
その姿が絵に成ったよ。

話は変わるがこの前、俺もサトミと式場見に行ったんだけどさ。
高いねーww
知ってた?フラワーシャワーも見積もりに入ってんのよww
それもう込みにしとけよって思ったわww

てかねー、地元でやろうか、それとも東京でしようか、スンゲー迷ってんだよなー。
専用の式場でやる方が良いのか、ホテルでやる方が良いのかも迷うよね・・・

すみません。話しを戻しますww

596:2009/11/07(土) 09:57:26.26 ID:
披露宴が始まり、板倉の会社の偉いさんとユミの会社の偉いさんが最初に挨拶した。
その後に、何故か森君が乾杯の音頭をした。

いや、良いの?普通違うくね?

森君は乾杯の前に板倉が良い奴って事を語っていた。

そして緊張した顔で「かんぱーい!!!」と裏返った声で叫んだよ。
597:2009/11/07(土) 09:58:31.32 ID:
俺と森君で板倉に飲ましに行くが、係員にストップさせられた。
なんだよ・・・

とりあえず板倉の両親の所に行き、久しぶりに板倉の父ちゃんと語らった。

板倉の会社の人が「エロ詩吟」のパクリ芸を披露してたが寒かった。
パクリの時点で寒いのに滑ってるし。

俺「あれ良いんか?」
森君「板倉君も大人に成ったねー、ちゃんと笑ってるよ」
サトミ「そんな事言わないの!」

598:2009/11/07(土) 09:59:42.35 ID:
なんだかんだで宴は終わりに近付いた。
司会者が言う。

「宴もたけなわではございますが、ソロソロお開きの時間が迫って参りました・・・それでは締めを飾って頂くのは・・・この方!新郎板倉さんの親友の・・・福田さんです!!!」


なんでそんなハードル上げるんだよ!!!
599:2009/11/07(土) 10:00:35.10 ID:
拍手の中、俺は前に向かった。

俺は一週間考えたスピーチを披露する事に成った。

俺「板倉君、ユミさん結婚おめでとうございます、
並びにご両家の皆様方、本日は誠におめでとうございます」

皆がシーンとしていた。
600:2009/11/07(土) 10:02:04.49 ID:
俺「ただ今御紹介に預かりました・・・福田と申します・・・福山雅治似ですみません」

俺がそう言うとクスクスと来たので一気に緊張が解けた。
ホッとしながら続けた。


601:2009/11/07(土) 10:03:23.86 ID:
俺「板倉君と初めて出会ったのは小学生の時でした・・・
最初のHRで自己紹介が有ったんですが、板倉君は僕の前の席でした。
そして振り返っていきなり

『チキン南蛮とすき焼きならどっちがお洒落かな?』

と聞いて来ました。
僕が一瞬コイツ何言ってんの?って思っていると

『好きな食べ物だよ!今から自己紹介が俺に順番回って来るからさ!』

と言われました。
602:2009/11/07(土) 10:04:45.70 ID:
僕はヤバい人がいる!
そう思ったんですが、無視したらもっとヤバいと思い

『すき焼き』

と答えると

『センスねーな』

と言われ凹んだのを覚えています。

あの日から僕の自己紹介では必ず
『チキン南蛮』
と答える様に成りました。
僕のセンスを上げてくれてありがとう板倉君」

俺がそこまで語ると、少しづつ会場が沸いて来た。
603:2009/11/07(土) 10:05:36.12 ID:
俺「板倉君は正直、ご親族の前で言うのは憚りますが・・・
無茶苦茶な奴なんですww

小学生の時に自転車で空を飛べるか?
と言い出して自転車に発泡スチールで作った羽を付けて、坂道を下りました。

もちろんそのまま川に落ちました。
604:2009/11/07(土) 10:06:40.72 ID:
「中学の時はスケボーで通学しよう、
と言い出したのは良いんですが、
調子に乗ってバスに捕まって走り出したんです。

だけど、そのままカーブを曲がり切れずに、またもや川に落ちました」
605:2009/11/07(土) 10:07:59.14 ID:
「高校に成ると流石に落ち着いた感が有りました。

ですが、突然、イカダの凄さを教えてやる、と言い出して皆でイカダを作りました。

もちろん高校生が作った事も有り、
そして途中で板倉君以外は面倒臭く成った事も有り、
完成度が低いイカダに板倉君が乗った時は、僕らは少し違う意味でワクワクしてました。

案の定川に落ちた時は、ある意味感動したのを覚えています・・・」
606:2009/11/07(土) 10:08:53.28 ID:
俺がここまで話すと会場は大分暖まってたので俺はホッとした。

時折、拍手をくれる人もいた。

板倉は苦笑いを浮かべて話を聞いている。
ユミは普通に笑ってくれていた。
607:2009/11/07(土) 10:11:11.47 ID:
俺は続けた

「・・・ですが、こんな板倉君と僕が何故ずっとに一緒にいるかと申しますと・・・
もちろん、一緒にいて飽きないwwと言うのも有りますが・・・

話は板倉君と出会った最初の頃に戻ります・・・」

俺は少し天井を見た。
608:2009/11/07(土) 10:13:45.13 ID:
「最初の出会いから、僕らは何となく一緒に行動する様に成りました。
ただそれは、上辺の軽い関係だったんです。

所がある日、僕が学校で遊んでいる時に上級生のカバンを泥に落としてしまう事が有ったんです・・・
上級生が怒り、放課後に裏に来い、と言うベタな展開に成ったんですねww」
609:2009/11/07(土) 10:15:41.36 ID:
「その時、一緒に遊んでいた板倉君は放課後に成るとひょいと居なく成ったんですよww

うわ、アイツ逃げやがったww

と思って僕は一人、上級生の待ち伏せ場所に行きました。
そして上級生達に囲まれて胸倉を捕まれた・・・

その時でしたよ・・・

板倉君が走って現れました・・・!」
610:2009/11/07(土) 10:17:32.67 ID:
「そして、ポケットから当時流行していたカードのレアカードを取り出したんです・・・
そして、
『これ上げるんで勘弁して下さい』
と言いました。
板倉君はわざわざ家に、それを取りに帰ってたんです。

上級生達は満足して帰りました。
その後に僕は板倉君に
『なんであんな事したの?』
と聞くと一言だけ言いました。

『友達だから』

と・・・
僕はその瞬間決めました。

コイツとは一生友達で居ようと・・・!」
611:2009/11/07(土) 10:18:54.20 ID:
全員がシーンとして俺の話を聞いていた。

俺「僕の判断は間違っていませんでした・・・
その後、僕の側には常に板倉が居てくれました。
僕が失恋した時も、僕が落ち込んだ時も、そして僕が喜びを分かち合えた時も・・・

常に彼は僕の側に居てくれました。

たまたま座席が前後で話掛けられた人が、僕に取って掛け替えの無い人に成ったんです・・・」
612:2009/11/07(土) 10:20:36.14 ID:
板倉もユミも黙って下を見ていた。

俺「ユミさん・・・」

俺はユミに呼びかけた。
ユミは俺を見る。

俺「板倉は絶対にアナタを幸せにします・・・
それは18年間、側に居た僕が保障します・・・

だから・・・安心して下さい・・・!

アナタは絶対に・・・幸せになります・・・!!」

ユミは少し微笑み頷いた。
613:2009/11/07(土) 10:21:43.52 ID:
俺「板倉・・・」

俺は板倉を呼んだ。
板倉は少し顔を上げた。

俺「おめでとう・・・俺はお前の幸せが、心の底から嬉しいよ・・・

本当に・・・本当におめでとう!!!!」

俺はそれだけ言うと前を向き言った。
614:2009/11/07(土) 10:22:38.57 ID:
俺「長く成りましたが・・・これを私のお祝いの言葉と変えさせて頂きます!
本日は誠におめでとうございます!!」

会場から割れんばかりの拍手が有った時は、凄く嬉しかった。

板倉が少し涙ぐんでた。

座席に戻ると森君が握手をして来る。
サトミはハンカチで涙を拭い呟いた。

サトミ「・・・凄く良かった・・・」

そう言ってくれた。
615:2009/11/07(土) 10:23:31.65 ID:
披露宴が終わり、森君が幹事の二次会が開かれた。

二次会では板倉が会社の人達からベロベロに酔わされる。
途中、サトミがユミの会社の男に声を掛けられる場面が有り、
俺がヤキモチを妬いたのは言うまでも無い。
616:2009/11/07(土) 10:24:29.16 ID:
二次会も終わり、俺と板倉、森君、ユミ、サトミの五人だけで飲みに行った。

結局、朝まで飲んだんだけどね。
結婚初夜なのに良いの?って思ったよ。

最後に板倉が俺と森君に抱き着き言った。

板倉「・・・今日はありがとな・・・」

それだけ言うと照れた様に、ユミと去って行った・・・

617:2009/11/07(土) 10:25:22.51 ID:
サトミ「良い・・・結婚式だったね・・・」

朝日に照らされたサトミがそう言う。

俺「・・・うん、正直、感動したわww」
サトミ「私もww」

二人で誰も居ない早朝の街を歩く。

サトミ「ああー・・・私も、ああ言う所で式を上げたいなー・・・」

今考えればね、これってフラグだと思うんだけどさww
あの時の俺は寝不足と酔いで頭が回って無かったよww
618:2009/11/07(土) 10:26:43.33 ID:
俺「良いねー・・・」

こんだけしか答え無かった。
その言葉にサトミが軽く肩パンチをしてきた。

俺「いてっ、何?」
サトミ「べっつにー・・」
俺「なんだよww」
サトミ「べっつにー・・・ユウ君はキャバクラでも行けば良いんじゃない?」

俺「違うって!あれはさ・・・」
サトミ「違わないーww」
俺「聞けって・・・」

・・・・

俺はその半年後に・・・サトミにプロポーズをする事に成ったよ・・・


619:2009/11/07(土) 10:27:48.96 ID:
以上です
次は竜也の話を書こうと思うんですが・・・
そんなにエピソードが無いんですよね・・・
620:2009/11/07(土) 10:37:39.00 ID:
お疲れさま。

>家に帰ると迎えてくれる人が居るのは嬉しい事だ。

福ちゃんもう同棲してるんだっけか?

>>620
完全に同棲はしてないよ
基本、週末だけだよ 
621:2009/11/07(土) 10:59:06.51 ID:
うちも今、結婚式場探してるんだけど高いよなww
必要最低限であげれば安いんだけど、オプションつけないと話にならんしwwwwww

>>621
その通りだよな 
俺、二軒位見積もり取ったけど、余裕で200万越えしました 

622:2009/11/07(土) 13:11:17.35 ID:
考えてみたら1度目、2度目はまだ理解できる出会いだったが
3度目は出会い方は奇跡だよな

>>622
だから、この話を書こうと思ったんだよ 
まあ、奇跡だわww 

626:2009/11/08(日) 08:21:19.64 ID:
福田はスピーチの才能まであんのかよこの野郎!
うっすら涙出たw
くそーそのまま死ぬまで幸せで天寿を全うしろ!
627:2009/11/08(日) 20:00:40.36 ID:
>>626
同意するwwwwww
福ちゃんの投下を静かに待ってるわ

>>626>>627
ありがとう 
628:2009/11/09(月) 07:32:31.37 ID:
いかん
竜也の話が書けない。
エピソードを知らな過ぎるよ
なんにも浮かんで来ないっす 
635:2009/11/09(月) 07:49:05.28 ID:
てか、結婚て金掛かり過ぎね?

家財道具や家電で80万位かかるし、家を借りるのにも80万位みてる

新婚旅行代が60万位・・・俺の貯金が消えるよ・・・ 
640:2009/11/13(金) 01:20:16.99 ID:
>>635
式はいつですか!
奇跡の終着点の先が気になって仕方ない(^p^)
641:2009/11/15(日) 19:28:25.93 ID:
>>640
来年の4月か5月に成りそうだねー
結局、こっちでやる事に成りそうだね
647:2009/11/18(水) 12:44:45.78 ID:
ニコニコに動画あげられてたから人増えそうだ……
656:2009/11/18(水) 20:15:25.93 ID:
俺もニコ動見てみた
中学編1日で3万再生か
福田有名になりすぎて特定されるぞ 
728:2009/11/20(金) 21:37:23.05 ID:
会社でニコ動見たよ
タイトル違うから探したよー


見たけどさ・・・
正直言って良い?


イイハナシダナー
高校編で泣きそうに成ったよ・・・
これなんてエロゲ?買うわ俺・・・

この動画うpした奴、スゲエよ・・・
俺の駄文を、ここまで凄い物にするとは・・・

自分で体験した事だけど、なんか他人の話みたい
まあ、ニコ厨の奴らとは仲良くしろいww

良いじゃないかwwニコ厨の奴がパー速来てもww
このスレは誰の物じゃ無いんだからww

じゃあ俺は今から竜也の馬鹿と現場に行くぜい!
じゃあね! 
732:2009/11/20(金) 21:48:10.39 ID:
ニコ厨が来ること自体が悪いんじゃなくて、マナーも守らずにレスする奴ばかりなのが駄目なんだけどね
766:2009/11/21(土) 23:07:47.07 ID:
ちょっとここまで来たら俺の見解を示した方が良いよね。

少し長く成るけど話すね。元々、この話は殆ど忠実に現実に有った事を書いた。
だが、コピペブログの米欄にもニコ動の米にも書かれてたけど・・・
「よく覚えてるな、釣りだろう」と書かれていた。
あのね。台詞や言い回しは多少違うよ。
当然の様に完璧に覚えてない。
覚えてる筈が無いでしょ。

そして、内容には多少のフェイクは入れて有るし、大袈裟な表現は書いて有るよ。

でも、竜也の姉ちゃんがサトミだし、偶然に三回出会ったし、板倉が言った台詞「三回重なれば運命」これも本当です。

ラブレターの文面に関しては俺は正直、書き直した覚えが無かった。
だが、書き直してたんだろうね。
そこら辺は俺も曖昧なんだよ。
だってずっと封をしていて、中を見たのが最近だからね。

だから、そこを釣りだと言われたら弁明の仕様が無いわ
けど事実です

767:2009/11/21(土) 23:18:40.09 ID:
後ね。
もし、この話が板倉、森君、サトミにバレても俺は平気。

そして彼らも怒らない。

予想としては
サトミ「恥ずかしいww」
板倉「俺はもっとカッコイイだろww」
森君「俺に書かせた方が面白いよ」

だね

まあ、だからその辺は心配しなくて良いよ

そもそも、それを心配してたら最初から書かないしww

だから喧嘩はすんなww
てか、俺自体がsageて無いしww

俺が唯一、このスレに決まりを付けるとしたら、

罵り合いはすんな


これだけね

後は俺の批判も好きにしたら良いよ

サトミを批判した奴は許さん

以上!

それでは引き続きスレをお楽しみ下さい
774:2009/11/22(日) 01:36:14.46 ID:
ここで感想書くのはアレそうなんだが、これだけは言わせてくれ、
福田さんありがとう。目が熱くなった。サトミさんとみんなとお幸せに!!
これだけは福田さんに伝えたくて、せめて本人がここにいる間にと...
それと私飛びます。その力を福田さんに分けてもらった。本当にありがとう。幸せになってやる
858:2009/11/23(月) 17:26:58.99 ID:
動画のうp主です。現行スレが荒れていたので助かります。URL投コメに貼っておきました。

ところで、ここは「動画の感想」って事でいいのかな??

社会人編以降のネタバレはなしということでいいのかしら。

859:2009/11/23(月) 17:33:50.92 ID:
うp主さん気を使わなくても良いのに・・・
俺もさっき大学編の続き見て泣きそうに成ったよww
てか、うp主さん編集が上手いなww

とりあえず早く社会人編うpしてくれいww
続きが気になって仕方が無いよ

皆、俺の投下を待ってんのか・・・
そうだなー
じゃあちょっと仕事の合間見て俺の適当なエピソードを書いてみます

ちょっと時間下さい
じゃあねー
959:2009/11/25(水) 05:02:34.81 ID:
今、会社に戻ってきて資料作成を終了しました
いやあ・・・そろそろ俺のスレは終了しますか?

どっちでも良いんだけどね
やっぱり最初から見ててくれた人を優先したいのが俺の本当の気持ち
勿論、今のニコ動の続きは早く見たいww
あれは正直、既にうp主さんの作品に成ってるからね

勿論、うp主さんが良いのなら、この後日談もスピンオフもうpしてくれて構わない
俺はお任せします

ちなみにね、皆が過度の期待をしている様なので一言だけ
正直この話はさ、映像化したりしたら詰まんないと思うぞww
いや、してくれたら俺も見たいし、嬉しいよww
だって俺は自己顕示欲が強い厨二病患者ですからww

まあ、多分そう言った話は来ないと思うし期待し無い方が良いかと
それは俺が決める事じゃねーかww

まあ、適当に気が向いたらスレ立てますよ
正直俺もこの前は何か書くと言ったが書くことが思い浮かばないww

仕事ちゃんとしてサトミを養わないとねww

じゃあ、そろそろこの辺でww
うp主さんは余り俺に気を使わないで下さい
俺も今の「消しゴムをくれた女子を好きになった」の話は好きなのでww
あれはアナタの作品なので好きに使ってください。

じゃあ、長文失礼しました

皆さんお元気で

乙!


あ、でもひょっとして感想スレに書き込むかも知れませんww
でも余り期待しないで下さいww

じゃあね!!!
962:2009/11/25(水) 06:24:54.05 ID:
あと、スマン一個だけ言い忘れた



みんなありがとうね
本当にみんなが、この話を読んでくれて嬉しかったよ

こんなに広がるとは思わなかったけどww

でも、この話を見た人全てに俺から・・・


幸せになる呪いをかけたww


この話を見てくれた人達がどうか笑顔で毎日が過ごせます様に!!!!

じゃあね!!
本当に楽しかったよ!!

ありがとう!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


963:2009/11/25(水) 06:28:59.30 ID:
>>962
ありがとう

964:2009/11/25(水) 06:35:15.54 ID:
>>962
何回礼言うんだよ・・・
お幸せに!!

※続き→少し昔話をしたくなった・・・その後パート2